出版マーケティングの効果的なプロモーションとは? 広告手段も解説

経営者が書籍出版に取り組む上で懸念となるのは費用対効果でしょう。

書籍の売上という指標はあれど、そこからの集客や採用など、直接的な効果として数値管理するのは難しいものです。

今回は書籍出版を実行する上で、どのようなプロモーション施策が実施できるのかや、書店やAmazonを活用した具体的な広告手法を解説します。

広告宣伝としての書籍出版

企業が書籍出版を検討するとき、基本的には広告宣伝の一環として捉えているはずです。

近年、実績のある著名な作家でも初版部数が抑えられる業界事情もあり、書籍をベストセラーにして印税で稼ぐ、という方法論は難しくなっています。

そのため、企業が出版という広告宣伝手法を実施する際、大切にしてほしいのはそもそもの目的とターゲットです。

目的とターゲットが曖昧なまま企画を進めると、読者に選ばれないひとりよがりな内容になりがち。あらゆるマーケティングの設計と同じく、ペルソナを作ることはとても重要です。

さらに重要になるのが出版後の書籍の活用方法。自社で営業ツールや採用ツールとして活用するのであれば、手元に何部必要かを考えたり、どのようなプロモーションを仕掛けてどのような人に届けるかを考えたりしなくてはなりません。

▶企業の出版については、関連記事【企業の自費出版を考えるーー効果的な戦略の組み立て方と出版社の選び方】もあわせて参考にしてください。

出版後のプロモーションにはどのような手法がある?

書籍出版を企業のブランディングや広告宣伝のために実施する場合、書店に流通することが大前提です。

書店に流通すらしない自費出版は自己満足になってしまいます。

では、書店を活用した販促プロモーションにはどのようなものがあるのでしょうか。

企業の認知度を上げる書店プロモーション

書籍出版後の書店でのプロモーションには次のような施策があります。

・出版社の流通網を活用した配本
・大口買取を前提としたランキング獲得
・一定部数買取を前提とした店頭プロモーション
・効果的に露出力を高めるポスタープロモーション

ほか、書店ならでは広告メニューもありますが、まずは書籍の販売促進のためのプロモーションを順に紹介します。

◆出版社の流通力がカギ! 戦略的な配本

「出版社の流通網を活用した配本」については、全国への流通網が整う実績ある大手出版社から出版することが大前提です。

代表的な例として、ダイヤモンド社、日経BP、幻冬舎メディアコンサルティング、クロスメディア・パブリッシングがあります。いずれも出版にかける費用としては高額ですが、流通力は高く、しっかりと書店に並ぶメリットは十分に享受できるでしょう。

当社フォーウェイの提携出版社としては、主婦の友社や小学館、宣伝会議グループの日本ビジネス出版など。いずれも雑誌やウェブメディアの発信も積極的に行なっている版元を選定しているのが特徴です。

これらの大手出版社の流通網を活用すれば、2000〜3000部程度制作すれば、全国の大型〜中堅の書店には十分に配本できます。店頭に平積みや面陳されるかは書店員の判断になるため、一概には言えませんが、十分に露出力を高められる施策です。

出版社によって対応は異なりますが、重点配本という方法で、自社の商圏の書店に厚めに配本するという戦略的なマーケティング施策をとることも可能です。

◆実績として打ち出せる! ランキング買取

「大口買取を前提としたランキング獲得」は、一度に100冊〜500冊など、大口の買取を約束することで、書店の週間ランキングで1位を獲得できる施策です。

1位が獲得できる冊数は書店の規模感や販売力、立地に応じて変わるため、各書店に確認が必要です。ビジネス系の販売に長けた出版社であれば、どの程度の冊数で1位が取れるかは経験則で即答できるでしょう。

ランキング1位を獲得すれば、自社のホームページで掲載することでブランディング効果が高められます。

書籍販売促進のため、新聞広告を実施する際にランキング情報を掲載することで、「この本は売れている!」という説得力を持たせるのにもひと役買います。

◆露出力を高めるには買取プロモーションを活用!

「一定部数買取を前提とした店頭プロモーション」は、書店と書籍を一定数買取する約束を取り付けて、一定期間大型展開を実施してもらう方法です。

ランキング買取との違いは、一括で何百冊も買取するのではなく、たとえば50冊の展開を依頼して、1ヶ月後に売れ残った書籍を買い取るという条件です。

近年、出版業界では返品率の高さが問題視されています。出版科学研究所のデータによると、書籍は35.7%もの返品率。比較的返品の少ないベストセラーも含めた数字のため、実質的に売れない書籍についてはもっと多いと考えて間違いではありません。

書店からすれば、全て買取の条件となれば、返品する必要もなく売上も担保されるので嬉しい提案です。

通常の配本ではなかなか読者に手に取られない可能性もあるため、一定部数の買取を条件に1ヶ月といった期間で展開をしてもらうと販売促進にもつながり、企業の認知向上にもなるでしょう。

くわえて、買取りした書籍はセミナーでプレゼントしたり、営業活動で顧客に配布したりできるので、長期的に活用する施策としては有効なプロモーションです。

◆書棚以外でも認知促進が図れる! 有力なポスター展開

「効果的に露出力を高めるポスタープロモーション」は、書店側に一定のプロモーション費用を支払うことで、店頭の目立つ場所で大型の展開をしてもらえます。

ポスター制作は別途出版社と調整する必要がありますが、展開書籍の近くや店内の目立つ場所にポスター掲出も同時にしてもらえるので、認知度を上げるのに効果的です。

買取プロモーションと大きく異なるのは、書籍を買取りする必要がない点。書店に場所代を支払うイメージでしょうか。

自社でまとまった書籍が必要ない場合は、ポスター付きで展開ができるプロモーションはおすすめの手段です。

書店の広告プロモーション

書籍を販売促進するプロモーションのほか、書店ならではの広告メニューも存在します。

なかでも特に人気のあるメニューを一部紹介します。

◆ブックカバーやしおりの配布

書店の来店客の多くは、好奇心旺盛で知識欲求とリテラシーの高い人たちです。

書籍を購入する人たちに大人気なのが、ブックカバーやしおりです。多くの読者の手に渡り、読書の際には肌身離さず持参しているアイテムと言えるでしょう。

店頭でプロモーションする書籍と連動したようなブックカバーやしおりのデザインを作成し、店内に設置、もしくは店員に配布してもらうことで多くの人たちの手に届けることができます。

書籍と直接関係のない自社の告知も可能です。QRコードを設置して、誘導したいサイトへのアクセスを促せるのも企業側として大きなメリットになるでしょう。

ただし、事前に審査はあるので、公序良俗に反する内容などはもちろん掲載は難しいです。

◆店頭看板やデジタルサイネージ

書店に設置されている看板やデジタルサイネージは人気の広告メニューです。

大型書店に設置される懸垂幕や屋外看板など、書店の来店客以外の通行人も目にする広告物のため、「見たことある」という状態を作り出すには有効な手段です。

特に、近年人気が高まっているのがデジタルサイネージです。

店内に設置された液晶モニターに映像だけでなく音声まで配信されるため、来店客の多くの目を惹きます。

◆イベントスペースを活用した講演会の実施

旗艦店と呼ばれる大型の書店であれば、イベントスペースを有していることが多いです。

著名人が登壇してのトークイベントやサイン会が実施されることが多いですが、企業の告知スペースとしても活用できます。

書籍出版する場合は、書籍のテーマに沿ったセミナーイベントを開催すると良いでしょう。通常、自社で開催するセミナーとは異なった客層の集客も可能になります。

Amazonの販売促進広告

企業の広告の一環で書籍出版する際に気をつけてほしいのがネット書店への配本です。

一部Amazonのみに流通する手法もありますが、リアル書店と異なるのは著者名やタイトルを知らないと書籍にたどり着かない点です。

リアル書店であれば、目的のジャンル別の棚に足を運ぶことで、意外な一冊に出合う可能性がありますが、Amazonの場合はそれがありません。

ただし、書籍の存在を知らない層にも知らしめる方法は存在します。

Amazonのスポンサー広告です。ターゲットが明確であれば、そのターゲットが検索しそうなキーワードをスポンサー広告で設定することで書籍の販売促進につながるのです。

大手出版社で書籍出版を実施するのはコストがかかります。

そのため、Amazonを中心に流通をして、スポンサー広告で狙ったターゲットに手に取ってもらう戦略も検討の余地はあるかもしれません。

▶ネット書店の利用者が増えている事実については、関連記事【本を出版したい! 経営者が取り組むべき書籍出版とは】でも解説しているので、あわせてご覧ください。

プロモーション方法も大事だが選ばれる書籍づくりはもっと重要

以上のように、書籍出版した後の効果的なプロモーション施策について、さまざま紹介しました。

どのように告知し、自社の考えを知ってもらうかという手段は確かに大切です。

ただし、マーケティングの基本は目的とターゲットの明確化。そして設定したターゲットに興味を持ってもらえる企画を作り出すことです。

このように書籍出版の入口から出口までトータルでプロデュースしてくれる営業マンや編集者に相談することも一つの選択肢にしてほしいところです。

参考:フォーウェイのブランディングサービスについてはこちらから参考:フォーウェイのブランディングサービスについてはこちらから

執筆者:江崎雄二(株式会社フォーウェイゼネラルマネージャー)

福岡県出身。東福岡高校、山口大学経済学部経営法学科卒業。大学卒業後、月刊誌の編集者兼ライターに携わる。その後時事通信社での勤務を経て、幻冬舎グループに入社。書店営業部門の立ち上げメンバーとして活躍後、書籍の販売促進提案のプロモーション部を経て、法人営業部へ。東京と大阪にて書籍出版の提案営業を歴任し、2020年11月、株式会社フォーウェイに参画。グループの出版社、株式会社パノラボの流通管理も担う。

 

 

経営者としての考え方や理念をまとめ、社員や取引先に浸透させる効果的な方法はあるのだろうか……そんな悩みを持つ経営者には「書籍出版」がおすすめです。

出版には、自費出版や商業出版、さらには企業出版という方法があります。

今回は書籍出版の種類やその方法、近年隆盛を極めているネット書店の特徴も合わせて解説します。

書籍出版の種類は何がある?

