セールスプロモーションの成功事例10選!売上アップ実現の秘訣と実践方法

セールスプロモーションを積極的にやっているはずなのに商品やサービスが思ったように売れない…、そんな時にはセールスプロモーションの成功事例を研究してみるのがおすすめです。

もちろんその成功事例の真似をしても自社でうまくいくとは限りませんが、セールスプロモーションの成功事例を見てみると、意外に多くの共通点に気づくはずです。

成功している会社がどこも共通して押さえているポイントがわかれば、それを自社風にアレンジして取り入れることで成功確率は大きく向上する可能性があります。

この記事では、そんなセールスプロモーションの成功事例を10例と、その全てに共通する点をご紹介します。

ぜひ貴社のセールスプロモーションにも生かしてみてください。

目次【本記事の内容】

執筆者:江崎雄二(株式会社フォーウェイ取締役マーケティング統括)


福岡県出身。東福岡高校、山口大学経済学部経済法学科卒業。大学卒業後、月刊誌の編集者兼ライターに携わる。その後時事通信社での勤務を経て、幻冬舎グループに入社。書店営業部門の立ち上げメンバーとして活躍後、書籍の販売促進提案のプロモーション部を経て、法人営業部へ。東京と大阪にて書籍出版の提案営業を担当し、2020年11月、株式会社フォーウェイに参画。2023年9月取締役就任。グループの出版社、株式会社パノラボの流通管理も担う。

セールスプロモーションに成功するには?

セールスプロモーションに成功するためには、小手先のテクニックを駆使するだけではうまくいきません。

たとえ最初の時点ではうまくいったとしても、途中から伸び悩んでしまい、その後どうやって改善していけば良いのかが分からなくなってしまうことが多いものです。

セールスプロモーションを長期的に成功させるためには、本質をきちんと押さえて実践しなければなりません。

では、一体その本質とはどのように知るのか。

実はセールスプロモーションを成功に導く本質は成功事例の中に隠れているのです。

セールスプロモーションの成功事例の共通点

セールスプロモーションの成功事例というと「このSNSを使って成功した」「このテクニックを使ったから成功した」という小手先のテクニックに目が行ってしまいがちです。

これらの小手先のテクニックをそのまま自社に適用したとしても一過性の成功に終わってしまいます。

将来を見据えて売上アップを狙うのであれば、これらのテクニックに着目するのではなく、奥に隠れた本質的な共通点を見つけることが重要です。

具体的には次の3つのポイントが着目してほしい共通点です。

・顧客ターゲットに合わせたタイミング
・顧客ターゲットに合わせた媒体・手法選定
・顧客ターゲットを巻き込んだ企画(UGC)

それぞれ詳しくみていきましょう。

顧客ターゲットに合わせたタイミング

顧客ターゲットには、ある商品やサービスを検討したり、欲しくなったりするタイミングが必ず存在します。

そのタイミングを逃さないように、そのタイミングはいつなのかを検討してプロモーションを実施することが重要です。

たとえば、ダウンジャケットを例にあげると、1月の寒くなった時期からプロモーションを始めても遅いのです。

なぜなら、ダウンジャケットのような冬物アウターの購入を顧客が検討する時期は、「寒くなる前」だからです。

徐々に寒くなってくる11月末〜12月にかけて、もっと寒くなる時期に備えてダウンジャケットを購入することが多い傾向があります。

株式会社ナビットが2024年11月に20代〜80代の男女1,000人に対して実施した「冬物アウターについてのアンケート調査」によれば、1,000人中の18.5%(235人)が「寒くなってから」と回答しており、一番多くなっています。

そのため、11月の秋頃の段階から徐々にプロモーションを始めて、12月になって気温が下がってきて誰もが「寒いなぁ」と感じるようになった段階でプロモーションを強化する、もしくは始めるために商品を販売準備しておく必要があるのです。

このダウンジャケットのように、自社の顧客ターゲットがいつから購入検討を始めていつ購入するのかを考えて、前もって計画し仕込んでおくことが重要です。

成功事例を見てみると、そんな顧客ターゲットのタイミングにバッチリ合わせてプロモーションを始めていることがわかります。

顧客ターゲットに合わせた媒体・手法選定

顧客ターゲットには、それぞれ年代ごとによく利用したり目にしたりする媒体があるはずです。

たとえば、60代以上が顧客ターゲットの場合、いくらSNSを利用したプロモーションを行ったとしても、そもそも60代以上の顧客ターゲットは若い世代に比べるとSNSをメインで見るという割合が少ない傾向があるので、そのプロモーションは効果がないと言えるでしょう。

一方、若い20代の女性が顧客ターゲットであれば、よく使う媒体の1つがSNSです。

特にSNSの中でもInstagramやTikTokなどが見られています。

成功事例を見ると、顧客ターゲットに合わせた媒体や手法を吟味して選択しているという共通点がわかります。

顧客ターゲットを巻き込んだ企画(UGC)

セールスプロモーションなので売る側としては売り込みをしたくなるものですが、だからといって売り込みをしすぎると売れなくなってしまうというのが現代のマーケティングの実情です。

これは、プロモーションの中に「売りたい」という売る側の意図が滲んでしまうという点と、現代が情報に溢れすぎているという点が要因としてあげられます。

そんな中で顧客にしっかりと商品をプロモーションしていくためには、「売り込み」や「情報発信」といった商品販売元側からの発信に重きをおくだけでは不十分と言えます。

実際に弊社にもプロモーションに悩む多くのクライアントさまからの相談がありますが、フタを開けてみるとこちら側からの一方的な発信や広告ばかりを行っていることがほとんどです。

顧客ターゲットが「やってみたい」「面白そう」と思ってもらえるような企画を実施して、顧客ターゲットが自主的にSNSなどに投稿したり拡散したりしてくれるようなUGC(User Generated Content:ユーザー生成コンテンツ)が積極的に行われるような環境を作ることが重要です。

UGCは、一見売上に直接つながらないと思われますが、認知拡大などで結果的に商品が売れたりします。

多くの成功事例を見てみると、まずは「顧客を楽しませる」「顧客とコミュニケーションを積極的に行う」ということを実践されていることがよくわかると思います。

一つポイントとしてお伝えしたいのが、セールスプロモーションのKPIは売上や販売数などにしない方が良い、という点です。

なぜなら、そのKPIを達成しようと考えて、セールスプロモーションに売り込み要素を入れ込んでしまいやすくなるからです。

セールスプロモーション成功事例10選

前述したように、セールスプロモーションの成功事例にはいずれも顧客ターゲットに合った「タイミング」「手法・媒体」というマーケットインの考え方と、顧客ターゲットを「巻き込んで」実施するというユーザーコミュニケーションの実践という3点が共通しています。

実際にセールスプロモーションに成功した事例を元に、3つの共通点をどのような形で取り入れているのかを見ていきましょう。

保険代理店が書籍出版でブランディングに成功

ある保険代理店は、同業他社との差別化を図るために書籍を出版してプロモーションを行いブランディングに成功しました。

保険代理店は飽和状態にあり差別化が難しいと言われている時期に、その解決策の一つとして書籍を使って「保険業界で当たり前に行われている成果報酬型の給与体型を一律報酬型に変え、一部の限られたトップ営業マンに頼るのではなく、アベレージヒッターを育てていく経営にすれば業績拡大ができる」という持論を提唱。

悩んでいる保険代理店が多いタイミングだったこともあり業界内での自社の地位向上にも寄与することができました。

結果として、出版記念セミナーや講演などで顧客ターゲットを巻き込み、書籍によって「保険会社にとって頼れる代理店」という認知を獲得。

大口の法人案件獲得や採用強化にもつながっています。

書籍出版という方法を選んだことにより、Webなどを見ないような経営者層などに読んでもらうことができたという点(顧客ターゲットに合わせた媒体選択)、また書籍を通して業界の大きな課題に対して解決策を提唱した点が、このセールスプロモーションの成功の要因と言えるでしょう。

また、ただ出版するだけではなく、SNSやSEOなどWebマーケティング手法を活用したり、セミナーを開いたりすることで多くの顧客ターゲットを巻き込み、共感を生むことができたという点も大きな要因の1つと言えます。

当社で扱うような法人保険の営業は、商談が経営者同士の良い議論になるのか、出入り業者のような見られ方をするのかで結果がまったく違うんです。本来、人材戦略や財務状況など経営の中身を腹を割って話してもらって、相手の経営に踏み込んだ提案をしないと大型の保険契約は決まりませんから。本を出して、そういう理想的な商談をすごく増やせました。
引用元:フォーウェイ「【事例コラム】大口案件の集客、人材採用、大手企業からの講演依頼!出版ですごいことになった保険代理店

医師をターゲットとした効果的なプロモーションで売上向上

ある不動産投資会社は、医師をターゲットとして書籍を活用した効果的なプロモーションを行い売上が倍増しました。

コロナ禍の影響で収入が増えた医師が納税について検討を始めるタイミングに合わせて「医師の節税対策として最も効果的なのは不動産投資である」という書籍を出版。

この会社では従来からWeb広告を利用して情報発信を行っていましたが、期待通りの成果が得られなかったため、書籍を読むことが多い医師に向けてのプロモーションを行ったのです。

書籍出版後、多くの医師に書籍を読んでもらって売上につながったのはもちろん、顧客の医師が知り合いの医師に紹介してくれて口コミが広がり、新規顧客の獲得につながりました。

書籍に合わせた媒体を選択したことや、忙しくてなかなか節税対策ができない医師の気持ちに寄り添い情報発信を行ったことが成功の大きな要因と言えます。

学生をターゲットとしたダンス企画でブランド認知度を向上

2016年からダンスによるコミュニケーションを実施してきたポカリスエットは、2020年春には約500人での大合唱CMを企画していましたが、新型コロナの感染拡大により断念せざるを得ないという窮地に陥りました。

この最悪のタイミングを逆手にとって、約100人の学生による自撮り動画を使った「リモート合唱」をCMにしてプロモーションに成功。

TikTokなどでの動画投稿を日常的に行っている学生にとって、自撮りで歌唱動画を撮ってTikTokで投稿することには全く抵抗はなく「#ポカリNEO合唱」のハッシュタグをつけた投稿が相次ぎました。

約100人の学生が自分たちの生活する場所から、一つの歌を自分らしく歌い、それを編集してひとつのプロモーションCMが完成したのです。

コロナ禍という特異な状況の中での学生たちのリアルな思いが「NEO合唱」となって完成し、結果としてポカリスエットのプロモーションの成功につながりました。

UGCのお手本のような事例でしょう。

ポカリスエットの顧客ターゲットはアクティブな活動をする若者であり、そこを巻き込むような企画ができたことが、結果として「ポカリスエットが若者の活動を支えている」というイメージが付き、商品認知度やブランディングにつながった典型事例と言えます。

どっち派?をうまく活用し売上向上

チョコレート菓子の「きのこの山」と「たけのこの里」を発売する明治製菓は、2018年にSNSを活用したプロモーションを実施。

どちらも発売後約40年というロングセラー商品でしたが、カタチや味わいの違いから「きのこ派」と「たけのこ派」に分かれた「きのこたけのこ論争」がたびたびSNS上で行われて話題になっていたのです。

このタイミングで、Twitterを活用した「きのこの山・たけのこの里国民総選挙2018」というプロモーションを実施してCMを超える大きな成果をおさめました。

きのこの山が好きな「きのこ党」、たけのこの里が好きな「たけのこ党」、どっちも好きな「どっちも党」の3党による国民総選挙を行い、最終的にTwitterやはがきでの投票総数は約1,600万票にも上ったそうです。

明治製菓側からの一方的なアンケートではなく、SNSで多くの議論がすでに行われていたことに対して公式が大々的に国民総選挙を企画したことや、「この総選挙をしたことで何が明治製菓にとって得なのか?」が全く見えない「売り込み感のなさ」が成功の要因と言えます。

もし明治製菓側が欲しいアンケート結果を取るために別の話題で総選挙を企画していたとしたら、ここまでの成功には繋がらなかったのではないでしょうか。

オウンドメディアで店舗スタッフの専門知識を記事として発信、売上向上

ホームセンターCAINZを展開するカインズは、自社のオウンドメディア「となりのカインズさん」を活用したプロモーションを実施。

「となりのカインズさん」を創刊した2020年6月は、ちょうどコロナ禍真っ最中で、Webマーケティングの手法としてオウンドメディアは「もうオワコン」と言われていた時期でした。

しかし、あえてこのタイミングで「ホームセンターを遊び倒すメディア」をコンセプトに創刊して、その後半年で月間100万PVを記録、1年で月間400万PVを達成。

それぞれの店舗でスタッフが培ってきた専門知識をリアル店舗での「1対1」の接客だけで終わらせるのではなく、オウンドメディアを使って「1対多」の接客に活かすことができたのです。

記事がリアル店舗での売上増につながるとともに、多くのメディアからの問い合わせのきっかけになりました。

ただ記事で情報発信するのではなく、店舗スタッフが店頭で行ってきた顧客への疑問への回答などを情報として発信したことにより、一方的な情報発信にならなかった点が成功要因の1つと言えるでしょう。

また、コロナ禍であり、「おうち時間の充実」が重要視され、DIYなどの需要が増えたタイミングで始めたというのも成功要因と言えそうです。

賃貸住宅企業がハンバーガーチェーンとコラボしユニークな企画を実施

賃貸住宅企業のエイブルは、ハンバーガーチェーンのバーガーキングとユニークな異色コラボによるプロモーションを行いました。

「近くに店舗がない」「近くに店舗を作ってほしい」というバーガーキングのファンの声がSNS上で散見されるようになったタイミングで、バーガーキングの店舗の2.5km以内にあるエイブルの物件を契約すると人気メニューが当たるというキャンペーンです。

物件情報サイト「BK TOWN ROOM」を設置するなど、非常にユニークなプロモーションとして話題になりました。

新店舗の出店はすぐには実現できません。

その代替施策として実施したこのプロモーションですが、「意外と近くに店舗がある」という気付きを与えることができるなど、バーガーキングの認知度向上に大きく寄与しました。

SNS上ですでにあがっていた声を拾って企画に昇華した点や、ユニークで面白い企画であることにより、「物件を紹介したい」という真の企業側の意図がうまく隠れたことがプロモーション成功につながった要因の一つと言えるのではないでしょうか。

フリマアプリ企業が新聞の折り込み広告を活用、高齢者層への認知を拡大

フリマアプリ企業のメルカリが、2018年に北海道と愛知県限定で新聞折り込みチラシを使ったプロモーションを実施。

フリマアプリといえば、比較的若い世代の人がスマホを使って出品者と購入者がやり取りするものですが、あえてこのタイミングで新聞折り込みチラシを利用することによって話題となりさらに利用者が増えるという効果が得られました。

新聞折り込みチラシを配布した当日夜には「メルカリの新聞折り込みチラシ」というキーワードがTwitterで注目されるなど、大きなインパクトを与えたのです。

新聞折り込みチラシを使ったことにより、スマホの利用に慣れていない高齢者の話題にあがったり、自宅に眠ったままになっている日用品や洋服などをフリマ市場に流通させることにも成功しました。

このメルカリの事例のように、「デジタル時代だからデジタルの手法でやる」というのではなく、デジタル時代についていけない層に寄り添った媒体・手法選びをあえて行ったことが成功の要因の1つと言えます。

難しい製造業の決裁権者へのアプローチを書籍にて実施、問い合わせ数増加

ある製造業向けのコンサルティング会社は、決裁権者へアプローチするために書籍を使ったプロモーションを実施。

近年製造業DXなどが話題になってきたタイミングで書籍を出版したもので、書籍を選んだ背景には製造業の決裁権者はWebは見ないが書籍を読む人が多いという理由もありました。

書籍のテーマは「ファクトリーオートメーションによって製造業の人材不足を解決し、経営効率化と利益の最大化ができる」というもので、製造業DXの目的にも沿うものでした。

書籍出版後の1ヶ月間で10件以上の問い合わせがあり、今までアプローチできていなかった新規のターゲットからの問い合わせも含まれていたそうです。

書籍を読んだ顧客からの問い合わせだったため、説明に長い時間がかかることもなく、新しいコンサル契約を獲得することにつながっています。

顧客ターゲットに合わせた適切な媒体・手法選びが功を奏した典型的な事例と言えるでしょう。

自社のデジタルビデオカメラを使用した動画をYoutubeで募集、商品の認知度向上

ソニーは、自社のデジタルビデオカメラ「ソニーアクションカム」で撮影した動画をYoutubeで募集するプロモーション「アクションカム動画投稿キャンペーン」を実施。

アクションカムを使うと、これまでのビデオカメラでは撮影が難しかった自転車やスノーボードなどのスポーツシーンの動画が簡単に撮れることになったタイミングに合わせて、このプロモーションを始めたのです。

このキャンペーンの投稿動画の再生回数は1億回以上にも上ったと言われています。

このキャンペーンを通して、アクションカムを購入したもののあまり使っていなかったという人に、動画撮影や動画共有の楽しさを再認識してもらうことができ、ソニーアクションカムの認知度向上やブランディングにも寄与しました。

デジタルビデオカメラの性能を伝える動画は自社で制作して発信したくなるのが一般的です。

そんな中で、「自由に撮影した動画を募集する」という形で顧客ターゲット自身に動画をアップしてもらい、その動画を通じてデジタルビデオカメラ性能を伝えたことにより、「売り込み感」を全く感じることなく商品プロモーションができた点が成功につながったと言えます。

ユーザーの声を徹底的にヒアリングし開発した商品がヒット

美容分野に特化した動画メディアDINETTEを2017年にスタートさせたDINETTE株式会社は、2019年にD2Cコスメブランド「PHOEBE BEAUTY UP」を立ち上げました。

DINETTE株式会社では、動画メディアDINETTEで「ファンと距離の近いメディア」を作りあげ、ユーザーの声を徹底的にヒアリングしてまつ毛美容液を完成させました。

この完成のタイミングで、「PHOEBE BEAUTY UP」のブランド第一弾商品としてのプロモーションを行い、多くのファンの支持を集めてヒット商品になったのです。

その後もフェイスマスクや毛穴美容液、化粧水・乳液などを次々に商品化して、ブランド立ち上げ後2年で年商15億円にまで成長しました。

顧客ターゲットの声を徹底的にヒアリングしたことにより、商品開発自体に顧客を大きく巻き込んだ点や、自社の作りたい商品ではなく顧客が欲しいと思う商品を販売したことが、このプロモーション成功の大きな要因と言えるでしょう。

【まとめ】マーケットインの考え方とユーザーコミュニケーションが成功の秘訣

本記事では、セールスプロモーションの共通点について、実際にセールスプロモーションに成功した10の事例を取り上げて解説しました。

成功事例に共通する3つの共通点は、顧客ターゲットに合った「タイミング」「手法・媒体」というマーケットインの考え方と、顧客ターゲットを「巻き込んで」実施するというユーザーコミュニケーションの実践です。

株式会社フォーウェイでは、この3つの共通点を達成するプロモーション手法の1つとして書籍を活用したプロモーション手法「ブックマーケティング」のサービスを提供しております。

ブックマーケティングとは、名前の通り書籍をマーケティング活動に活用するもので、書籍の社会的信頼性の高さによって、デジタル媒体ではアプローチが難しい高齢者世代や富裕層、経営層にもアプローチすることが可能です。

「書籍は情報を得るための媒体」と思っている方が多いため、売り込み感を出すことなく、顧客ターゲットの悩みを解決する方法の1つとして商品やサービスの紹介ができます。

ブックマーケティングのように書籍を活用したセールスプロモーションをご検討中の方はぜひ一度ご相談ください。

「権威性」とは、「社会全体からどの程度認められた存在なのか?」を表す評価指標です。

たとえば、「その業界や分野の第一人者であり、世界的な権威者」という人の話の方が、そうでない人の話に比べると、信頼感を持って聞いてもらえるということがあるはずです。

実際に、人は権威のある人の話に耳を傾けやすく、信用しやすいという傾向があります。

そのため、マーケティングで成果を出していく上では「いかに権威性を高めるか」は重要なポイントとなっています。

また、2014年からGoogleが検索結果の表示順位を決めるための要素の一つとして「権威性」を導入したことから、SEO対策を行う上でも重要性が増しました。

この記事では、企業や経営者が「権威性」を高める方法などについて詳しく解説いたします。

目次【本記事の内容】

執筆者:仲山洋平(株式会社フォーウェイ代表取締役、クリエイティブディレクター)
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慶應義塾大学経済学部卒業。清水建設株式会社を経て、幻冬舎グループ入社。企業出版の編集者として金融、IT、不動産、企業創業記などを中心に200冊以上の書籍を担当。2020年2月、東京編集部責任者を最後に幻冬舎グループを退職し、出版プロデューサー・マーケティングアドバイザーとして創業。同年9月、株式会社フォーウェイとして法人化、代表取締役に就任。2021年11月には「日本の地域ビジネスを元気にする」というビジョンを掲げ出版社パノラボを設立。

権威性とは?

「権威性」とは、「社会的にどの程度承認を受けているのか」を表す評価指標です。

「権威」という言葉からは「権力」や「他人を服従させること」などを連想しがちですが、マーケティング分野やSEO対策において「権威性がある」とは、「社会的に承認を受けている」という意味になります。

たとえば、人や組織などが「社会的に承認を受けている」具体例としては、次のようなものがあります。

  • ・正式(オフィシャル)である
  • ・公的機関である
  • ・公的資格を有している
  • ・その分野の第一人者である

SEO対策においては、Googleが検索アルゴリズムに「権威性」を導入したことから、必要不可欠な要素となりました。

また、マーケティング分野においても「権威性」は重要な要素の一つで、たとえばLP(ランディングページ)制作の際には、「権威性」の表現を用いることが推奨されています。

権威性があるメリット

「権威性」があるメリットとして、顧客からの信頼を得やすくなるということがあります。

具体的なメリットとしては次のようなことが挙げられます。

  • ・サイトや記事などがGoogleから評価されやすくなる(SEO)
  • ・顧客からの信頼を得やすくなる(成約率向上)
  • ・ファンができる

それぞれくわしく見ていきましょう。

サイトや記事などがGoogleから評価されやすくなる(SEO)

Googleは、2014年から検索品質ガイドラインに「E-E-A-T」という評価基準を導入しました。

これは、Exprerience(経験)、Expertise(専門性)、Authoritativeness(権威性)、Trustworthiness(信頼性)の頭文字を表しており、この中に「Authoritativeness:権威性」が含まれています。

つまり、Googleによって「権威性」が高いと評価されると検索結果の表示順位が上位になるということです。

これによって、顧客(検索した人)が自社サイトを閲覧する可能性が高くなり、売上や成約率の向上などにつながることが期待できるのです。

たとえば、SEOの傾向として、大手企業が運営するサイトの方が、個人や中小企業のサイトよりも検索結果の表示順位が上位になる傾向があります。

これは、個人や中小企業のサイトよりも大手企業が運営するサイトの方が「権威性」が高いと判断されるからです。

このGoogleの評価基準では、コンテンツやその作者だけではなく、Webサイト全体が評価対象となりますので、「権威性」を高めるためには、記事単位のコンテンツだけではなくWebサイト全般についても配慮しなければなりません。

顧客からの信頼を得やすくなる(成約率向上)

経営者や営業担当者に「権威性」があると、顧客と話をする際に自然と説得力のある話し方になります。

商談の場などで説得力のある話し方をするためには、商品やサービスについての専門的な知識はもちろん、関連する質問などがあっても何でも答えられるという自信が必要です。

たとえば、経験豊富なベテラン営業担当者と新入社員の営業担当者とでは「権威性」には大きな差が出てくるでしょう。

また、同年代の営業担当者であっても、商品やサービスに関連する資格を持っている人とそうでない人では、話の説得力が変わってきます。

実際に、対面で話をする際には、自信がある話し方とそうでない話し方は、顧客にはすぐに違いが分かってしまいます。

「権威性」があると顧客から無条件に信頼してもらいやすくなり、結果として売上や成約率の向上につながります。

ファンができる

「権威性」が高いと、SNSなどで発信したメッセージを受け取ってもらいやすくなり、メッセージの内容についても信頼して受け入れてもらいやすくなります。

たとえば、特に何の権威性のない人が「日本経済は今後こういった傾向になっていく」と発言するのと、有名大学の経済学部の教授が同じ発言をするのでは、後者の方が説得力を感じると思います。

このように、権威性があるかないかで発言についての説得力が変わってくるのです。

そのため、メッセージに対して好意的な返信をしたり、好意的なメッセージを付けて拡散をしたりしてくれるなど反響が大きく、ファンを獲得しやすくなるというメリットが生まれます。

参考コラム:【2024年最新】公認会計士事務所におすすめのSEO対策6選

企業や経営者の権威性を高めるための方法

「権威性」があると自社や自身に大きなメリットがもたらされます。

では、企業や経営者が自社や自身の「権威性」を高めるにはどうすれば良いのでしょうか?

