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2024.09.19
Marketing
デジタル全盛期だからこそ重要なアナログマーケティング戦略
Web広告やSNS運用、SEO対策などのデジタルマーケティングを駆使して見込み顧客の獲得を行っている企業は多いと思います。
しかし、「デジタルマーケティングの限界が見えてきた…」「デジタルマーケティングで成果が徐々に下がってきた…」という様な悩みを抱えている企業も少なくありません。
なぜデジタルマーケティングをやるだけでは成果が出づらくなってきているのか。
その理由は2つあります。
一つは、顧客が「広告かそうではないか」の情報の精査や判別ができるようになってきていること、もう一つはデジタルマーケティングの競争の激化によりひと昔前のように「やれば成果が出る」という状況ではなくなってきていることです。
また、デジタルマーケティングを駆使した詐欺まがいのビジネスなどの横行により、国や媒体(GoogleやYahoo!、各SNSなど)による規制や、顧客側の警戒心も強くなってきています。
そんな厳しい状況の突破口となるのが、アナログマーケティングです。
実際に、今現在成果を出している企業の多くはデジタルマーケティングとアナログマーケティングをうまく組み合わせて活用しています。
本記事では、そんなデジタル全盛期の時代だからこそ見直し、再検討すべきアナログマーケティング戦略について解説いたします。
目次【本記事の内容】
- 1.アナログマーケティングとは?
- 1-1.デジタルマーケティングとの違い
- 1-2.アナログマーケティングの種類
- 2.デジタル全盛期にアナログマーケティングが重要な理由
- 2-1.顧客はデジタルとアナログの両方で行動しているため
- 2-2.アナログマーケティングの方が顧客への訴求力が強いため
- 2-3.それぞれアプローチできる客層が異なるため
- 2-4.アナログマーケティングの方が保存性があるため
- 3.デジタル全盛期のアナログマーケティング戦略で成果を出すには?
- 3-1.デジタルマーケティングと連携する
- 3-2.効果測定・分析を行いPDCAを回す
- 3-3.アナログマーケティングもデジタル施策を見据えて実施する
- 4.アナログマーケティング×デジタルマーケティングの成功事例
- 4-1.成功事例1:不動産投資会社
- 5.【まとめ】デジタル全盛期だからこそ、アナログマーケティング戦略を見直そう!
執筆者:江崎雄二(株式会社フォーウェイ取締役マーケティング統括) 福岡県出身。東福岡高校、山口大学経済学部経済法学科卒業。大学卒業後、月刊誌の編集者兼ライターに携わる。その後時事通信社での勤務を経て、幻冬舎グループに入社。書店営業部門の立ち上げメンバーとして活躍後、書籍の販売促進提案のプロモーション部を経て、法人営業部へ。東京と大阪にて書籍出版の提案営業を担当し、2020年11月、株式会社フォーウェイに参画。2023年9月取締役就任。グループの出版社、株式会社パノラボの流通管理も担う。 |
◉アナログマーケティングとは?
アナログマーケティングとは、従来の伝統的な方法で顧客の感覚に訴えかけるマーケティング手法のことです。
具体的には、新聞広告や雑誌広告、テレビ・ラジオのコマーシャル、ポスター、パンフレット、チラシ、ダイレクトメールなどがあり、セミナーやイベント、展示会なども含まれます。
メリットとして、高級な紙で作られたパンフレットで高級感を与えることができたり、ポスティングによって地域密着をアピールできたり、展示会などで現物に触れることができることなどが挙げられます。
デメリットとして、コストが高めであることや効果の測定が難しいこと、情報伝達が一方通行であることなどがあります。
◉-1、デジタルマーケティングとの違い
アナログマーケティングに対して、インターネットやデジタル技術を利用したデジタルマーケティングがあります。
具体的には、WebサイトやSNS、SEO、電子メール、メールマガジン、オンライン広告などがあり、オンラインのデジタルプラットフォームを使用します。
アナログマーケティングに対するメリットとしては、比較的低コストでターゲットを絞り込んで顧客にリーチできることです。
また、即時性が高いためすぐに効果が得られ、情報伝達に双方向性があるため顧客の反応をメッセージなどで受け取ることができます。
