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2024.11.19
Branding, Marketing
住宅販売のリードタイムを短縮!効果的なパンフレットの作り込みと活用方法
住宅会社やハウスメーカーなどのように高単価商品を取り扱う企業にとって、売上や利益を向上させるための有効なツールの一つがパンフレットです。
住宅販売は営業活動を始めてから成約に至るまでのリードタイムが長い傾向があるので、パンフレットのような紙媒体の販促ツールを活用することでリードタイムの短縮効果も期待できます。
本記事では、「住宅販売に伸び悩んでいる」「住宅販売のリードタイムの長さに悩んでいる」という方向けに、パンフレットの作り込み方や活用方法についてくわしく解説いたします。
目次【本記事の内容】
- 1.住宅会社・ハウスメーカーなど高単価ビジネスにパンフレットは有効!
- 1-1.紙媒体ならではの安心・信頼感
- 1-2.紙媒体の方が比較検討しやすい
- 1-3.紙媒体の方が伝わりやすく、理解しやすい
- 1-4.紙媒体の方が長期間手元に保管してもらいやすい
- 2.住宅会社・ハウスメーカーで用意すべきパンフレットの種類
- 2-1.会社案内パンフレット
- 2-2.採用パンフレット
- 2-3.住宅販売パンフレット
- 3.住宅会社・ハウスメーカーのパンフレットに盛り込むべき内容
- 3-1.販売する住宅のコンセプト、イメージ
- 3-2.販売する住宅の写真
- 3-3.販売する住宅の仕様図(わかりやすく)
- 3-4.住宅の施工事例
- 3-5.顧客の声
- 3-6.社員の声(施工のこだわりなど)
- 4.パンフレットを成果につなげるためには配るだけではなく、他部署との連携が重要!
- 4-1.WebサイトでもPDFを配布できるようにする(リスト獲得)
- 4-2.ターゲットリストへ送付する
- 4-3.営業部と連携してターゲットによってデザインを分ける
- 4-4.他のマーケティング施策と連携
- 5.住宅会社・ハウスメーカーのパンフレット事例
- 5-1.建築設計会社
- 6.【まとめ】パンフレットを作り込み、売上と利益率向上、リードタイム短縮を目指そう!
執筆者:仲山洋平(株式会社フォーウェイ代表取締役、クリエイティブディレクター) 慶應義塾大学経済学部卒業。清水建設株式会社を経て、幻冬舎グループ入社。企業出版の編集者として金融、IT、不動産、企業創業記などを中心に200冊以上の書籍を担当。2020年2月、東京編集部責任者を最後に幻冬舎グループを退職し、出版プロデューサー・マーケティングアドバイザーとして創業。同年9月、株式会社フォーウェイとして法人化、代表取締役に就任。2021年11月には「日本の地域ビジネスを元気にする」というビジョンを掲げ出版社パノラボを設立。 |
◉住宅会社・ハウスメーカーなど高単価ビジネスにパンフレットは有効!