具体的には次のような方法が有効です。

  • ・公的な資格を取得する
  • ・書籍を出版する
  • ・受賞する
  • ・メディア露出を増やす
  • ・権威性を高めるSEO対策の実施・講演を行う
  • ・実績の数を増やす
  • ・上場する

それぞれどのような方法なのか、具体的に見ていきましょう。

公的な資格を取得する

弁護士や公認会計士、税理士、一級建築士などの国家資格や社会的に認知度が高い資格を取得することによって「権威性」を高めることが可能です。

難関資格であればあるほど、資格の等級が高ければ高いほど「権威性」は高まります。

たとえば、「簿記資格」よりは「公認会計士」や「税理士」の方が「権威性」は高くなりますし、「二級建築士」よりは「一級建築士」の方が圧倒的に「権威性」が高くなります。

なお、資格を必要としないコピーライターやデザイナー、フォトグラファーなどの職業を表す言葉も、その道の専門家というイメージを与えますので「権威性」を高めるための一定の効果があると言えるでしょう。

民間資格ではダメ?

民間資格の場合、社会的に認知されていないことが多いため、あまり「権威性」は高くありません。

どちらかというと、「ないよりは良い」というレベルでしょう。

しかしながら、民間資格であっても「英検1級」のように認知度が高いものは存在します。

また、「薬機法管理者」などのように、民間であっても「こういった専門家なのかな」と分かりやすい資格もありますので、ないよりはあった方が「権威性」は高くなります。

書籍を出版する

一般的に、その道の専門家であったり、知名度が高くないと書籍を出版できないイメージがあります。

デジタル時代の今でも書籍の社会的信頼性は高いため、書籍を出版することで「権威性」を高める効果が期待できます。

書籍を出版するだけでは不十分!

書籍を出版するだけであれば、それほど難しくはありません。

費用はかかりますが、自費出版を活用すれば、自分の書籍を比較的簡単に出すことができるのです。

書籍を出版することで、確かに「権威性」は高まりますが、それだけでは不十分です。

なぜならば、前述のように「権威性」を高めるためには「より社会的に承認を受けている状態」でなければならないからです。

そのため、「自費出版」した場合は、書店でも販売したり、見込み客に配るなどの方法によって、世の中に「出版した事実」を広める努力が必要となります。

受賞する

何か賞を受賞することによって「権威性」を高めることもできます。

賞といってもいろいろなものがありますので、自社の商品やサービスに応じて選ぶ必要があります。

たとえば、「グッドデザイン賞」は、日本のデザイン分野では最も認知度の高い賞です。

また、製品、建築、ソフトウェア、システム、サービスなど形の有る無しに関わらず対象となりますので応募しやすいと考えられます。

食品関係であれば「モンドセレクション」がありますし、販売系であれば通販サイトの「ショップ・オブ・ザ・イヤー」などがあります。

自社のHPや商品パンフレットなどにこれらの受賞実績を表示すると、取り扱っている商品やサービス、サイトを「すごい」と感じさせることができます。

その他にも探せば応募できる賞はたくさんありますので、自社に合ったものを探して応募してみましょう。

メディア露出を増やす

「権威性」は「社会的にどれぐらい認められているのか」を表す指標なので、自身や企業自体がいかにメディアに露出して認知されるかが重要です。

そのためにも、書籍だけではなく、世の中の多くの人が「すごい」と思ってもらえるようなメディアに露出していく必要があります。

メディアにも多くの種類があります。

そのため、自社の取扱商品やサービスに応じて適切なメディアを選ばなければなりません。

たとえば、一般消費者向けの商品やサービスであれば、テレビや新聞、雑誌、SNSなどが考えられますし、BtoB商品やサービスであれば、新聞や業界紙、事業に関連するポータルサイト、SNSなどが考えられます。

また、できるだけ信用度の高い有名なメディアに取り上げられることが「権威性」を高めるためには重要です。

具体的には以下のような方法でメディア露出を増やしていけないかを検討してみましょう。

  • ・積極的にプレスリリースを打つ
  • ・大手メディアに記事を寄稿する
  • ・積極的にSNSで情報発信する
  • ・テレビやラジオに出演する
  • ・テレビCMを打つ

具体的にどのような方法なのかをくわしく見ていきましょう。

積極的にプレスリリースを打つ

プレスリリースの最大の目的は、各方々のメディアに取り上げられて記事にされることです。

つまり、積極的にプレスリリースをすると、メディアの目に留まる機会が増え、取り上げられる可能性が高くなり「権威性」も高くなるというわけです。

メディアに取り上げられやすくするためには、トレンドになっている話題を絡めたり、開発秘話などのストーリー性のある話題を盛り込んだり、顧客にどのようなメリットがあるのかを分かりやすく盛り込んだりすることなどが必要です。

また、新商品発売のプレスリリースの場合は、旧商品とどこが違うのか、他社製品とどこが違うのかなどが分かりやすく記載しておくと、メディアで記事を作成する際の手間がかからないため取り上げられる機会が増えます。

大手メディアに記事を寄稿する

大手メディアに記事を寄稿することによって、記事になり「権威性」が向上します。

まったく縁のないメディアにいきなり寄稿しても相手にされないことが多いと思われますので、たとえばこれまでにプレスリリースを取り上げてくれたメディアなど、何らかのつながりのあったところに寄稿依頼などを送ってみてはいかがでしょうか。

また、ジャンル違いのメディアに掲載しても意味がないので、商品やサービスに合ったジャンルのメディアを選定して依頼することが大切です。

積極的にSNSで情報発信する

SNSで情報発信することによって、メディアの目に留まって取り上げられる可能性が増えて、「権威性」の向上につながります。

SNSは個人が閲覧するだけではなく、多くのメディアが何か記事になるネタがないかを探しています。

最近ニュースなどで「このニュースに関してSNSでは〜」という風にSNSの反響などをそのまま活用している放送局も多くなってきています。

前述のようにメディアといってもいろいろな種類があり、そのメディアのターゲットに注目されるようなネタを探しているわけですから、一般消費者向けの商品やサービスでなくても、積極的に情報発信をしていくべきです。

テレビやラジオに出演する

テレビ番組やラジオ番組に出演してメディア露出を増やすことも「権威性」を高める方法の1つです。

テレビ番組やラジオ番組に出演するためには、テレビ局やラジオ局にふさわしい番組がなくてはなりませんが、ワイドショーなどの番組であれば最近話題の商品やサービスを紹介することがありますのでチャンスはあります。

自社の商品やサービスが、近年話題の省エネや環境問題、節約などに貢献するものであるなど、話題性のあるものであれば出演の機会が期待できます。

テレビCMを打つ

自社の商品やサービスが一般消費者向けである場合は、テレビCMを打ってメディア露出を上げ「権威性」を高めることができます。

テレビCMを出稿するとそれなりに費用はかかりますが、CMが流れている期間中は確実にその効果が表れて売り上げに寄与することができます。

ただし、テレビCMが流れなくなったあとまで効果が継続するかどうかは、どのような商品やサービスなのかやテレビCMの出来などによって変わってくると考えられます。

権威性を高めるSEO対策の実施

SEO対策により、検索結果で上位表示されることも「権威性」を高める方法の1つです。

具体的には次のような方法があります。

  • ・良質な被リンクの獲得
  • ・他メディアの記事を監修

良質な被リンクの獲得

すでに「権威性」があると認められている良質なWebサイトから被リンクを獲得することによって「権威性」を高めることができます。

「権威性」のある良質なWebサイトとは、公的機関や業界で上位に位置する企業のWebサイトなどです。

権威性の高いサイトからの被リンクを獲得しているということは、それだけ信頼できる記事を出しているということと判断され、「権威性がある」とGoogleから評価されやすくなるのです。

具体的に被リンクを獲得するためには、継続的なプレスリリースを行ったり相互リンクの提案をしたりします。

他メディアの記事を監修

他のメディアの記事を監修することによって「その道の専門家」と見られるようになります。

たとえば、税金のことを解説する記事に「監修者」として名前が載っていたら、その人が税金についての専門家であることが分かります。

このように、他メディアの記事を監修すると、自分自身の「権威性」を高めることができるのです。

ただし、この場合は自分自身が何らかの資格を持っていたり、専門知識があるなど、その記事のメディアから認められることが前提となります。

あるいは、自社の商品やサービス、保有技術などが他社にないような独自なものであるような場合も記事の監修をすることが可能です。

講演を行う

講演は、その道の第一人者としてテーマに沿った話をする場なので「権威性」を高めるのに有効です。

たとえば、知名度の高いセミナーやイベントで講演すると、権威のある人と認識されて、別のセミナーの講師としてオファーを受けることも考えられます。

ちなみに、前述したように書籍を出版すると、その道の第一人者と認識されやすくなるため、講演の依頼が増加することがあります。

次の「【事例コラム】大口案件の集客、人材採用、大手企業からの講演依頼!出版ですごいことになった保険代理店」でご紹介している保険代理店の代表は、書籍を出版した結果、多くの講演依頼が来たそうです。

実績の数を増やす

実績の数を増やすことも「権威性」を高めるのに有効な方法です。

たとえば、HPに多くの実績が掲載されている企業と実績が掲載されていない企業では、実績が掲載されている方に「権威性」を感じるようになります。

実績の具体的例としては、売上高や売上数、顧客数、営業年数などがあります。

また、「顧客満足度No.1」や「リピート率98%」などのように計測可能な高い数値を表示すると多くの人が利用しているというイメージを抱かせることができ「権威性」を高めることにつながります。

上場する

株式を上場すると会社の情報が公になるため、社会的認知度が一気に高まり「権威性」も高くなります。

一般的に「上場している会社=一流企業」というイメージがあるため「権威性」が高くなるのです。

書籍の出版が権威性を高めるにはやりやすくておすすめ!

「権威性」を高める方法の中で、一番やりやすく、かつ効果的なのが書籍の出版です。

実際に書籍の出版によって「権威性」が高まり、成約につながった事例を紹介します。

保険代理店の事例

埼玉県で保険代理店を営む経営者は自身が出版した書籍の中で、保険業界の現状と問題点について解説し、今後の保険代理店経営に必要な考え方やシステムについて持論を展開しました。

それは保険業界の給与体系に関するもので、成果に応じて給与が決まる「成果報酬型」が当たり前ですが、これを「一律報酬型」に変えることで業績拡大ができるという内容でした。

つまり、限られた少数のスーパー営業マンに頼るのではなく、すべての社員による経営で業績拡大ができるということを書籍の中で紹介したのです。

書籍を出版したことにより業界関係者に読んでもらうことができ、多くのセミナーや講演会に講師として招かれるようになりました。

特に保険会社から講演の依頼が来たり、同業者を支援してほしいという依頼が来たり、保険会社側から一目置かれる代理店になったということの意義は非常に大きいと感じているそうです。

また、本を読んだ人から新規のコンサル契約を獲得したり、口コミでの紹介が増えて保険契約数が伸びるという大きな経営効果も得られて、出版前には考えられなかったような状態になっているそうです。

本来の出版目的であった、同業の保険代理店からのコンサル依頼がまず数件。そして驚いたのは、保険会社から講演の依頼が来たり同業支援の話が回ってきたりと、「保険会社にとって頼れる代理店」というありがたいイメージを持ってもらえるようになったことです。
引用元:【事例コラム】大口案件の集客、人材採用、大手企業からの講演依頼!出版ですごいことになった保険代理店

【まとめ】権威性を高めることで、企業や事業、経営者に良い影響を出そう

本記事では、「権威性」についてのメリットや、高めるための具体的な方法などについて解説しました。

また、企業や経営者が「権威性」を高めるために最も効果的な方法として書籍の出版があり、実際に「権威性」の向上に成功した事例を紹介しました。

デジタル技術全盛の時代にあって、どうして紙メディアの書籍なのかという疑問もあるかと思います。

それは、書籍は伝達できる情報量が非常に多く、単なる商品やサービスの紹介だけではなく、開発秘話などのストーリーをまとめて顧客に届けることができるという大きな特徴があるからです。

書籍を出版しているという「権威性」に加えて、顧客をファン化することができるコンテンツを確実に伝達することができます。

書籍の出版によって「権威性」を高めて、企業や事業の経営に良い影響を与えることができるでしょう。

商品やサービスの課題として「権威性のなさ」を感じている企業さまは、ぜひ書籍の出版を検討してみてはいかがでしょうか。

フォーウェイまでお気軽にご相談ください。

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参考:広告なしでWeb集客を成功させる方法|SEO・SNS・コンテンツ戦略を解説

健康食品や化粧品、サプリメントなどの広告・PRに携わっている広告担当者や広報担当者にとって、薬機法(旧:薬事法)に関する知識は欠かせません。

薬機法(旧:薬事法)に違反する広告・PRを行ってしまうと、場合によっては罰金や逮捕などの厳罰が課せられることもあります。

そこで本記事では、まず薬機法(旧:薬事法)とは何かについて説明し、その後に薬機法(旧:薬事法)に違反せずに広告するためのポイントについて分かりやすく解説していきます。

目次【本記事の内容】

執筆者:仲山洋平(株式会社フォーウェイ代表取締役、クリエイティブディレクター)

慶應義塾大学経済学部卒業。清水建設株式会社を経て、幻冬舎グループ入社。企業出版の編集者として金融、IT、不動産、企業創業記などを中心に200冊以上の書籍を担当。2020年2月、東京編集部責任者を最後に幻冬舎グループを退職し、出版プロデューサー・マーケティングアドバイザーとして創業。同年9月、株式会社フォーウェイとして法人化、代表取締役に就任。2021年11月には「日本の地域ビジネスを元気にする」というビジョンを掲げ出版社パノラボを設立。

◉薬機法(旧:薬事法)とはどんな法律?

薬機法(旧:薬事法)とは、医薬品や医薬部外品、化粧品、医療機器、再生医療等製品などの品質と有効性、安全性を確保するために、製造から販売、販売後の安全対策までを規制する法律です。

この法律は従来「薬事法」と呼ばれていましたが、2014年(平成26年)に改正が行われて、名称が「医薬品、医療機器等の品質、有効性及び安全性の確保等に関する法律」に変更されたため、これを略して「医療品医療機器等法」や「薬機法」と呼ばれています。

◉-1、薬機法(旧:薬事法)の広告規制の対象となるジャンル

薬機法(旧:薬事法)の規制対象となっているのは、主に以下のようなジャンルの商品・サービスです。

  • 医薬品
  • 医薬部外品
  • 化粧品(コスメ)
  • 医療機器
  • 再生医療等製品

◉-2、薬機法(旧:薬事法)の広告規制の対象者

薬機法(旧:薬事法)の広告規制の対象は「広告に関係したすべての関係者」となります。

たとえば、製造販売会社が広告を広告代理店に依頼していた場合には、広告代理店も対象になります。

また、広告を掲載した媒体の運営者や、アフィリエイター、インフルエンサーなども対象です。

◉薬機法(旧:薬事法)で規制対象となる広告の3要件とは?

1998年(平成10年)9月29日、厚生労働省は「医薬監第148号厚生省医薬安全局監視指導課長通知」において、「薬機法(旧:薬事法)の規制対象となる広告」とは、次の3つの要件をすべて満たすものであるということを示しました。

  • 顧客を誘引する意図が明確である(誘引性)
  • 特定医薬品等の商品名が明らかにされている(特定性)
  • 一般人が認知できる状態である(認知性)

以下では、この3つの要件について詳しく見ていきましょう。

◉-1、顧客を誘引する意図が明確であること

1つ目の要件は「顧客の購入意欲を昂進(こうしん)させる意図が明確であること」と言い換えることが可能です。

つまり、「商品を販売したい」という目的が明確にわかることが要件だということです。

この意味から、アフィリエイトリンクやインフルエンサーによるPR投稿などは、この要件を満たしているため、「広告」とみなされます。

逆に、学会などでの論文において「ある健康食品の効果」について発表したような場合は、「商品を販売したい」という目的で行われたものではないので、この要件を満たさず、「広告」とはみなされません。

◉-2、特定医薬品等の商品名が明らかにされていること

2つ目の要件は、販売者(事業者や企業など)から消費者に対して行うアプローチを総合的にみて「広告」に該当するかどうかが判断されます。

たとえば、販売者(事業者や企業など)が消費者に「ある商品に含まれる成分の効果効能について説明されたチラシ」を送付した場合、このチラシは効果効能だけを説明しているので「広告」とはみなされません。

しかし、その数日後に「商品のチラシ」や「商品の購入案内」などを送付すると、総合的に判断して「広告」とみなされてしまうのです。

また、ホームページなどで「ある商品に含まれる成分の効果効能を説明するページ」と「商品の購入申し込みページ」が分かれている場合であっても」、「ある商品に含まれる成分の効果効能を説明するページ」から「商品の購入申し込みページ」へのリンクが貼られている場合には、「広告」とみなされてしまいます。

このように、単独のチラシやページだけでは「広告」に該当しない場合であっても、総合的に見て「広告」とみなされるということです。

◉-3、一般人が認知できる状態であること

3つ目の要件は、「広告の3要件」の中で最も広く解釈されて運用されているものです。

そのため、この要件にはホームページ(HP)、LP、広告、SNS投稿、などほとんどすべての情報発信が該当します。

たとえば、2014年(平成26年)5月22日の厚生労働省の通知において、IDやパスワードを入力しないと入れないサイトであっても「一般人が認知できる状態」に該当するとされています。

◉【広告担当者必見】広告における薬機法(旧:薬事法)の主な禁止事項と違反事例

健康食品や化粧品、サプリメントなどの広告・広報担当者の頭を悩ませる薬機法(旧:薬事法)。

もちろん、専門家によるチェックや修正は重要ですが、担当者もある程度「これはダメ」「これはOK」と言った薬機法(旧:薬事法)の禁止事項などを違反事例とともに知っておいた方が良いと言えます。

そうすることで担当者である程度チェック・修正することができますし、薬機法(旧:薬事法)のチェックにかかる費用の削減や、ダブルチェックにもつながります。

薬機法(旧:薬事法)に該当するような商品・サービスの広告・広報担当者は、次に挙げるような「薬機法(旧:薬事法)における主な禁止事項」を違反事例とともにぜひ知っておきましょう。

◉-1、虚偽・誇大広告の禁止(過度な褒めや効果効能など)

薬機法(旧:薬事法)では、医薬品や医薬部外品、化粧品、医療機器、再生医療等製品などの名称や製造方法、効能・効果、性能に関して、虚偽広告や誇大広告をすることが禁止されています。

1.何人も、医薬品、医薬部外品、化粧品、医療機器又は再生医療等製品の名称、製造方法、効能、効果又は性能に関して、明示的であると暗示的であるとを問わず、虚偽又は誇大な記事を広告し、記述し、又は流布してはならない。
2.医薬品、医薬部外品、化粧品、医療機器又は再生医療等製品の効能、効果又は性能について、医師その他の者がこれを保証したものと誤解されるおそれがある記事を広告し、記述し、又は流布することは、前項に該当するものとする。
3.何人も、医薬品、医薬部外品、化粧品、医療機器又は再生医療等製品に関して堕胎を暗示し、又はわいせつにわたる文書又は図画を用いてはならない。
引用元: 医薬品、医療機器等の品質、有効性及び安全性の確保等に関する法律 第十章 第六十六条(誇大広告等)

具体的には、「過度な褒め」や「過度な効能・効果」などを謳った広告がダメということです。

実際に「ズタボロだった肝臓が半年で復活」という肝臓疾患の予防に関する誇大広告を行ったとして摘発された事例や、解毒成分であるグルタチオンを含む錠剤(医療用医薬品)に「美白や日焼け予防などの効果がある」と宣伝して摘発された事例などがあります。

このように、「〜するだけで痩せる」「〜することで血圧が下がる」など自社の商品やサービスを使うことによって何らかの健康効果が得られる」といった表現をする場合には十分注意しましょう。

◉-1-1、違反事例1:広告表現の根拠となる臨床研究データの一部改ざんが発覚

2014年(平成26年)にある製薬会社が販売する高血圧治療薬に関する広告において、虚偽・誇大な表現を用いていたことが発覚し、薬機法(旧:薬事法)違反の疑いで告発、起訴されました。

この高血圧治療薬は狭心症や脳卒中の発症を抑える効果が他の薬剤よりも優れていることを謳った広告を行っていましたが、後にその根拠となる臨床研究データの一部改ざんが判明。

これにより、「消費者に誤解を与える広告内容」として薬機法(旧:薬事法)の「虚偽・誇大広告の禁止」に抵触したとして摘発の対象となりました。

医薬品や医療関連製品の広告では、こういった広告表現の根拠となる臨床研究データには「それが第三者機関による検証を経ているのか?」など正当性を注意深く判断しなければなりません。

◉-1-2、違反事例2:健康食品で「肝臓疾患の予防に効果がある」と効果・効能を謳い摘発

2020年(令和2年)に健康食品の製造販売会社が「肝臓疾患の予防に効果がある」という医薬品的な効果・効能を謳った広告を行い、薬機法(旧:薬事法)の「虚偽・誇大広告の禁止」に違反したとして摘発された事例です。

同社の社員と広告代理店の関係者6名が逮捕されています。

健康食品は医薬品的な効果・効能を謳って広告を行うと薬機法違反となってしまうため十分に注意しましょう。

この事例のように製造販売会社だけではなく、その広告を担当した広告代理店も一緒に摘発される可能性があるため、「広告代理店を使っているから安心」と考えるのはやめましょう。

今回のように「〜が回復する」「〜を治す」といった医薬品的な効果・効能は薬機法(旧:薬事法)の知識が少しあれば、「あれ?この表現いいのかな?」と未然に防げる事例です。

広告代理店任せではなく、しっかりと広告担当者も薬機法(旧:薬事法)の知識を持つことが重要になってくると言えます。

◉-1-3、違反事例3:健康食品で「がんが治る」と効果・効能を謳い摘発

2023年(令和5年)に、健康食品の製造販売会社が「がん細胞が99%消えた」という医薬品的な効果・効能を謳った広告を行い、薬機法(旧:薬事法)の「虚偽・誇大広告の禁止」に違反したとして摘発されています。

「〜が治る」「〜の予防になる」など効果・効能を謳った広告は、原則として医薬品、医薬部外品などに限られています。

また、医薬品や医薬部外品なども厚生労働業の承認を受けた上で、その承認範囲内でのみ効果・効能を広告することが許されているのです。

サプリメントのような医薬品や医薬部外品に該当していない商品で、「〜が治る」「〜の予防につながる」や、今回のように体験談かのように「〜が治った」や、ビフォーアフターであたかも治ったかのような表現をすることは薬機法(旧:薬事法)違反になります。