あらゆる広告手段の中でとくに情報量が豊富で、長期的な広告効果を期待できるのが、書籍出版の大きな特徴です。

書籍出版には、大きく分けて出版社が費用を負担する「商業出版」と出版する著者自身が費用を負担する「自費出版」があります。

さらに細かく分類すると、自費出版の中には「企業出版」と呼ばれる企業のマーケティング戦略のために特化した出版手法があります。

まずは、それぞれの特徴を解説します。

商業出版の特徴:出版社が費用を負担するが発信したい企画で出せるとは限らない

商業出版は、基本的には出版社が費用を全て負担して出版する方法です。

ただし、さらに細かく分けると、出版にかかる全ての費用を出版社が負担するパターンもあれば、制作や印刷などの費用は全て出版社が負担するものの、売れなくて在庫を抱えてしまった時には著者が在庫や宣伝費を負担するパターンがあります。

商業出版の目的は、あくまで出版社が書籍を販売促進して利益を得ること。そのため、企画の自由度は低く、出版社が考えた企画書でないと出版ができないケースがほとんどです。

出版社が利益を得ることを目的としているため、近年では特にSNSでのフォロワー数やオンラインサロンの会員数など、著者の知名度や影響力を重視する傾向にあります。

ファンが多い著者の本はよく売れるという理由です。

ちなみに近年では返品率抑制のために、出版実績の豊富な著者であっても初版部数をできるだけ少なく刷ろうとする出版社も多いようです。

このような出版業界の傾向や方針を鑑みると、初めて出版する知名度の決して高くない経営者が商業出版を狙うのは至難の業でしょう。

自費出版の特徴:出版コストは抑えられるが書店には並ばない

自費出版はその名の通り、著者自身が費用を負担して出版する方法です。

自費出版の主な目的は、著者自身が発信したい内容や後世に残したい自分史などを書籍にまとめて世に残すことにあります。個人出版の意味合いが強いと言えるでしょう。

企業経営者がブランディングや広告目的で出版する際に注意してほしいのは、自費出版はほとんど書店に並ばない点です。

書籍制作についても、編集者がタイトルの提案などはしてくれますが、構成や執筆は著者任せ、編集業務は編集プロダクションに丸投げしているケースも少なくありません。

企画の自由度は高いものの、新しい見込み顧客や求職者に発見してもらえる可能性は限りなくゼロに近いです。

企業出版の特徴:流通力が高く自社ブランディングやPRのためには最適

企業出版は、自費出版同様に費用は著者が負担して出版する方法です。

つまり、企業出版は広義には自費出版ですが、出版の目的がそもそも異なるため、根本的には自費出版ではなく広告手法の一種と考えた方が理解しやすいでしょう。

企業出版は、集客面や採用面、知名度などに課題があり、その課題を解決するために企業が取り組むマーケティング戦略の一環です。

前述した自費出版と大きく違うメリットは、書店にきちんと流通される点です。

企画については、企業が発信したい内容を目的やターゲットに合わせて、的確に読者目線で出版社が提案してくれるのも特徴。企業のひとりよがりな宣伝色を排除することも、出版後の反響を得るためには重要な要素と言えるでしょう。

企業出版は大手出版社の流通網を活用するため、全国の書店へ配本され、自社の宣伝効果が期待できます。ただし、費用はかなり高額であることが多いです。

ポイントとしては企業出版の実績豊富な編集者が企画提案することと、大手出版社の流通網で全国書店あるいはビジネスの商圏にある書店へ的確に配本できる仕組みが整っていることでしょう。

▶自費出版と企業出版の違いについては、関連記事【企業の自費出版を考えるーー効果的な戦略の組み立て方と出版社の選び方】もあわせて参考にしてください。

隆盛を極めるネット書店

近年、書店の店舗数が減少しており、リアル書店の書籍の売上も全体的には減少傾向にあります。

一方で販売を伸ばしているのがネット書店です。Amazonやhonto、セブンネット、楽天ブックスなどが代表的なネット書店です。

とくにAmazonは、月間利用者数が5,253万人いると言われており、日本の人口の約40%が利用している計算になります(2020年7月/ニールセンデジタル株式会社の調査結果)。

店舗型のリアル書店の店頭に書籍が置かれることは、PRとしての期待値が高まります。しかし、全国書店にしっかりと流通させるためには大手出版社の流通網を活用する必要があり、どうしても費用が高額になる懸念があります。

そこでAmazon中心に流通していく方法も有効です。

リアル書店では店頭に訪れた人が偶然書籍に出合うことが予想されますが、ネット書店の場合は基本的に著者の名前か書籍のタイトルを知らない限りはその書籍にたどり着くことは困難です。

ただ、Amazonの場合はスポンサープロダクト広告などで、狙ったターゲットが検索しそうなキーワードを設定して、リアル書店同様に出合いの場を創出することが可能です。

このように戦略次第では、ネット書店中心のプロモーションが実行できる出版施策も視野に入れてもよいかもしれません。商圏が限られている企業の場合は、無理に全国書店に流通して高額な出版費用をかける必要はないとも考えられます。

プリントオンデマンドには気をつけよう

あくまで企業がビジネス目的で出版するという点を考えると、前述した通り企業出版や自社に合った流通戦略をとっていくのが望ましいです。

さらに安価に出版できる受注生産型のプリントオンデマンド(ペーパーバック)という方式もありますが、注意が必要です。

購入者がその著者や書籍タイトルを知らないことには、手に取ってもらえないからです。

記念出版であれば検討の余地ありですが、広告戦略としての出版には不向きと言えるでしょう。

Kindleなど電子書籍のみの出版が可能か、というのも当社に寄せられるご質問で多くありますが、こちらも書店に並ばない自費出版やプリントオンデマンドと同様で、企業PRの観点ではおすすめしません。やはり、指名検索でしか購入者との出合いが創出できないからです。紙の本での出版の価値は揺るがないということです。

企業出版は全国流通か狙ったエリアの重点配本かー事業戦略に合った方法を

以上のように、出版というだけでもかなりの種類があります。

企業戦略としての出版についても、まずは目的とターゲットが定まらないと不発に終わってしまいます。

何のために出版するのか、どこに流通すると効果を最大化できるのか、という視点で検討することをおすすめします。

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執筆者:仲山洋平(株式会社フォーウェイ代表取締役、編集者)

慶應義塾大学経済学部卒業。清水建設株式会社を経て、幻冬舎グループ入社。企業出版の編集者として金融、IT、不動産、企業創業記などを中心に200冊以上の書籍を担当。2020年2月、東京編集部責任者を最後に幻冬舎グループを退職し、出版プロデューサー・マーケティングアドバイザーとして創業。同年9月、株式会社フォーウェイとして法人化、代表取締役に就任。2021年11月には「日本の地域ビジネスを元気にする」というビジョンを掲げ出版社パノラボを設立。

 

 

企業のブランド価値向上のために、出版という手段を選択する経営者は増加傾向にあります。

今回は数ある出版マーケティングの事例から、会員制ビジネスやFCビジネスを展開している企業の成功パターンを紹介します。

企業が取り組む書籍出版とは

近年、企業経営者が書籍を出版するケースが増えています。

一部のメディアに多く出演している著名人でない限り、ほとんどが印税目的で出版はしていません。

経営者の出版は、自社のブランディングや広告宣伝を目的としているのです。

企業側のメリットは書店に書籍が並ぶことによる広告効果や、出版をきっかけにメディアに取り上げられるなどの副次的効果にあります。

出版効果は数字では測りきれない様々な効果が同時に生まれます。そのため、拡大フェーズにあるタイミングで検討する企業が多いのも自然な流れでしょう。

考えられる出版効果としては以下のようなものがあります。

・すぐに顧客化につながる質の高い顧客の集客
・メディアに取り上げられることで自社の認知向上に寄与
・書籍制作を通して事業の棚卸しができる
・書籍が自社で活用できる営業ツールになる
・出版によりブランド価値が向上し採用面でも効果を発揮
・提携先など協力者が他社に紹介しやすくなる
・一過性の広告とは異なり一度出版することで長期的な広告効果が期待できる

上記のようなメリットが同時にやってくるのは一般的な広告とは大きく異なる部分です。

ある意味、1冊の書籍を出版することで、経営に革命が起きる可能性があるということです。

▶企業の書籍出版については、関連記事【企業出版のメリットとは? 企業が考えるべき出版による効果】もあわせて参考にしてください。

企業出版と相性抜群な会員制ビジネスやフランチャイズビジネス

企業出版は一種の広告施策のため、コストがかかります。

企業としては費用対効果が気になるところでしょう。

まずは会員制ビジネスとフランチャイズビジネス(以下、FCビジネス)の特徴を整理していきます。

会員制ビジネスは会員数がカギ

会員制ビジネスには、スポーツジムやレンタルショップが代表的です。ほか、会員限定のオンラインショップ、ネットワークビジネスなど様々な業種業態があります。

近年では、AmazonプライムやNetflixといった会員制サブスクリプションサービスも隆盛を極めており、会員数を大きく伸ばしています。

これらは個人情報を登録して会員になったユーザーに対して、有益なサービスを提供してマネタイズを図るビジネスモデルです。

会員制ビジネスの大きな特徴は、会員数が増えるほど月額課金をはじめとした収益が増加するため、経営の安定化と増益を同時に実現できる点です。

会員数を増やすことが一つの目的となるため、読者のファン化を促進できる出版は相性の良い宣伝手法となります。

FCビジネスは共感性を得ることが重要

FCビジネスは、フランチャイズの本部が展開しているビジネスの看板を借りて、加盟した団体や個人が同様のサービスを提供していく内容です。

加盟店は本部が提供する看板やアイデア、商品などをそのまま使用することでビジネスが展開でき、売上の一部をフランチャイズ本部に支払うことで成り立っています。

いわゆる「ロイヤリティ」と呼ばれる加盟金を支払うビジネス構造です。

フランチャイズ本部目線でいえば、その事業を展開している理由や展望、メリットなどを発信して、ビジネスに共感してくれる加盟オーナーを増やしていく必要があります。

理念の発信を行ない、共感を得ることで、そのFCビジネスのファン化を狙っていくという意味では会員制ビジネス同様に書籍出版が効果的になり得るといえます。

会員制ビジネスやFCビジネスの具体的な企業出版事例

ここまでで会員制ビジネスやFCビジネスの一般的な特徴を解説してきましたが、次にそれぞれの具体的な企業出版事例を紹介していきます。

会員制ビジネス事例:新たな顧客層を囲い込みでき会員数が急増!

