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2024.09.11

Branding, Marketing

集客できる老人ホーム・介護施設のパンフレットを作るコツ!有効活用する方法も解説

老人ホームや介護施設の入居者の集客に、紙媒体のパンフレットを使っている運営会社は多いと思います。

そんな中で、「パンフレットを作っているけれど、なかなか集客や入居に結びつかない」という悩みを持つ広告・広報・営業担当者の方もいらっしゃるのではないでしょうか。

今回は、集客や入居につながりやすい老人ホームや介護施設のパンフレットを制作するためにはどうすれば良いか、そのコツを活用方法と合わせて解説いたします。

目次【本記事の内容】

執筆者:仲山洋平(株式会社フォーウェイ代表取締役、クリエイティブディレクター)
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慶應義塾大学経済学部卒業。清水建設株式会社を経て、幻冬舎グループ入社。企業出版の編集者として金融、IT、不動産、企業創業記などを中心に200冊以上の書籍を担当。2020年2月、東京編集部責任者を最後に幻冬舎グループを退職し、出版プロデューサー・マーケティングアドバイザーとして創業。同年9月、株式会社フォーウェイとして法人化、代表取締役に就任。2021年11月には「日本の地域ビジネスを元気にする」というビジョンを掲げ出版社パノラボを設立。

◉老人ホーム・介護施設の集客にパンフレットが有効な理由

老人ホームや介護施設の入居者の集客に紙媒体のパンフレットが有効な理由は、主に次の3点です。

・紙媒体の方が親族などと一緒に比較検討しやすいため
・入居するための費用が高額なため
・資料請求や見学をしてから決める人が多いため

それぞれの理由について、くわしく見ていきましょう。

◉-1、紙媒体の方が親族などと一緒に比較検討しやすいため

老人ホームや介護施設を選ぶ際には、入居候補者が家族や親族と一緒に比較検討しながら選ぶことが多いと考えられます。

その際に、スマホやPCにデジタル表示された情報を見比べるよりは、紙媒体のパンフレットを並べて見比べた方が断然見やすいはずです。

これは、老眼などで目が見えにくくなった高齢者だからというわけではなく、複数のページに渡る情報を見比べるには、パンフレットの方が便利だからです。

このような理由から、デジタル技術全盛とはいっても、紙媒体のパンフレットが必要とされます。

◉-2、入居するための費用が高額なため

老人ホームや介護施設の入居費用が高額であることや、自分の親が入居して生活を任せることになるという責任感から、子どもが一緒にパンフレットを見て検討するケースが多いのが実情です。

その際に、紙媒体のパンフレットがあると、しっかりとした施設だという安心感や堅実さが伝わります。

必要な情報を伝えるだけであれば、Webサイトなどに掲載された情報だけで十分ですが、老人ホームや介護施設という特性上、パンフレットから安心感や清潔感、堅実さが伝われば選ばれる可能性が高くなります。

◉-3、資料請求や見学をしてから決める人が多いため

老人ホームや介護施設を選ぶ際には、次のようなチャネルから資料請求や見学依頼が行われるのが一般的です。

・紹介会社(仲介会社など)
・病院、居宅介護支援事業所、包括支援センター(行政の相談窓口)
・自社広告(ポータルサイト掲載、広告出稿、自社HP、チラシなど)
・その他(入居者の口コミ)

紹介会社や病院、居宅介護支援事業所、包括支援センターなどの場合、候補となる複数の老人ホームや介護施設のパンフレットを渡して選んでもらいます。

選んだいくつかの施設に連絡して見学日程を調整して決めるというのが一般的です。

また、自社広告やその他の場合でも、直接資料請求や見学依頼を行ってから入居する施設を決めます。

このように、老人ホームや介護施設の場合、パンフレットを見たり、見学をしたりすることが決め手の1つとなります。

そのため、老人ホームや介護施設の集客にはパンフレットが有効と言えるのです。

◉老人ホーム・介護施設の集客につながるパンフレット制作のポイント

老人ホームや介護施設のパンフレットを制作する際は、施設側が発信したい情報をまとめるのではなく、入居候補者が比較検討する項目や知りたい情報などから逆算して考えて、パンフレットの構成や盛り込む情報を整理していくことが必要です。

具体的には、以下のポイントに注意しながら制作していくと良いでしょう。

・老人ホーム・介護施設選びで重視するポイントを掲載
・お客様の声など利用者側の意見を掲載する
・情報を詰め込みすぎないように注意する
・施設見学申し込みや電話などの導線を分かりやすく入れる
・デジタルマーケティングでの活用を見据えて作る
・コンテンツマーケティングのできる制作会社に依頼する