さらに、広告効果の測定がほぼリアルタイムでできるため、その結果をすぐに広告内容に反映することも可能です。
◉-2、アナログマーケティングの種類
アナログマーケティングには多くの種類があるので、それぞれの特徴などについて表にまとめました。
アナログマーケティングの種類 | 特徴 |
DM(ダイレクトメール) | 個人や法人に郵送や電子メールで送付する広告物。特に郵送DMは形のあるものが届くため比較的レスポンス率が高く、顧客の認知や関心を高めることができる。幅広いターゲットにターゲティングをして送付できるメリットがある一方で、コストや手間がかかるというデメリットがある。 |
書籍 | 自社や商品・サービスのことをより詳しく知ってもらいたい場合に利用される。最大の特徴は社会的信頼性が高いことで、各種メディアに取り上げられたり、著者がセミナー講師として招かれたりすることがある。盛り込める情報量が多い(文字数で7万~10万字)ため、商品やサービスの情報以外に企業の歴史・創業者の想い・理念・開発秘話などを読み物としてまとめて伝えることができる。 |
パンフレット | 複数枚の紙を折り曲げて重ねて冊子にした印刷物で、会社案内や製品・サービスの詳しい紹介など情報量の多い用途に利用される。デジタル情報が苦手な高齢者世代にも届けることができる。同業他社のパンフレットと並べて比較検討するような使い方もされる。 |
小冊子 | ページ数の少ない書物や冊子のことで、複数枚の紙を綴じた印刷物。パンフレットやブックレットは小冊子に含まれる。パンフレットは、商品や施設・学校の案内や説明などの広告要素がある小冊子。ブックレットは、CDやDVDの付属冊子やゲームの解説書などの広告要素のない読み物の性質が強い小冊子。 |
リーフレット | 1枚の紙を折り曲げた綴じられていない印刷物。コンパクトで情報量が少ないため商品や施設、イベントなどの案内・告知目的に利用される。 |
チラシ | 1枚の紙の両面または片面に情報を印刷したもの。商品やイベントなどの案内・告知を新聞折込チラシ・ポスティング・街頭ビラ配りによって大量配布することができる。 |
新聞折り込み広告 | 新聞に折り込んで配布されるマス広告。エリアを細かく指定して配布することができるため、そのエリアを商圏とする店舗などの広告に利用される。新聞は毎日配達されるため、即時性や速報性がある。 |
新聞広告 | 新聞の広告枠に印刷されたマス広告。新聞購読者に確実に届き、信頼性と即時性が高いという特徴がある。ターゲットに応じて全国紙と地方紙を使い分けることができる。新聞の非購読者には届かず、若年層にはリーチしづらいというというデメリットもある。 |
雑誌広告 | 雑誌の広告枠に印刷されたマス広告。適切な雑誌を選択すれば、その雑誌を購読している特定のターゲットに効率よく届けることができる。新聞広告と比較すると時間がかかるため、即時性を求める広告には向かない。 |
TV広告 | TV番組の途中や番組間に放送されるマス広告。視聴者に対して、年代や性別を問わず情報を伝えることができる。即効性や権威性・信頼性があり、商品やサービスの認知や購買意欲を促進するというメリットがある。一方で、広告費用が高い、細かなターゲティングができない、広告効果の測定が難しいというデメリットがある。 |
ラジオ広告 | TV広告に比べてリスナーは少ないものの、広い年代のターゲットに広告を届けることができる。スマホアプリなどを利用してラジオの視聴が習慣化しているユーザーも多いため、継続的な情報提供ができる。 |
イベント・展示会 | 最大の特徴は特定のテーマや課題解決に興味や関心のある見込み顧客と短期間に直接会うことができること。形のある商品の場合は現物を見せて商品説明することができる。名刺やアンケートによって顧客リストが取得でき、後日アプローチすることができる。一方、出展費用や労力がかかるというデメリットがある。 |
セミナー | 新商品・サービスの紹介、新規顧客の獲得、ナーチャリングなどの目的をもって開催される企業セミナーなどがあり、テーマに関心のある見込み顧客と直接会うことができる。テーマによっては、セミナー後に個別相談会などを行って引き続き商談に持ち込むことも可能。 |
◉デジタル全盛期にアナログマーケティングが重要な理由
デジタルマーケティングは、多くの見込み顧客に効率的にアプローチできるので、一見万能な見込み顧客の獲得方法に見えますが、必ずしもそうではありません。