会員制の投資助言サービスを展開している企業の事例を紹介します。

代表者が株式銘柄をテクニカルに分析し、短期売買で儲かる株式投資の成功者。大型銘柄から中型銘柄まで株価の上昇が期待される銘柄を会員向けに情報発信するサービスを展開しています。

もともとオンライン中心で発信を行なっていたため、シニア層や地方層へのアプローチに苦慮していました。また投資助言業という業種の印象から、顧客との信頼感を醸成しないとなかなか会員登録にまで誘導しづらいという課題もあったようです。

しかし、企業出版で株式投資のノウハウ書籍を全国展開したところ、販売好調によりたちまち重版。結果的に2万部を超える部数を世に輩出し、書籍読者からの問い合わせが大幅に増加したといいます。

問い合わせ数は出版前と比較して4倍。課題でもあったシニア層や地方の潜在顧客も書店やAmazonで書籍を購入したことで、著者への問い合わせのきっかけとなりました。

書籍出版をきっかけに読者がファン化し、新規会員が大きく増加した成功事例といえるでしょう。

FCビジネス:自社のノウハウを発信することでビジネスの認知度が向上!

続いて、全世界で1万店舗以上を展開している高齢者向けの体操教室フランチャイズ企業の事例を紹介します。

2005年に日本に上陸し、FCビジネスで店舗数は780店鋪まで拡大。2010年にFC店舗のさらなる増加を目的に書籍出版を実施しました。

50歳以上の女性をターゲットにして「体が変われば気持ちも人生も変わる」のキャッチコピーで販売したところ、発売1ヶ月で発行部数3万部を達成。

書籍出版をきっかけに、自分でも体操教室をオープンできると希望を持ってFCオーナーとなった女性が急増し、発売から4年後の2014年には店舗数が1500店鋪を突破しました。

現在は2000店舗を超え、会員数は86万人を誇るFCビジネスが展開できており、2020年3月には東証一部に上場。

書籍出版をきっかけに、潜在的なFCオーナーだけでなく、一般層にも企業の取り組みを広めることができ、さらなる事業拡大に大きく貢献しました。

潜在顧客との信頼関係を構築しファン化を実現させよう

以上のように、会員制ビジネスやFCビジネスの企業出版は広告手段としてとても有益です。

ビジネスとしての優位性や独自のノウハウを発信することは、「自分も同じように成功したい!」という意欲をかき立てるきっかけとなります。

私たちフォーウェイが書籍出版をプロデュースした会員制ビジネスを展開している企業様は、出版直後にAmazonで購入が殺到しカテゴリ1位を獲得。さらなる会員獲得に大きく寄与しました。

今後の新規会員やFCオーナーを開拓するにあたり、書籍出版という手段を検討するのも一つの手かもしれません。

参考:フォーウェイのブランディングサービスについてはこちらから参考:フォーウェイのブランディングサービスについてはこちらから

執筆者:江崎雄二(株式会社フォーウェイゼネラルマネージャー)

福岡県出身。東福岡高校、山口大学経済学部経営法学科卒業。大学卒業後、月刊誌の編集者兼ライターに携わる。その後時事通信社での勤務を経て、幻冬舎グループに入社。書店営業部門の立ち上げメンバーとして活躍後、書籍の販売促進提案のプロモーション部を経て、法人営業部へ。東京と大阪にて書籍出版の提案営業を歴任し、2020年11月、株式会社フォーウェイに参画。グループの出版社、株式会社パノラボの流通管理も担う。

 

 

「採用ブランディング」という言葉が企業の戦略の中で広がりつつあります。

ただし、なぜ採用ブランディングが必要なのか、明確な目的やメリットを理解できていない経営者、人事担当者も少なくありません。

今回の記事では採用ブランディングを実現するにあたり、目的の組み立て方や具体的な方法を解説します。

採用ブランディングとは

採用ブランディングとは、自社をブランド化し、採用活動において求職者に魅力的に感じてもらうために取り組む採用戦略のことです。

自社の魅力や強みを発信して認知度を上げたり、自社のイメージ向上を行ない求職者の共感や信頼を得たりする戦略です。

数多ある企業の中でも「自社を選んでもらう」努力を行ない、求職者からは「この企業で働きたい」と思ってもらわなければなりません。

さらに、採用ブランディングで強く意識されるのは、採用した人材の定着です。

企業の戦略として、新規採用で数を取ることも重要ですが、せっかく入社してもらっても採用後のミスマッチにより早期退職されてしまってはもったいないからです。

企業側の価値観と応募者の価値観が合致し、エンゲージメントの高まる人材を獲得することが将来的な企業の成長にもつながるといえるでしょう。

採用ブランディングがなぜ求められるのか

今、この採用ブランディングが求められている背景としては、少子高齢化と労働環境の変化が考えられます。

労働人口の減少だけでなく、とくに新卒一括採用や終身雇用といった日本特有の雇用形態が崩れ始めたこともあって、各企業の採用競争が激化しているのです。

SNSを活用したダイレクトリクルーティングの普及も手伝い、企業が求職者に直接アプローチできる手段も増えています。だからこそ、企業のイメージをポジティブに伝えるためにも「採用ブランディング」が必要になってきているのです。

採用ブランディングがもたらすメリット

企業が採用ブランディングを実行することで、次のようなメリットを享受できます。

①企業の認知向上につながる

採用ブランディングに取り組むことで、まずは企業の認知度が向上することが考えられます。求職者にとっては、その会社を知っているかどうかが応募のきっかけにもなり得るからです。

誰もが知る大手企業はともかく、中小企業やベンチャー企業などは、採用ブランディングに取り組んで認知度を上げないことには、採用に苦労するでしょう。

②応募者の増加につながる

採用ブランディングにより自社の認知度が上がれば、おのずと応募者も増加するでしょう。

そのためには「この会社で働きたい」と思ってもらう魅力的な求人情報を発信したり、就職先候補の一つと検討してもらえるように有益な情報を発信したりすることが必要です。

③採用後のミスマッチを避けることにつながる

どんなに優秀な人材を採用できたとしても、自社の理念を明確に伝えられていなければ、「思っていた会社とイメージが違う」と早期退職する可能性を高めてしまいます。

自社のブランドイメージや理念などの考え方を発信することで、それらに共感するマッチ度の高い人材を採用することができるでしょう。内定辞退を避けることや入社後の定着率向上に大きく寄与します。

④競合他社との差別化につながる

採用ブランディングに戦略的に取り組んでいる企業はまだまだ少ないです。

とくに中小企業やベンチャー企業は予算がなく、積極的な採用ブランディングに取り組めていないケースが多いです。

しかし逆に小さな会社こそ、競合他社が取り組めていない採用ブランディングを実施することで、他社との違いや特徴、強みを明確に打ち出せるようになります。

求職者からは「この会社で働きたい」という動機付けになりますし、企業イメージを向上させることで仕事の取引先拡大など信頼感の向上にもつながっていきます。

⑤採用コストの削減につながる

基本的に中小企業が新規採用を実行する際に考えるのは、リクナビやマイナビなどの採用媒体への広告掲載です。ただし、広告予算がかけられる企業ほど掲載上位になる優位性があるため、潤沢に予算をかけることができない中小企業には不利な施策です。

採用ブランディングを効果的に実行することで、口コミや自社の発信で情報拡散することが見込めるため、結果的に求人広告費の抑制につながるのです。

⑥社員のモチベーションアップにつながる

自社の採用ブランディングにより、企業イメージが向上したり認知度が高まったりすることで、社員の帰属意識が高まります。自社のメッセージ発信だけでなく、採用ブランディングの施策の中で社員にも協力してもらう場面を設定することでモチベーションアップにもつながるでしょう。

自分がなぜその会社で働いているのか、再認識にもなり得ます。

採用ブランディングがもたらすデメリット

企業が採用ブランディングを実行することで、考えられるデメリットは次のようなものです。

①効果を発揮するまでに時間がかかる

採用ブランディングは企業のブランドイメージ浸透、認知度の向上、応募者の増加や質の向上など、さまざまな効果を発揮させるためには時間を要します。

手段にもよりますが、基本的には2〜3年はかかると考えておきましょう。

②全社で取り組む意思統一が必要になる

採用ブランディングは人事担当者だけでなく、会社の全社員を巻き込んで取り組む必要があります。経営者や人事担当者だけでメッセージを発信したところで、現場との意思統一が進んでいないと、結局採用後のミスマッチにもつながります。

企業が発信するメッセージは嘘になってはいけません。企業理念を浸透させ、労働環境も整備しながら、社員が働きがいのある場として魅力を高めていく必要があるでしょう。

③情報発信を継続させるため忍耐力が必要

採用ブランディングは会社の将来を左右する取り組みになります。5年後や10年後といった先々を見据えたメッセージ発信を継続させ、ブランドイメージを定着させなければなりません。

さらに、短いスパンで次々に情報を更新しないことには、情報の鮮度も落ちてしまうことから、現実と乖離した内容を発信してしまうとマイナスイメージにもなり得ます。

とにかく忍耐強く、企業イメージを向上させ、求職者に真実を伝えるための情報発信をコンスタントに行なうことを心がけましょう。

採用ブランディングの戦略の組み立て方

採用ブランディングに取り組む上で、計画的に戦略を組み立てなければなりません。

具体的な戦略の組み立て方は次の手順です。

1、企業が欲しい人物像を確定させる
2、採用ブランディングの核となるキャッチコピーを決める
3、発信する方法を決め、メッセージを届ける

採用ブランディングを実施するにあたり、採用条件と合わない人材からの応募を減らす必要があります。

具体的に採用したい人物像を確定させ、決定したターゲットが魅力に感じるメッセージを発信しましょう。

具体的な手段は次に紹介します。

採用ブランディングの具体的な方法

採用ブランディングの手段は様々です。

まず、形式としては、文章、動画、画像、音声、会話などが挙げられます。

情報発信のチャネルとしては、求人媒体やWEBサイト、SNS、ダイレクトメールなどです。

これらを確定させ、どのようなタイミングで発信していくかを確定させなければなりません。

採用ブランディングの手法として有効な独自戦略を紹介します。

【手段1】企業のメッセージを余すことなく発信できる「企業出版」

採用ブランディングで重要なのは、企業の意識統一です。

経営者の理念や目標など、社員と意識統一ができていなければ、社員はなぜ自社で働いているのか迷子になり、離職につながってしまいます。

そこで、理念を全社に浸透させつつ、対外的にも情報発信ができる「企業出版(カスタム出版)」は有効な手段となりうるでしょう。

企業出版は他の広告媒体と比較すると圧倒的な情報量を誇っています。さらに編集者が書籍企画という形で発信したい内容、発信すべき内容をまとめてくれるため、自社の考えの棚卸しにも寄与するのです。