それぞれ、順にくわしく見ていきましょう。

◉-1、老人ホーム・介護施設選びで重視するポイントを掲載

2023年に「LIFULL介護」が実施した「介護施設入居に関する実態調査 2023年度」によれば、「施設を検討する際に金額と立地以外で重視したもの」として、上位にあがっていたのは次の項目でした。

順位重視したポイント
1入居者、スタッフの雰囲気
2医療サービス体制
3空室状況
4提供しているサービス内容
5スタッフの質
6室内の清潔さ
7面会方法や、家族へのサポート
8安全対策と緊急時の対応
9食事の内容・質
10終身入居が可能か
11口コミ・評判
12施設種別
13居室の景観・日当たり
14提供レクリエーションの種類

老人ホームや介護施設のパンフレットの中で、これらの項目が説明されていれば、施設選びの際の重要な情報になるはずです。

特に「月額の利用料」「立地・周辺の環境」は必須情報だと言えますが、むしろそれ以外で重視したものとしてトップにあがっていた「入居者、スタッフの雰囲気」については必ず入れておくべき情報と言えます。

「月額の利用料」は、老人ホームや介護施設のグレードだけではなく、付帯サービスの種類などによっても変わってきますので、ケース分けするなどして分かりやすく記載するようにしましょう。

「立地・周辺の環境」については、老人ホームや介護施設へのアクセス方法、公共交通機関の最寄り駅、近隣の主要な施設などの説明を入れるなどが適切です。

人によって、街中の利便性の良いところを好む人もいれば、交通は多少不便でも自然に恵まれたところを好む人もいますので、周辺環境も重要な情報です。

「入居者、スタッフの雰囲気」については、和やかで和気あいあいとした雰囲気が伝わるような写真を所々に入れたり、入居者の声のように第三者の視点を入れるなどで「安心して預けられて、本人が楽しく過ごせそうな雰囲気」を伝えられるように工夫しましょう。

また、このアンケート結果での順位は低かったのですが、「スタッフの質」「食事の質・内容」も重視すべきポイントです。

「スタッフの質」については、見学時などに直接会って話をしたり、介護の様子などを実際に見たりしないと判断はできませんが、パンフレットの中には「スタッフの声」や「スタッフインタビュー」などの形で入れるのがおすすめです。

「食事の質・内容」についても、見学時などに試食したりしないと実際のところは分かりませんが、パンフレットには厨房や食堂・実際のメニューの写真などを入れて紹介するなど工夫しましょう。

◉-1-1、頻繁に更新する項目は別紙で紹介する(コスト削減)

パンフレットは紙でできた印刷物なので、一度出来てしまうとWebのように簡単に修正することができません。

頻繁に更新する可能性のある項目は、パンフレットからは省いてWebで公開したり、別紙に印刷したものをパンフレットに挟んだりする方法がおすすめです。

一部の項目の情報更新のためにパンフレット全体を印刷し直すようなことになると、無駄なコストが発生してしまいます。

そうならないように構成を考えるなど、先を見据えて情報を整理していくことが大切です。

◉-2、お客様の声など利用者側の意見を掲載する

老人ホームや介護施設側の目線だけではなく、第三者目線の意見や情報を掲載した方が、選ぶ側から見て分かりやすいパンフレットになります。

手間がかかりますが、たとえば、お客様の声や入居者の親族アンケート、利用者アンケートなどを載せることを検討してみましょう。

◉-3、情報を詰め込みすぎないように注意する

せっかくパンフレットを作るのだからと考えると、どうしても情報を詰め込みたくなってしまいがちです。

しかし、詰め込みすぎたパンフレットは読みにくいため敬遠されやすくなります。

老人ホームや介護施設の入居候補者や家族が比較検討する上で重要な項目だけに絞り込んで、それらをいかにパッと見て分かりやすく伝えられるかを考えることが重要です。

また、文章だけが並んだパンフレットは読む気が起きなくなってしまいますので、写真や図表を配置して読む気にさせる工夫も必要です。

◉-4、施設見学申し込みや電話などの導線を分かりやすく入れる

老人ホームや介護施設への入居をパンフレットだけ見て決めることはほとんどなく、パンフレットを見て問い合わせをしたり、実際に施設を見学してから入居となるケースが多いです。

そのため、問い合わせの電話番号やメールアドレスを記載して、パンフレットを見た人がすぐに分かるようにしておく必要があります。

また、施設の見学申し込みができることも明記しておきましょう。

可能であればQRコードなどを記載して、専用のカレンダーやフォームで申し込みができるような仕掛けを入れ込んで、次のアクションを起こしやすいようにしておくことが重要です。

◉-5、デジタルマーケティングでの活用を見据えて作る

老人ホームや介護施設の紙媒体のパンフレットを制作する際には、WebサイトでPDF化して配布することも考えて構成や配色、デザインなどを検討する必要があります。

WebサイトだけではなくSNSなどへも投稿してデジタルマーケティングへの活用も考えられます。

入居候補者本人は高齢者なのでデジタルにはあまり縁のない世代と言えますが、その子ども世代や親族はデジタルに慣れ親しんでいることが考えられるので、それらと連携した情報発信も必要です。