薬機法(旧:薬事法)の知識があればすぐに「あれ?」と気付ける初歩的な事例なので、きちんと広告担当者が知識を持ち、こういったアラートを出すことが重要です。

◉-2、未承認の医薬品の広告の禁止

薬機法(旧:薬事法)では、未承認の医薬品や医薬部外品、化粧品、医療機器、再生医療等製品などの名称や製造方法、効能・効果、性能に関して広告することが禁止されています。

たとえば、「米国食品薬品局が認可した画期的な飲む育毛剤」と広告した事例がありますが、たとえ米国食品薬品局で承認されていた医薬品であっても、日本で承認されていないものの広告をすることはできません。

実際に厚生労働大臣の承認を受けていない医薬品である「スーパープラセンタ」を、肌の若返りなどを謳って宣伝・販売したとして摘発された事例もあります。

そもそも取り扱う医薬品がきちんと厚生労働大臣の承認を受けているものなのかを確認することも重要です。特に他社の商品を取り扱う会社の広報・広告担当者は注意しましょう。

何人も、第十四条第一項、第二十三条の二の五第一項若しくは第二十三条の二の二十三第一項に規定する医薬品若しくは医療機器又は再生医療等製品であつて、まだ第十四条第一項、第十九条の二第一項、第二十三条の二の五第一項、第二十三条の二の十七第一項、第二十三条の二十五第一項若しくは第二十三条の三十七第一項の承認又は第二十三条の二の二十三第一項の認証を受けていないものについて、その名称、製造方法、効能、効果又は性能に関する広告をしてはならない。
引用元:医薬品、医療機器等の品質、有効性及び安全性の確保等に関する法律 第十章 第六十八条(承認前の医薬品、医療機器及び再生医療等製品の広告の禁止)

◉-2-1、違反事例1:承認を受けずに「免疫機能を正常化」と広告し違反

2023年(令和5年)9月27日、ペットフードの研究開発・製造・販売を行っている企業が、承認を受けずにホームページで「免疫機能を正常化」と広告したことにより、その企業の代表取締役が薬機法(旧:薬事法)の「承認前の広告の禁止等」に違反した疑いで逮捕されました。

ペットフードであっても薬機法(旧:薬事法)違反で摘発される可能性があるというもので、新潟県内では初の事例、全国でも2件目の事例となりました。

このように、「初の摘発事例」などは要チェックです。

今までは見過ごされていたものがある時期から摘発対象になる場合もあるので、十分注意しましょう。

◉-2-2、違反事例2:「アトピー治る」と未承認の医薬品を広告・宣伝し違反

この違反事例は、2013年(平成25年)2月に、自ら作製した液体を「アトピー治る」と謳って医薬品として無許可で販売した製造業者が、当時の薬事法違反の疑いで逮捕されたものです。

この容疑者は、2009年(平成21年)ごろから食酢や緑茶の成分を混ぜた「クリン8」という液体を、インターネットで全国の約2400人に1本100ML入りを4900円で販売していました。

「クリン8」の購入者から「薬機法(旧:薬事法)違反になるのではないか」という相談が警察にあり、山形県警が捜査して逮捕に至ったようです。

未承認の医薬品を販売したことはもちろんのこと、広告・広報担当者として注目したいのは「アトピー治る」と未承認の医薬品を宣伝したということです。

◉-2-3、違反事例3:未承認のサプリメントを「がんに効く」と広告し違反

2020年(令和2年)10月に、「がんに効く」という広告をして医薬品として未承認のサプリメントなどを販売した容疑で医師らが逮捕されました。

この医師が経営するサプリメント製造販売会社のホームページで、4種類のサプリメントやお茶について「乳がん予防」「インフルエンザ予防」「便秘解消」などのように医薬品としての効果があるように広告・販売していました。

この事例では、代表者の医師だけではなくサプリメント製造販売会社の従業員2名も逮捕されています。

未承認の医薬品を販売したのはもちろんのこと、注目すべきはその製造や宣伝に関わった人も巻き込んで逮捕されているということです。

このように、薬機法(旧:薬事法)違反は、周辺のさまざまな関係者を巻き込んでしまう可能性があることを知っておきましょう。

◉-3、他社商品の誹謗広告の禁止

薬機法(旧:薬事法)では、医薬品や医薬部外品、化粧品、医療機器、再生医療等製品などの名称や製造方法、効能・効果、性能に関して、他社商品の誹謗広告をすることが禁止されています。

たとえば、「〇〇社の製品よりも良く効きます」や「他社製品より安全です」などの表現が該当します。

「他社製品より安全です」のように、他社や他社製品を明示せずに漠然と比較する場合でも、間接的に他社を批判しているとみなされて薬機法に抵触するおそれがあるので注意が必要です。

そのため、製品同士で比較広告を行う場合は、自社製品の範囲で行う必要があります。また、対象商品の名称を明示しなければなりません。

◉-4、医療関係者等の推せんの禁止

薬機法(旧:薬事法)では、「医療関係者等」による推せんが禁止されています。

ここでいう「医薬関係者等」とは、医療や美容に関する国家資格や同等の資格を持っている専門家のことを言い、医師や歯科医師、美容師、理容師、鍼灸師、教授などが該当します。

これは、医師や美容師による推せんには影響力があり「効能・効果や安全性の保証」とみなすことができると考えられるからです。

たとえば、医薬品などの広告で、医師が「〇〇に効きます」というような表現をしている場合は「効能・効果を保証している」と誤解されるおそれがあるため禁止されています。

また、化粧品の広告で「美容師がおすすめします」というような推せん行為もNGです。

ただし、医師や美容師が監修した商品の広告において、「共同開発した事実」を記載することは問題ないとされています。

◉-4-1、違反事例1:医師の推薦コメントを使用し広告を行い摘発

2020年(令和2年)に健康食品の製造販売会社が自社商品に医師の推薦コメントを使用し、「肝臓疾患の予防に効果がある」と宣伝広告を行ったとして摘発されています。

前述の「虚偽・誇大広告の禁止(過度な褒めや効果効能など)」でも取り上げた違反事例です。

薬機法(旧:薬事法)は「根拠があれば良い」「医療関係者の推薦があれば良い」という訳ではありません。

今回のように専門家である医師の推薦コメントがあったとしても、健康食品で医薬品的な効果・効能を謳うのは違反です。

また、そもそも医師を含む医療関係者の推せんは薬機法(旧:薬事法)違反となるので、「医療関係者による推薦コメント」の使用はやめましょう。

「専門家が認めた」「医師監修」などの表現も十分注意しましょう。

医師と共同開発した事実として「医師と共同開発」程度に表現を止めておくのが良いと言えます。

◉-5、化粧品の効能・効果の範囲を超えた表記の禁止

薬機法(旧:薬事法)では、化粧品の広告においては効能・効果以外の表記が禁止されています。

たとえば、基礎化粧品の広告で「脂肪分解を昂進(こうしん)してセルライトの除去や皮膚の老化防止をする作用があります」と表現したところ、肌の機能そのものに関わる表現は化粧品の効能効果の範囲を超えているとして摘発を受けた事例があります。

化粧品の効能・効果の範囲については、厚生労働省が平成23年7月に発表した「化粧品の効能の範囲の改正について」で明確に56項目が指定されています。

たとえば、以下が化粧品の効能の範囲として許されている表現例です。

(1)頭皮、毛髪を清浄にする。
(2)香りにより毛髪、頭皮の不快臭を抑える。
(3)頭皮、毛髪をすこやかに保つ。
(4)毛髪にはり、こしを与える。
(5)頭皮、毛髪にうるおいを与える。
(6)頭皮、毛髪のうるおいを保つ。
(7)毛髪をしなやかにする。
(8)クシどおりをよくする。
(9)毛髪のつやを保つ。
(10)毛髪につやを与える。
引用元:厚生労働省「化粧品の効能の範囲の改正について」

また、「化粧品であれば上記どのような表現を使っても良い」という事ではなく、あくまでその化粧品に該当するもののみ使用可能となっているので、注意しましょう。

■薬機法(旧:薬事法)に違反すると重い罰則を受ける可能性があるので注意

薬機法(旧:薬事法)に違反した場合は、業務停止や課徴金納付などの重い罰則を受ける可能性があるので注意が必要です。

以下では、具体的な罰則の内容などについて説明します。

◉-1、「措置命令」や「中止命令」が下される

薬機法(旧:薬事法)に違反した事業者や企業に対しては、厚生労働大臣や都道府県知事から違反行為の中止や排除、再発防止策の実施を命じる「措置命令」や「中止命令」が下されることがあります。

なお、未承認の医薬品や医療機器の販売をした場合は、刑事罰の対象となる可能性もありますので、十分な注意が必要です。

◉-2、売上に対する課徴金が課せられる

薬機法(旧:薬事法)に違反して虚偽や誇大広告を行った事業者や企業に対しては、厚生労働大臣から課徴金が課せられます。

この「課徴金制度」は2021年(令和3年)8月1日から施行されたもので、違反を行っていた期間における対象商品の「売り上げ金額×4.5%」を課徴金として納付しなければなりません。

◉-3、社会的信用を失い契約打ち切りなど連鎖的に事業失墜に向かってしまう

薬機法(旧:薬事法)に違反して措置命令や中止命令が下されたり、売上に対する課徴金が課せられたりすると、その企業の社会的信用は低下します。

企業イメージがダウンして商品の販売中止・回収になったり、消費者はもちろんのこと株主や取引先からの信用も失って株式の下落や取引先との取引停止になることもありえます。

また、未承認の医薬品や医療機器の広告・販売をした場合は「未承認医薬品の広告禁止」に該当するため、より重い刑事罰の対象となりますので十分な注意が必要です。

最悪の場合、その企業の経営者などが逮捕されるケースも。

このように、1つの広告の違反行為によって大きな損失を被る可能性があることを知っておきましょう。

■薬機法(旧:薬事法)に違反せずに広告・PRするためのポイント

ツールです。有料ツールですが、2日間だけ全機能を制限なしで利用できるお試し制度があります。

広告・広報担当者が薬機法(旧:薬事法)に違反せずに、健康食品や化粧品、サプリメントなどを広告するためにはどのようなことに注意すれば良いのでしょうか。

具体的には以下の6つのポイントを押さえておくことで、薬機法(旧:薬事法)違反を防ぐことができます。

◉-1、薬機法(旧:薬事法)関連の資格を取得する

薬剤師資格を取らずとも、薬機法(旧:薬事法)の改正などに伴い、関連する資格も多く出てきています。

広告担当者自身がこういった資格や認証を取得し、薬機法(旧:薬事法)に精通していくのは、広告における薬機法(旧:薬事法)違反を防ぐ効果的な方法と言えるでしょう。

・薬機法広告検定
・YMAA個人認証マーク / YMAA団体認証マーク
・薬機法管理者
・コスメ薬機法管理者

薬機法広告検定

一般社団法人D2Cエキスパート協会が運営する『薬機法広告検定』は、広告やマーケティングに関わる方向けの民間資格です。

薬機法(旧:薬事法)に基づいた適切な広告表現の知識があることを証明することができます。

具体的には次の5つの商品カテゴリーごとに、薬機法(旧:薬事法)に関する基本的なルールの知識や、違反表現に対する言い換え表現を試されます。」

・健康食品
・機能性表示食品
・化粧品、医薬部外品
・雑貨
・ペットフード

資格の勉強をすることで、薬機法に抵触せずに商品の魅力を最大限伝える表現方法を身につけることができるのがメリットです。

◉-1-1、YMAA個人認証マーク / YMAA団体認証マーク

一般社団法人薬機法医療法規格協会が運営する民間認証制度です。

薬機法などに関する適切な知識があるかどうか、実務能力を持っているかどうかを証明することができます。

個人向けと団体向けがあるのが特徴です。

合格率は『一般社団法人薬機法医療法規格協会:YMAA認証マーク資格試験』によれば、約30.7%と低いので薬機法についてある程度の知識や経験がないと取得が難しいと言えるでしょう。

◉-1-2、薬機法管理者

株式会社薬事法ドットコムが運営する民間資格です。

健康食品や化粧品、医療機器、美容機器、健康器具などのカテゴリーで、薬機法や機能性表示食品、景品表示法に関する知識があることを証明することができます。

資格取得後も最新情報をキャッチアップできたり、年3回〜4回開催される薬機法・景品表示法セミナーに参加できたり、フォローが手厚いのが特徴。

薬機法(旧:薬事法)は不定期で改正されるため、こういった最新情報のキャッチアップは重要です。

◉-1-3、コスメ薬機法管理者

薬機法管理者と同じく、株式会社薬事法ドットコムが運営する民間資格です。

商品カテゴリーの中でも特に化粧品や薬用化粧品に特化した薬機法資格となっているのが特徴です。

◉-2、業界の薬機法(旧:薬事法)に関するガイドラインをよく読む

薬機法(旧:薬事法)に関するガイドラインをよく読み込んで理解しましょう。

薬機法(旧:薬事法)自体は法律文なので小難しい表現が多いですが、それを厚生労働省が出すガイドラインを中心に、各自治体や業界団体などがNG表現など具体的な事例を踏まえて分かりやすく解説してくれています。

基本となるガイドラインとしては、以下の2つです。

また、広告に関する基準としては、以下のようなガイドラインがあります。

また、これらを元にして、以下のように各業界で個別のガイドラインが作成されているのでそちらを参考にするのもおすすめです。

これらのガイドラインを理解しておくことによって、広告を作成する際に意識して違反表現を避けることができるようになります。

また、次のように地方自治体のHPなどでも分かりやすいガイドラインが作られていたりするので、そちらも見ておきましょう。

また、これらのガイドラインを参考に、自社の商品やサービスに関する独自のガイドラインを作成しておくことも有効です。

自社のガイドラインとしてまとめるのも有効

薬機法(旧:薬事法)違反を避けるためには、前述のように広告作成用の社内ガイドラインを作成して全社的に共有するのがおすすめです。

これらを広告代理店などに共有し、広告表現がガイドラインに沿っているかどうかを厳しくチェックしていきましょう。

◉-3、過去の違反事例から学ぶ

過去の違反事例から学ぶことも重要なポイントです。

たとえば、2020年(令和2年)、健康食品輸入会社が「抗ウイルス効果がある」とお茶の広告を自社サイトで行い、医薬品として未承認の健康食品を販売したとして代表ら2人が逮捕されました。

この事例のように、特に健康食品については、医薬品と同等の効能・効果があるという広告をすると「未承認の医薬品」とみなされて薬機法(旧:薬事法)に抵触する場合があります。

これらの他社事例を参考にして、「OK表現」「NG表現」などを自社のガイドラインとしてまとめておくことも有効です。

◉-4、専門家への確認 / リーガルチェック

薬機法(旧:薬事法)の専門家にリーガルチェックを依頼して確認してもらう方法もあります。

薬機法(旧:薬事法)の知識を持った専門家が行いますので、間違いや見落としが起こる可能性は非常に少ないのですが相応の費用が発生します。

Webページの更新頻度が高いような場合は、費用対効果について検討する必要があるでしょう。

◉-5、薬機法チェックツールを使用

薬機法(旧:薬事法)チェックツールを使用する方法もあります。

薬機法(旧:薬事法)チェックツールとは、医薬品や医薬部外品、化粧品、医療機器、健康食品などの広告表現が薬機法(旧:薬事法)などの法律に抵触していないかどうかをチェックしてくれるツールのことです。

広告表現に問題がないかどうかを確認するだけではなく、代替表現の提案をしてくれるものもあります。

料金体系はツールごとに異なっており無料で利用できるものもありますが、文字数の制限などがある場合がありますので、用途に応じて検討が必要です。

主に以下のようなツールがあります。

◉-5-1、薬事法広告表現チェックツール(無料)

URL:https://check.yakujimarke.jp/

無料のチェックツールで、30文字までの広告表現のチェックが可能です。

主に健康食品や化粧品に対応しています。

薬機法(旧:薬事法)に抵触する表現の場合は結果欄に抵触している箇所とその理由が表示されます。

◉-5-2、TRUSQUETTA(トラスクエタ)

URL:https://trusquetta.net/

従来KONOHAという名称で利用されていたツールで有料です。

主に化粧品(コスメ)や健康食品に関する広告表現が薬機法(旧:薬事法)や景品表示法に抵触していないかどうかをチェックし、代替表現を提案してくれる機能もあります。

◉-5-3、Cosme Design

化粧品(コスメ)の広告チェック、成分表示名称チェックなどを行うツールです。

有料ツールですが、2日間だけ全機能を制限なしで利用できるお試し制度があります。

◉-6、次期薬機法(旧:薬事法)改正に関する動向を抑える

薬機法(旧薬事法)は次のように不定期で改正が行われています。

・2019年:法令遵守体制の義務付けや課徴金制度の導入

・2022年:緊急承認制度や電子処方箋などの創設

薬機法による規制は時代とともに厳しくなっていく傾向があり、2025年1月24日から召集の通常国会にて提出予定の薬機法改正案について注目が集まっています。

盛り込まれる可能性のある内容としては、以下の通りです。

・後発医薬品供給支援基金の設置
・出荷停止時の届け出義務付け(製薬会社)
・法令違反のあった製薬会社に対しての役員変更命令
・品質保証責任者を法律上明確化・課徴金制度の対象の拡大(医薬品限定で「承認内容と異なる成分・分量等の製造販売・製造等の禁止違反」を追加)
・薬事監視体制の強化
など

2022年の薬機法改正以来、ジェネリック医薬品製造販売業者による違反が相次いだことにより、医薬品の製造販売業者における規制がより強化されることが予想されています。

広告規制についてもより強化される可能性があるため、今後の薬機法改正の動向に注目しておきましょう。

◉-7、商品カテゴリーごとに代表的なNG表現事例を把握する

薬機法(旧:薬事法)には色々と細かい規制がありますが、全てを完璧に把握するのは時間がかかります。

そのため、まずは大まかに各商品カテゴリーにおける代表的なNG表現事例を把握しておきましょう。

この業界では「こういうのが薬機法的にNG」というのが大まかにわかっていれば、その表現が出てきた時に「薬機法違反かも…」というアラートが立つようになってきます。

具体的に見ていきましょう。

◉-7-1、医薬品の薬機法NG表現事例

医薬品は一般用医薬品(OTC医薬品))に限り、厚生労働省に承認を受けた範囲で、客観的な根拠に基づき、次のような効果効能の表現が許されています。(※処方薬の広告は禁止、医療関係者向けのみOK)

・「〜の治療に効果があります」
・「〜の症状を改善します」

誇大・虚偽表現を避け、承認された内容と必要な情報(用法・用量、副作用や、医薬品の正式名称など広告に含めるべき必須事項)、事実のみを記載するようにしましょう。

具体的に次のようなものがNG表現になるので、出てきた場合には削除、もしくは適切な言い換えを検討することが重要です。

・「すぐ治る」
・「100%安全」
・「副作用なし」

◉-7-2、医薬部外品の薬機法NG表現事例

医薬部外品とは薬用歯磨き粉や、育毛剤、制汗剤、薬用化粧品などのことです。

厚生労働省に承認を受けた範囲で、客観的な根拠に基づき、次のような予防や衛生を目的とした効果を謳うことができます。

・「フケやかゆみを防ぐ」
・「健やかな頭皮を保つ」
・「体臭・汗臭を防ぐ」
・「口臭を防ぐ」
・「肌を清潔に保ち、ニキビを予防」

一方で、医薬品のように「治療」「改善」を示す表現がNGです。

次のようなものがNG表現になるので、出てきた場合には削除、もしくは適切な言い換えを検討しましょう。

・「シミが消える」
・「髪が生える」
・「肌荒れが治る」

◉-7-3、医療機器の薬機法NG表現事例

医療機器の広告では、次のように、厚生労働省に承認を受けた範囲で、客観的な根拠に基づき誤解を招かないような表現を使うことができます。

・「血圧の測定をサポートします」
・「筋肉のコリをほぐします」
・「医療機器認証を受けた家庭用治療器です」

一方で承認の範囲外の効果効能や、「治療」「改善」「完全」「即効」など誇大な表現をするのはNGです。

主に次のような表現には気をつけましょう。

・「高血圧が改善」
・「肩こりや腰痛を完全に解消」
・「最新の医療技術で、プロの治療が家庭で簡単に」

◉-7-4、健康食品の薬機法NG表現事例

薬機法(旧:薬事法)においては、医薬品や医薬部外品、医療機器、再生医療等製品、特定保健用食品(トクホ)、機能性表示食品、以外で広告に効果効能を記載してはならないとされています。

そのため、まずは健康食品については「治る」「改善する」「回復する」「予防する」「免疫力向上」など効果効能を謳うような表現は避けましょう。

例えば次のような表現は薬機法NGの代表例です。

・「血圧を下げる効果があります」
・「風邪を予防します」
・「免疫力を高めます」
・「関節の痛みが改善します」

一方で、次のように「健康維持」「サポート」「応援」など、食品としての役割を適切に伝える表現は薬機法違反にはなりません。

もし上記ような効果効能を謳う表現があった場合には、言い換えられないかを検討しましょう。

・「毎日の健康維持をサポート」
・「栄養バランスを考えた補助食品」
・「元気な毎日を応援する成分を配合」

◉-7-5、化粧品(コスメ)の薬機法NG表現事例

健康食品同様に、効果効能を広告で謳うのはNGです。

特に医薬品のように「治療」や「改善」、「再生」など医薬品や医薬部外品と誤認されるような表現をすることは禁止されています。

具体的なNG事例としては次のようなものがあります。

・「シミ・シワが消える」
・「ニキビを治す」
・「吹き出ものがなくなる」
・「肌の奥深くから再生する」

一方で、以下のような「保つ」「整える」「与える」「防ぐ」などの表現は厚生労働省が定める「化粧品の効果効能の範囲」の中に収まる表現であり、薬機法(旧:薬事法)には抵触しません。

・「肌にうるおいを与える」
・「日焼けによるシミ、そばかすを防ぐ」
・「毛髪にハリ・コシを与える」

◉広告担当者が勘違いして使ってしまいがちな薬機法(旧:薬事法)違反表現

薬機法(旧:薬事法)に該当しない商品の広告と同じような感覚で、広告担当者が「こういう項目や表現があった方がいいよね」と知らず知らずのうちに違反表現を使ってしまうことも少なくありません。

勘違いして使ってしまいがちな広告表現が次の4つです。

・医師の推薦コメント
・お客様の声
・打ち消し表現(ディスクレーマー)
・ビフォーアフター画像

それぞれ具体的に見ていきましょう。

◉-1、医師の推薦コメント

「あの有名な医師も推薦!」「医療関係者からの推薦コメント」などは使わないように注意しましょう。

薬機法第六十六条第二項にて、医薬品や医薬部外品、化粧品、医療機器などの効果・効能や性能について、医師などが保証していると誤解される恐れのある広告を禁止しています。

2 医薬品、医薬部外品、化粧品、医療機器又は再生医療等製品の効能、効果又は性能について、医師その他の者がこれを保証したものと誤解されるおそれがある記事を広告し、記述し、又は流布することは、前項に該当するものとする。
引用元: 医薬品、医療機器等の品質、有効性及び安全性の確保等に関する法律 第十章 第六十六条(誇大広告等)

専門家のお墨付きというのは、強い商品訴求につながりますが、薬機法(旧:薬事法)に該当する商品に関しては使ってはいけません。

薬機法違反と指摘されるケースが多くあります。

◉-2、お客様の声

買う決め手につながりやすい「お客様の声」ですが、「お客様の声をそのまま使って違反になってしまう」というケースに注意しましょう。

個人的な感想程度であれば良いですが、次のような内容や表現が入っているお客様の声をそのまま掲載してしまうと薬機法(旧:薬事法)違反になってしまいます。

・〜という効果がある
・〜という効果があった
・〜という病気が治った
・〜という症状が良くなった

たとえばアンケートに記載した手書きの文字をそのまま掲載する場合や、お客様が書いたリアリティを出すためにそのままの文章で出す場合などは要注意です。

◉-3、打ち消し表現(ディスクレーマー)