完成した書籍は出版社や取次会社など多くのチェック機関を通じて、書店に流通し陳列されるため、情報としての信頼性も担保される稀有な手段といえるでしょう。

▶企業出版については、関連記事【企業出版のメリットとは? 企業が考えるべき出版による効果】もあわせてご参考にしてください。

▶くわえて前田建設工業の採用ブランディング成功事例を紹介している、関連記事【「ブランディング」の意味とブランディングの手法】もお読みください。

【手段2】定期的な情報発信で企業イメージを浸透させる「コンテンツマーケティング」

採用ブランディングでは、短期的なスパンでの情報発信が効果的です。

鮮度の高い情報を発信し続け、さらに情報量が豊富であれば、積極的な企業姿勢を対外的に伝えることが可能です。

なかでもWEBのコンテンツマーケティングはおすすめの手段の一つです。

コンテンツマーケティングは、ペルソナの設計から開始します。自社に合致するターゲットを設定するため、ここで自社の理想の人物像を社内で確定させておくことです。

さらにコンセプトを決め、視覚的にも統一感のある情報発信を図ることです。

たとえば、採用ブランディング事業を展開しているトゥモローゲート株式会社の場合、新卒獲得のために「視覚」「体感」の2つのステップを経て、採用成功に向けた採用ブランディングを実行しました。

「ようこそブラックな企業へ」というコンセプトを定め、それに合わせて真っ黒なオフィスを借り、家具を真っ黒に塗りつぶすという統一感を出しました。

同コンセプトをリクナビやマイナビといった採用媒体にも掲載し、自社の採用特設サイトも黒を基調としたデザインで情報発信を積極的に実行。学生から口コミが相次ぎ、応募が殺到しました。

動画やパンフレットもコンセプトを統一したデザインで用意し、ゲーム形式の選考を実施するなど、応募者が体感できる面白い施策も実施したのは特徴的といえるでしょう。

このようにコンセプト設計からWEBデザイン、そして情報発信までのコンテンツマーケティングをフルサポートできる会社はそう多くありません。

WEBによる採用ブランディング成功のためには業者選びもかなり重要です。

採用ブランディング成功のためには長期的な計画と効果的な方法の選択を

採用ブランディングは一朝一夕で実現できる簡単なものではありません。

重要なのは、企業側の発信する内容と求職者が求める内容のマッチングです。

今回紹介したような手順を踏まえ、採用のための長期的な計画を立て、それを実現するための手段を目的に合わせて実行していきましょう。実行する手段についても、企業のカラーに合うかどうかは非常に大切です。

参考:フォーウェイのブランディングサービスについてはこちらから参考:フォーウェイのブランディングサービスについてはこちらから

執筆者:江崎雄二(株式会社フォーウェイゼネラルマネージャー)

福岡県出身。東福岡高校、山口大学経済学部経営法学科卒業。大学卒業後、月刊誌の編集者兼ライターに携わる。その後時事通信社での勤務を経て、幻冬舎グループに入社。書店営業部門の立ち上げメンバーとして活躍後、書籍の販売促進提案のプロモーション部を経て、法人営業部へ。東京と大阪にて書籍出版の提案営業を歴任し、2020年11月、株式会社フォーウェイに参画。

 

 

認知度拡大や採用強化のためのブランディング実現を目的に、自費出版を選択する企業が増えています。ただ、実は企業向けの出版施策として、自費出版のほかに企業出版という手段があります。

企業が出版を検討する際に、効果的な戦略となるのはどちらの出版方法でしょうか。具体的な出版社の選び方まで解説していきます。

自費出版と企業出版の違いとは

自費出版と企業出版はどちらも費用負担の必要がある点では同じものといえます。

ただし、それぞれ出版の目的や出版後の展開に大きく違いがあるため、異なる名称で差別化しているのです。

自費出版は、著者が自身で費用を負担して、出版社の編集者に書籍化してもらう出版形式です。出版後は書店に必ず並ぶわけではなく、自己満足に終わる可能性も十分にあります。

企業出版は、企業が広告宣伝費などの名目で費用負担をし、企業の課題解決のためのマーケティング手段として書籍出版を活用することです。出版社の編集者やプロのライターの取材により原稿を執筆してもらうことができ、会社としての理念や考え方の棚卸しもできる方法です。

企業の課題とは、会社によって異なります。たとえば、出版をきっかけに企業としてのブランド価値を高め、競合他社よりも顧客に選んでもらえるようにする認知度拡大、ブランディングが出版目的の一つです。

企業出版は、出版社によって呼び方が異なることがあり、カスタム出版やブランディング出版と呼ぶこともあります。

▶企業出版については、関連記事【「出版の広告効果とは? 企業出版と自費出版の違い」】もあわせてご参考にしてください。

自費出版と企業出版のコストの違い

自費出版と企業出版では、目的のほか、かかるコストの違いが大きいです。

自費出版のコストは安価だが料金体系は幅広い

自費出版は、基本的には自分の執筆した原稿を、プロの編集者に編集や校正してもらう流れをとります。

自費出版は地方の小さな出版社から大手出版社まで幅広く展開されています。

そのため、出版社によってコストに差が生じます。部数によっても変わりますが、100万円以下で対応する印刷会社の延長のような業務請負もあれば、300万〜400万円で請け負う自費出版もあります。

会社の広告宣伝や書店流通を希望する場合は、自費出版を選択するのは得策とはいえません。「書店に並びます」というセールストークで売り込む自費出版会社もありますが、そういった出版社は大型書店の一角に、誰が立ち寄るかわからない自費出版専用の棚を購入しており、そこへの展開となるのが大半です。

書店に配本はしても、棚に陳列されることなく返品されるのもよくある話です。

企業出版はかなりの高額だが書店に流通する

企業出版は、出版後のプロモーションまで担うため、書店には流通していくのがポイントです。

コストは有名な大手企業出版会社の場合、1000万円ほどかかるのが当たり前の世界です。1000万円という高額な費用を負担しても、出版後の宣伝効果で費用回収ができる企業であれば活用してもよい手段でしょう。

業界最大手の企業出版会社では、不動産投資会社は1〜2件の契約が決まれば出版費用が簡単に回収できることもあり、不動産関連の書籍が多数出版されていました。

ただ注意が必要なのが、出版された書籍は大型書店には基本的に陳列されますが、どれほどの期間展開されるのかは未知数な点です。というのも、出版業界は書籍の販売が落ち込んでいることもあり、売れなければ即返品される厳しい世界だからです。

たとえ大手出版社の名を冠した書籍であっても、売れなければすぐに返品されると考えてください。

くわえて、確実に書店に展開させるためのプロモーションを実施する手もありますが、前述の1000万円近いコストから、さらに数百万円の広告費を投じる必要があることは覚えておきましょう。

自社に適した出版社の選び方

では企業が自費出版もしくは企業出版を検討した際に、出版社はどのような点に着目して選ぶのがよいでしょうか。

対外PRよりも説明ツールが必要であれば安価な自費出版を

まず、自社で配布するための営業ツールや採用の際に応募者に配布する採用ツールなど、書店展開の必要性以上にツール自体が必要ということであれば、自費出版でもよいでしょう。

ライターを用意してくれる出版社であれば、自社で執筆する必要もなく、自由度高く自分たちの思い通りに制作することができます。

なによりも自費出版は安価です。広告費を抑えながら、営業活動や採用活動のプラスアルファが欲しいときに選択肢となりえます。

ただし、少しでも対外的なPRやブランディングの目的があるならば、自費出版は選択すべきではないでしょう。

自費出版で満足に書店流通してくれる出版社はないと言っても過言ではありません。自費出版はあくまで自社で完結する場合の選択肢として考えましょう。

企業出版の見極めの仕方

対外的なPRやブランディング目的で出版を検討した際、企業出版を選択するのがよいでしょう。前述のように1000万円近くのコストがかかる出版社がありますが、なかにはもっと安価に企業出版を提供している出版社もあります。

大手出版社であればコストは高くなりがちですが、会社のブランド力があります。会社としても箔がつき、競合他社が出版施策をすでに実施している場合にはコンペなどで対抗する手立てとなるでしょう。

一方、一般的に知名度は高くなくとも、大手出版社に引けをとらない制作力と流通力を誇る出版社も存在します。会社のブランド力よりもコスト面を抑えたいのであれば、このような企業出版会社を選択するのも一つの手段です。

最後に、企業出版ならびにカスタム出版のサービスを提供している出版社を簡単に紹介しましょう。

・幻冬舎メディアコンサルティング
企業出版最大手の出版社。ベストセラー書籍を多数輩出する幻冬舎の子会社であり、企業出版では業界随一の1800社以上の実績を誇ります。企業の成功事例も多数。

・ダイヤモンド社
ビジネス書では随一の実績とブランド力を誇る出版社です。企業出版のほか、広報誌や会社の歩き方などの企画も取り扱っています。自社雑誌およびWEB媒体とのコラボも可。

・日経BP社
ビジネス書の実績が豊富な経済系出版社。「日経ビジネス」といったビジネス系雑誌媒体を発行しているのも強みの一つ。社史・周年史も豊富な実績を誇ります。

・東洋経済新報社
雑誌・東洋経済やWEB・東洋経済オンラインを発行、運営するビジネス系出版社。カスタム出版の実績も多く、紙やデジタル、リアルイベントといったプロモーション提案も可。

・クロスメディア・マーケティング
企業出版に力を注ぐ成長著しい出版社。年々刊行点数も伸ばしており、費用も安価なメニューから幅広く揃えています。大手出版社に遜色ない流通力を保持しているのもポイント。