アナログとデジタルの組み合わせによって、より多くのターゲットに配布することが可能になります。

▶︎パンフレットのようなアナログマーケティングとデジタルマーケティングをどのように連携させていくのかについては、関連記事【デジタル全盛期だからこそ重要なアナログマーケティング戦略】もあわせて参考にしてください。

◉-6、コンテンツマーケティングのできる制作会社に依頼する

パンフレットを制作して資料請求が来たら送付する、紹介会社や病院などに送って配布してもらうというような従来の活用方法だけではなく、老人ホームや介護施設側から積極的にマーケティング活用することによって、さらなる集客につながります。

パンフレットを制作するのであれば、制作だけではなく、そういったマーケティング施策にも精通しているコンテンツマーケティングの会社に依頼するのがおすすめです。

◉ただ配るだけではダメ!デジタルと連携して有効活用しよう

自社広告など集客は行っていたとしても、老人ホームや介護施設を運営している会社の多くは、集客を紹介会社や、病院・居宅介護施設事業所・包括支援センターなどに頼っていることが多いという実情があります。

自社でもより集客できるように、アナログな紙媒体のパンフレットをデジタルマーケティング手法などと連携してターゲットにしっかりと届けられる工夫をすることが重要です。

アナログとデジタルを組み合わせた有効活用方法としては、次のようなものがあります。

・PDF化してWeb上でもターゲットに配布する
・パンフレットの一部をHPやSNSでコンテンツとして活用する
・紹介が生まれやすい場所をセグメントして配布する
・エリアでセグメンテーションして気軽に配りやすいDMやチラシも併用する

それぞれについて、くわしく見ていきましょう。

◉-1、PDF化してWeb上でもターゲットに配布する

パンフレットは紙媒体だけではなく、PDF化してWeb上でターゲットに配布することも考えましょう。

たとえば、公式HPから資料請求すると、PDF資料としてダウンロードできるようにしておくなどです。

メールアドレスなどを入れると資料が自動でメールで送られてくる、という仕組みにしていると資料配布と同時にリストが手に入るのでおすすめです。

◉-2、パンフレットの一部をHPやSNSでコンテンツとして活用する

パンフレットの一部を公式HPやSNSでコンテンツとして活用することも考えられます。

パンフレットの写真や文章をキャプチャ画像としてWeb記事に使ってSEO対策をしたりSNSに投稿したりして、二次利用によって情報を拡散していくことも重要です。

◉-3、紹介が生まれやすい場所をセグメントして配布する

パンフレットの配布場所や配布方法についてもきちんと検討しておく必要があります。

一口で老人ホームや介護施設と言っても、高級な施設から一般の方が利用できるリーズナブルな施設までいろいろなところがあります。

また、付帯サービスの種類も様々です。

そのため自社の老人ホームや介護施設を紹介してくれる可能性のある紹介会社や病院などの医療施設、場所をきちんとリサーチしてセグメンテーションし、パンフレットを配布してもらうようにする必要があります。

また、ネット上の老人ホーム・介護施設探しのサイトに資料請求が来ることもあるので、入居先を探している人の手に確実に渡るように手配しておきましょう。

◉-4、エリアでセグメンテーションして気軽に配りやすいDMやチラシも併用する

パンフレットは1冊当たりの費用が高めなので、配布の前段階としてDMやチラシを配布するなども検討しましょう。

入居候補者がいるかどうかも分からないところにパンフレットを配ると、かなりの出費になります。

そこで、まずは安価なDMやチラシをポスティングして、資料請求が多い地域や、マンションなどをセグメンテーションしてパンフレットを送付するようにすれば、コストを抑えながら集客効果を効率的に上げることができます。

同じ紙媒体であっても、コストの安いものから活用していくことも検討してみましょう。

◉【まとめ】集客につながるパンフレットを制作しよう!

本記事では、集客や入居につながる老人ホームや介護施設のパンフレットを制作するためのコツや活用方法について、くわしく解説しました。

パンフレットは入居施設を決める上で、入居希望者が必ず見る重要な媒体です。

入居者が安心して両親や祖父母、親族などを預けられるような安心感や、比較検討に必要な情報を分かりやすく掲載し、選ぶ決め手となるようなパンフレット制作を心がけましょう。

また、せっかくパンフレットを制作するのですから、デジタルマーケティング施策などとも連携し、自社でも集客がしっかりできるような活用方法を検討することが重要です。

もし、集客につながるパンフレット制作をご希望であれば、デジタルマーケティング施策とアナログマーケティング施策、どちらにも精通するフォーウェイまでご相談ください。

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