パンフレットなどの紙媒体が高単価ビジネスに有効と言われる理由は次の通りです。
・紙媒体ならではの安心・信頼感 ・紙媒体の方が比較検討しやすい ・紙媒体の方が伝わりやすく、理解しやすい ・紙媒体の方が長期間手元に保管してもらいやすい |
それぞれ、くわしく見ていきましょう。
◉-1、紙媒体ならではの安心・信頼感
一般的に、紙媒体はデジタル媒体より信用度が高いと考えられています。
なぜなら、紙媒体はデジタル媒体と比べると発行の難易度が高いイメージがあるためです。
紙媒体は、一度紙にして出すと修正が難しいため、ライターや編集者、発行責任者など多くの人のチェックが入ったり、情報の発信元が明確です。
しかし、デジタル媒体は誰でもノーチェックで自由に情報を発信できてしまいます。
このようなイメージから、Webサイト記事やSNS投稿などに比べて顧客からの安心感や信頼感が得られやすいという特徴があります。
そのため、住宅会社やハウスメーカーのように高単価な商品を扱うビジネスにおいては、紙媒体のパンフレットは顧客との信頼関係を構築するうえで非常に有効なツールとなるのです。
◉-2、紙媒体の方が比較検討しやすい
紙媒体はデジタル媒体に比べて、同時に並べて比較検討しやすいことも有効な理由です。
Webサイト記事やSNS投稿などのデジタル媒体も画面を切り替えたりして複数の情報を見ることはできますが、同時に並べて見比べるのには向いていません。
特に住宅を購入する際は、家族などと一緒に比較検討することが多いため、紙媒体のパンフレットの方が複数人で一緒に見て比較検討しやすいのです。
◉-3、紙媒体の方が伝わりやすく、理解しやすい
紙媒体の方がデジタル媒体よりも視認性や可読性、一覧性が高いことも有効な理由です。
なぜなら、Webサイト記事やSNS投稿などよりはパンフレットの方が、パッと見て分かりやすく読みやすいため、記載内容が伝わりやすく理解しやすいのです。
また、Webサイト記事やSNS投稿などに比べて、パンフレットの方が写真や画像を鮮明に表示することができるため、イメージや印象が重要な住宅販売などに向いていると言うことができます。
◉-4、紙媒体の方が長期間手元に保管してもらいやすい
紙媒体はデジタル媒体よりも保存性や保管性に優れていることも有効な理由です。
Webサイト記事やSNS投稿などのデジタル媒体は、WebサイトやSNSにアクセスしているときだけしか情報を表示することができません。
それに比べて紙媒体は、捨てられない限り顧客の手元に残り続けるため、ふとしたタイミングで何度も見返してもらえる可能性があります。
◉住宅会社・ハウスメーカーで用意すべきパンフレットの種類
住宅会社やハウスメーカーで用意すべきパンフレットは、主に次の3種類です。
・会社案内パンフレット ・採用パンフレット ・住宅販売パンフレット |
それぞれどのようなパンフレットなのかを、見ていきましょう。
◉-1、会社案内パンフレット
一般的に、会社案内パンフレットには、企業の経営理念や事業・サービス内容のほか、会社の基本情報などが記載されています。
企業としてどのような理念やコンセプトのもとに住宅を提供しているのか、どのような強みや特徴を持っているのか、いつごろから住宅販売を行っているのかなどのストーリー性のあるコンテンツを盛り込むと顧客へのアピール効果が高くなります。
また、後述する他のパンフレットにも統一したキャッチコピーやデザインを採用して、ブランディングを意識したものにしても良いでしょう。
◉-2、採用パンフレット
採用パンフレットは、自社に必要な人材を確保するための重要なツールです。
企業の基本情報として企業理念や事業・サービス内容などを記載するほか、先輩社員へのインタビュー、部署ごとの業務内容の詳しい説明など「この会社で働いてみたい」と思ってもらえるようなコンテンツを盛り込みましょう。
実際に住宅を購入していただいたお客様の喜びの声などを掲載することも効果的です。
採用パンフレットは、新卒採用として学校に配布したり、中途採用として転職サイトや企業説明会で配布したりします。
◉-3、住宅販売パンフレット
住宅会社やハウスメーカーの住宅販売パンフレットは、商品である住宅の説明をするためのメインとなるパンフレットです。
住宅会社やハウスメーカーによっては、デザインや建築プラン、仕様などの違いによって複数の商品群を持っている場合がありますが、そのような場合はそれぞれ個別にパンフレットを作った方が良いでしょう。
個別パンフレットとは別に総合パンフレットを作ることも考えられますし、建築実績や施工実績などを集めたパンフレットも、顧客に実績をアピールするためには有効と言えます。