・フォーウェイ
大手の企業出版会社よりも安価な適正価格でブランド力ある出版社から出版ができます。出版後のプロモーションまで企業の出版目的に合わせて設計できる点も強み。

上記の特徴を踏まえて、自社の課題や広告予算との兼ね合いで選択するのがよいでしょう。逆に上記以外の企業出版は制作面もしくは流通面のクオリティや対応の悪さが大きな不満点につながり、自費出版したのと結果が変わらない可能性が高まるためおすすめはしません。

ブランド力かコストパフォーマンスのどちらを優先するかが重要

以上のように、企業が出版を選択する場合、目的をいかに達成させるかが重要になります。

企業出版を実施するとしても、出版社のブランド力を信じて高額な広告予算で施策を打つか、コストパフォーマンスを重要視するかを決めなければなりません。

ただ、市場に自社の書籍を流通させることは直接的な売上アップ以外のリターンもたくさんもたらしてくれます。出版をきっかけにメディアから取り上げられるようになり、副次的な出版効果で売上が向上したという事例も珍しくありません。

企業としてステップアップを図るならば、企業出版という手段はさらなる成長のための起爆剤になりえるでしょう。

参考:フォーウェイのブランディングサービスについてはこちらから参考:フォーウェイのブランディングサービスについてはこちらから

執筆者:江崎雄二(株式会社フォーウェイゼネラルマネージャー)

福岡県出身。東福岡高校、山口大学経済学部経営法学科卒業。大学卒業後、月刊誌の編集者兼ライターに携わる。その後時事通信社での勤務を経て、幻冬舎グループに入社。書店営業部門の立ち上げメンバーとして活躍後、書籍の販売促進提案のプロモーション部を経て、法人営業部へ。東京と大阪にて書籍出版の提案営業を歴任し、2020年11月、株式会社フォーウェイに参画。

 

 

企業がマーケティングやブランディングのために行なう、企業出版。出版不況と呼ばれる時代において、企業出版をメインでサポートしている出版社は売上や刊行点数を伸ばし続けています。

つまり、企業が企業出版を決断する機運は高まっているといえるでしょう。

今回の記事では、企業出版のメリットを紹介しつつ、数字では表せない、企業出版だからこそ実現できる書籍の使い道を解説します。

企業出版とはベストセラーを狙う出版ではない

出版を実施するにあたり、どうしても気になるのは書籍が売れるかどうか。ただし、企業出版については、売れる本を作ることを目的としていません。

誤解を避けるために詳しく解説すると、企業出版はベストセラーになる本を目指してはいませんが、「狙ったターゲット」に売れる本を作ります。

出版に際しては企業のマーケティング戦略同様、自社の商品やサービスを知ってほしい顧客層をターゲットとして設定します。そのうえで、設定したターゲットが手に取りたくなるような企画づくりや、書籍のカバーデザインを仕上げるのです。

不特定多数へ知らしめる広告手法としてではなく、明確なターゲットがある企業であればあるほど、企業出版は適しているといっても良いでしょう。

▶企業出版については、関連記事【「出版の広告効果とは? 企業出版と自費出版の違い」】もあわせてご参考にしてください。

企業出版を実施するメリット

企業の商品やサービスをPRするうえで、世の中にはさまざまな広告手法が溢れています。

そんななかで企業出版という形式だからこそ得られる、大きなメリットを紹介します。

自社商品やサービスを知ってほしいターゲットに認知拡大できる

世間一般的に認知度を上げるのに手っ取り早いのは、テレビCMや全国紙の新聞広告掲載です。それぞれかなりの視聴者や購読者がいる媒体なので、認知度を上げるには最適でしょう。

ただし、こうしたマス媒体への広告は1回あたりの負担額が数百万〜数千万円と高額で、しかも広告を打ち続けないと効果は持続しません。

一方、企業出版の広告宣伝の場は書店にある各書棚になります。先述した通り、狙ったターゲットに知ってもらえる理由の一つです。

たとえば不動産投資会社が潜在顧客に自社を知ってほしければ、書店の「不動産投資」や「資産形成」の棚に並べることで、自ずと手にとってもらえます。

耳鼻科のお医者さんが耳の病気に関する書籍を出版すれば、耳の病気に悩む人が立ち寄る「家庭の医学」の棚に展開されます。

このように、知ってほしいターゲット層に認知してもらうには企業出版が適しているのです。

競合に対する優位性を高め信頼度も向上

書籍は出版社から取次会社を介して書店に流通し、値段をつけて販売されます。

「書籍を出版している企業」という事実により、競合企業に比べた優位性を高められ、信頼度が向上するのです。

書籍を活用した情報発信でその道のプロフェッショナルとして認知してもらえ、社会的な信用が上がり企業ブランディングに大きく貢献します。

他媒体に比べて圧倒的な情報量を誇る

さまざまな広告手段のなかでも、書籍の持つ情報量は圧倒的といえます。

テレビ、新聞、雑誌、ラジオ、看板……広告のどれと比較しても、書籍ほどの情報量を盛り込める媒体はないでしょう。

書籍一冊でおよそ200ページの量があり、文字の組み方によって変わりますが、文字数にすると7万〜10万字もの情報を発信できるのです。

企業の商品やサービスの魅力だけでなく、企業理念や代表者の考え方などを余すことなく伝えることができる稀有な媒体といえるでしょう。

質の高い顧客からの問い合わせが獲得できる

書籍制作をするにあたって最初に考えるのが、「出版の目的」です。集客を目的にする場合、自社商品やサービスが見込み客にとってどうメリットになるのかを整理していきます。

マーケティング戦略の基本であるペルソナの設計を、書籍企画づくりの中で同時に行なうことができるのです。

先に解説した通り、書籍は信頼度の高い媒体ということもあり、自らが欲する情報が掲載された書籍を読むことで、読者ならびに見込み客から著者の会社に問い合わせする、という導線を作ることができます。

著者のファンになった読者は自社ビジネスの内容を理解しているため質の高い顧客となり、商談も簡略化することができます。

このように企業出版は、一冊出版するだけで、他の広告媒体にはなし得ない認知度拡大や啓蒙、集客力向上、そしてブランディングを同時に達成できます。

企業出版による副次的効果とは

ここまでは、企業出版をすることで実現できるわかりやすいメリットを紹介してきました。

次に、出版という手段だからこそ発揮される副次的な効果を解説します。

著作権が企業側に帰属するため二次活用が可能

企業のマーケティング戦略の一環として出版を実施する以上、無視できないのが著作権です。著作権とは、書籍出版においては本の原稿など、著作物を保護するための権利です。

知的財産権の一つで、著作物を著作権者以外に無断で使用させない権利でもあります。

企業出版においては、ライターが取材して原稿執筆するケースが一般的ですが、ライターは著作権を放棄し、出版契約した企業側に著作権が帰属するのが基本です。

なかにはイラストや写真など、各コンテンツに応じて著作権が制作者側に帰属しているケースがあるため、使用の際は確認が必要ですが、基本的に原稿については自社の判断で二次利用ができます。

昨今はCookieの規制が強化されるという話題もあり、オンライン上のGoogle広告やSNS広告が利用できなくなる可能性も考えられます。

WEB広告でアクセスを集められなった場合、SEO対策として自社サイトのコンテンツを強化する重要性はますます増すでしょう。そこで書籍があれば、コンテンツをホームページや自社オウンドメディアに転載することで、SEO対策としても活用できるのです。

ただ、出版権や所有権については契約での取り決めがあるので、各出版社に問い合わせてみましょう。

営業ツールとしての活用で囲い込みやクロージングに寄与

書籍が完成すれば、手元に営業ツールとして活用できる書籍が届きます。

活用の仕方は幅広くさまざまですが、来店した見込み客にプレゼントとしてお渡しすることで、信頼性を向上させ、サービスや会社に対する理解度を促進させることができます。

セミナーを開催して販売や配布するという手段も考えられるでしょう。

競合他社との相見積もりになった際に、書籍を送ることでクロージングツールとして効果を発揮したという例も珍しくありません。

ほか、見込み客のリストや過去名刺交換をしたような掘り起こし顧客にDM(ダイレクトメール)として送付するという活用方法も考えられます。

社員教育や採用強化に活用できる

企業出版でできる書籍には代表者の考え方やサービスのメリットが網羅されていることもあり、採用や人材育成に効果を発揮します。

企画内容によりますが、企業が成長するまでにぶつかった壁やそれを乗り越えた方法など、事業拡大するまでの紆余曲折を、これから入社する新人にも知ってもらうことができるのです。

会社がどのような考えをもって経営しているのかを新人が理解できれば、採用時のミスマッチを防ぐことが期待でき、採用後の定着率アップにも大きく寄与します。

会社を拡大するフェーズで企業出版は外せない!

以上のように、企業出版を一つの広告手段としてとらえると、多くのメリットや幅広い活用方法があるのがわかったと思います。

企業が成長し、拡大していくにあたって、会社の意思統一や考えの棚卸しを行なううえで、企業出版ほど適した手段はほかにありません。会社をさらに成長させるために、一つの広告予算の一つとして検討してみてはいかがでしょう。

参考:フォーウェイのブランディングサービスについてはこちらから参考:フォーウェイのブランディングサービスについてはこちらから

執筆者:江崎雄二(株式会社フォーウェイゼネラルマネージャー)

福岡県出身。東福岡高校、山口大学経済学部経営法学科卒業。大学卒業後、月刊誌の編集者兼ライターに携わる。その後時事通信社での勤務を経て、幻冬舎グループに入社。書店営業部門の立ち上げメンバーとして活躍後、書籍の販売促進提案のプロモーション部を経て、法人営業部へ。東京と大阪にて書籍出版の提案営業を歴任し、2020年11月、株式会社フォーウェイに参画。

 

 

コンテンツマーケティングとは、顧客にとって有益な情報コンテンツを届け、ニーズを育成したうえで購買につなげ、ファン化を目指すマーケティング手法のことです。

言葉にすると簡単なようですが、コンテンツマーケティングを実践したものの成果が出ないという企業も多く存在します。

今回は、そもそもコンテンツマーケティングはSEOマーケティングとは何が違うのかや、具体的な効果を発揮するためにどのような戦略を組み立てる必要があるのか等を解説していきます。

コンテンツマーケティングとコンテンツSEOは違うのか?