よくお客様の声を紹介する際に「あくまで個人の感想です」という表現を使ったり、商品の効果効能を謳ったあとに、「これは効果・効能を表すものではありません」と注意書きをしたりしていませんか。

あくまで注意書きとして記載することは問題ありませんが、この打ち消し表現を使うことで薬機法(旧:薬事法)違反を回避できると勘違いしている方もいらっしゃるのではないでしょうか。

このような打ち消し表現を追記したとしても、広告上に記載した表現が薬機法(旧:薬事法)チェックを免れることはありません。

勘違いしている広告担当者も多いので、十分注意しましょう。

他にも次のような打ち消し表現にも注意が必要です。

個人の感想を強調する打ち消し表現・あくまで個人の感想です。・効果を保証するものではなく、個人の実感に基づくものです。
個人差を強調する打ち消し表現・使用感には個人差があります。・すべての方に同様の結果を保証するものではありません。・ご利用環境や体質により異なる結果となる場合があります。
効果効能に関する打ち消し表現・本商品は医薬品ではありません。・健康維持のサポートを目的とした商品です。・本商品は疾病の診断・治療・予防を目的としたものではありません。
根拠に関する打ち消し表現・これは一般的な例であり、すべての方に当てはまるわけではありません。・本内容は一部の研究に基づくもので、確実な効果を示すものではありません。

◉-4、ビフォーアフター画像

薬機法(旧:薬事法)に該当する商品の場合、「ビフォーアフターの画像」などを掲載したいと考える広告担当者は多いと思います。

なぜなら、お腹がぽっこり膨れた画像をビフォーとし、お腹がへこんだ画像をアフターとすれば、効果効能を文章で言わずとも、見る側に「この商品を使ったら痩せるんだ」と効果効能を暗に訴求することができるからです。

しかし、薬機法(旧:薬事法)に該当する商品の広告では、以下に該当する画像の掲載を禁止しています。

・承認を受けている範囲以上の効果・効能を表現している
・効果が現れるまでの時間を保証している
・効果の持続時間を保証している
・安全性を謳っている

これらに該当するビフォーアフター画像を掲載すると薬機法(旧:薬事法)違反になってしまうので十分注意しましょう。

◉薬機法(旧:薬事法)を遵守しながら広告できるおすすめの方法が成分ブランディング

広告宣伝というと、テレビCMやWeb広告、SEO記事、SNS投稿などのように、パッと見てすぐわかるような方法を考えますが、「書籍(ブックマーケティング)による成分ブランディング」という方法も有効です。

これは、商品やサービスの効果・効能を伝えるのではなく、それに含まれる成分などについて詳しく訴求することにより、その成分の入った商品・サービスのニーズを喚起するという方法です。

▶ブックマーケティングについては、関連記事【ブックマーケティングとは?メリットや効果的な戦略の作り方】もあわせて参考にしてください。

実際に書籍を使い成分ブランディングに成功して問い合わせが殺到した事例が数多くあります。

ただし、書籍だからといって一般広告よりも薬機法(旧:薬事法)の規制が緩いということではありません。

一般広告と同じように薬機法(旧:薬事法)のリーガルチェックが必要になりますし、薬機法(旧:薬事法)に違反すると、その罰則は著者だけではなく、出版社にも及ぶことがあります。

ブックマーケティング

バイブル商法にならないように出版社選択は慎重に

「書籍(ブックマーケティング)による成分ブランディング」を行う際に注意しなければならないのは「バイブル商法」にならないようにすることです。

「バイブル商法」とは、健康食品や化粧品、サプリメントなどの効果効能を書籍で宣伝すると同時に、その商品を販売するような商法のことをいいます。

出版業界では過去に出版社の社長がこの「バイブル商法」で逮捕されるという事件が発生しています。

これは2011年(平成23年)に発生したもので、書籍で「健康食品がガンに効く」と宣伝して健康食品の販売を幇助した容疑で逮捕されたものです。

どんなに広告担当者が薬機法(旧:薬事法)に気をつけていても、出版社に薬機法(旧:薬事法)の知識やノウハウがなければこのような事件に発展してしまいかねません。

「バイブル商法」にならないように、出版社選びは慎重に行いましょう。

◉書籍(ブックマーケティング)による成分ブランディングの具体的な活用事例

ここでは、「書籍(ブックマーケティング)による成分ブランディング」を活用して問い合わせの増加や販促につながったという具体的な事例を2件紹介します。

◉-1、事例①:コラーゲンという成分について説明し結果的にサプリメントの販売促進につながった事例

「あらゆる死に至る病気の原因は血管が老朽化することであり、その血管を若返らせることが健康寿命を延ばす近道だ」という内容の書籍があります。

著者は、コラーゲンサプリメントの開発・販売会社の代表者であり、医師でもありました。

書籍のタイトルやカバーなどには、サプリメントの販促につながるような話は一切入っておらず、内容も血管を若返らせるコラーゲンについて説明をする内容となっています。

しかし、本の出版後、書籍を読んだ読者から「この本で説明されているコラーゲンはどうやったら摂取できるのか」という問い合わせが出版社や著者に殺到し、結果的にコラーゲンサプリメントの販売促進につながっています。

書籍の中でコラーゲンについて説明することで、読者の中に「この本で説明されているコラーゲンを取りたい」というニーズが生まれたのです。

書籍は広告などと違い、長文をしっかりと読んでもらえる媒体です。

書籍の中でしっかりとコラーゲンに関する魅力を伝え、読者教育ができたからこそ、このようなニーズが読者の中に生まれたのだと言えます。

◉-2、事例②:サラダ油の危険性を訴求し、結果的に米油ブームにつながった事例

この書籍の著者は米油の製造・販売している企業に勤務している研究開発者で、出版の目的は米油のBtoB販売の促進でした。

書籍の内容は「一般家庭で当たり前に使っているサラダ油を摂りすぎると、がんや脳卒中、心臓病の原因になりうるという」というものです。

特に商品の訴求などをしている訳ではありませんでしたが、出版後に大きな反響があり、結果的に米油ブームにつながりました。

その後は、出版目的のBtoBでの米油の卸先の開拓だけでなく、一般消費者の反響が大きかったためBtoCでの訴求にも成功しています。

このように、商品やビジネスの話を出さずとも、成分について詳しく語ることで、商品の販売促進やビジネスの活性化につながることを証明した事例と言えるでしょう。

◉【まとめ】薬機法(旧:薬事法)を遵守しながら適切に広告・PRを実施しよう!

健康食品や化粧品、サプリメントなどの広告担当者や広報担当者は、薬機法(旧:薬事法)に違反しないように、広告・PRについて自社で入念にチェックをしたり、社外の専門家にリーガルチェックを依頼したり、薬機法(旧:薬事法)チェックツールを使用したりといろいろなことを行っていることと思います。

しかし、同時に「広告やPR、SEO記事、SNS投稿など以外の方法で、自社商品やサービスの良さを効果的に伝える方法はないのか?」ということを検討していくことも重要です。

そこでおすすめしたいのが、この記事でご紹介した「書籍(ブックマーケティング)による成分ブランディング」です。

広告やPR、SEO記事、SNS投稿などのように商品やサービスの効果・効能をダイレクトに伝えるのではなく、商品に含まれる成分について訴求することで、ユーザーに「成分を取りたい」と言うニーズを喚起させるという、薬機法(旧:薬事法)規制が厳しい時代には有効なマーケティング手段の1つです。

「薬機法(旧:薬事法)の規制によりうまくマーケティングができていない」と感じている方はぜひ一度書籍による成分ブランディングを検討されてみてはいかがでしょうか。

※書籍であっても薬機法(旧:薬事法)の規制を受けますので、薬機法(旧:薬事法)に関する知識やノウハウを有する弊社のような出版社を選ぶようにしてください。

ブックマーケティング

不動産会社のように高額な商品・サービスを販売する業種の場合は、単に商品・サービスが良いだけではなく、「信頼できる会社であるかどうか」が顧客から選ばれるための重要な要素になります。

なぜなら、商品・サービスが高額になればなるほど、顧客は「信頼できる会社から買いたい」と思う傾向があるためです。

「信頼できる会社かどうか」を顧客に判断してもらう上で、会社案内は契約の決め手につながる重要な販促ツールの1つです。

この記事では、より成約につながるような不動産会社の会社案内を作るコツや、活用方法などをくわしく解説いたします。

目次【本記事の内容】

執筆者:仲山洋平(株式会社フォーウェイ代表取締役、クリエイティブディレクター)

慶應義塾大学経済学部卒業。清水建設株式会社を経て、幻冬舎グループ入社。企業出版の編集者として金融、IT、不動産、企業創業記などを中心に200冊以上の書籍を担当。2020年2月、東京編集部責任者を最後に幻冬舎グループを退職し、出版プロデューサー・マーケティングアドバイザーとして創業。同年9月、株式会社フォーウェイとして法人化、代表取締役に就任。2021年11月には「日本の地域ビジネスを元気にする」というビジョンを掲げ出版社パノラボを設立。

◉不動産会社にとって紙媒体の会社案内が重要な理由

不動産会社にとって紙媒体の会社案内が重要な理由は次の5つです。

・販売している商品の価格が高額なため

・成約までのリードタイムが長く、顧客教育が必要なため

・比較検討しやすく、一覧性が高いため

・信頼できる会社であることのアピールが必要なため

・差別化が難しい業種であるため

どのような理由なのか、それぞれくわしく見ていきましょう。

◉-1、販売している商品の価格が高額なため

不動産会社が取り扱っている商品・サービスは、購入物件と賃貸物件に分けられますが、特に購入物件である家や土地などは、顧客が一生に一度買うか買わないかというような商品です。

つまり、人生の中で購入するものの中で最も高額な商品であるといっても過言ではありません。

購入代金の支払い方法も、「35年の住宅ローン」などのように長期にわたって返済をしていくような方法が一般的です。

また、購入後になんらかの理由で売却しようと思っても、そう簡単に売れるようなものではありません。

そのため顧客も「不動産物件の購入には失敗したくない」という思いが特に強く、購入前には入念な検討を行い、購入する不動産会社と不動産物件を慎重に選定します。

その際に、「どの不動産会社から買うのか?」の比較基準の一つとして会社の信頼性が重要です。

実際に、株式会社KINTOが行った「オンラインでの高額商品の購入・契約に関する意識調査」では、「オンラインで購入・契約する際に重視したい点」について、「品質の良さ」や「コストパフォーマンスの良さ」に次いで「販売元の信頼性が高いこと」が挙がっています。

「信頼できる会社ですよ」と伝えるためにも他の会社が作っているのと同等のクオリティで、紙媒体の会社案内は必要になってきます。

◉-2、成約までのリードタイムが長く、顧客教育が必要なため

不動産物件のような高額な商品を購入する際には、顧客は不安な気持ちになっているはずです。

「不動産物件の購入に失敗できない」「もし購入後に何か不具合が起きてしまったら」というような「もしもの事態」を想定してすぐに決断できなくなっています。

そのため、不動産物件を購入する際などに、入念な比較検討が必要だったり、「そもそもこの物件を購入する必要があるのか?」などを学んだり、どうしてもリードタイムが長くなってしまいがちです。

このようなとき、顧客の不安を解消してくれるような情報を会社案内に掲載しておくことで顧客教育ができます。

「いかに顧客の購入時の不安に寄り添い、それを解消できるか?」というようなコンテンツを会社案内に掲載することが、リードタイムの短縮につながります。

◉-3、比較検討しやすく、一覧性が高いため

不動産のように商品を購入する際に比較検討を行う業種の場合、Webサイトに比べると紙媒体の会社案内の方が、机の上に並べて比較検討しやすいという強みがあります。

たとえば、家族でマイホームの購入を検討する際、「夫・妻が一人で勝手に決める」というよりも、家族で机の上にパンフレットなどを広げて、一緒に検討することのが一般的だと思います。

実際に「国立社会保障・人口問題研究所」が公表しているデータによれば、「車や耐久消費財など高価なものの購入」について、夫婦二人で一緒に考えるという回答が48.6%と一番多くなっています。

このように不動産のような高価なもの購買決定の際には、意思決定が2人以上で行われることが多いため、紙媒体との相性が良いと言えるのです。

また、画面をスクロールすることが前提のWebサイトとは違って、紙媒体はひと目で全体を見れるため、目的の情報にたどり着きやすいという一覧性の高さもメリットです。

◉-4、信頼できる会社であることのアピールが必要なため

会社のWebサイトだけではなく紙媒体の会社案内があることで、実態のある会社であることを顧客にアピールできます。

また、顧客に「きちんと紙の会社案内を用意している会社なんだ」という印象を与えられるので、会社案内のない会社よりも「信頼できる会社である」というアピールにつながります。

◉-5、差別化が難しい業種であるため

不動産会社は取り扱っている商品・サービスが決まっているため、競合他社との差別化が難しい業種といえます。

商品・サービスで「自社ならでは」という特徴を押し出していくのが難しいため、ついつい価格競争に陥りがちです。

そのため、会社案内の中で自社のイメージや考え方などを適切に伝えて差別化を図っていくことが重要となり、会社案内は競合他社との差別化を図るための重要なツールとなります。

◉成約につながる会社案内を作るコツ

不動産会社の会社案内が購入物件の成約につながる有効な販促ツールとなるように、次の7つのコツを押さえて作りましょう。

・ターゲットを明確にする

・ターゲットに合わせたデザイン・コピーを検討する

・第三者視点(お客様の声)をいれる

・不動産の写真はお金をかけても綺麗に見せる

・図表などで視覚的にパッと見てわかりやすい構成にする

・具体的な行動に移せるオファーをつける

・営業やマーケケティング活用を見据えて作る

どのようなコツなのか、くわしく見ていきましょう。

◉-1、ターゲットを明確にする

不動産業界では、ついつい「こんな人にも買って欲しい、あんな人にも買って欲しい」とターゲットを広げてしまい、訴求がぼやけてしまうことがありがちです。

たとえば、「ファミリー層」という漠然としたターゲットよりも、「5歳未満の子どもが1人いる40代のファミリー層」のように、より具体的にターゲットを設定した方が「刺さる訴求」ができるようになります。

「ターゲットを明確にする」というのは「対象を狭める」ことが目的ではなく、販売する不動産商品のメインターゲットをしっかりと明確化することが目的です。

まずはこの点をしっかりとしておかなければ、いくら見栄えの良い会社案内を作ってもターゲットに刺さるものにはなりません。

◉-2、ターゲットに合わせたデザイン・コピーを検討する

ターゲットが明確化できれば、そのターゲットの頭の中にある言葉でコピーが作成できたり、そのターゲットが興味を示すようなデザインができるようになります。

このようにして、ターゲットに合わせたコピーやデザインの会社案内を検討するのがポイントです。

◉-3、第三者視点(お客様の声)をいれる

「不動産物件を売らなければ」という気持ちから、どうしても会社案内の中に自分たちが発信したい情報だけを掲載してしまうことが多くなりがちです。

しかし、このような一方的な不動産会社が発信したい情報のみを発信していては成約につながることはありません。

「実際に購入したお客様がどうだったのか?」というような第三者視点の情報をいれなければ、説得力がなく、押しが弱くなってしまいます。

「お客様の声」などを掲載して顧客から見た不動産物件の評価をいれるようにしましょう。

◉-4、不動産の写真はお金をかけても綺麗に見せる

いくら良い商品・サービスであっても、不動産物件の写真が悪ければ、顧客の印象は「パッとしないもの」になってしまいます。

たとえば、不動産物件を探していたときに会社案内などに掲載された不動産物件の写真が薄暗かったりすると「この不動産会社はやめとこうかな」と思われてしまいかねません。

不動産の場合、不動産物件の写真は成約の決め手になる重要な要素なので、お金をかけてもしっかりと撮影しましょう。

とにかく不動産の写真を綺麗に見せることがポイントです。

◉-5、図表などで視覚的にパッと見てわかりやすい構成にする

紙媒体の会社案内は、Webサイトの情報に比べると比較的文章を読んでもらいやすいといえます。

しかし、今は「読まれない時代」です。

そのトレンドも汲んで、会社案内に掲載する図表などは視覚的にパッと見て理解できるようなデザインや構成になるように心がけましょう。

◉-6、具体的な行動に移せるオファーをつける

顧客が会社案内を「見て終わり」になってしまうと成約にはつながりません。

会社案内を見た顧客に「次のアクション」を起こしてもらうようにすることが成約に近づけるポイントです。

そのためには、会社案内の中にも「無料で内覧受付中」などの時期に関係なく使える文言に、次のような無料オファーをつけるのがポイントです。

・ホームページのURLやQRコード

・代表電話番号ではなく、お問い合わせや相談の電話番号

・LINE公式への導線(QRコードなど)

・SNSのURLやQRコード

これによって、会社案内を「見て終わり」にせず、見た顧客を次のアクションに誘導できます。

とにかく「見て終わり」にせず、「次のアクションにいかにつなげるか?」を考えましょう。

◉-7、営業やマーケケティング活用を見据えて作る

会社案内を一般的なフォーマットに則って作っているような会社も多く見かけますが、それでは顧客には刺さりにくいモノになってしまいます。

作成した会社案内を、営業やマーケティング部署でしっかりと活用してもらって相乗効果を出していくことが大きなポイントです。

会社案内を作る際には、営業やマーケティング部署から「顧客からよく聞かれること」「この情報があったら営業がしやすい」「こういう客層にはよく売れる」などの情報をヒアリングして、現場の情報を元にしたコンテンツを作り込んでいくことが重要です。

◉ただ作るだけではダメ!会社案内の営業やマーケティング活用方法

会社案内をただ作るだけでは何の成果にもつながらないので、実際に顧客と接している営業やマーケティング部署などに活用してもらうことが重要になります。

会社案内の具体的な活用方法は次の7つです。

・Webサイトへの導線をいれる

・PDF化してWeb上でも閲覧・ダウンロードできるようにする

・フォーム営業などでターゲットリストに送付する

・代理店や紹介が生まれそうな相手にも送付する

・既存のお客様にも送付する

・会社案内を活用した営業トークを行う

・WebサイトやSNSでも情報発信を行う

それぞれ活用方法をくわしく見ていきましょう。

◉-1、Webサイトへの導線を入れる

会社案内を「見て終わり」にしないためには、顧客が明確に次の行動に移せるような導線を作っておくことが重要です。

たとえば、会社案内の中に公式Webサイトや公式SNS・公式LINEへ飛べるURLやQRコードなどを掲載したりすることが考えられます。

◉-2、PDF化してWeb上でも閲覧・ダウンロードできるようにする

会社案内に掲載されたコンテンツを二次利用して他の媒体に活用できます。

たとえば、紙媒体の会社案内をPDF化して自社のWebサイトで自由に閲覧したりダウンロードできるようにするなどです。

これによって、検索サイトなどから自社のWebサイトを訪れてくれた顧客に会社案内の情報を伝えられ、新規顧客の獲得につながる可能性があります。

◉-3、フォーム営業などでターゲットリストに送付する

フォーム営業とは、企業のホームページの問い合わせフォームからメッセージを送ってアプローチする営業手法の1つです。

ターゲットリストの中からホームページに問い合わせフォームを設置している企業を抽出し、問い合わせフォームからPDF化した会社案内のURLを入れた営業メッセージを送付します。

ほとんどは無視されますが、タイミングが合ったり、興味を持ってくれた相手から返信が来る可能性があります。

もし、レスポンスが返ってきた場合はすぐに返信をして、アポを取って訪問するようにしましょう。

◉-4、代理店や紹介が生まれそうな相手にも送付する

会社案内をプラットフォーマーやパートナーなどの紹介が生まれそうな相手に送付することも有効です。

プラットフォーマーやパートナーなどは直接的な顧客にはならないと考えられますが、新規の顧客を紹介してもらえる可能性があります。

◉-5、既存のお客様にも送付する

会社案内を既存のお客様に送付することも有効な活用方法になります。

既存のお客様は自社を利用したことがあるので、その良さについては十分わかっているはずです。

会社案内が送付されてきたことをきっかけに、知人や親せきなどに紹介したり、SNSなどで口コミを発信したりして、新規顧客からの問い合わせや商談につながる可能性があります。

◉-6、会社案内を活用した営業トークを行う

前述のように、会社案内を作る前に営業やマーケティング部署にヒアリングをして、営業やマーケティング活動に使える会社案内にしておくことが大切です。

これによって、会社案内を活用した営業トークを行いやすくなり、販促活動に活かすことができます。

◉-7、WebサイトやSNSでも情報発信を行う

会社案内に掲載した情報をWebサイトやSNSに投稿して情報発信できます。

これにより、より多くの人に自社の情報を伝えられるようになります。

WebやSNSなどでの二次活用は効果的です。

◉【まとめ】作るのであれば1件でも成約につながる会社案内を作ろう!