また、住宅会社やハウスメーカーの多くは「標準仕様」を設定しているケースが多いと思われるので、顧客にその具体的な情報を提示するためのパンフレットもあった方が良いでしょう。
◉住宅会社・ハウスメーカーのパンフレットに盛り込むべき内容
住宅会社やハウスメーカーのパンフレットを、より成果につなげられるものにするために、次のような内容を掲載することを検討してみましょう。
・販売する住宅のコンセプト、イメージ ・販売する住宅の写真 ・販売する住宅の仕様図(わかりやすく) ・住宅の施工事例・顧客の声・社員の声(施工のこだわりなど) |
以下で、それぞれについてくわしく解説します。
◉-1、販売する住宅のコンセプト、イメージ
住宅の仕様ではなく「自分がこの住宅に住んだらどのような生活が待っているのだろう」という将来像を伝えることが重要です。
住宅の仕様だけ伝えると、価格や性能の良し悪しなどでしか顧客は判断することができず、結果として他社住宅との競争に巻き込まれてしまいます。
競争にならないようにするためにも「その住宅がどのようなコンセプトで建てられているのか」「その住宅に住む人にどうなって欲しいのか」などのイメージをキャッチコピーとイメージ写真などを使って明確に伝えることが重要です。
◉-2、販売する住宅の写真
住宅会社やハウスメーカーのパンフレットにおいて、販売する住宅の写真の掲載は必須です。
住宅は高額商品ですが、同時にイメージや印象が重要な商品でもあります。
建築前で建物がない場合は3Dの設計図などで仕方ないと言えますが、写真で購入が決まるといっても過言ではないため、特にこだわって撮影すべきです。
◉-3、販売する住宅の仕様図(わかりやすく)
販売する住宅の仕様図を分かりやすく掲載するのもおすすめです。
専門的な建築図のようなものではなく、顧客が気にすると思われる水回りの仕様や収納スペースの大きさや数などがよく分かるようにしておくとベターです。
◉-4、住宅の施工事例
会社がこれまでに手掛けてきた施工事例を掲載することも重要です。
これまでにどのような住宅を施工してきた実績があるのかを明確に記載しておくと、豊富な施工実績に、顧客は安心感を覚えてくれます。
また、施工実績が多く掲載されていると、既存顧客との間にトラブルなどがなく信頼できる会社だということを印象付けることができます。
◉-5、顧客の声
会社が伝えたいことだけを発信するのではなく、実際に住宅を購入した人の声のように第三者視点も入れ込みましょう。
既存顧客へのインタビューなどを行って、掲載しても良いという許可が得られたものはできる限り掲載した方が良いです。
自社からの情報発信だと嘘くさく聞こえてしまいますが、顧客という第三者の視点と言葉で感想を語ってもらうと信頼性が高くなります。
◉-6、社員の声(施工のこだわりなど)
住宅会社やハウスメーカーのパンフレットには、自社の社員の声もぜひ掲載したいものです。
住宅は購入者にとっても大きな買い物ですが、住宅を建てる側の職人もこだわりを持って作っています。
社員や職人のこだわりや想いを記載することによって、顧客に「住みたい」と思ってもらいやすくなります。
社員や職員がこの住宅に持っている想いなどを語るコンテンツも有効です。
◉パンフレットを成果につなげるためには配るだけではなく、他部署との連携が重要!
住宅会社やハウスメーカーのパンフレットは、住宅展示会などで配布するのが一般的ですが、ただ配るだけではなく、より積極的に活用していくと成果につながりやすくなります。
具体的には次のような方法があります。
・WebサイトでもPDFを配布できるようにする(リスト獲得) ・ターゲットリストへの送付する ・営業部と連携してターゲットによってデザインを分ける ・他のマーケティング施策と連携 |
それぞれ、くわしく見ていきましょう。
◉-1、WebサイトでもPDFを配布できるようにする(リスト獲得)
パンフレットは紙媒体で作るだけではなく、PDF化してWeb上でも配布しましょう。
Web経由であれば多くの顧客に低コストで配布することができます。
近年はスマホやPCからWebサイトを訪問する人も増えているので、Webサイト上でもパンフレットを閲覧・配布できるようにしたりしておくべきです。
ダウンロード時に、住所や氏名、住宅購入の意向などの記載を必須にしておけば、顧客リストという資産獲得にもつながります。
◉-2、ターゲットリストへ送付する
自社で作成した見込み度合いの高いターゲットリストに、直接パンフレットを送付する方法も有効です。