WEBを活用したマーケティング手法として、メジャーになりつつあるコンテンツマーケティング。しかし、コンテンツSEOと混同されているケースも散見されます。

コンテンツSEOとは、ターゲット読者が求める情報をコンテンツとして提供し続け、Google等の検索結果で上位を目指す手法のことです。

コンテンツマーケティングの一種ですが、イコールではありません。

コンテンツSEOは検索エンジン(SEO)対策の方法であり、あくまで検索結果の上位表示を目指してコンテンツを提供することが目的です。

一方、コンテンツマーケティングはさらに広い意味で用います。広告以外の手段で有益な情報を発信し続け、見込み顧客に興味を持ってもらい、行動に移してもらうまでを戦略的に設計するのがコンテンツマーケティングです。

簡単にいうと、顧客側から興味を持ってこちら側に寄ってくるインバウンドマーケティングの仕組みづくりをコンテンツマーケティングといいます。

コンテンツマーケティングで期待できる効果とは

コンテンツマーケティングでは、次のような効果が期待できます。

①潜在顧客のリード獲得

ユーザーが欲する情報を提供し続けることで、自社に興味を持ってもらうきっかけができます。

興味を持ったユーザーがホワイトペーパーをダウンロードする等のアクションを起こす際、連絡先など必要事項の記入を行ないます。これが「リードの獲得」です。

ほかにも、コンテンツ発信をきっかけとしたメルマガの登録などもリード獲得の手法として考えられます。

②自社の認知度向上とブランディングの実現

ユーザーにとって有益な情報を提供し続ければ、SEO順位で上位獲得ができ、自社の認知度が上がることが期待できます。有益な情報であれば、ユーザーによって拡散されていく可能性があるので、自ずと認知度が上がっていくのです。

さらに発信するコンテンツが企業のブランドイメージそのものになるため、自社の事業領域における専門家としてのブランディング効果が期待できます。

③将来的な広告費の削減

自社のサービスや商品を購入してもらう手っ取り早い方法は、広告です。ただし、広告は成果が期待できますが、打ち続ける必要があり、結果的に広告費がかさみます。

しかし、コンテンツマーケティングで発信した情報は継続的に費用を投じなくてもネット上に残り続け、長期的な広告費の削減になります。

顧客がファン化して継続的に自社サービスを利用してくれれば、費用対効果が非常に高い施策となるのです。

コンテンツマーケティングの戦略設計の仕方

コンテンツマーケティングの失敗でよくあるのが、目的設定や準備も行なわずにいきなりコンテンツを作りはじめてしまうケースです。

しかし、まずは成果を得るための戦略設計が最重要。

具体的に取り組む準備としては、以下の通りです。

①これが決まらないと全てが狂う:ターゲットの設定

まずコンテンツマーケティングを実施するにあたり最重要といえるのが「ターゲットの設定」です。

ターゲットがぶれてしまうと、制作するコンテンツもテーマが不明瞭なものが増えてしまい、結果的にはコンテンツマーケティング自体が徒労に終わる可能性が高まってしまいます。

その中で、ターゲット設定のコツとしては「これまでに集客できていない理想の顧客像」を分析のうえ、設定することです。

マーケティング用語でいう「ペルソナ」を設計します。自社の顧客になりうる人物像を想像し、言語化することが重要です。

ペルソナ設計においては、「デモグラフィック」と呼ばれる人口統計の属性データを使用します。

「住所」「性別」「年齢」「職業」「所得(年収)」「世帯規模」「学歴」など、自社サービスにマッチするよう細かく想定するのです。

そのうえで、求めるユーザーの「ライフスタイルの送り方」「思考の傾向」「特有の悩みやストレス」「願望」を設定し、明確に文章で言語化することでペルソナが完成します。

②問い合わせの質を決める要素:目的の明確化

ターゲットが明確になったら、次は「目的の明確化」を行ないます。

コンテンツマーケティングで解決したい具体的な課題を整理したうえで、「CV(コンバージョン)の獲得」、「見込みの高いリードの獲得」、「自社の認知度やイメージアップを図る」、「採用活動につなげるべくブランディングを実施する」、などを明確化することです。

さらに、CVやリードの獲得など、自社サービスや商品の購買につなげたい場合、「どのサービスおよび商品を誰に届けたいのか」を明確に設定する必要があります。

目的とマーケティングの着地点となるサービスを明確化し、社内で共通認識を持って取り組むことが大切です。

③成果を出す必要条件:責任者とメンバーの決定

後にも解説しますが、コンテンツマーケティングは成果を安定して出すまで時間がかかります。したがって、コンテンツマーケティングのプロジェクトに根気よく情熱を持って取り組んでくれる、理解ある責任者を決定する必要があります。

コンテンツマーケティングでは、成果につながらない時期というのが訪れます。常にトライアンドエラーを繰り返しながら、成果につながらないコンテンツはどのように改善していくのか、といった意識が重要です。

責任感と覚悟を持って意思決定を行なえる責任者を任命しましょう。

そして、責任者を決めたら、次はともにプロジェクトに取り組むメンバーの招集です。

会社としてコンテンツマーケティングを実施する目的と意義を理解して、そこに共感して取り組んでくれるメンバーを選びましょう。

ありがちな失敗としては、次のようなメンバーを集めてしまうパターンがあります。

・文章を書くのが好きなメンバー
・過去にライティング経験があるメンバー
・通常業務の合間に手伝ってくれそうなメンバー

コンテンツマーケティングおけるSEOライティングには、必ずしも紙媒体などでライティングに従事した経験は必要ありません。

また、片手間ではそのうち手が回らなくなって放置されてしまうのがオチです。

コンテンツの品質を保つには、あくまでビジョンと目的に共感してくれるメンバーを集めなければなりません。

「コンテンツマーケティングの失敗を招くNG行動6」でも失敗要因について解説しています。合わせてお読みください。

④1年間を根気強く乗り越えるために:スケジュールとコンテンツテーマの確定


最後に、「スケジュール」と「コンテンツテーマ」を確定させます。

前述した通り、一朝一夕で成果や効果が出にくい施策のため、最低でも1年間のスケジュール計画を立てる必要があります。

その際、決めなければならない要素としては以下の通りです。

・アクセスやCVといった1年後の数値目標
・具体的なコンテンツの内容と制作担当者、制作の締め切り

コンテンツマーケティングによって、広告に頼らない価値ある基盤を1年後に作り上げるために、詳細なタスクを整理して、「誰が」「いつまでに」「どんなコンテンツ」を制作するのかを計画立てましょう。

目標達成に向けて、たとえば3ヶ月目までは認知獲得や商品理解を促すコンテンツを制作し、6ヶ月目以降は少しずつCVに繋げていくために、「購入欲求」をかき立てるコンテンツを制作する、といった計画です。

さらに、上記スケジュールの組み立てができたら、具体的なコンテンツの確定をしていきましょう。

決めるべきコンテンツの種類としては以下の通りです。

・文字コンテンツ:コラム記事、SNS投稿、ダウンロード用資料など
・画像コンテンツ:写真、イラスト、図、漫画など
・音声コンテンツ:音楽配信、音声メディア、インターネットラジオなど
・映像コンテンツ:YouTubeなどの動画配信、ウェビナーなど
・体験型コンテンツ:ゲーム、アプリなど

目的や顧客がどのような情報を欲しているかを、先に設計したペルソナを参考に考え、手法をセレクトしていきましょう。

コンテンツマーケティングはターゲットと戦略設計がカギを握る

以上のように、コンテンツマーケティングは根気よく続ける必要がありますが、自社コンテンツを魅力に感じた顧客はファン化して、サービスを利用し続けてくれることが期待できます。

そのためには、「ブレないためのターゲット設定」と「目的を見失わないための戦略設計」が重要です。

広告費を削減し、安定した売上を積み上げるためのコンテンツマーケティングを実施するうえで本記事の内容を参考にしてください。

参考:フォーウェイのブランディングサービスについてはこちらから参考:フォーウェイのブランディングサービスについてはこちらから

執筆者:仲山洋平(株式会社フォーウェイ代表取締役、編集者)

慶應義塾大学経済学部卒業。清水建設株式会社を経て、幻冬舎グループ入社。企業出版の編集者として金融、IT、不動産、企業創業記などを中心に200冊以上の書籍を担当。2020年2月、東京編集部責任者を最後に幻冬舎グループを退職し、出版プロデューサー・マーケティングアドバイザーとして創業。同年9月、株式会社フォーウェイとして法人化、代表取締役に就任。2021年11月にはエリアマーケティングに特化した出版社、株式会社パノラボを設立。

 

 

日本の経済成長を常に支えてきた、建設業界。

しかし近年、深刻な人材不足が業界全体の課題となり、ほとんどの会社は先行きが見えずに悩んでいるのが実態です。

そんななか、建設業界でも戦略的な活動による自社ブランディングに成功し、経営課題を解決する事例が増えてきています。

建設会社のブランディングについて、その必要性と適した手法を解説します。

建設業界に広がるブランド構築の意識

従来、建築会社であれ土木会社であれ、日本の建設業界に自社の「ブランド」という意識はあまり浸透していませんでした。

しかし、そういった業界の体質が、近年になって変わってきているのです。

背景にある深刻な若者不足

建設会社の意識が変わった背景にあるのは、業界を襲う恒常的な若者不足です。

建設業界に新しく入ってくる新規学卒者はバブル期のピークから激減しており、2000年に約4万7000人いたのが2009年には2万9000人にまで減少しました。

東日本大震災の復興需要やオリンピック関連工事の需要によって近年やや回復してきてはいますが、それでも横ばいを続ける程度にとどまっているのが現状です。

参考:建設業ハンドブック2020

https://www.nikkenren.com/publication/pdf/handbook_2020.pdf

若者から魅力を感じてもらえない!

そんな状況から、建設業界におけるほとんどの企業は、社員が高齢者ばかり。

何年も若者を採用できておらず、そもそも募集広告を出したところで応募がほとんどない、という悩みを多くの会社が抱えています。

そんな状況を打破するため、特に後継者が事業を継いだ直後の会社や、新しく立ち上げられた会社を中心に、ブランディング戦略によって人材を集めようとする機運が高まっているのです。

建設業のブランディングとは?