次に挙げる理由から、アナログマーケティングの重要性を再認識する必要があります。
・顧客はデジタルとアナログの両方で行動しているため ・アナログマーケティングの方が顧客への訴求力が強いため ・それぞれアプローチできる客層が異なるため ・アナログマーケティングの方が保存性があるため |
それぞれについて詳しく見ていきましょう。
◉-1、顧客はデジタルとアナログの両方で行動しているため
常に膨大なデジタル情報が流れている現代ですが、顧客はデジタルだけで行動しているわけではありません。
Web広告やSNS広告を目にする一方で、テレビCMや新聞広告・チラシを見たり、店舗やイベントなどで現物を見ることもあります。
年代や性別などの属性によって、デジタルとアナログに接する時間の比率に違いはあるものの、デジタルだけに接しているわけではありません。
このようなことから、マーケティングにおいてもデジタルとアナログの組合せが高い効果を発揮すると考えられており、アナログマーケティングの重要性が再認識されています。
◉-2、アナログマーケティングの方が顧客への訴求力が強いため
デジタルマーケティングでは視覚と聴覚を使って情報を伝達しますが、アナログマーケティングを使うと、触覚、嗅覚、味覚も伝えることもできます。
上質な紙を使ったパンフレットで高級感を与えることができますし、現物を見たり試食したりすることもできます。
つまり、アナログマーケティングの方が五感を使って消費者に訴求することができるということなのです。
◉-3、それぞれアプローチできる客層が異なるため
デジタルが効果的かアナログが効果的かは、顧客の年齢や年代によって異なります。
若年層はデジタルネイティブ世代で日常的にネットやSNSに触れているので、若年層にアプローチしたい場合はデジタルの方が有利です。
一方で、ネットやSNSなどよりは、テレビや新聞などに接する機会の多い世代にアプローチしたい場合は、アナログの方が良いでしょう。
また、新規店舗オープン、キャンペーン告知などの地域限定情報は、チラシの街頭配布やポスティングが効果的です。
このように、アプローチしたい客層によっては、アナログの方が効果が出ることがあります。
◉-4、アナログマーケティングの方が保存性があるため
アナログマーケティングの中でも、パンフレットやカタログ、書籍などの印刷物は一度受け取ると捨てない限り、現物がターゲットの手元に残ります。
自分にとって必要な情報であれば長い間保存されて繰り返し参照されて長期的に宣伝効果が持続する訳です。
これに対してデジタル情報は、圧倒的な情報量が常時流れているので、埋没しやすく保存性は低くなります。
◉デジタル全盛期のアナログマーケティング戦略で成果を出すには?
では、デジタル全盛期の現代において、アナログマーケティングで成果を出すにはどうすれば良いのでしょうか。
次の3つを意識することが重要です。
・デジタルマーケティングと連携する ・効果測定・分析を行いPDCAを回す ・アナログマーケティングもデジタル施策を見据えて実施する |
それぞれ、くわしく見ていきましょう。
◉-1、デジタルマーケティングと連携する
アナログをデジタルとうまく連携させることによって、よりマーケティング効果を高めることができます。
マーケティングで成果を上げるためには、「接触時間×接触頻度」を最大化することが必要です。
「接触時間」が長いのは書籍やパンフレットなどのアナログですが、「接触頻度」を上げるのはデジタルが得意です。
つまり、デジタルとアナログの組み合わせを考えることが非常に重要になってきているのです。
以下では、デジタルとアナログの連携例を5件紹介します。
◉-1-1、連携例:SEO対策×アナログマーケティング
記事の中に導線として資料請求を埋め込んだSEO記事をアップしておき、資料請求が来たら、パンフレットや説明資料、商品カタログなどを送付する連携手法です。
主に、老人ホームや結婚式場、大学など複数の施設を比較検討したいというニーズのある商品やサービスに使われます。
SEO記事だけではなく、Web広告でも同様の連携ができます。
▶︎SEO対策については、関連記事【SEO対策とは? 効果的な戦略の組み立て方と対策方法】もあわせて参考にしてください。
◉-1-2、連携例:メール×アナログマーケティング
Web広告などを利用してメールアドレスリストを獲得し、メルマガやステップメールを送信するという連携手法です。