本記事では、不動産会社の成約につながりやすい会社案内の作り方についてくわしく解説しました。

不動産会社が取り扱っている商品・サービスは高額商品です。

そのため、顧客は多くの不動産会社から得た情報を比較検討して、信頼できる不動産会社や魅力的な購入物件を選ぶはずです。

その際に、紙媒体の会社案内は顧客に自社がいかに信頼性の高い不動産会社であるかを伝える重要な役割を果たします。

また、会社案内を制作するためにはそれなりの費用と手間がかかります。

せっかく作るのであれば、営業やマーケティング活動にも活用できる成果に結びつくようなものを作るべきでしょう。

株式会社フォーウェイはコンテンツマーケティング専門会社だからこそ、コンテンツをいかに営業やマーケティングに活かしていくのかを考えた会社案内を制作できます。

不動産の成約につながる会社案内を作りたいとお考えの方がいらっしゃいましたら、ぜひ株式会社フォーウェイまでご相談ください。

出版は個人や企業にとって、ブランディングの強化や社会的信頼性の向上、さらに集客やマーケティングなどビジネスチャンスを広げるための効果的な手段の1つです。

しかし、「本を出したい」と思ったら、出版に踏み切る前に検討すべき重要なポイントがいくつかあります。

本記事では、現役の書籍編集者が、出版方法の選択から、目的設定、そして出版後の効果的な活用方法などについてくわしく解説していきます。

目次【本記事の内容】

執筆者:仲山洋平(株式会社フォーウェイ代表取締役、クリエイティブディレクター)

慶應義塾大学経済学部卒業。清水建設株式会社を経て、幻冬舎グループ入社。企業出版の編集者として金融、IT、不動産、企業創業記などを中心に200冊以上の書籍を担当。2020年2月、東京編集部責任者を最後に幻冬舎グループを退職し、出版プロデューサー・マーケティングアドバイザーとして創業。同年9月、株式会社フォーウェイとして法人化、代表取締役に就任。2021年11月には「日本の地域ビジネスを元気にする」というビジョンを掲げ出版社パノラボを設立。

◉本を出したいと思ったらまず検討すべき3つのこと

「本を出したい」と思ったときに、まず検討すべきことは次の3つです。

・出版方法の検討

・出版する目的

・出版後の活用方法

それぞれについて、くわしく見ていきましょう。

◉-1、出版方法の検討

本の出版方法としては次の3つの方法があります。

・商業出版

・自費出版

・企業出版

それぞれメリットとデメリットが異なるので、それぞれについてくわしく見ていきましょう。

◉-1-1、商業出版

商業出版とは、出版社が主導して本の企画をして著者の選定までも行う出版方法で、出版費用のすべてを出版社が負担します。

本の認知度を上げて出版社が利益を出すために行うもので、初版の発行部数は3,000部~10,000部程度が一般的です。

ベストセラーになる本の多くが商業出版で出版されており、出版社がプロモーションをして出版社の販路を使って全国の書店やインターネット書店で販売します。

そのため、商業出版では著者が書きたい内容の本が書けるわけではなく、また著者側から商業出版をしたいと企画を持ち込んでも採用される確率は低いというのが実情です。

▶︎商業出版については、関連記事【商業出版とは?企業がブランディングを考えたときの出版の選択肢】もあわせて参考にしてください。

◉-1-2、自費出版

自費出版とは、自分が出したい本の企画を出版社に持ち込み、出版していく方法です。

主に個人(企業の経営者も含む)が社会的権威性を高める目的で出版したり、自分の経験や考えを世の中に伝えたり、自分史をまとめたりする目的で行われます。

初版の発行部数は100部~500部程度です。

売上や発行部数などにとらわれずに、著者自身のペースで出版が可能で、内容についても自由にコントロールできるのが特徴です。

一方で、出版費用はすべて著者が負担するので、高い費用がかかるのがデメリットと言えるでしょう。

また、本を作ること自体は出版社がアドバイスなどをしてくれますが、商業出版や企業出版のようにプロモーションや流通(書店配本など)などについては関与してもらえないことがほとんどです。

プロモーションや流通などは基本的に著者自身が行わなければなりません。

別料金で行ってもらえる可能性もありますが、全くそういったサービス提供を行っていない場合もあります。

▶︎自費出版については、関連記事【自費出版とは?メリットやデメリット、費用相場、成功事例などを解説】もあわせて参考にしてください。

◉-1-3、企業出版

企業出版とは、企業や企業経営者が経営課題を解決するために利用する出版方法です。

企業出版により解決できる経営課題としては、主に次のようなものがあります。

・ブランディング強化

・社会的信頼性の向上

・自社の商品やサービスの認知度向上

・従業員への企業理念の浸透

・採用活動におけるミスマッチの減少

出版費用は全額企業が負担します。

本の社会的信頼性の高さやストーリー性という特徴を使って、企業が顧客や従業員に伝えたいメッセージをしっかりと形にできるのが企業出版のメリットと言えるでしょう。

企業出版では、出版社の販路を使って全国の書店への配本を行い、しっかりと読者の手元に届けるような施策を行います。

通常の営業活動ではアプローチが難しい富裕層や、社長などの経営トップ層にも読んでもらいやすいのも特徴です。

ある程度の規模になった中小企業が次のステージに進みたい場合や、同業他社との差別化を図りたいという場合にも有効な施策と言えるでしょう。

▶︎企業出版については、関連記事【企業出版(ブックマーケティング)のメリットとは? 企業が考えるべき出版による効果】もあわせて参考にしてください。

株式会社フォーウェイでは、企業出版で単に経営課題を解決するだけではなく、本というコンテンツをマーケティングに活用していく、ブックマーケティング(企業出版+マーケティング)サービスを提供しています。

◉-2、出版する目的

本を出版する際には、出版する目的を明確にすることが重要です。

目的を決めないままに出版してしまうと、何にも活用できない、ただ単に名刺代わりに配ることしかできない本ができ上がってしまいます。

本を出版する目的としては主に次のようなものがあります。

・ブランディング強化

・信頼性向上

・集客・マーケティング

それぞれくわしく見ていきましょう。

◉-2-1、ブランディング強化

本に対する社会的信頼性は高いため、本を出版することによって社会的な知名度が向上してブランディングが強化されます。

近年ではホームページやブログなどのデジタル媒体で、自社の商品やサービスの魅力をアピールする方法が注目されていますが、デジタル媒体よりは紙媒体の方が高い信頼性が得られます。

同じ消費をするのなら、信頼性の高い会社の商品やサービスを利用したいという消費者心理に応えられるのも出版のメリットと言えるでしょう。

また、本を出版することによってその道の専門家と見られるようになるので、競合他社との差別化にも有効です。

たとえば、出版後に営業マンが顧客を訪問すると「本を出版した会社の方ですね」といわれて営業活動がやりやすくなるというようなことが起こります。

なんというか、当社の見られ方が確実に変わりましたね。同業者の集まりに出ても「あのイナバプランニングカンパニーさん」という反応で最初から一目置かれている。保険の商談に従業員と同行するときも、お客様に事前に本を読んでおいてもらうと、ご面談するときにちゃんと「あったまっている」んですよね(笑)
引用元:【事例コラム】大口案件の集客、人材採用、大手企業からの講演依頼!出版ですごいことになった保険代理店

◉-2-2、信頼性向上

経営者が個人として本を出版する場合でも、企業の代表者として本を出版する場合でも、個人や企業の社会的信頼性の向上につながります。

紙媒体であり、出版社や書店など多くの企業を介して作られる本の社会的信頼性はデジタル媒体での情報発信に比べて必然的に高くなります。

本を出版しているというだけで、業界内での地位が向上して一目置かれる存在として注目される可能性もありますし、テレビや雑誌などからの注目が集まれば、番組出演やインタビューなどへのオファーがあるかもしれません。

また、本をマーケティングに活用すれば、顕在層をファン化して商品やサービスの購入を促進できるようになります。

◉-2-3、認知度向上

認知度とは、名前だけでなく商品・サービスなどの価値が知られている度合いのことをいいます。

本を出版することによって、企業の認知度が上がって自社の商品やサービスの価値が顧客に認知されるようになり、集客や売上の向上につながります。

▶︎認知度向上については、関連記事【経営者必読!認知度向上の方法と効果的なマーケティングの選択肢】もあわせて参考にしてください。

◉-2-4、集客・マーケティング

本は自分でお金を支払って購入するものです。

そのため本を購入してくれた読者は、自社の商品やサービスに興味や関心のある潜在顧客だと考えられます。

この潜在顧客に本をじっくりと読んでもらうことで顧客教育につながり、より受注確度の高い顧客に引き上げることが可能です。

もちろん、潜在顧客の手元に出版した本を届けることができたという前提ではありますが、出版をうまく活用することができれば、潜在顧客や受注確度の高い集客が期待できるのです。 

一方で、集客・マーケティング戦略としての書籍出版にも1つだけ決定的な弱点があります。

それは、書籍を購入してくれた読者を追いかけられないことです。

書籍を購入してくれた方というのは見込み度合いの高いリードです。

書籍を購入してくれても「いきなり問い合わせするのはハードルが高い」「まだそこまでの温度感ではない」という方も多くいらっしゃいます。

そんな方に引き続きアプローチし続ける仕掛けを書籍に行うことで、見込み度合いの高いリードを獲得することができるのです。

弊社ではそういった書籍出版や配本だけではなく、出版後のリード獲得などにもつなげる施策を提供していますが、書籍を集客・マーケティングに最大限活用するのであれば、こういった書籍出版の弱点を補う施策もどんどん活用していく必要があります。

◉-3、出版後の活用方法

出版後に本が有効に活用されるか、ただ出版するだけで終わるかどうかは、出版前に活用方法を見据えて本の企画をしたかどうかによって決まります。

自費出版や企業出版で失敗したという事例の多くは、出版後の活用方法を見据えて企画がされていないことによるものがほとんどです。

出版前から本の活用を見据えて、以下のようなことをしっかり取り決めておきましょう。

・書店配本による認知度向上

・出版記念イベント、セミナーの開催

・マーケティングや営業ツールとしての活用

・SNSと連携したプロモーション活用

・各種情報発信などへの活用

それぞれ、くわしく解説していきます。

◉-3-1、書店配本による認知度向上

書店には富裕層や企業の経営者や役員など、さまざまな方が本を探しに来店します。

ネットやSNSなどを見ないような方も多数来店されるので、他の広告手法ではアプローチできないような顧客層との接点につながります。

また、書店には、なんらかの悩みを持った人が悩みの解決になるような本を探しに来ることもあるでしょう。

自分が持っている悩みに関連するジャンルの棚から本を探す際に、目に触れる機会があり認知度向上に役立ちます。

書籍の活用方法として書店配本はプロモーションの基本です。

出版を行うのであれば、一番最初に考えるべきものと言えます。

◉-3-2、出版記念イベント、セミナーの開催

本の出版をきっかけとした出版記念イベントやセミナーを開催することも活用方法として有効です。

本の認知度を自然と高めたり、本をきっかけに自社や商品・サービスの情報を多くの人にしってもらう良いきっかけにつながります。

ただ「この商品・サービスをぜひ使ってください!」と宣伝するより、「出版を記念してイベント・セミナーを開催します!」の方が売り込み感がなく、自然な流れで商品・サービスのプロモーションのきっかけを作るのに有効な方法と言えるでしょう。

また、出版記念イベントやセミナーでは、読者や顧客と直接つながる機会を作れるので、読者や顧客の興味や関心を惹くような強い訴求ができます。

◉-3-3、マーケティングや営業ツールとしての活用

本はマーケティングツールや営業ツールとしても有効活用できます。

たとえば、販促のためにターゲットに本を配布したり、顧客との商談の際にお渡しして信頼構築や顧客教育につなげたりすることが考えられます。

◉-3-4、SNSと連携したプロモーション活用

本には大量のコンテンツが集約されています。

その一部を切り取ってSNSなどで発信することもプロモーションのきっかけとなり有効です。

「本を出版しました!」という投稿だけではなく、その中身を小出しにして活用すれば、さまざまな角度、ターゲットに対して訴求する投稿が作れるため、それだけでSNS運用を行うことが可能になります。

「何を投稿すればいいのか」と投稿内容に悩むこともなくなります。

◉-3-5、各種情報発信などへの活用

本の著作権は著者(契約者)に帰属するので、コンテンツを二次利用してより効果的に情報発信することが可能です。

そのため、Webサイトやニュースレター、メールマガジンなどに本の一部のコンテンツを活用することで、相乗効果が期待できます。

たとえば、Webサイトに活用すればSEO対策につながりますし、ニュースレターやメールマガジンに活用すれば、読者の興味喚起や、見込み顧客への教育、アップセルなどにつなげることが期待できます。

本の内容は独自性の高いコンテンツなので、こういったデジタル媒体での二次利用は効果的です。

◉本を出すまでの流れ

実際に本を出すためには、次のような手順を踏むのが一般的です。

・本の企画

・原稿の執筆

・デザイン

・校正・校閲

・印刷・製本

本を出すまでにかかる期間としては、早くて3ヶ月程度です。

一般的には半年〜8ヶ月程度かかると見積もっておくと良いでしょう。

それぞれの手順についてくわしく見ていきましょう。

▶︎書籍出版の流れ、費用感、出版社の選び方などより詳しく知りたい場合には、関連記事【本の出版費用は?項目別の目安や成果を出すために意識すべき「出版社の選び方」も解説】もあわせて参考にしてください。

◉-1、本の企画

まず「本を出したい」と思ったら、本のコンセプトとターゲットを決めることが重要です。

具体的には、次のようなことを決める必要があります。

・なぜ本を書くのか?

・誰に読んでもらうのか?

・何を伝えるのか?

また、ターゲットに本を届けるためのプロモーションについても検討しておく必要があります。

本の企画に要する期間は約2週間~2か月程度です。

◉-2、原稿の執筆

本の企画が終わると、構成案を起こし、原稿を執筆していきます。

もしライターに執筆してもらう場合は、ライターからの取材を複数回受けて、それを元に書いてもらうことになります。

また、本の中で使う写真・図表・イラストなどの準備も必要です。

原稿執筆や写真・図表・イラストなどの準備に必要な期間は約2週間~4か月程度です。

◉-3、デザイン

原稿が完成すると、本の内容に合った表紙や誌面のデザインやレイアウトを決めていきます。

デザインに必要な期間は約2週間~1か月程度です。

◉-4、校正・校閲

デザインが完了すると紙やPDFに出力して校正を行い、誤字脱字や表記ゆれがないか、イメージ通りのデザインになっているか、写真や図表・イラストは適切かなどについてチェックをする校正を行います。

同時に校閲(ファクトチェック)を行い事実関係に誤りがないことを確認します。

校正・校閲に必要な期間は約2週間~1か月程度です。

◉-5、印刷・製本

校正が終わって校了すると、出版社から印刷会社に本のデータを入稿します。

印刷会社から色校正が提示されるので、インクのノリ具合や写真の色味を確認して問題がなければ印刷・製本されて納品されます。

印刷・製本に必要な期間は約1か月程度です。

◉本を出してビジネスが発展した成功事例

ここでは、実際に本を出版してビジネスの発展につながった成功事例を紹介します

◉-1、保険代理店の出版事例

法人をメインターゲットとして営業しているある保険代理店の経営者は、保険業界における人材育成と給与体系に関する持論を公開するために本を出版しました。

本の中で、保険業界で当たり前に行われている「成果報酬型」の給与体系を、自社でも取り入れて業績向上に寄与している「一律報酬型」に変えることを提唱。

これは、一部のスーパー営業マンに頼った経営から、社員をアベレージヒッターに育成して、全員で支えていく経営に変えることによって業績拡大できることを紹介したものです。

情報量が大きく信頼性の高い本というメディアを使って持論を展開したことで、多くの業界関係者から共感を得られ、自社のブランディングに成功。

本業の保険代理店の保険契約数が伸長したのはもちろんのこと、新規事業であるコンサルティングの新規契約を獲得できたという大きな効果が得られました。

本来の出版目的であった、同業の保険代理店からのコンサル依頼がまず数件。そして驚いたのは、保険会社から講演の依頼が来たり同業支援の話が回ってきたりと、「保険会社にとって頼れる代理店」というありがたいイメージを持ってもらえるようになったことです。
引用元:【事例コラム】大口案件の集客、人材採用、大手企業からの講演依頼!出版ですごいことになった保険代理店

◉-2、不動産会社の出版事例

不動産投資サービスを営む不動産会社の経営者は、高収入でありながら多忙なため節税対策を考える暇がなく高額納税をしている医師をターゲットとして、SNSやウェブ広告などを利用して情報発信を行っていました。

しかし期待通りの効果が得られないことから、「医師の節税対策として最も効果的なのは不動産投資である」という内容の本を出版。

本の企画段階から、医師を対象としたマーケティング戦略やプロモーション戦略を立案して実践したことにより、多くの医師に本を購入してもらうことに成功しました。

出版後は、本を購入した医師からの問い合わせが相次ぎ、「不動産投資に大きな節税効果があること」を認知してもらい売上が倍増。

また、既存顧客の医師が知り合いの医師に紹介してくれたりして口コミが広がり、新規顧客の獲得にもつながりました。

◉「本を出したい!」という方からいただくよくある質問

ここでは「本を出したい!」という方からいただく、よくある質問に対する回答を紹介します。

◉-1、出版による費用対効果は良いか?

単に本を出版しただけでは費用対効果は良くはなりません。

本の企画段階で、出版後にどのように活用するのかを見据えて、ターゲットの設定や本の内容の検討、プロモーションの方法などを検討することによって費用対効果を高められます。

◉-2、ビジネスのどのようなフェーズで出版は有効?

たとえば、企業が次のような状況で本を出版することが有効です。

・すでに多くの広告手法やマーケティング手法を実践してきているものの、徐々に効果が低くなってきている場合

・売上や利益は安定して上がってきて従業員も増えてきており、業界内での自社の地位をいま一歩高めたい場合

・企業としての社会的信頼性を高めたい場合

◉-3、出版に向き・不向きはある?

本の出版は、企業に長期的な視点での効果をもたらすので、ブランディングや認知度向上、社会的信頼性の向上などには向いています。

一方、今すぐ集客効果を得たいというような短期的な目的には不向きです。

すぐに集客効果を得たい場合には、デジタル広告などの活用が有効です。

◉【まとめ】本を出すのは意外と簡単!それをどう活かしていくのかの方が重要

本記事では、本を出したいときにやるべきことについてくわしく解説しました。

株式会社フォーウェイでは、大手出版社の編集者経験があるスタッフが、本の企画から出版後の本を活用したマーケティングまでを一括でサポートする、ブックマーケティングサービスを提供しています。

「本を出したい」という希望をお持ちの方は、ぜひ株式会社フォーウェイまでご相談ください。

コンサルティングサービスは、顧客側からすると費用対効果が分かりづらい代表的なビジネスの1つです。

そのため、どんな素晴らしいサービスを提供しているコンサルタントであっても、実績や知名度がない状態では、依頼してもらえるまでのハードルが高く、なかなか成約に至らないのが現実です。

もっと言えば、実績や知名度がなければ、見込み顧客の集客も難しいのが実情です。

このように、コンサルタントで集客に関する悩みを抱えている方は、意外と多いのではないでしょうか。

本記事では、集客できないと悩むコンサルタントが、見込み顧客との信頼性を獲得し、効率的かつ効果的に集客できる手段を詳しく解説します。

目次【本記事の内容】

執筆者:仲山洋平(株式会社フォーウェイ代表取締役、クリエイティブディレクター)

慶應義塾大学経済学部卒業。清水建設株式会社を経て、幻冬舎グループ入社。企業出版の編集者として金融、IT、不動産、企業創業記などを中心に200冊以上の書籍を担当。2020年2月、東京編集部責任者を最後に幻冬舎グループを退職し、出版プロデューサー・マーケティングアドバイザーとして創業。同年9月、株式会社フォーウェイとして法人化、代表取締役に就任。2021年11月には「日本の地域ビジネスを元気にする」というビジョンを掲げ出版社パノラボを設立。

◉コンサルタントの集客が難しい理由

コンサルタントの集客が難しい最大の理由は、サービス内容などの分かりにくさにあります。

そういった分かりにくさを払拭することができずに、次のような理由で集客に苦戦しているコンサルタントが多いようです。

◉-1、自分の強みをうまく発信できていない

少しでも多くの仕事が欲しいコンサルタントは「どんなことでも相談に乗ります」というアピールをしがちです。

これは、特に独立したばかりのコンサルタントに多く見られる傾向です。

これは「顧客からのどんな依頼にも応えて多くの受注を獲得したい」と考えてのことですが、そのことがかえってコンサルタント本人の狙いとは逆に集客を難しくする一因になっています。

実際に依頼する顧客側の視点で考えると、何が専門なのかが分からず、「依頼しても的確なアドバイスが得られないかもしれない」と思って依頼しにくいのです。

たとえば、自社のIT情報システムに課題があることが分かっているときには、「何でもサポートできます」というコンサルタントよりは「IT分野ならお任せください」というコンサルタントを選ぶのではないでしょうか。

もっと言えば、「IT情報システムの見直しや再構築ならお任せください」とより具体的にアピールしているコンサルタントの方が「この人にお願いしたい」と思ってもらいやすくなります。

主なコンサルタントの専門領域としては、経営、業務改善、IT、マーケティング、財務、人事、事業再生などがあります。

自分がどの分野に強く、かつ顧客にどのようなメリットをもたらすことができるのかを明確に発信していくことが重要です。

◉-2、見込み顧客に向けての信頼性の欠如

コンサルタントが見込み客に自身のサービスをアピールしたとしても、簡単には信頼してもらえません。

なぜなら、コンサルタントは肩書きだけで信頼されるような職種ではないためです。

コンサルタントには、弁護士や税理士などのように公的な資格などがありません。

極端に言えば、コンサルタントと名乗れば誰でもなれてしまう職種であり、肩書きだけでは信用されにくい職種です。

そんな中で、見込み顧客の信頼を獲得するためには、自身のこれまでの経歴や、コンサルティング実績、それに代わるエビデンスを明確に示していく必要があります。

それがコンサルタントの集客を難しくしている要因の1つです。

◉-3、知名度やブランド力の不足

コンサルタントの知名度やブランド力が不足している場合も集客が難しくなります。

なぜなら、知名度やブランド力が不足していると、どんなに高品質なサービスを提供していたとしても、顧客側の依頼候補先として上がりにくいためです。

たとえば、「SEOコンサルタント」とネットで検索した際に、せいぜい担当者が見るのは検索結果の2〜3ページ目程度です。

もし8ページに表示されていたとしても、見てもらえないでしょう。

このように、知名度やブランド力が不足していると、どんなに良いサービスを提供している優秀なコンサルタントでも、顧客側の候補先としても上がりにくくなります。

どうしても知名度やブランド力の強いコンサルタントに依頼が集中してしまい、それらが不足しているコンサルタントに依頼が来にくい、というのも集客が難しいと言われる要因の1つと言えるでしょう。

◉-4、集客につながるマーケティング手法が打てていない

コンサルタントが効果的なマーケティング手法を実施していない場合も、集客は難しくなります。

なぜなら、コンサルティング業を営んでいる競合他社は数多くいるからです。

競合が多いため、マーケティングをすることなく集客ができるような業種ではありません(もちろん、例外もあります)。

たとえば、コンサルタントには、外部からの視点で経営課題を把握し、論理的に分析し、目標を達成するための解決策を示す能力が求められますが、コンサルティング契約を結ぶ時点ではその能力を持っているかどうかは分かりません。

ホームページやコラム、SNSなどでの発信情報、セミナーでの講義内容などから、信頼に足るコンサルタントであることが確信できなければ、相談をしてもらうことはもちろん成約に至ることはありえません。

そのため、コンサルタントにとって、マーケティングは集客を行う上で必要不可欠なものであることを認識しておく必要があります。

◉コンサルはまずクライアントを知ることから

集客につながるマーケティング施策を検討するためには、見込み顧客がどうやってコンサルタントを探すのかを、まず知ることからです。

なぜなら、顧客企業のコンサルタント選定がどのように行われているのかを知らずに、マーケティング施策を考えることはできないからです。

一般的にコンサルタントは、次のような過程を踏んで選定されます(あくまで一般例です。例外もあります)。

  • 1.社内に経営課題が見つかり、外部の視点を入れた解決の必要性が生じる
  • 2.その経営課題に対応できるコンサルタントを探す
  • 3.対応可能な複数のコンサルタントの実力や課題解決能力を知る
  • 4.対応可能な複数のコンサルタントを比較して依頼先を決める

このコンサルタントの選定過程からわかることは、まず最初の「コンサルタント探し」の段階で「自分の存在に気づいてもらうこと」、すなわち「認知してもらうこと」の重要性です。

また、そもそも見込み顧客はなぜコンサルタントに社内の課題解決を依頼しようとするのかについても知る必要がありますが、それは次の3つに集約することができます。

  • 第三者視点からの客観的な評価や分析
  • 課題解決のスピードアップ
  • 課題解決能力や知識、ノウハウの習得

このように、見込み顧客がどのような時にコンサルタントへの依頼を検討し、どのようなプロセスで選ぶのかは、最低限知っておくべきことと言えるでしょう。

◉コンサルが集客施策を実行するときの心構え

ここからは、コンサルタントが集客施策を実行する際に、心がけておきたい3つのポイントについて解説していきます。

◉-1、相談しやすい受け皿を作る

コンサルタントは、そもそも見込み顧客側にとってサービス内容や専門性、経歴や実績などが分かりづらい職種です。

見込み顧客にとって相談ハードルが高くなりやすい職種とも言えます。

そのため、見込み顧客が相談しやすい仕組みを作り、相談ハードルを下げることを心がけていく必要があります。

たとえば「集客コンサルタント」であれば、「企業の広報担当者向けのSNS集客セミナー」「企業の広報担当者向けのブログ集客セミナー」など、ターゲットを絞り込んだ具体的な無料セミナーを企画するなどです。

そういったセミナーに集まった方々に、無料相談などのサービスを提供し、お悩みを聞いた上で解決策を提案していきます。

このように、「集客のことならなんでも相談ください」というスタンスではなく、「自分が顧客側だったら」という視点で、顧客が相談しやすい仕組みを構築していく必要があります。