では、近年注目される建設業のブランディングとは、具体的にどのような手法なのでしょう。

従業員10人、おじさんだらけの設備工事会社

ここからは、実際の成功事例を通してブランディングの手法を紹介します。

M社は東京近郊に所在する設備工事会社。主に電気関係の設備工事を請け負う会社です。

創業家の3代目であるA社長が経営者を引き継いだ際、社員は10人で男性ばかり、平均年齢は50歳をゆうに超えていました。

このままではあと10年もすれば社員と一緒に会社も老衰状態になり、ものづくりの技術がついえてしまう……そう危惧したA社長は、自社ブランディングの施策によって会社を若返らせることを決意したのです。

ベンチャー企業のようなWEBサイトを制作

A社長が踏み切ったのは、WEBサイトの全面改修です。

それまでのWEBサイトは、1ページで簡単に会社の概要を紹介する公式ホームページがあったのみ。公開してから一度も更新されておらず、WEBサイト経由の問い合わせは皆無でした。そもそも、想定する閲覧対象すら決めずになんとなく制作したページだったのです。

A社長はベンチャー企業を中心とした実績を持つデザイン会社とタッグを組み、旧サイトをスタイリッシュなデザインで豊富なコンテンツを保有したコーポレートサイトに刷新しました。

具体的な企画は、代表自身の言葉による事業理念紹介、採用案内ムービー、業務内容が伝わる自社コラム、社員とプロジェクトの紹介など……とにかく情報を豊富にして、あらゆるテーマで自社と事業について広報する役割を自社サイトに持たせました。

女性が活躍する設備工事会社に

サイト改修の効果は、てきめんでした。

まず、採用募集の広告に対する反響率が劇的に上がり、若手人材や女性が次々に面接に訪れたのです。

以前ではあり得なかった、広告経由でないWEBサイト閲覧からの応募者も現れました。

さらに特筆すべきは、応募者が面接に訪れた時点でM社を魅力的に感じている状態であった点です。

「事業理念を読んで、工事会社の仕事に大きな社会的価値を感じた」「映像を見て、品質へのこだわりに共感した」「仕事に取り組む社員さんの姿勢に憧れた」など、応募者の語る志望動機は軒並み具体的で、ほぼすべての人がWEBサイトを見て志望度が高まった状態で面接にやってきました。

このようにM社のイメージや方向性に共感してくれている人材は入社後のミスマッチも少なく、育成もスムーズに。M社はどんどん拡大し、サイト改修から5年で「おじさんばかりの10人」から「女性と若手が活躍する40人」へと大躍進を遂げたのです。

効果は採用強化だけではなかった

WEBサイト改修というM社のブランディング施策の効果は、採用のみにとどまりませんでした。

まず、WEBサイトからの問い合わせを起点にした仕事の受注が、毎月一定数入ってくるようになったのです。

建設業界は、創業者のウデの良さが口コミによって広まり、地域の顧客を獲得できるようになることが重要。経営が安定してからは既存顧客からの相談や顧客紹介で売上を保つのが当たり前の世界です。

そんな常識なので大半の建設会社はWEBによるマーケティングに力を入れておらず、サイトの充実したM社はWEB問い合わせの需要を総取りできました。

インナーブランディングの威力

くわえて、サイトによるコンテンツ発信の価値は、お客様だけでなく社内にも波及しました。

A社長いわく、「サイト改修以降は会社としての考え方を社員みんなが理解してくれるようになり、明らかに仕事の動きが変わった」のだといいます。

実際、社員のモチベーションアップによって工事現場の利益率は以前よりも改善しているそうです。

M社は、ブランディング戦略によって会社の構造を丸ごと変えるほどのインパクトを達成したといえるでしょう。

まとめ

多くの建設会社が挑戦しているブランディングについて、一つの例を通じて解説しました。

今回の事例はWEBサイトを使った採用ブランディング施策でしたが、会社によって課題はさまざまですし、施策もパンフレットや出版といった紙媒体による発信から、セミナーやイベントといったリアルコミュニケーションまで数多く存在します。

建設業には将来性がないと諦めず、未来に向かって行動を起こしてみましょう。

参考:フォーウェイのブランディングサービスについてはこちらから参考:フォーウェイのブランディングサービスについてはこちらから

執筆者:仲山洋平(株式会社フォーウェイ代表取締役、編集者)

慶應義塾大学経済学部卒業。清水建設株式会社を経て、幻冬舎グループ入社。企業出版の編集者として金融、IT、不動産、企業創業記などを中心に200冊以上の書籍を担当。2020年2月、東京編集部責任者を最後に幻冬舎グループを退職し、出版プロデューサー・マーケティングアドバイザーとして創業。同年9月、株式会社フォーウェイとして法人化、代表取締役に就任。2021年11月にはエリアマーケティングに特化した出版社、株式会社パノラボを設立。

 

 

企業がPRやブランディングを実現する手段として、「出版」という選択肢はかなり広まりました。

ただ、会社で出版すると一口にいっても、出版にはさまざまな形態があり、作り方から費用、書店に並ぶか並ばないかといった細かい違いがあります。

今回は、企業が出版を検討する際に押さえておくべきポイントについて解説します。

企業出版と自費出版

「企業出版」という言葉は、一般的な認知度はあまり高くないかもしれません。

一方で、「自費出版」と聞くとなんとなくイメージはつくのではないでしょうか。

まず、企業出版と自費出版の違いを説明します。

出版の「目的」が違う!

企業出版と自費出版は、費用を投じて出版するという点では同じです。ただ、単に個人向けか法人向けかという違いだけでなく、企業出版と自費出版では出版の「目的」がまったく異なります。

自費出版とは、制作や印刷、流通といった出版にかかる費用を著者が負担する出版形式です。「自身で書きためた小説を本という形にしたい」や「自分の半生を振り返った自伝を作りたい」というニーズに応える出版形式です。

一方で企業出版は、主に企業がビジネス上のゴールを達成するために取り組む出版形式です。出版社によっては、「カスタム出版」と呼ぶところもあります。

企業出版は個人的な欲求を満たすための自費出版とは根本的には異なり、ブランディングや集客、顧客の質向上など企業ごとに「目的」を設定したうえで取り組む必要があります。

自費出版の実態は?

自費出版の価格は、出版社によって違いはありますが、100万〜200万円程度が相場です。なかには、数十万〜100万円未満で出版を請け負う自費出版会社も多く存在します。

ただ、格安の自費出版は完成した書籍が書店に並ぶことは基本的にありません。さらに、表紙や本文のデザイン、校正などを統括する編集機能は働かず、印刷会社などが副業的に自費出版サービスを行なっているケースが多くなります。

100万円を超える自費出版についても、書店に展開されることをウリにはしているものの、実態としてきちんとした流通は見込めません。大型書店の、来店客がほとんど立ち寄らない「自費出版棚」に短期間、陳列されるのがせいぜいです。

したがって、企業が出版費用を抑えるために自費出版を利用する、という目的にはマッチしません。

さらに、企業出版には、編集者がクライアントの「目的」や「ターゲット」をヒアリングして、目指すゴールを叶えられる書籍を提案するコンサルティングの知見が出版社に求められます。

そういったノウハウを持つ出版社はコストが高額で、特にネームバリューのある大手出版社の場合は価格が1000万円を超えることもざらにあります。

とはいえ、企業出版は前述した自費出版とは異なり、大手出版社の流通網を利用して書店に配本するため、しっかりと書棚に並ぶのは大きなメリットで

す。あとは、販促のオプションなどで出版社ごとの付加価値が変わってきます。

企業出版の方法と一連の流れ

では、企業出版のプロセスを解説します。

まずは、出版を検討しているという名目で出版社に問い合わせをしてみましょう。営業に熱心な出版社は自分たちで営業リストを作成して、各企業にテレアポなどでアプローチしている場合もあります。

力のある出版社であれば、営業マンと面談すれば、近しいニーズで出版した事例を紹介するなどして出版後のイメージを膨らませてくれるでしょう。

商談を経て企業出版を決断した場合、契約を締結して書籍制作に進めることになります。

企業出版のスケジュール

書籍制作が企画からスタートし、印刷された本が書店に並ぶまでのスケジュールは、おおよそ8ヶ月〜1年程度です。企業が広告として出版に取り組むときに、この期間を長いと感じるか、適正と感じるかは重要です。

大手出版社は同じ編集者が同時に何十件も担当案件を抱えている場合もあり、スケジュールは最低1年程度は見ておく必要があります。柔軟にスケジュール対応できる出版社もありますが、それでも6ヶ月〜8ヶ月かかるのは想定しておきましょう。

“出版不況”と“電子書籍好調”から読み解く企業出版

すでにご存知の人も多いと思いますが、出版業界は長らく“出版不況”といわれており、実際に市場規模は右肩下がりでした。ただ、近年は電子書籍の台頭もあり、ずっと下がり続けているわけではありません。

公益社団法人全国出版協会・出版科学研究所によると、2020年の出版市場規模は、紙+電子出版市場(推定販売金額)が、前年比4.8%増の1兆6168億円。紙が1.0%減に対し、電子が28.0%増と大きく伸長し、2年連続のプラス成長となっています。

ただし、だからといって企業が紙の書籍ではなく、好調の電子書籍で出版すれば良いかというと、そう単純な話ではありません。

電子書籍の販売増加には、コロナ禍によるニーズの増加も一因として考えられますが、販売部数の多くを占めているのはコミックだからです。

つまり、一般的にまだ認知度の低い企業がただ電子書籍を出版したところで、集客などのゴールにつながる可能性はかなり低くなります。

肝心なのは出版してからのプロモーション

企業出版では、いかに紙の出版の露出を増やして売っていくかの戦略が重要になってきます。

つまり、出版してからのプロモーション、「売り方」が非常に重要なのです。

ただし、大手出版社はもともとの出版コストが高いだけでなく、さらにプロモーションを仕掛けようとすると多額のコストが追加されます。

そのため、企業出版を成功させるための鉄則は、出版の入り口段階で出版後の販売戦略と予算計画まで綿密に固めておくことです。そのためには、フロントの営業マンがしっかりした出版知識を持っている会社に相談する必要があります。