何通目かでセミナーの告知をして集客し、セミナー後に個別相談や商品・サービスの提案を行うなど、デジタルからより成約率の高い対面の場に集客していくことができます。
◉-1-3、連携例:書籍×デジタルマーケティング
書籍の出版前にクラウドファンディングを実施したり、出版後に出版記念セミナーを開催したり、Web広告を出稿したり、SEO記事やSNS投稿に二次活用したりする連携手法です。
書籍とデジタルマーケティングを連携して、確実にターゲットに届けることができます。
また、書籍を読んでもらうことによって顧客教育ができるため、不動産などの高単価商品やデジタルマーケティングでは集客が難しいBtoB商材、契約までのリードタイムが長くなってしまいがちな場合に有効です。
▶︎ブックマーケティングについては、関連記事【ブックマーケティングとは?メリットや効果的な戦略の作り方】もあわせて参考にしてください。
◉-1-4、連携例:パンフレット×デジタルマーケティング
デジタルマーケティングやGoogleMap、名刺などで集めたターゲットリストに対してパンフレットを直接送付する連携手法です。
相見積もりを取る習慣のある建設系やアセンブラー(部品メーカーから部品を買って組み立てるメーカーなど)と相性が良い手法です。
問い合わせフォームと連携して、会社案内や商品・サービスのPDFを送付することもできます。
▶︎パンフレットのマーケティング活用については、関連記事【商品やサービスが売れるパンフレットを作るポイントと有効活用方法】もあわせて参考にしてください。
◉-2、効果測定・分析を行いPDCAを回す
現代は顧客のニーズが多様化しているので「この施策を実施すれば必ず成果が出る」というものではありません。
そのため、仮説を立ててマーケティング施策を実施し、その施策の効果測定や分析を行って次に活かすというPDCAサイクルを回すことが重要です。
具体的には、施策の実施前にペルソナを設定してカスタマージャーニーを作り、仮説を立て、効果を検証する、という一連のPDCAサイクルを高速で回し続けることが唯一の成功の秘訣です。
◉-3、アナログマーケティングもデジタル施策を見据えて実施する
パンフレットは紙の印刷物なのでリアルに配布するだけで良いという「アナログに固執した発想」ではなく、パンフレットをPDF化して「デジタル媒体として活用」することも考えましょう。
PDF化すれば、HPやSNSに掲載してアナログ情報の二次活用ができます。
アナログとデジタルの連携を見据えてデザインや構成、導線などを検討しましょう。
◉アナログマーケティング×デジタルマーケティングの成功事例
アナログマーケティングとデジタルマーケティングの組み合わせによる成功事例をいくつかご紹介します。
◉-1、成功事例1:不動産投資会社
不動産投資サービスを行っている会社の経営者は、高収入ながらも多額の税金を払っている医師をターゲットとして「高収入な医師に最も効果的な節税対策は不動産投資である」という書籍を出版。
書籍の企画段階から、SNSなどを利用したデジタルプロモーションの検討を行い、書籍の出版に合わせて実施しました。
出版直後からその成果が表れて、書籍を購入して読んだ医師からの問い合わせにつながったそうです。
書籍の中で、高収入な医師の悩みとして高額な税金があること、最も効果的な節税対策が不動産投資であることなどを詳しく説明していたので、問い合わせの段階で顧客教育が十分行われており、ほぼ100%が成約につながるという圧倒的な成果をあげることができました。
さらに、既存顧客から知り合いの医師への口コミや書籍の配布などによって評判が広がり、新規顧客を獲得することもできました。
◉【まとめ】デジタル全盛期だからこそ、アナログマーケティング戦略を見直そう!
この記事では、アナログマーケティングとデジタルマーケティングの違い、アナログマーケティングが重要な理由、アナログマーケティングで成果を出すにはどうすれば良いのかなどについて、事例をあげて詳しく解説しました。
デジタル全盛の今だからこそ、アナログマーケティングを見直すべきであり、デジタルとアナログを組み合わせたマーケティング戦略を採用すべきです。
フォーウェイは、書籍やパンフレットなどのアナログマーケティングとデジタルマーケティングの融合が得意なコンテンツマーケティング会社です。
デジタルと連携したアナログマーケティング施策なら、フォーウェイにお任せください。
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