◉-2、人脈(ネットワーク)を作る

コンサルタントは、見ず知らずの第三者からの依頼ではなく、知人からの紹介など人とのネットワークを介した相談や仕事の依頼が最も多いと言われています。

そのため、まずは自分の人脈をフルに活用して集客を図ることが大切です。

顧客側からすれば、全く知らない人よりも、信頼できる友人や知人に紹介してもらった人の方が、相談しやすいものです。

また、「友人や知人が紹介してくれるコンサルタントだから」と信頼も得やすくなります。

コンサルタントとして集客に困っている方は、Web広告やSNSなどに目が向いてしまいがちですが、人脈を活用した方が早く確実に成約につながりやすくなります。まずは「人脈を活用して集客ができないか」を考えてみましょう。

過去に勤めていた会社の同僚や、その際に知り合った知人など既存のネットワークを大切にしていくことはもちろん、異業種交流会や勉強会、各種セミナーなどに顔を出すことで人脈を広げることができます。

また、このような場で自分の強みや得意分野について紹介して、認知度を上げるようにしましょう。

◉-3、フォローアップを忘れない

コンサルタントの中には、実績を上げるために新規顧客の獲得にばかり熱心な方がいます。

しかし、既存の顧客のフォローアップも忘れずに行う必要があります。

なぜなら、リピーターになってくれたり、長期契約や顧問契約に発展したりして売り上げの安定化につながる可能性があるからです。

さらに、既存の顧客が知人を紹介してくれて新規顧客の獲得につながることもあります。

フォローアップにはいろいろな方法がありますが、たとえば定期的にメルマガやDMを発信して、有益な情報を届けるという方法が考えられます。

このように、既存の顧客一人ひとりにしっかりと応えてきめ細かに対応することが、経営の安定化や新規顧客獲得につながるということを忘れてはいけません。

◉コンサルタントに適した集客手段とは

集客する手段としては、多くの選択肢がありますが、職種によって向き不向きがあります。

ここからは、コンサルタントに適した集客手段をいくつかご紹介いたします。

◉-1、ホームページ制作とコンテンツマーケティングを実践

コンサルタントの集客手段としてホームページの制作は必要不可欠です。

なぜなら、「依頼する前にまずはホームページを見る」という顧客が多いからです。

いくら良いサービスを提供していたとしても、「誰が提供するのか?」は誰でも気になるものです。特にコンサルタントのような、自身のビジネスにとって重要な助言をもらう存在であればなおさらです。

また、HPがあれば、コンテンツマーケティングを行うことが可能です。

コンテンツマーケティングにおいては、開設したホームページに自分の専門領域や実績を掲載し、加えて顧客にとって有益な情報をコラムなどの形で発信していきます。

これによって、自分の強みやノウハウなどが言語化されて顧客に伝わりますし、SEO対策を行うことによって、検索エンジンで検索結果の上位に表示されることも可能となります。

つまり、問い合わせや相談の機会が増加して、それに伴う成約率アップの可能性が高まるということです。

◉-2、チラシやパンフレット、名刺のコンテンツ化

紙媒体のチラシやパンフレット、名刺をコンテンツ化して集客を図る方法もあります。

インターネットやSNSの時代だからこそ紙媒体のチラシやパンフレット、名刺を見込み客などに配布することは集客に効果的です。

チラシやパンフレット、名刺に経営理念、経歴、専門分野、コンサル実績などのブランディングを意識したコンテンツを掲載するなど工夫すれば、顧客から興味を持ってもらえる可能性があります。

また、自分自身が力を入れて発信している媒体(SNSやブログ、自社サイトなど)のQRコードを掲載するのも有効です。

パンフレット

◉-3、SNSで自己PRと情報発信

SNSによる情報発信もコンサルタントの集客手段として有効です。

SNSで発信した情報は「いいね」や「シェア」「リポスト」などによって拡散されます。思わぬ人や企業に伝わって、認知や集客につながる可能性があります。

SNSで発信される情報の種類は千差万別なので、多くの情報の中に埋もれてしまわないように、独自性を持たせた専門分野の豆知識やTIPSなどを定期的に投稿することがコツです。

SNSの投稿は比較的気軽に行えることがメリットですが、ホームページのコンテンツと同様に手間がかかるという点や、集客できるまでには時間がかかる点には注意しましょう。

◉-4、セミナーを開催

自分の得意分野や専門分野をテーマとするセミナーを開催することも有効です。

なぜなら、セミナーにはテーマに関心のある顧客が有益な情報を求めて参加しているためです。

また、そういった受講者と直接話をする機会を持つことができるのもメリットです。

受講者の中には、テーマに関心があるだけではなく、他にも具体的な課題を抱えた方がいる可能性もあり、コンサル契約に発展することも十分に考えられます。

自分の得意分野や専門分野に関するセミナーということもあり、自ずと自信にあふれた講義ができるので、ブランディングという点からも効果的です。

◉-5、書籍を出版

自分の専門分野に関する書籍を出版し、全国の書店に流通させることも集客に有効な手段の1つです。

「書籍が持つ信頼性の高さ」は他のメディア以上です。そのため、書籍は自身のブランディングという点でも非常に効果があります。

また、書籍の情報量はホームページのコラムやチラシ、パンフレット、SNS投稿などよりも多いため、自分が顧客に伝えたいことを余すことなく掲載することができます。

ちなみに、一般的な書籍のページ数は200ページ程度で、文字数は7万~10万文字程度です。

紙媒体のA4判のチラシの文字数は1,000文字〜2,000文字程度ですから、書籍では比較にならないほどの情報を伝えることができることがわかります。

しかし、出版するだけではダメです。出版しても、ターゲットとなる見込み顧客に読んでもらえなければ意味がありません。そこで重要になってくるのが、ブックマーケティングです。

◉ブックマーケティング(企業出版)の重要性

コンサルタントが書籍を出版したとしても、単に自分が配るだけの名刺代わりの書籍で終わってしまっていては意味がありません。

書籍をマーケティングの一部として活用し、コンサルタント自身の強みなどを伝え、問い合わせなどの集客につながるような取り組みをしていく必要があります。

そこで重要になってくるのがブックマーケティングです。

ブックマーケティングは、書籍を単に出版社の販路だけではなく、あらゆる情報発信の手段を活用し、ターゲットとなる見込み顧客に届けて問い合わせなど、集客面で貢献させるマーケティング施策です。

ブックマーケティングを実施する際の重要事項について、以下で具体的に説明します。

◉-1、事業ターゲットの理解と的確なアプローチ

ブックマーケティングを行う際には、書籍の企画段階からターゲットの明確化とアプローチ方法を決めておく必要があります。

つまり、出版する書籍を誰に読んでもらって、何を伝えるのかということを決めておき、さらにそのターゲットに確実に届けるためのプロモーションまでを想定しておくことが大切です。

◉-2、効果的なコンテンツ戦略の立案と事例の紹介

書籍のターゲットと伝えたいことが決まったら、次は具体的なコンテンツを練り上げていく段階です。

編集者とともにターゲットの課題に寄り添うコンテンツを作り上げていきます。コンテンツの中に、自然な形で自分自身の実績もできるだけ事例として掲載していくことを心がけましょう。

◉-3、書店でプロモーションを実践

書籍が完成すると、具体的なプロモーション計画を立てます。

ブックマーケティングの場合は、あくまで書籍はマーケティングのためのツールですから、確実にターゲットの目にとまる書店の書棚に並べて、書籍テーマに関心のある方やニーズのある方に購入してもらうようにしなければなりません。

ブックマーケティングのゴールは書籍を売ることではなく、書籍を読んだ見込み客の集客をはじめとして、ビジネスメリットを達成するための手段であることにあります。

◉-4、書籍コンテンツを二次利用してSNSやWEBサイトを強化

ブックマーケティングで出版した書籍コンテンツは、著作権が著者にあるため、二次利用できます。

たとえば、書籍の一部をホームページのコラムやブログに掲載してSEO対策に活用したり、SNSで発信したりすることも可能です。

このように、書籍コンテンツをあらゆる媒体に活用し、マーケティング効果を最大化することができます。

◉-5、営業ツールや紹介ツールとして書籍を活用

ブックマーケティングで出版した書籍を、営業ツールとして配布したりすることができます。

また、自分で配布する以外にも、見込み顧客や知人に配布しておくことで、思わぬ集客や相談につながる可能性があります。

◉-6、書籍テーマでセミナーを開催

ブックマーケティングで出版した書籍のテーマでセミナーを開催することもできます。

書籍は全国規模で流通しますので、興味や関心のある見込み顧客や書籍の内容に共感した潜在顧客などが全国から参加してくれる可能性があります。

さらに、セミナー後に名刺交換会や懇談会を設けることによって、集客や具体的案件の相談などにつながる可能性があります。

▶️ブックマーケティングの詳細については、関連記事【ブックマーケティングとは?メリットや効果的な戦略の作り方】もあわせて参考にしてください。

◉コンサルタントのブックマーケティング成功事例

コンサルタントのような、顧客から依頼してもらえるまでのハードルが高く、顧客との信頼関係の構築が重要なビジネスを行っている方にとって、ブックマーケティングは相性の良いマーケティング手法です。

実際に、コンサルタントがブックマーケティングを行って集客に成功した事例を2件ご紹介します。

◉-1、事例①:ターゲット特化してその道の専門家としてブランディング

建設業専門のコンサルタントの事例です。

この方は、自身の商圏での開拓はある程度行ってきていましたが、次のステージにすすむために、知名度の向上と商圏の拡大を狙って書籍を出版しました。

書籍のタイトルに「建設業のための」という文言を入れたことによって、狙い通りのターゲットにダイレクトにアプローチすることができ、さらには書籍の配本を首都圏中心に行うことによって「商圏の拡大」にもつながりました。出版の翌日から問い合わせが殺到し、複数件の顧問契約獲得につながっています。

このように、ターゲットに特化した専門家であることを世間に認知させ、ブランディングを行っていくために、ブックマーケティングは有効な手段と言えます。

通常、本は販売部数を増やすために、「できるだけ多くの人に読んでもらいたい」という意図でタイトル付けをするものです。今回の書籍であれば、「建設業のための」と入れることによって、ターゲットが一気に狭まってしまうため、販売できる可能性のある部数が減ってしまいます。

しかし、書籍を通じでどのようなブランディングを行っていきたいのか、の目的を企画段階で明確にしていたからこそ、書籍のタイトルに「建設業のための」という、ターゲットを狭めながらも狙った読者層からの集客をイメージした文言を入れる決断ができたのです。

このように、通常の出版とは違う考え方で、マーケティングのツールの1つとして企画し、出版していくのがブックマーケティングです。

◉-2、事例②:得意分野をコンテンツ化してその分野のNo.1へ

日本では起業した会社の約6割が1年以内に廃業しているという現実がありますが、資金調達支援のコンサルタントである著者は「適切な融資の下、創業者が夢を実現できるように」という思いから書籍を出版しました。

書籍の中では、自らが立ち上げた会社が創業後3年間に8200万円の融資を受けて事業を軌道に乗せることができた実績を元に、中小企業でも高額の融資が受けられるという秘訣を公開。

自社が得意とするWebやSNSのコンテンツ化によって、問い合わせ件数が3~4倍に増加して受注件数が伸び、その結果、融資支援実績が日本一になりました。

このように、自身の強みや想いをしっかりとターゲットに届けることができるのもブックマーケティングならではのメリットです。

Web広告やSNSなどでいくら長文で伝えようとしたとしても、「パッと見てわかる」ことが重視されるネット媒体では、伝えられる情報量に限界があります。

しかし、書籍は違います。しっかりと長文が読まれる媒体です。特に内容がターゲットに刺さるものであれば、ネット媒体の比にならないほどの情報量を伝えることができます。

また、書籍を読んでもらえることによって著者や提供するコンサルティングサービスへの理解も深まり、顧客教育にもつながります。

結果として、読者は著者のファンになり、仕事の依頼をすること前提で問い合わせいただけるようなホットな信頼関係を作ることができるのです。

◉まとめ

本記事では、コンサルタントの集客が難しい理由やコンサルタントに適した集客手段について解説しました。

コンサルタントの集客手段にはいろいろありますが、成功事例でも紹介したようにブックマーケティングを利用した集客は相性抜群です。

コンサルティングの依頼をしてもらうためには顧客からの信頼を勝ち取ることが不可欠ですが、「書籍を出版したという事実」だけで社会的な信頼性は飛躍的に高まります。

また、ターゲットを明確にした書籍内容やタイトルなどによって、効果的なマーケティングが可能です。結果として相談件数や成約件数の増加が期待できるでしょう。

集客に課題をお持ちのコンサルタントの方は、ぜひブックマーケティングの活用を検討してみてください。

また、士業のマーケティングについては次のコラムでもわかりやすく解説されているので参考にしてみてください。

参考コラム:士業マーケティング成功の秘訣:集客力を高める戦略と実践神栄企画

 
 

ゴーストライターとは、著者に代わって書籍を執筆するライターのことです。著者へのインタビューや取材を通じて発信したいメッセージを正しく把握し、読者へ向けてわかりやすい文章を書いてくれます。

ビジネス書では、ゴーストライターに近い役割として「ブックライター」と呼ばれる執筆者が担当することが一般的です。ブックライターは、ビジネス書の執筆において当たり前の存在となっています。実際にビジネス書では、多くの著者がブックライターを活用しています。

ブックライターは、忙しい著者に代わり「メッセージをわかりやすく世間に発信する」という重要な役割を担う存在です。

著者自身の本業に集中しながら書籍を出版したいのであれば、積極的にゴーストライター(ブックライター)を活用することがおすすめです。

今回は、ゴーストライターの意味やビジネス書の執筆で活用すべき理由、ハイクオリティな原稿を書いてもらうためのコツなどを解説します。

目次【本記事の内容】

執筆者:仲山洋平(株式会社フォーウェイ代表取締役、クリエイティブディレクター)

慶應義塾大学経済学部卒業。清水建設株式会社を経て、幻冬舎グループ入社。企業出版の編集者として金融、IT、不動産、企業創業記などを中心に200冊以上の書籍を担当。2020年2月、東京編集部責任者を最後に幻冬舎グループを退職し、出版プロデューサー・マーケティングアドバイザーとして創業。同年9月、株式会社フォーウェイとして法人化、代表取締役に就任。2021年11月には「日本の地域ビジネスを元気にする」というビジョンを掲げ出版社パノラボを設立。

ゴーストライターとは?

ゴーストライターとは、著者に代わって書籍の執筆を行う人物のことです。著者へのインタビューや取材などを通じ、本人の主張や考え、価値観を把握したうえで、読者がスムーズに理解できるようわかりやすい文章でまとめていきます。

また、書籍だけでなく、作曲など別ジャンルでゴーストライターという言葉が使われることもあります。

ゴーストライター自体は決して悪ではない!

もしかすると、ゴーストライターに対して「悪いもの」というイメージを持つ方がいるかもしれません。

しかし名称こそ違いますが、上記で解説したようにゴーストライターは、著者の代理として本人の主張をわかりやすく噛み砕き、世間へ発信する役割を持っています。とくに、著者本人が「自分の知識をわかりやすく伝える自信がない」と考えている場合、理解しやすい文章を書けるゴーストライターは大いに力を発揮する存在です。

このように、著者の主張を世間にわかりやすく伝える力を持ったゴーストライターが「悪いもの」ということは、決してありません。

ただし「ゴーストライターを使うべきでないケース」も存在するのは事実

ただし、小説・詩・曲など「制作者自身の独創性」が重要な作品では、ゴーストライターを使うべきではありません。

小説の世界観や言葉遣い、曲のメロディラインなどは、制作者の感性によって作られることが一般的です。読者やファンも「制作者自身が創作した作品」に対して価値を感じています。

それにも関わらず、ゴーストライターが小説を書いたり曲を作ったりしてしまうと、もはや「制作者本人による作品」とは呼べません。ファンとしても裏切られた気分になるでしょう。

このように、著者による創作性が高い分野については、ゴーストライターを使うべきではありません。

ビジネス書の執筆ではむしろゴーストライターを活用すべき!その理由は?

小説や詩などの分野ではゴーストライターを使うべきではありません。しかし、ビジネス書や実用書などでは、むしろゴーストライター(ブックライター)を活用することが当たり前になっています。

具体的な理由は、以下の3つです。

  • 著者が多忙で執筆に時間を割けないため
  • 著者が本業に注力するため
  • 「文章を書くプロ」に任せたほうがクオリティの高い書籍を作れるため

著者が多忙で執筆に時間を割けないため

ビジネス書や実用書は、経営者などの多忙な人物が著者となることが一般的です。そのため本業が忙しく、なかなか執筆に時間を取れないことも珍しくありません。

執筆に時間を取れなければ、文章の構成をブラッシュアップしたり誤字脱字を入念にチェックしたりなど「質を高めるための作業」にリソースを割けず、書籍のクオリティが下がるリスクがあります。もし、内容に間違いがあったり日本語的におかしい部分が多かったりすると、著者の信頼性にも関わるでしょう。また、原稿が進まず納期に遅れる可能性もあります。

ブックライターを活用できれば、多忙な著者でもハイクオリティな書籍を出版することが可能です。

著者が本業に注力するため

書籍は平均して「200〜300ページ・7万〜10万文字」というボリュームで文章を書きます。そのため、自分で執筆すると大幅に時間を取られてしまいます。とくに、著者自身に本業がある以上、執筆に時間を使い過ぎるわけにもいきません。

確かに、長期的な視点で「自社のブランディングを強化したい」「認知度を高めて売上アップにつなげたい」といった目的を達成したいなら、書籍は執筆すべきです。とはいえ、著者本来の仕事に支障が出ることは避けなければなりません。

ブックライターを活用すれば、執筆に関わる作業はほぼ丸投げできるため、著者は本業に注力できます。日々の業務をこなしながら、長期的な施策である書籍の制作にも取り組めるのは、ブックライターを活用するからこそできることです。

「文章を書くプロ」に任せたほうがクオリティの高い書籍を作れるため

基本的に著者は、特定ジャンルの専門家ではありますが「文章を書くプロ」ではありません。

ターゲットにもよりますが、基本的に書籍は、専門知識を持たない人でも理解できるよう「わかりやすく・噛み砕いて」まとめる必要があります。もし、執筆に慣れていない著者が無理に文章を書くと、読みにくい書籍が完成するかもしれません。せっかく役立つ知識を持っているのに、執筆に慣れていないことが原因で読者へ正しく伝えられないのはもったいないです。

文章のプロであるブックライターなら、著者の主張を理解して噛み砕き、読者の視点に合わせてわかりやすくまとめられます。執筆のプロであれば修正回数も少なく済むため、結果的にハイクオリティな書籍をスピーディーに仕上げられるでしょう。

出版業界では「ゴーストライター(ブックライター)」が著者の代理で執筆するケースが当たり前!

このようにビジネス書においては、忙しい著者に代わりハイクオリティな原稿を執筆できるゴーストライターによる執筆が当たり前になっています。出版業界では「ブックライター」と呼ばれるほどスタンダードな存在です。実際に弊社が書籍の出版を請け負う中でも、ビジネス書ではほとんどの著者がブックライターに執筆を任せています。

とはいえ、出版を検討する中で「文章なら自分でも書けるのでは?」と考える人もいるでしょう。確かに「文章を書く」という行為は、ほとんどの人が日常的に行っています。

しかし、実は「日頃から何気なく書いている文章」と「書籍を書く文章」では、必要なスキルが違います。そのため、文章表現のプロであるブックライターに依頼したほうが、著者にとっても大きなプラスとなるのです。

具体的な理由を確認していきましょう。

文章表現のプロであるブックライターに依頼したほうが著者にとってもプラス

基本的にビジネス書は、以下のような目的の達成に向けて出版するものです。

  • 商品購入につなげたい
  • 問い合わせを増やしたい
  • 採用の応募者数を増やしたい
  • 自社のブランディングを強化したい

目的を達成するには、自社の知識や考え方などを「わかりやすく・想定読者が理解できる形で」まとめることが必須です。

しかし、執筆に不慣れな専門家が文章を書くと、つい専門用語を使ってしまい、知識を持たない読者では理解できないことも多いでしょう。

一方でブックライターなら、対象読者の理解度に合わせ、専門的な話を順序立てて噛み砕いて説明できます。そして、結果的に自社のメッセージがターゲットへスムーズに伝わり、目的も達成しやすくなるのです。

とくにブックマーケティングでは、書籍の出版を通じて上記のような目的を達成することがメインとなるため、なおさらブックライターに依頼したほうがよいでしょう。

▶︎ブックマーケティングについては、関連記事【ブックマーケティングとは?効果的な戦略】もあわせて参考にしてください。

ブックライターにハイクオリティな原稿を書いてもらうためのポイント!

このようにビジネス書を執筆する際は、ブックライターに任せたほうが安心です。

もちろん「ブックライターに丸投げしたらOK」というわけではありません。ブックライターに高品質な原稿を制作してもらうには、以下のポイントを押さえて依頼することが大切です。

  • 書籍を出版する目的を明確化しておく
  • 取材やインタビューへ丁寧に回答する
  • 伝えたいメッセージを事前に洗い出しておく

書籍を出版する目的を明確化しておく

以下のように、書籍の出版目的を明確化しておきましょう。

  • 自社のブランディングにつなげたい
  • 採用活動に使いたい
  • 問い合わせ数を増やしたい
  • 信頼性を高めて商談の成約率を改善したい

こうした書籍の出版目的に応じて、執筆すべきコンテンツも変わります。例えば「ブランディングにつなげたい」という目的であれば、自社の理念やサービスのコンセプト、哲学などを深掘りした内容がメインになるでしょう。

ブックライターとしても、出版目的を明確化しているほうが、最初の著者へのヒアリング時に「どこを質問して深掘りすべきか?」を的確に判断できます。

取材やインタビューへ丁寧に回答する

ブックライターに依頼する場合は、書籍の執筆前に取材やインタビューが行われるため、丁寧に回答しましょう。質問へしっかりと回答することで、ブックライターも執筆に必要な情報を集めやすくなり、結果的に著者の意向を反映した高品質な原稿を制作しやすくなります。

伝えたいメッセージを事前に洗い出しておく

「書籍を通じ伝えたいメッセージ」を洗い出しておくことも大切です。ビジネス書であれば、例えば「投資に関する知識を知ってもらいお金で困る人を減らしたい」「◯◯業界で利益を最大化する方法を広めて赤字続きの会社を救いたい」などが挙げられるでしょう。

目的と合わせメッセージも明確化することで、ブックライターや出版社と書籍のイメージをより正しく共有し、スムーズな執筆を実現できます。

また、メッセージと合わせて「原稿の完成イメージ」もブックライターに伝えると、さらに書きやすくなるでしょう。具体的には、参考書籍を提示して「この本の◯◯と同じように表現したい」などと伝えることがおすすめです。

まとめ

この記事では、ゴーストライターの意味や出版業界における呼び方、ビジネス書の執筆で活用すべき理由などを解説しました。

ゴーストライターとは、著者の代理として書籍を執筆する人のことです。著者への取材やヒアリングを行って主張や考え方を把握し、わかりやすい文章でまとめる役割を持ちます。

このゴーストライターは、出版業界では「ブックライター」と呼ばれています。ビジネス書や実用書の執筆では、今やブックライターに執筆してもらうことが当たり前です。文章執筆のプロであるブックライターに任せることで、著者は本業に集中しつつ、高品質な原稿を制作してもらうことができます。

とくにブックライターは、読者の理解度に合わせて「専門知識をわかりやすくまとめること」のプロです。そのため、著者の主張がより明確に読者へ伝わり、ブックマーケティングにおける「自社のブランディングにつなげたい」「採用活動に使いたい」といった目的を達成しやすくなるでしょう。

ブックマーケティングの成功確率を高めたいのであれば、ブックライターの活用に加えて「出版後のマーケティング戦略を設計する」「書店に置いてもらえるよう営業を行う」といった施策も重要です。

弊社が提供するブックマーケティングサービスでは、上記のようなサポートを含め、書籍がターゲットの手元に届くまで責任を持ってお手伝いいたします。書籍の執筆経験が豊富なブックライターも在籍しているため、書籍の出版によるマーケティングを考えている方は、まずお気軽にお問い合わせください。

ブランディング戦略とは、自社ブランドや商品、サービスのイメージを市場へ浸透させるために行う戦略のことです。ブランディング戦略を行い、競合との差別化や世間からの認知度アップなどを実現できれば、競争相手が多い業界でも顧客から選ばれる確率が上がります。

ブランディング戦略の手法としては、ロゴの設計やイベントの実施、ブックマーケティングの活用など、さまざまなものが挙げられます。とくにブックマーケティングは、書籍を出版したことが差別化につながるうえ、充実した情報を発信して読者からの信頼を獲得できるためおすすめです。

今回は、ブランディング戦略の概要や実行のステップ、具体的な手法などを解説します。

目次【本記事の内容】

執筆者:仲山洋平(株式会社フォーウェイ代表取締役、クリエイティブディレクター)

慶應義塾大学経済学部卒業。清水建設株式会社を経て、幻冬舎グループ入社。企業出版の編集者として金融、IT、不動産、企業創業記などを中心に200冊以上の書籍を担当。2020年2月、東京編集部責任者を最後に幻冬舎グループを退職し、出版プロデューサー・マーケティングアドバイザーとして創業。同年9月、株式会社フォーウェイとして法人化、代表取締役に就任。2021年11月には「日本の地域ビジネスを元気にする」というビジョンを掲げ出版社パノラボを設立。

◉ブランディング戦略とは?