企業出版は会社のさらなるステップアップに大きく起因する

このように、企業出版には多額のコストがかかるだけでなく、担当する営業マンの経験値や業界知識に結果が左右されるリスクがあります。

ただ、出版は自社の強みやサービスを棚卸しして再認識する最良のきっかけになります。

社内外へのブランディング効果も絶大です。簡単に取り組める施策ではないからこそ、同業他社との差別化に大きく寄与する可能性があり、その効果は数字だけでは測り知れない魅力を秘めています。

今回紹介したポイントを押さえつつ、企業出版に取り組めば、企業としてさらに大きなステップアップが期待できるでしょう。

参考:フォーウェイのブランディングサービスについてはこちらから参考:フォーウェイのブランディングサービスについてはこちらから

執筆者:江崎雄二(株式会社フォーウェイゼネラルマネージャー)

福岡県出身。東福岡高校、山口大学経済学部経営法学科卒業。大学卒業後、月刊誌の編集者兼ライターに携わる。その後時事通信社での勤務を経て、幻冬舎グループに入社。書店営業部門の立ち上げメンバーとして活躍後、書籍の販売促進提案のプロモーション部を経て、法人営業部へ。東京と大阪にて書籍出版の提案営業を歴任し、2020年11月、株式会社フォーウェイに参画。

 

 

日本にWebマーケティングという手法が入ってきて20年あまり。多様な広告手段が取られるようになった中で、Web戦略の重要性は年々増しています。

今回の記事では、企業がWEBマーケティングに取り組むにあたって最低限押さえておくべき基礎と、実践する上で知っておくべき知識をまとめました。

Web(ウェブ)マーケティングとは?

Webマーケティングとは、言葉の通りWebを中心に実施するマーケティング施策のことです。

なかでも、従来型のオフライン施策と大きく異なる点として、Webマーケティングは施策の効果がすべて数値として表れるという特徴があります。

たとえば、チラシやポスティングなどのオフライン施策は、配布した数は把握できても、どれだけのユーザーが見たのかの確認はできません。

一方で、Webマーケティングの場合は、どこをきっかけにサイトに訪れたのか、どのコンテンツを見て問い合わせや購入に至ったのかを数値で確認できるのです。

数値を把握できれば、効果検証して改善を図ることができ、活用次第では緻密な戦略性をもって集客や販売促進に役立てられます。

ただし、名前の通り、Webマーケティングを成功させるには、「マーケティング」を理解しなければなりません。

Webマーケティング基礎編:マーケティングを理解する

まず、勘違いしてほしくないのは、Webの施策とはいえ、安易にWEBサイトやLP(ランディングページ)を「とりあえず」制作すればよいわけではない点です。

大事なのはマーケティング戦略、つまり「ターゲット」「競合把握」「自社の強みや課題を把握」等を明確にしてから施策を実行することです。

これらを設定、把握せずにWEBサイト制作を始めてしまうと、目的地もわからず、ただ闇雲に走るだけ。十中八九、施策は失敗に終わります。

自社のサービスを欲する「ターゲット」の設定

企業の売上を向上させるにあたり、より多くの人々に自社を認知してもらうのはとても大事です。

ただし、いきなり幅広い人々をターゲットに発信しても、ターゲットそれぞれの欲求やニーズは異なるため、自社の魅力を平等に伝えるのは困難です。

だからこそ、訴えたい事業に応じた段階を踏まなければなりません。つまり、現在の自社のサービスや商品内容の特徴から考えて、特にどのような人に利用してもらいたいか、もしくはどのような人が気に入ってくれるかを想定し、対象ユーザーを考えることが最優先事項となります。

明確なターゲットが設定できれば、自社の強みやポジショニングを把握した上で、購入や問い合わせなどの「行動」に誘導する戦略を組み立てられるのです。

さらに、自社のビジネスがBtoBビジネスであれば、ユーザーの業種や規模、見込み客の担当役職も設定する必要があります。ユーザーの属性を絞り込めば絞り込むほど、優先すべき広告やコンテンツ戦略を決めやすくなります。

競合企業を設定する

Webマーケティングの戦略に限らず、経営戦略上で競合把握をすることは必要不可欠です。自社のサービスや商品と類似の事業を展開している競合企業はどのような先があるのかは把握しておきましょう。

まだ競合他社がはっきりとは浮かんでいない場合は、自社の設定したターゲットユーザーが検索しそうなキーワードで、GoogleやYahoo!で検索してみることをおすすめします。検索結果の上位に表示された企業が競合になる可能性があります。

自社の強みを言語化する

競合が把握できたら、自社のサービスや商品のどの部分が優れているのかを、しっかりと分析して言語化しましょう。言語化すれば、競合他社に負けない独自の要素が自ずと浮かび上がります。

自社の強みや課題を整理したとき、自社の強みだと思っていた要素が実は他社と差別化できていないポイントだと判明したり、逆に当たり前だと思っていた特徴が強みだと気付いたりする瞬間が出てきます。そういった意味でも、現状把握はとても重要なのです。

Webマーケティング実践編:効果的な集客戦略とは

「ターゲット」「競合」「自社の強み」という3つの要素を定義できたら、次は具体的な施策に取り掛かりましょう。

Webマーケティングの集客施策は、自社で取り組める手法から、広告費を払って外注する方法まで様々です。

代表的な手法を紹介しましょう。

リスティング広告でターゲットに的確にリーチ

リスティング広告とは、GoogleやYahoo!といった検索エンジンの検索結果に連動して表示される広告です。

ターゲットが関心を示す特定のキーワードに対して広告を表示させるため、コンバージョン率が高くなるのが特徴です。

リスティング広告のメリットは、サービスに関心のあるターゲットに直接アプローチができる点です。

表示されている情報がユーザーの欲している内容であればあるほど、問い合わせや購買につながりやすくなります。1000円〜と安価にスタートできるため、容易に取り組める施策の一つです。

一方、デメリットは、リスティング広告自体が社会に普及したため、「広告リンクはクリックしない」と決めているユーザーが一定数現れてしまっている点です。

リスティング広告は競合他社も取り組んでいるパターンが多く、競争が激化しやすいのも難点です。

メールマガジンでターゲットとの信頼関係を構築

メールマガジン(メルマガ)は、ユーザーに継続的に情報を配信できる手段です。テキストだけでなく、HTML形式で本文内に画像を入れたり装飾を施したりして、視覚的にユーザーに訴えかけられる点は強みでしょう。

メルマガのメリットはほかにも、コストが通信量のみで、DMと比べても安価に済むことがあります。定期的に配信することで、読者であるターゲットから自社を深く知ってもらえるきっかけとなり、信頼関係の構築に役立てられるのです。

一方、定期的に配信する必要がある分、企画立案や執筆の手間がかかってしまうのがデメリットです。さらに、メルマガに取り組んでいる企業が多いため、ユーザーのなかにはメールの受信フォルダがメルマガだらけという人も少なくありません。そうなれば、開封してもらうことすらできず、放置されて終わりという可能性も考えられます。

SNS運用で顧客ターゲットをファン化させる

SNS(ソーシャルメディア)は、FacebookやInstagram、Twitterなどが隆盛を極めており、日常生活に欠かせなくなりました。近年はTikTokのような15秒の「リップシンク(口パク)動画」のSNSも流行っています。

企業のSNSでいえば、タニタシャープが有名です。Twitter上でタニタのアカウントがシャープに日常的にコミカルな交流を行なうことで、大きな話題となりました。一般ユーザーに親しみをもってもらうだけでなく、企業同士でのコラボレーションが生まれるきっかけともなったのです。

SNSの活用がうまくいけば、自社サービスや商品を無料で認知拡大することができ、大変効果の高い施策になりうるでしょう。

ただ、SNS運用にもデメリットがあります。

「SNSの中の人」でもある従業員の不適切発言や誤操作などで大炎上を起こす可能性がある点です。一度炎上すれば、企業イメージに大きな損害を与えます。

一方で、炎上を恐れて当たり障りのない投稿ばかりしていれば、ユーザーには興味を持ってもらえないのが難しいところです。

ブランディング効果も期待! コンテンツマーケティング

コンテンツマーケティングは、顧客にとって有益な情報を継続的に提供し続け、企業と顧客の接点をつくって集客を実現する手法です。SEOツールで分析したうえで、検索上位に上がりやすいコンテンツを生み出すことで、自社の狙うべきキーワードで検索上位を獲得できます。

広告とは違い、制作したコンテンツが自社の資産として蓄積される点は大きなメリットです。

専門的知識や役立つ情報を発信し続けることで、業界の有識者的ポジションとして自社をブランディングする効果も期待できます。

一方で、コンテンツマーケティングで重要なのは長期的な仕込みです。根気よく6ヶ月〜1年は取り組んでいかないと、コンテンツマーケティングで継続的な効果を得ることは難しいです。くわえて、コンテンツの企画立案から制作の手間がかかるため、継続的に内製で取り組んでいくのは、人材的に余裕のある企業でもない限り困難でしょう。

外部リソースにアウトソーシングする手もありますが、質のバラツキが大きいため、コンテンツマーケティングを得意とする業者に依頼するのがポイントです。

自社を知りサービスの質を高める企業努力が一番重要

以上のように、Webマーケティング戦略は入り口のターゲット設定が特に重要です。いかに競合他社に負けない魅力を発揮するのか、すべては自社を知ることから始まります。

自社サービスや商品自体の魅力を引き上げ、自社の魅力を顧客ターゲットに届ける努力を続けていきましょう。

参考:フォーウェイのブランディングサービスについてはこちらから参考:フォーウェイのブランディングサービスについてはこちらから

執筆者:仲山洋平(株式会社フォーウェイ代表取締役、編集者)

慶應義塾大学経済学部卒業。清水建設株式会社を経て、幻冬舎グループ入社。企業出版の編集者として金融、IT、不動産、企業創業記などを中心に200冊以上の書籍を担当。2020年2月、東京編集部責任者を最後に幻冬舎グループを退職し、出版プロデューサー・マーケティングアドバイザーとして創業。同年9月、株式会社フォーウェイとして法人化、代表取締役に就任。2021年11月にはエリアマーケティングに特化した出版社、株式会社パノラボを設立。