パンフレットを送付するためにはコストがかかるので、ターゲットの興味関心度の高い層にはパンフレットを紙媒体で送付し、そうでもない層にはメールなどで送付するなど、送付方法を分けるのがおすすめです。
◉-3、営業部と連携してターゲットによってデザインを分ける
住宅会社やハウスメーカーの場合、住宅の種類によってターゲット顧客が異なります。
そのため、ターゲットに応じてパンフレットのデザインを使い分けることも有効です。
たとえば、富裕層向けの住宅であれば、ラグジュアリーなデザインにしたり、高齢者向けであれば安心感を持ってもらえるような柔らかいデザインにしたり、などです。
どのデザインにするかどうかは、営業部と連携をして、それぞれのターゲット層がどのようなテイストを好むのかなどを良くリサーチしたうえで決めるようにしましょう。
◉-4、他のマーケティング施策と連携
パンフレットをターゲットに送付するなどのようにパンフレット単体で使うという方法のほかに、他のマーケティング施策などの媒体と連携して相乗効果を狙うことも有効な活用方法の一つです。
具体的な連携方法としては、次の3つが挙げられます。
・SEO×住宅販売パンフレット ・SNS×住宅販売パンフレット ・企業出版(ブックマーケティング)×住宅販売パンフレット |
それぞれについてくわしく見ていきましょう。
◉-4-1、SEO×住宅販売パンフレット
住宅販売パンフレットの情報の一部をWebサイトに記事を掲載して情報発信をすることによって、検索結果によるWebサイトへの流入が期待できます。
住宅販売パンフレットに記載されたオリジナル性の高いコンテンツがWebサイトにアップされることになりますのでSEO対策にもつながります。
◉-4-2、SNS×住宅販売パンフレット
住宅販売パンフレットの情報の一部をSNSに小出しにしながら情報発信することによって、より多くの人に情報が伝わりやすくなります。
また、住宅販売パンフレットからSNSに飛べるようなQRコードを設置したり、住宅販売パンフレットと連動したキャンペーンをSNSで告知する方法などもおすすめです。
◉-4-3、企業出版(ブックマーケティング)×住宅販売パンフレット
ブックマーケティングとは、書籍を活用したマーケティング手法です。
たとえば、住宅販売パンフレットの中で書籍を紹介したり、顧客に住宅販売パンフレットを送付して良い反応があった場合に出版物を送付して購買意欲を高めてもらうなどで、成約につなげることができます。
出版物も住宅販売パンフレットも同じ紙媒体ですが、これらを連携することによって相乗効果を得ることができるのです。
また、注文住宅を得意とする住宅会社などでは、一定の商圏の中で営業活動を行っているケースがありますが、ブックマーケティングを利用すればその商圏の中の書店に重点配本してマーケティング効果を高めるといったことも可能です。
書籍は社会的に信頼性の高い媒体なので、住宅の信頼性向上にもつながります。
▶ブックマーケティングについては、関連記事【ブックマーケティングとは?メリットや効果的な戦略の作り方】もあわせて参考にしてください。
◉住宅会社・ハウスメーカーのパンフレット事例
実際の住宅会社・ハウスメーカーのパンフレット制作事例を紹介します。
◉-1、建築設計会社
東京都北区の建築設計会社で、専門学校などに求人票と一緒に配布することを想定した採用パンフレットを制作。
学生向けであることを意識して「目を引くようなインパクトのあるデザイン」「建築設計事務所だということがすぐに分かるデザイン」「親しみやすく明るいデザイン」を心がけたパンフレットにしました。
ターゲットや利用目的がはっきりしており、要望も明確になっていたことから短期間で完成度の高いパンフレットが完成。
その後、採用パンフレットを活用した採用活動によって若い有能な人材の獲得につながりました。
◉【まとめ】パンフレットを作り込み、売上と利益率向上、リードタイム短縮を目指そう!
本記事では、紙媒体のパンフレットが住宅などの高単価ビジネスに有効な理由、住宅会社やハウスメーカーのパンフレットに盛り込むべき内容、パンフレットの活用方法や制作事例などについてくわしく解説しました。
紙媒体のパンフレットのメリットとしては、信頼性の高さや比較検討のしやすさ、保存性の良さなどがあり、高単価商品である住宅販売において最も重要な顧客との信頼関係の構築に大きく寄与することができます。
フォーウェイでは、パンフレットの制作はもちろん、他のマーケティング施策との連携についても多くの実績があります。
住宅会社やハウスメーカーのパンフレットのご相談はぜひフォーウェイまで。