ブランディング戦略とは、「自社をどのようなイメージで認知させたいか?」という方向性を定めて、世間に浸透させる戦略のことです。自社独自の強みや価値観などを一貫して明確に伝えることで、顧客からの信頼性や安心感を獲得し、長期的な関係を構築できます。

とくに中小企業は、まだ社名や商品、サービスが世に知られていないため、ブランディング戦略を実行し顧客からの認知度を高める重要性は大きいでしょう。

◉ビジネスでブランディング戦略が重要な理由

ビジネスでブランディング戦略が重要な理由は下記の4つです。

  • 自社のポジショニングを明確化して競合との差別化を図れる
  • ブランドの認知度を向上できる
  • 顧客からのリピート率を高められる
  • 商品開発やマーケティング施策などを行う際の方向性で迷わない

◉-1、自社のポジショニングを明確化して競合との差別化を図れる

ポジショニングとは、業界や市場内における「自社の立ち位置」のことです。ブランディング戦略を通じ価値観やメッセージなどを浸透させることで、自社の立ち位置が明確になり、競合との差別化につなげられます。

現在では、多くの業界でさまざまな商品やサービスが開発されています。そうした状況下で自社が選ばれるには、差別化を図り「この会社の商品だから買いたい」と顧客に感じてもらうことが必須です。自社ならではの価値があることで、価格競争を回避しながら顧客から選ばれやすくなります。

◉-2、ブランドの認知度を向上できる

ブランドの認知度が高いほど、顧客は商品やサービスに対して安心感を抱くため、自社を選んでもらえる確率が高まります。

また、認知度が高ければ、似たような機能や価格帯の商品があったとしても、「安心できる」「信頼できる」といった理由で自社を選んでもらいやすくなるでしょう。「安心感や信頼があれば競合より多少高くても購入されやすくなる」というのは、ブランディング戦略の魅力です。

◉-3、顧客からのリピート率を高められる

上記のような差別化や認知度アップに成功することで、顧客は自社商品やサービスの魅力を十分に理解してくれます。自社の魅力を知って信頼感や愛着を抱きリピーターになってくれれば、自発的に商品やサービスを購入してくれるでしょう。リピーターが増えれば、新規顧客の獲得コストを投下しなくても売上を伸ばせるため、会社にとっては理想の状態になります。

また、リピーターであれば、自社が新しいブランドを展開した際も購入してくれる可能性があります。そのため、積極的に新規事業へ乗り出しやすくなるでしょう。

◉-4、商品開発やマーケティング施策などを行う際の方向性で迷わない

ブランディング戦略によって自社が目指す方向性を明確にすることで、商品開発やマーケティング戦略の設計などを行う際に、以下のような点を正しく判断できます。

  • 自社のメッセージと一致した商品を開発できているか?
  • ブランド価値を損ねないマーケティング施策を考えられているか?
  • 自社の世界観を表現するロゴマークを作れているか?

顧客からしても、商品や戦略の内容などがブランドイメージと一貫している会社であるほど信頼できるでしょう。

◉ブランディング戦略を実行するための5ステップ

ここからは、実際にブランディング戦略を実行するための5ステップを紹介します。

  • 自社の現状を分析して課題を洗い出す
  • 自社ブランドの価値を洗い出す
  • ブランドの価値が刺さるペルソナを設定する
  • 市場内における自社のポジションを定める
  • ブランドに沿った一貫性のあるメッセージ発信や戦略を実行する

◉-1、自社の現状を分析して課題を洗い出す

最初に自社の現状を把握したうえで課題を抽出しましょう。具体的に以下のような点を洗い出します。

  • 市場における自社ブランドの立ち位置は?
  • ブランドの認知度は?
  • 現状で競合にどんな差をつけられている?
  • 顧客に信用してもらうための課題は?

上記のようなポイントを丁寧に洗い出すことで、「ブランディング戦略で達成したい目的」が明らかになり、今後のステップで戦略の方向性を正しく考えられるようになります。

現状分析や課題の洗い出しの際は、さまざまな部門や現場の従業員、ユーザー、取引先などへヒアリングを行うこともおすすめです。

◉-2、自社ブランドの価値を洗い出す

続いて、以下のような自社ブランドの価値をしっかりと洗い出します。

  • 競合にはない差別化ポイント
  • 自社のミッション・哲学・理念
  • サービスのコンセプト
  • 実現したい世界観
  • キーメッセージ

ブランドの価値を把握することで、ブランディング戦略で押し出すポイントが明らかになり、顧客へ自社の魅力を伝えやすくなります。

◉-3、ブランドの価値が刺さるペルソナを設定する

ここまで抽出した課題や自社ブランドの価値を踏まえて、アプローチすべきペルソナを設定しましょう。他にも「自社の優良顧客の特徴」「現場で顧客と接している従業員からのヒアリング内容」といった情報も踏まえることで、適切なペルソナを設定できます。

ペルソナについては、単純な顧客の属性(居住地域・家族構成・性別・年代など)だけではなく、以下のような情報まで細かく考えることが大切です。

  • 顧客の悩み
  • 普段の行動パターン
  • 日常の過ごし方
  • 趣味嗜好
  • 価値観
  • 感情が動く瞬間

「自社の強みを発揮して一番価値を提供できる顧客層」をペルソナに設定するとよいでしょう。

◉-4、市場内における自社のポジションを定める

ここまで分析した自社ブランドの価値やペルソナなどを踏まえて、市場における自社ブランドのポジションを決めましょう。競合には真似できない差別化ポイントや自社の魅力などをもとに決めることが重要です。

具体的なポジションの例としては、以下が挙げられます。

  • 独自の機能を搭載している
  • 手厚いサポートを提供している
  • 自社ならではの素材を使って高品質な商品を作っている

◉-5、ブランドに沿った一貫性のあるメッセージ発信や戦略を実行する

最後に、ブランドイメージを守るために以下のような施策を実行しましょう。

  • SNSでのメッセージ発信
  • キャッチコピーの策定
  • ブランドイメージにマッチした媒体での広告配信
  • オウンドメディアにおけるキーメッセージの発信
  • ブランドカラーに合わせたWebサイトの改修
  • 自社の強みを押し出した商品開発
  • 世界観を表現したブランドロゴの制作

このように、メッセージ発信媒体やロゴのデザイン、Webサイトのカラーなど、さまざまな面でブランドイメージを意識することで、一貫した企業メッセージを顧客へ伝えられます。

また、全社でブランディング戦略のイメージを共有し、部門を超えて統一したブランド価値を発信することで、より効率的に市場での認知度を高められるでしょう。

◉ブランディング戦略で活用できる具体的な手法の例

ブランディング戦略で活用できる手法の例として、以下の3つが挙げられます。

  • イメージキャラクター
  • SNS
  • ブックマーケティング

イメージキャラクターは顧客の記憶に残りやすいため、視覚的に自社ブランドを伝えて認知度を高める手段として有効です。有名なイメージキャラクターとして、不二家のペコちゃんやヤンマーのヤン坊・マー坊、くまモンなどが挙げられます。

SNSについては、X(旧Twitter)やInstagram、TikTokなどを活用しましょう。SNSでのブランディングを成功させるには、顧客ニーズに寄り添った発信やフォロワーとのコミュニケーションを意識することが重要です。例えば「代表者が事業への想いを語る」「著名人とのコラボ企画を行う」などが挙げられます。

また、ブランディング戦略の手法として「ブックマーケティング」も有効です。ブックマーケティングとは、自社の情報や専門知識を書籍として出版し、著者のブランディングの一環として活用する手法です。書籍であれば、自社の理念やストーリー、商品の開発秘話など、ブランディング戦略に関わるコンテンツを十分に盛り込めます。

▶︎上記も含め、ブランディング戦略で活用できる具体的な手法は、関連記事【企業ブランディングとは?重要性を解説】もあわせて参考にしてください。

◉ブックマーケティングがブランディングに有効な理由

ブランディング戦略で活用できる具体的な手法をいくつか紹介しましたが、中でもとくに「ブックマーケティング」がおすすめです。具体的なおすすめの理由は以下の通りです。

  • 書籍を通じて信頼性をアピールできる
  • 「書籍を出版する」ということが業界内でのポジショニングにつながる
  • 広告やSNSなどと異なり長期的に情報を発信できる
  • 自社のコンセプトやメッセージを深掘りして伝えられる

◉-1、書籍を通じて信頼性をアピールできる

書籍はWeb広告やコラム記事などと異なり、平均して「200ページ・7万〜10万文字」というボリュームで情報を伝えられます。大量の情報を込められるため、ブランディングに関わる哲学や理念、コンセプトなどを丁寧にわかりやすくまとめることが可能です。

自社のブランドについて丁寧に説明できれば、読者の納得度を高めて最終的な会社への信頼性につなげられるでしょう。

また、書籍の出版は時間と費用がかかるため、競合も手を出しにくい領域です。そのため、ブックマーケティングを活用するだけでも、「この企業は本を出版できるほど信頼性が高い会社である」と認識してもらえます。

◉-2、「書籍を出版する」ということが業界内でのポジショニングにつながる

上記で解説したように、書籍を出版するには以下のような手間がかかるため、競合も気軽には参入できません。

  • 書籍の内容に間違いがないか入念にチェックする
  • 自社ブランドを表現できるデザインであるかチェックする
  • Web広告などを絡めたマーケティング戦略を設計する

また、プロモーションや認知度促進につながる施策に注力するのであれば、500万〜1,000万円程度の費用も必要です。このように、書籍を出版するハードルが高いため「本を出す」という行為自体が、業界内における自社のポジショニングにつながります。

◉-3、広告やSNSなどと異なり長期的に情報を発信できる

広告やSNSは情報発信の手段として有効です。しかし、広告は「出稿期間が設けられている」、SNSは「タイムラインですぐ流れやすい」といった特徴があるため、一定期間を過ぎるとターゲットへ届きにくくなります。

一方で書籍は、購入者の手元に残り何度も見返してもらえるため、長期的に情報を発信可能です。また、「セミナー参加者へ配布する」「SNSのプレゼントキャンペーンに利用する」といった二次活用もできます。こうした二次活用を通じて、自社のブランド価値をどんどん浸透させられる点も書籍の魅力です。

◉-4、自社のコンセプトやメッセージを深掘りして伝えられる

上記で解説したように、書籍はWeb広告やコラム記事などより圧倒的な情報量を込めることができます。この豊富な情報量の中で、自社のコンセプトや哲学、キーメッセージ、理念などを深掘りすることで、より効率的にブランド価値を伝えられるでしょう。

▶︎ブックマーケティングについては、関連記事【ブックマーケティングとは?効果的な戦略】もあわせて参考にしてください。

◉ブランディング戦略を成功させるためのコツ

ブランディング戦略を成功させるには、以下4つのコツを意識しましょう。

  • ペルソナを明確に決める
  • デザインやマーケティング戦略などでもブランドイメージを一貫させる
  • ブランディングの方向性を社内で十分に周知する
  • 定期的にブランディング戦略の方向を振り返って改善する

◉-1、ペルソナを明確に決める

自社のブランド価値を伝える相手を決めるために、最初に明確なペルソナを定めましょう。ペルソナを明確に定めることで、ブランディング戦略を考える際に「発信するメッセージ内容」「ペルソナに合わせたブランドのアピール方法」などを正しい方向性で決められます。

また、上記で解説したように、ペルソナは以下のように「実際のターゲットが目の前にいるイメージ」を持てるまで細かく設定しましょう。

  • 基本的な顧客属性(居住地域・家族構成・性別・年代など)
  • 顧客の悩み
  • 普段の行動パターン
  • 日常の過ごし方
  • 趣味嗜好
  • 価値観
  • 感情が動く瞬間

◉-2、デザインやマーケティング戦略などでもブランドイメージを一貫させる

ブランディング戦略を効果的に進めるには、以下のようにさまざまな場面で一貫したブランドイメージを伝えることが重要です。

  • SNSでのメッセージ発信
  • キャッチコピーの策定
  • ブランドイメージにマッチした媒体での広告配信
  • オウンドメディアにおけるキーメッセージの発信
  • ブランドカラーに合わせたWebサイトの改修
  • 自社の強みを押し出した商品開発
  • 世界観を表現したブランドロゴの制作

上記のように、細かい部分までブランドイメージを一貫させることで、顧客に「◯◯といえばこの会社だ」と直感的に思ってもらえるようになります。

◉-3、ブランディングの方向性を社内で十分に周知する

ブランディング戦略の方向性に関する認識が揃っていないと、社内で「ブランド価値を浸透させるための取り組み」を統一できません。部署や部門ごとで認識が異なると、例えば「広報が考えたCM案がブランドイメージに沿っていない」といった事態が起こります。

部署や部門が変わっても、全社員が「今から行うアクションはブランディングに沿っているか?」という視点で考えられるよう、社内でブランディング戦略の方向性を統一しましょう。

こうした細かい部分までブランディングが徹底されていれば、顧客からのイメージも統一されやすいです。

◉-4、定期的にブランディング戦略の方向を振り返って改善する

ブランディング戦略の施策は、最初から成功するとは限りません。「思ったより売上が変わらない」「ブランドイメージを変えたら顧客が離れた」といった問題が起きることもあります。

そのため、顧客の声や実際の売上などを踏まえて、定期的にブランディング戦略の成果を振り返りましょう。「結果をチェックして失敗原因を考える→新たな仮説を設定する→仮説に沿って戦略を進める→再度成果をチェックする」というサイクルを繰り返すことで、効果的に改善できます。

◉まとめ

この記事ではブランディング戦略の重要性や実行のステップ、具体的な手法、成功させるコツなどについて解説しました。

ブランディング戦略は、会社の認知度を高めるうえで重要な施策のひとつです。自社の独自性やコンセプトなどの「ブランド価値」を洗い出し、市場内のポジションを定めることで、競合との差別化を図り顧客から選ばれる可能性を高められます。

実際にブランディング戦略を立てる際は、以下5つのステップを踏まえましょう。

  • 自社の現状を分析して課題を洗い出す
  • 自社ブランドの価値を洗い出す
  • ブランドの価値が刺さるペルソナを設定する
  • 市場内における自社のポジションを定める
  • ブランドに沿った一貫性のあるメッセージ発信や戦略を実行する

上記のステップを踏まえつつ、イメージキャラクターの展開やSNS運用、ブックマーケティングなどの手法を活用することで、効率的にブランディング戦略を進められます。

とくにブックマーケティングについては、書籍を通じて自社のメッセージを惜しみなく伝えられるため、ブランディング戦略を進める手法としておすすめです。「書籍を出版する」という行為自体が差別化ポイントになりうるため、業界内で独自のポジションを築きたい会社は活用しましょう。

弊社では「ブランディングのために書籍を出版したい」というケースも含めて、ブックマーケティングを行いたい方を手厚くサポートします。伝えたいメッセージを入念にヒアリングし書籍としてまとめるだけでなく、確実にターゲットの手元へ届けられるよう「Web広告と組み合わせたマーケティング施策の立案」「書店に並べてもらうための営業活動」なども実行するため、よりスムーズにブランディング戦略を進められるでしょう。

書籍の出版を活用して自社のブランディングを促進したい方は、まずはお気軽にお問い合わせください。

本の出版費用は「出版方法の種類」に応じて異なり、安く抑えたいのであれば、自費出版や商業出版が最適です。一方で、あまり安く抑えすぎると、企業ブランディングの一環で出版する際に「書籍経由で問い合わせを増やしたい」「商品の売上を伸ばしたい」といった目的を達成しにくくなるため注意しましょう。

書籍の出版で成果を出すためには、「必要な部分にはしっかり費用を投下する」といった決断が重要です。

今回は、本の出版費用の相場や項目別の目安、成果を出すために意識すべき「出版社の選び方」を解説します。

目次【本記事の内容】

執筆者:江崎雄二(株式会社フォーウェイ取締役マーケティング統括)


福岡県出身。東福岡高校、山口大学経済学部経済法学科卒業。大学卒業後、月刊誌の編集者兼ライターに携わる。その後時事通信社での勤務を経て、幻冬舎グループに入社。書店営業部門の立ち上げメンバーとして活躍後、書籍の販売促進提案のプロモーション部を経て、法人営業部へ。東京と大阪にて書籍出版の提案営業を担当し、2020年11月、株式会社フォーウェイに参画。2023年9月取締役就任。グループの出版社、株式会社パノラボの流通管理も担う。

本の出版費用は「出版の種類」に応じて異なる

本の出版費用は「出版の種類」に応じて異なります。具体的な種類は以下の3つです。

  • 自費出版
  • 商業出版
  • 企業出版(ブックマーケティング)

自費出版

自費出版とは、著者が出版費用を全額負担し、自ら書籍を制作する方法です。著者自身で文章やデザイン、印刷部数などを自由に決定できるため、オリジナリティのある作品に仕上げられます。販売する際は、著者自身がプロモーション施策を決めて実行することが多いです。

費用は「250万〜600万円程度」が目安です。この費用には、デザインや編集、印刷、流通などのコストも含まれており、印刷部数や仕様に応じて増減します。

▶自費出版に関しては、関連記事【自費出版とは?メリットやデメリット、費用相場、成功事例などを解説】も合わせて参考にしてください。

商業出版

商業出版とは、出版社が書籍の企画を担当し、著者に経済的な負担をかけず出版する方法です。著者は基本的に「費用負担なし」で出版できます。

ただし、出版社が費用を負担する分、自費出版と異なり著者の好きなように執筆できるわけではありません。また、出版自体のハードルも高く、「企画が市場のニーズに合っているか?」「著者に一定の影響力があるか?」などをクリアした場合に出版できます。

企画が採用されれば、出版社の流通網やマーケティング戦略を活用できるため、広い読者層へアプローチが可能です。

▶商業出版については、関連記事【商業出版とは?企業がブランディングを考えたときの出版の選択肢】もあわせて参考にしてください。

企業出版(ブックマーケティング)

企業出版(ブックマーケティング)とは、書籍の出版を活用したマーケティング手法のことです。独自の知見や有益情報、商品・サービスなどを書籍にまとめて出版し、「会社のブランディング強化」「サービスへの集客」「認知度向上」といった自社の目的を達成するために行います。

自費出版や商業出版では「部数を伸ばすこと」がメインの目的です。一方で企業出版(ブックマーケティング)の場合、部数よりも「書籍を通じて自社の目的を達成できたか?」という点を重視します。

出版費用は「500万〜1,000万円程度」です。広告やプロモーション費用も含まれるためやや高額ですが、その分、ターゲットに届けるまでのマーケティング戦略を入念に設計してくれます。書籍を通じて達成したい目的がある企業であれば、積極的に活用すべきです。

▶企業出版については、関連記事【ブックマーケティングとは?メリットや効果的な戦略の作り方】もあわせて参考にしてください。

本の出版費用を決める主な項目

本の出版費用を決める主な項目は、以下の8つです。

  • 企画費
  • 原稿作成(ライティング・編集・構成)や撮影にかかる人件費
  • 流通にかかわる費用
  • デザイン費用
  • 印刷代
  • 本の保管費用
  • 書籍の作り
  • 出版社のクラス

具体的な金額の相場は、出版社の方針や値付け方法などで変動するため、実際に出版社へ問い合わせてみることがおすすめです。

企画費

企画費とは、書籍の内容やテーマを定めるために必要な費用です。以下のように書籍の方向性を明確化する要素が含まれており、プロジェクトの成否を大きく左右します。

  • 読者ターゲット
  • ターゲットの市場
  • 書籍タイトルやサブタイトル
  • 帯のキャッチコピー案
  • 類書の分析・調査内容
  • 目次案(章立て)
  • 著名人の推薦文

経験豊富なスタッフによる企画立案や著者へのインタビューなどで詳細なリサーチが求められる場合には、その分の費用がかかります。書籍の完成度を高め自社の目的を達成するためには、この企画費にどこまで注力できるかが重要です。

原稿作成(ライティング・編集・校正)や撮影にかかる人件費

著者の主張を初心者でもわかりやすくまとめたり、自社の魅力を伝えたりするには、プロの「ライティング・編集・校正」技術を持った人材が不可欠です。また、本文や表紙などで写真を使うのであれば、カメラマンへの人件費も必要になります。

上記のようなライターやカメラマンといった「クリエイターへの委託費用」は、クリエイター自身のレベルが高いほど上がります。例えば「ベストセラー書籍に関わった実績を持つクリエイター」などへの依頼費は高くなりやすいです。

流通に関わる費用

本を読者に届けるためには、書店で流通させるための手配が不可欠です。流通費には、例えば以下が挙げられます。

  • 書店に書籍の配置を依頼するための営業費用
  • ISBNコードの取得費
  • 広告などを活用したマーケティング戦略の費用
  • 書店に本を置く際の手数料
  • オンラインショップに販売ページを作るための費用
  • 出版後の倉庫管理料

安定した流通経路を確保することで、ターゲットの手元に届く可能性が高まります。とくにブックマーケティングの場合は、ターゲットの手元に届かなければ自社の目的達成が遠のくため、流通に関わる費用をいかに割けるかという点もポイントです。

デザイン費用

デザイン費用とは、書籍の表紙やページレイアウト、帯などのデザインを整えるために必要なコストです。とくに表紙デザインは、読者への第一印象を決定づけるため重要なポイントです。

また、ページレイアウトは、読者の読みやすさや情報の伝わりやすさに関わるため、細部にわたって丁寧に設計することが求められます。

プロのデザイナーに依頼し、ターゲットにマッチした質の高いデザインを制作してもらえれば、書籍の販売促進効果が期待できるでしょう。

印刷代

印刷費用は、書籍のサイズやページ数、発行部数、使用する紙の質、カラーの有無などによって変動します。

印刷については、「版」を作る際に大きな費用がかかります。しかし残りは同じ版を使えるため、「部数が2倍なので金額も2倍」とはならず、印刷数が多いほど単価は下がるでしょう。

ただし、だからといって安易に印刷部数を増やすことは避けましょう。印刷部数を増やしても、すべての書籍を必ず書店が受け入れてくれるわけではありません。需要と供給のバランスを考えないと、大量の在庫が残るため要注意です。

本の保管費用

書籍を保管するには、在庫管理の費用が必要です。保管費用は書籍がある限り発生します。書籍がすぐ売り切れるとは限らないため、需要と供給のバランスをチェックしながら、常に最適な数の在庫を維持することが重要です。

保管する際は、しっかりとスペースを確保し、汚損や劣化を防ぎつつ必要なときに確実に出荷できる体制を整えることが求められます。

出版社の中には、出版物の保管用倉庫を契約しているケースもあるため、その倉庫を利用することがおすすめです。とくに「書籍を年間にいくつも出版している」「書店流通に力を入れている」といった出版社であれば、基本的に自社倉庫を保有しています。

書籍の作り

テキストだけでなく、以下のように書籍の作りに凝った場合、費用は大きく変動します。

  • イラストをふんだんに盛り込む
  • 撮り下ろしの写真を本文中に差し込む
  • ページレイアウトを雑誌のように凝る
  • 著名人から帯コメントをもらう

とくに著名人とタイアップすると、謝礼金が発生するため別途で確認が必要です。

出版社のクラス

出版社のクラスも費用を決めるポイントです。基本的には、実績豊富でブランド力がある会社ほど、出版費用も高めに設定されています。

この出版費用については、書籍のクオリティや実際の売れ行きとは関係なく設定されることが多いです

出版費用以上のリターンを得るために!出版社を選ぶ際のポイント

出版費用以上のリターンを得るためには、以下のポイントを意識しましょう。

  • 原稿作成前のターゲット設定やヒアリングなどを入念に行ってくれるかチェックする
  • 流通戦略の設計までをサポートしてくれるかをチェックする
  • 過去に出版した本が残した成果をチェックする
  • スキルが高いクリエイターが在籍しているか

原稿作成前のターゲット設定やヒアリングなどを入念に行ってくれるかチェックする

原稿作成に入る前に、出版社が「ターゲット設定や内容のヒアリングなどを丁寧に行ってくれるか?」という点を確認しましょう。ターゲット設定が曖昧なまま進めてしまうと、伝えたいメッセージがぼやけてしまい、期待する成果を得られない可能性があります。

とくにブックマーケティングの場合は、会社の目的を達成する手段として書籍の出版を活用しています。そのため、届けたいターゲット層や自社の主張などの詳細を丁寧にヒアリングしてもらうことが必須です。

ターゲットやコンテンツの詳細などを丁寧にヒアリングしてくれる出版社であれば、読者に響く内容を提供しやすくなり、結果として出版後の反響も大きくなるでしょう。

流通戦略の設計までをサポートしてくれるかチェックする

出版後に読者へリーチするためには、的確な流通戦略の構築が不可欠です。流通戦略とは、書籍を「どの書店やオンラインショップに展開するか?」「どのようなプロモーションを行うか?」などを計画することを指します。

具体的な施策として、「ターゲットに合わせてWeb広告や新聞広告を活用して書籍の認知度を向上させる」「書店に営業を行い目立つ場所に書籍を並べてもらうよう交渉する」などが挙げられます。

読者の手元に書籍が届くよう設計してくれる出版社を選ぶことで、ターゲット層へ効果的にアプローチでき、出版による目的達成が期待できるでしょう。

過去に出版した本が残した成果をチェックする

出版社を選ぶ際は、具体的に「どのような本を出版し・どの程度の成果を上げたか?」を確認することが重要です。出版を通じて「著者自身にどのようなビジネス上の成果を残せたのか?」がわかると、信頼できる出版社であるか判断できます。

具体的に「出版によって問い合わせ数が◯◯件増加した」「売上が前年比◯◯%アップを実現した」といった数値的な成果を挙げていれば、質の高いマーケティング戦略の設計や流通サポートを受けられると期待できるでしょう。

スキルが高いクリエイターが在籍しているか?

出版を成功させるには、質の高いクリエイターによる制作が欠かせません。ライティング・デザイン・編集といった各プロセスで、高い専門性を誇るクリエイターが携わることで、自社の魅力がわかりやすく伝わる書籍を制作できます。

例えば、デザイナーであれば「ターゲット層に合わせたデザインを作れる」、編集者であれば「専門知識を持たない読者でも読めるように文章を磨き上げられる」といったイメージです。また、ブックマーケティングを行うのであれば「ブックライティング専門のライターが在籍している」という点も重要です。

とくに、ベストセラーや業界で話題となった書籍の制作に関わったスタッフがいる出版社であれば、目的にマッチした高品質な本を制作できるでしょう。

まとめ

この記事では、本の出版費用の目安や、会社が出版費用以上のリターンを得るためのポイントについて解説しました。

本の出版費用目安は、以下のように書籍の種類によって異なります。

  • 自費出版:250万〜600万円程度
  • 商業出版:基本的に費用負担なし
  • 企業出版(ブックマーケティング):500万〜1,000万円程度

具体的な費用は、企画のクオリティやクリエイターの人件費、流通にかかわる費用などによって変動します。自社の目的に合わせて最適な出版方法を選び、適切な部分にコストを投下しましょう。

とくに、「問い合わせ増加につなげたい」「商品の売り上げ個数を伸ばしたい」などを目的にしてブックマーケティングを行う際は、必要な部分に惜しまず費用を投下する意識が重要です。適切に投資を行い、詳細なターゲット設定やメッセージの洗い出し、ハイスキルなクリエイターの採用などを行うことで、ターゲット層に確実に届く書籍を制作できます。

弊社が提供するブックマーケティングサービスでも、出版後にターゲットの手元に届くよう手厚いサポートを行っています。Web広告と絡めたマーケティング戦略の立案や書店に並べてもらうための営業活動も含め、幅広く支援可能です。

書籍の出版を活用したマーケティング戦略の設計を考えている場合は、まずお気軽にご相談ください。

富裕層向けのビジネスを展開する場合、「富裕層の特徴」を把握し特性にマッチしたアプローチを行うことが大切です。具体的な富裕層の特徴として「商品購入の検討に際して信頼関係を重要視する」というものが挙げられます。そのため、信頼を獲得しながらアプローチできる媒体の活用が不可欠です。

具体的なアプローチ方法としては、「富裕層向けの媒体を利用する」「特別感を醸成できるイベントを開催する」「書籍を出版する」などが挙げられます。とくに書籍は、1冊の本に大量の有益情報を書いて発信できるため、富裕層からの信頼を獲得するアプローチ方法として最適です。

今回は、富裕層にアプローチする具体的な方法や「ブックマーケティング」というおすすめの手法について解説します。

目次【本記事の内容】

執筆者:仲山洋平(株式会社フォーウェイ代表取締役、クリエイティブディレクター)

慶應義塾大学経済学部卒業。清水建設株式会社を経て、幻冬舎グループ入社。企業出版の編集者として金融、IT、不動産、企業創業記などを中心に200冊以上の書籍を担当。2020年2月、東京編集部責任者を最後に幻冬舎グループを退職し、出版プロデューサー・マーケティングアドバイザーとして創業。同年9月、株式会社フォーウェイとして法人化、代表取締役に就任。2021年11月には「日本の地域ビジネスを元気にする」というビジョンを掲げ出版社パノラボを設立。

◉富裕層へのアプローチを設計する際に押さえたい「富裕層の特徴」

富裕層への効果的なアプローチを考えるためには、まず富裕層の特徴を押さえる必要があります。以下の4つが富裕層の主な特徴です。

  • 信頼性を重要視する
  • 独自のネットワークを構築していることが多い
  • 自分で情報をリサーチして取りに行く人が多い
  • 「自分だけの特別感」を大切にする

◉-1、信頼性を重要視する

資産が多い富裕層には、外部から「この人の資産を利用しよう」という気持ちで近づいてくる人もいます。そのため富裕層は、外部からアプローチされた際「本当に信頼できる人物か?」ということを慎重に判断しがちです。

こうした背景もあり、富裕層は商品やサービスを選ぶ際も、価格より「ブランドの信頼性」を重視します。そのため、会社が富裕層と信頼関係を構築するには、長期的な目線で少しずつ距離を縮めることが大切です。

適切な距離感でコミュニケーションを取り徐々に信頼を獲得できれば、新規購入につながり最終的なリピーターにもなってくれるでしょう。

◉-2、独自のネットワークを構築していることが多い

富裕層は信頼関係を重視するため、独自の人脈とネットワークを形成しているケースもあります。信頼できる人物と協力して新たなビジネスに取り組むことも珍しくありません。

もし富裕層が商品やサービスを使って満足した場合、所属するネットワーク内で積極的におすすめしてくれる可能性があります。信頼関係がある富裕層の中で紹介されれば、「この人のおすすめなら利用してみよう」となり、新規顧客の獲得につながりやすいでしょう。

◉-3、自分で情報をリサーチして取りに行く人が多い

富裕層は商品やサービスを購入する際、自発的に情報をリサーチして「信用できるか?」「本当に自分に必要か?」などを判断する傾向にあります。

情報を集める手段としては、例えば以下が挙げられます。

  • 経済誌や専門書を読む
  • セミナーに参加する
  • 専門家に相談する

お金の重要性を知っているからこそ、入念にリサーチしたうえで、購入の可否を判断するのです。

そのため、アプローチの際に過剰な売り込みをかけることは避けましょう。最終的に富裕層本人が納得して購入の可否を決断できるよう、必要な情報や自社の魅力などを丁寧に伝えることが大切です。

◉-4、「自分だけの特別感」を大切にする

富裕層は、一般的な商品やサービスであればほとんど購入できるため、物質的には満足していることが多いです。そのため、富裕層は「モノ」ではなく「コト=自分だけの特別感」を重視する傾向にあります。

具体的には、以下のような「限定性・希少性」を重視するイメージです。

  • VIP会員限定イベント
  • 招待された人限定の特別サービス
  • 期間限定の特別サービス
  • 要望に合わせた特別なカスタマイズサービス

こうした特別な体験を受けることで、富裕層はステータスを感じ商品やサービスを利用する動機付けになります。

▶︎富裕層の特徴も含めて、富裕層向けマーケティング施策全般については、関連記事【富裕層マーケティングとは?効果的な手法と成功事例の一挙公開】もあわせて参考にしてください。

◉具体的なアプローチ方法

上記の「富裕層の特徴」を満たしてアプローチする方法として、以下7つが挙げられます。

  • 富裕層にセグメント分けしてWeb広告(オンライン広告)を出稿する
  • 富裕層向けの雑誌やWebメディアへ出稿する
  • 富裕層向けに「ポスティング・DM発送・フリーマガジンの発行」を行う
  • 富裕層向けビジネスを展開する会社とコラボする
  • 「オフラインの限定イベント」など特別感がある顧客体験を提供する
  • 自社メディアやSNSで富裕層向けに有益情報を発信する
  • ブックマーケティングを活用する

◉-1、富裕層にセグメント分けしてWeb広告(オンライン広告)を出稿する

Web広告であれば、ターゲットを絞って効率的にアプローチできます。配信先を絞り、ターゲットに響くメッセージやデザインを意識した広告を発信することで、予算を無駄にせず効果的に富裕層へアプローチが可能です。絞り方の例としては、「年齢」「富裕層が集まっていそうな地域」「年収」などが挙げられます。

Web広告の種類としては、具体的に以下が挙げられます。

広告の種類説明
純広告(ディスプレイ広告)大手ポータルサイトでバナー広告を出稿する方法。広告をクリックしたユーザーに限定してリーチできる。
タイアップ広告メディアやインフルエンサーと協力し、動画・記事などで自社を紹介してもらう方法。
動画広告YouTubeやTVerなどの動画配信プラットフォーム上で広告を出稿する方法。視覚的なインパクトでユーザーの記憶に残りやすい。
ネイティブ広告サイト内の記事リストに「記事風の広告」を掲載する方法。違和感がない自然な形で情報を提供できる。
SNS広告FacebookやInstagramなどで、ユーザーデータに基づいたターゲティングを設定し広告を配信する方法。
リスティング広告検索エンジン上で、ユーザーの検索キーワードに関連した広告を表示する方法。
リターゲティング広告過去に自社サイトを訪問したユーザーが他サイトを閲覧した際、再度自社に関する広告を表示する方法。

自社がターゲットとしている富裕層の特徴に合わせて、広告の配信媒体を決めることが大切です。

▶︎Web広告については、関連記事【広告手法を徹底比較! デジタルからDMまでマーケティングのメリデメを解説】もあわせて参考にしてください。

◉-2、富裕層向けの雑誌やWebメディアへ出稿する

以下のように、富裕層向けの雑誌やWebメディアへ広告出稿することも、アプローチとして有効です。

  • 高所得者向けクレジットカード入会者の会員誌
  • 高級料亭や時計、高級旅館など富裕層に関わる情報をまとめたライフスタイル誌
  • 経営者クラスのビジネスパーソン向け会員誌

アプローチできる読者数は減りますが、その分、自社のターゲットになりうる富裕層へ効果的にアプローチできます。

また、広告だけでなく「会員誌やメディアでコラムを連載してアプローチする」といった方法も効果的です。

◉-3、富裕層向けに「ポスティング・DM発送・フリーマガジンの発行」を行う

富裕層が集まる高級住宅地やタワーマンションに絞って「ポスティング・DM発送・フリーマガジンの発行」を実施すれば、効果的にターゲットの関心を獲得できます。具体的なサービスとしては、以下が挙げられます。

  • 価格相場や坪単価から高級マンションをピックアップできるポスティングサービス
  • 45歳〜60歳の富裕層向け総合⽣活情報誌にチラシやサンプル品などを同梱できるサービス
  • 50 代以上の富裕層向けに発行したフリーマガジン

実際に形として残る「紙」などで印象付けられるため、自社への反響アップが期待できます。

◉-4、富裕層向けビジネスを展開する企業とコラボする

すでに富裕層と信頼関係を築いている会社とコラボすることで、自社ターゲットと近い層へ効果的にアプローチできます。

とくに富裕層は、サービス購入において「信頼感」を重視します。そのため、富裕層自身が普段使っている会社とコラボできれば、自社の知名度が低くても効果的にPRできるでしょう。

コラボの際は、自社サービスと親和性が高い会社を選ぶことが大切です。例えば、自社がジュエリーを販売していれば、高級ブランドショップとコラボすると効果的でしょう。

◉-5、「オフラインの限定イベント」など特別感がある顧客体験を提供する

富裕層は限定性や希少性を重視するため、オフラインイベントを開催し特別感を提供するのもおすすめです。具体的には「会員限定のVIPパーティーへ招待する」「専任担当者が手厚くサポートしてくれる」などで特別感を提供することで、顧客からの信頼を獲得して継続利用につなげやすくなります。

また、オフラインで直接顧客とコミュニケーションを取って、より深く富裕層のニーズを理解することで、サービス改善にも応用できるでしょう。

◉-6、自社メディアやSNSで富裕層向けに有益情報を発信する

富裕層は商品やサービスの購入前に、自発的に情報を集めて比較・検討する傾向にあります。そのため、自社メディアやSNSで富裕層向けの有益情報を発信することで、ターゲットからの認知度や満足度を高め、最終的な購買へつなげやすくなるでしょう。

富裕層からの信頼を獲得するには、「どんなことに興味を持っているのか?」「どんな悩みを持って検索しているのか?」などにマッチした情報を発信することが大切です。

◉-7、ブックマーケティングを活用する

ブックマーケティングとは、自社が定めた目標を達成するために「書籍出版」を活用してマーケティング施策を行うことです。目標としては、例えば「書籍購入者から◯◯件の新規契約を獲得して高い費用対効果を得たい」などが挙げられます。

ブックマーケティングを活用して書籍を出版し、知見や富裕層が知りたい情報を惜しみなく発信することで、自社の認知度や信頼性を高めて目標達成につなげられるでしょう。

ブックマーケティングでは、ただ単に書籍を出版するだけでなく、富裕層の手元へ届けるまでの戦略を設計することも重要です。「富裕層向け会員誌へ書籍の広告を出稿する」などまで設計できれば、効率的にターゲットへアプローチできます。

▶︎ブックマーケティングについては、関連記事【ブックマーケティングとは?メリットや効果的な戦略の作り方】もあわせて参考にしてください。

◉富裕層へのアプローチで「ブックマーケティング」がとくにおすすめな理由

このように、富裕層へのアプローチ方法にはさまざまな種類があります。その中でもとくに、以下のような理由から「ブックマーケティング」によるアプローチがおすすめです。

  • 信頼感を生み出せる
  • 書籍代を支払うことに抵抗がない
  • 富裕層のネットワーク内で書籍が紹介される可能性がある
  • 成約確率が高い見込み顧客から問い合わせが来やすくなる

◉-1、信頼感を生み出せる

書籍を出版するまでには、以下のようにさまざまな工程を経るため手間と時間がかかります。

  • 書籍の情報に間違いがないかチェックする
  • 発信したい主張を出版社と入念に擦り合わせる
  • 富裕層に響くデザインや書籍の構成を練り上げる

さらに、出版後のプロモーションまで念入りに設計する場合、500万〜1,000万円程度の費用が必要です。

このように、書籍出版までには多くの時間と費用を投下します。そのため、書籍を出版することで「この会社は本を出せるほど信頼性が高い」と対外的にアピールできます。信頼性を重視する富裕層にとって、「書籍を出版できるほど信頼性が高い」というのは重要なポイントです。

◉-2、書籍代を支払うことに抵抗がない

富裕層は知的好奇心が高い人が多いため、読書習慣が身に付いており、ビジネスの新しい知識を積極的に学習する傾向にあります。

このように、書籍を購入するほど知識欲が高い富裕層に対し、満足できる有益情報を提供できれば、自社への信頼性が高まり最終的な購買までつなげやすくなるでしょう。

◉-3、富裕層のネットワーク内で書籍が紹介される可能性がある

書籍の内容が購入者のニーズを満たせると、所属する富裕層のネットワーク内で推薦してもらえる可能性があります。信頼関係で結ばれた富裕層のネットワーク内で紹介されれば、次の購入につながりやすいでしょう。

また、書籍であれば実物を手に取って見てもらえるため、実際の内容を見てもらいつつ本の魅力を伝えやすくなります。

◉-4、成約確率が高い見込み顧客から問い合わせが来やすくなる

ブックマーケティングでは、書籍を通じて自社の魅力や豊富な知見を十分に伝えられます。自社の魅力や商品情報などを知ったうえで問い合わせた見込み顧客であれば、購買意欲が高いため成約確率も上がるでしょう。

とくに富裕層向けの商品やサービスは高単価なケースが多く、成約までに時間がかかる傾向にあります。そうした検討の過程を省略し、一気に成約までつなげられるというのは、ブックマーケティングならではの魅力です。

ブックマーケティングを活用し効果的に富裕層へアプローチした事例として、「医師向けの不動産投資ビジネスを行っている会社」が挙げられます。

この不動産会社では、医師をターゲットに「不動産投資ビジネス」を展開しており、ほぼ紹介のみで売上を作っていました。しかし、動く金額が大きいこともあり「紹介であっても信頼関係構築に時間がかかる」という問題点が浮かび上がります。

そこで、信頼関係の構築スピードを早めるために、「独自の不動産投資の運用スキーム」「代表が持つ知識・実績」などをまとめた書籍を販売。その結果、出版からたった1ヶ⽉で、書籍購入者からの問い合わせ獲得に成功します。いずれも高い確度で不動産投資を検討していたこともあり、6ヶ月で10億円以上の売上達成に貢献しました。成約率も驚異の100%となっています。

◉富裕層向けのブックマーケティングを成功させるポイント

富裕層向けのブックマーケティングを成功させるには、以下のポイントを押さえましょう。

  • 富裕層の中でもさらに細かくペルソナを設定する
  • 出版の予算を十分に確保する
  • Web広告など他のマーケティング戦略と絡めて出版する
  • 顧客の手元に書籍が届くまで丁寧に設計してくれる出版社を選ぶ

◉-1、富裕層の中でもさらに細かくペルソナを設定する

一言で「富裕層」といっても、さまざまなタイプがいます。例えば、親の遺産を引き継いだ「遺産相続型」や、実力で会社の経営者に上り詰めた「オーナー社長型」などです。

こうしたタイプの違いによって、響くメッセージやアプローチ方法は変わるため、富裕層の中でもさらに細かくペルソナを設定しましょう。例えば「遺産相続型の富裕層」の場合、資産を減らさないことを重視するため、徐々にアプローチを仕掛けて信頼関係を構築したほうがよいかもしれません。

このように、富裕層のペルソナをさらに細分化し、それぞれのニーズや悩みにぴったり合ったコンテンツを提供することが必要です。

◉-2、出版の予算を十分に確保する

富裕層向けに出版する場合、充実した情報を提供することはもちろん、デザインや紙の質感などにもこだわることが必要です。さらに書籍のプロモーション戦略まで入念に設計することを考えると、500万〜1,000万円程度の費用がかかります。

確かに費用はかかりますが、その分、ブックマーケティングが成功した際には、投下した金額以上の売上が見込めます。そのため、出版に必要な予算を十分に確保し、ハイクオリティな書籍を富裕層へ届けられるようにしましょう。

◉-3、Web広告など他のマーケティング戦略と絡めて出版する

他のマーケティング戦略と組み合わせることで、書籍をターゲットへ届けやすくなります。例えば「Facebook広告を運用して露出回数を増やす」といった方法が挙げられます。

とくに、富裕層向けの会員誌へ広告を出稿したりオフラインのプレミアムイベントでPRしたりすることで、より効果的にターゲットへアプローチできるでしょう。

◉-4、顧客の手元に書籍が届くまで丁寧に設計してくれる出版社を選ぶ

書籍で富裕層にアプローチして自社の目的を達成するには、ターゲット選定や入念な原稿のチェック、流通経路の確保、効果的なマーケティング戦略の設計などが必須です。出版社を選ぶ際は、こうした「富裕層へ書籍を届けるためのサポート」をトータルで提供しているかチェックしましょう。

とくに出版社の中には、書籍を出版するだけで、流通させるための戦略は実行してくれないケースも珍しくありません。そもそも書店に並ばないこともあるため、「目立つ場所に置いてもらえるよう専門の営業部隊が交渉してくれる」といった部分までサポートしてくれる出版社を選ぶことが理想です。

◉まとめ

この記事では、富裕層向けのアプローチで押さえるべき「富裕層の特徴」や具体的なアプローチ方法などについて解説しました。

富裕層は、ビジネスにおいて「信頼性」を重要視する傾向にあります。商品やサービスについても、信頼できるネットワーク内で紹介されたものを購入する傾向にあります。そのため、富裕層向けのアプローチでは、長期的に信頼関係を築くことが大切です。

「富裕層向けの雑誌に広告を出稿する」「オフラインの限定イベントを開催する」など適切な方法で長期的にアプローチできれば、自社への信頼感を醸成し最終的な購買へつなげられるでしょう。

富裕層向けのアプローチ方法としては、ブックマーケティングの活用もおすすめです。ブックマーケティングを活用し、自社の知見を惜しみなく伝えて信頼を獲得することで、望んだ目標を達成できます。

さらに、書籍経由で問い合わせた顧客は、自社への興味が非常に高まっています。そのため、高単価な商品やサービスであっても、比較的短期間で成約までつなげられるでしょう。

弊社が提供するブックマーケティングサービスでも、富裕層向けの情報を提供し目標を達成できるよう、最後まで書籍出版をサポートしています。「富裕層向け会員誌への広告出稿」といったマーケティング戦略と組み合わせた施策に加えて、書店に置いてもらうための営業活動にも力を入れています。

ブックマーケティングを活用して「効率的に富裕層からの信頼を獲得したい」「高単価な商品を短期間で販売したい」などと考えている方は、まずお気軽にお問い合わせください。