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2022.05.31

Branding, Marketing

出版マーケティングの効果的なプロモーションとは? 広告手段も解説

経営者が書籍出版に取り組む上で懸念となるのは費用対効果でしょう。

書籍の売上という指標はあれど、そこからの集客や採用など、直接的な効果として数値管理するのは難しいものです。

今回は書籍出版を実行する上で、どのようなプロモーション施策が実施できるのかや、書店やAmazonを活用した具体的な広告手法を解説します。

広告宣伝としての書籍出版

企業が書籍出版を検討するとき、基本的には広告宣伝の一環として捉えているはずです。

近年、実績のある著名な作家でも初版部数が抑えられる業界事情もあり、書籍をベストセラーにして印税で稼ぐ、という方法論は難しくなっています。

そのため、企業が出版という広告宣伝手法を実施する際、大切にしてほしいのはそもそもの目的とターゲットです。

目的とターゲットが曖昧なまま企画を進めると、読者に選ばれないひとりよがりな内容になりがち。あらゆるマーケティングの設計と同じく、ペルソナを作ることはとても重要です。

さらに重要になるのが出版後の書籍の活用方法。自社で営業ツールや採用ツールとして活用するのであれば、手元に何部必要かを考えたり、どのようなプロモーションを仕掛けてどのような人に届けるかを考えたりしなくてはなりません。

▶企業の出版については、関連記事【企業の自費出版を考えるーー効果的な戦略の組み立て方と出版社の選び方】もあわせて参考にしてください。

出版後のプロモーションにはどのような手法がある?

書籍出版を企業のブランディングや広告宣伝のために実施する場合、書店に流通することが大前提です。

書店に流通すらしない自費出版は自己満足になってしまいます。

では、書店を活用した販促プロモーションにはどのようなものがあるのでしょうか。

企業の認知度を上げる書店プロモーション

書籍出版後の書店でのプロモーションには次のような施策があります。

・出版社の流通網を活用した配本
・大口買取を前提としたランキング獲得
・一定部数買取を前提とした店頭プロモーション
・効果的に露出力を高めるポスタープロモーション

ほか、書店ならでは広告メニューもありますが、まずは書籍の販売促進のためのプロモーションを順に紹介します。

◆出版社の流通力がカギ! 戦略的な配本

「出版社の流通網を活用した配本」については、全国への流通網が整う実績ある大手出版社から出版することが大前提です。

代表的な例として、ダイヤモンド社、日経BP、幻冬舎メディアコンサルティング、クロスメディア・パブリッシングがあります。いずれも出版にかける費用としては高額ですが、流通力は高く、しっかりと書店に並ぶメリットは十分に享受できるでしょう。

当社フォーウェイの提携出版社としては、主婦の友社や小学館、宣伝会議グループの日本ビジネス出版など。いずれも雑誌やウェブメディアの発信も積極的に行なっている版元を選定しているのが特徴です。

これらの大手出版社の流通網を活用すれば、2000〜3000部程度制作すれば、全国の大型〜中堅の書店には十分に配本できます。店頭に平積みや面陳されるかは書店員の判断になるため、一概には言えませんが、十分に露出力を高められる施策です。

出版社によって対応は異なりますが、重点配本という方法で、自社の商圏の書店に厚めに配本するという戦略的なマーケティング施策をとることも可能です。

◆実績として打ち出せる! ランキング買取

「大口買取を前提としたランキング獲得」は、一度に100冊〜500冊など、大口の買取を約束することで、書店の週間ランキングで1位を獲得できる施策です。

1位が獲得できる冊数は書店の規模感や販売力、立地に応じて変わるため、各書店に確認が必要です。ビジネス系の販売に長けた出版社であれば、どの程度の冊数で1位が取れるかは経験則で即答できるでしょう。

ランキング1位を獲得すれば、自社のホームページで掲載することでブランディング効果が高められます。

書籍販売促進のため、新聞広告を実施する際にランキング情報を掲載することで、「この本は売れている!」という説得力を持たせるのにもひと役買います。

◆露出力を高めるには買取プロモーションを活用!

「一定部数買取を前提とした店頭プロモーション」は、書店と書籍を一定数買取する約束を取り付けて、一定期間大型展開を実施してもらう方法です。

ランキング買取との違いは、一括で何百冊も買取するのではなく、たとえば50冊の展開を依頼して、1ヶ月後に売れ残った書籍を買い取るという条件です。

近年、出版業界では返品率の高さが問題視されています。出版科学研究所のデータによると、書籍は35.7%もの返品率。比較的返品の少ないベストセラーも含めた数字のため、実質的に売れない書籍についてはもっと多いと考えて間違いではありません。

書店からすれば、全て買取の条件となれば、返品する必要もなく売上も担保されるので嬉しい提案です。

通常の配本ではなかなか読者に手に取られない可能性もあるため、一定部数の買取を条件に1ヶ月といった期間で展開をしてもらうと販売促進にもつながり、企業の認知向上にもなるでしょう。

くわえて、買取りした書籍はセミナーでプレゼントしたり、営業活動で顧客に配布したりできるので、長期的に活用する施策としては有効なプロモーションです。

◆書棚以外でも認知促進が図れる! 有力なポスター展開

「効果的に露出力を高めるポスタープロモーション」は、書店側に一定のプロモーション費用を支払うことで、店頭の目立つ場所で大型の展開をしてもらえます。

ポスター制作は別途出版社と調整する必要がありますが、展開書籍の近くや店内の目立つ場所にポスター掲出も同時にしてもらえるので、認知度を上げるのに効果的です。

買取プロモーションと大きく異なるのは、書籍を買取りする必要がない点。書店に場所代を支払うイメージでしょうか。

自社でまとまった書籍が必要ない場合は、ポスター付きで展開ができるプロモーションはおすすめの手段です。

書店の広告プロモーション

書籍を販売促進するプロモーションのほか、書店ならではの広告メニューも存在します。

なかでも特に人気のあるメニューを一部紹介します。

◆ブックカバーやしおりの配布

書店の来店客の多くは、好奇心旺盛で知識欲求とリテラシーの高い人たちです。

書籍を購入する人たちに大人気なのが、ブックカバーやしおりです。多くの読者の手に渡り、読書の際には肌身離さず持参しているアイテムと言えるでしょう。

店頭でプロモーションする書籍と連動したようなブックカバーやしおりのデザインを作成し、店内に設置、もしくは店員に配布してもらうことで多くの人たちの手に届けることができます。

書籍と直接関係のない自社の告知も可能です。QRコードを設置して、誘導したいサイトへのアクセスを促せるのも企業側として大きなメリットになるでしょう。

ただし、事前に審査はあるので、公序良俗に反する内容などはもちろん掲載は難しいです。

◆店頭看板やデジタルサイネージ

書店に設置されている看板やデジタルサイネージは人気の広告メニューです。

大型書店に設置される懸垂幕や屋外看板など、書店の来店客以外の通行人も目にする広告物のため、「見たことある」という状態を作り出すには有効な手段です。

特に、近年人気が高まっているのがデジタルサイネージです。

店内に設置された液晶モニターに映像だけでなく音声まで配信されるため、来店客の多くの目を惹きます。

◆イベントスペースを活用した講演会の実施

旗艦店と呼ばれる大型の書店であれば、イベントスペースを有していることが多いです。

著名人が登壇してのトークイベントやサイン会が実施されることが多いですが、企業の告知スペースとしても活用できます。

書籍出版する場合は、書籍のテーマに沿ったセミナーイベントを開催すると良いでしょう。通常、自社で開催するセミナーとは異なった客層の集客も可能になります。

Amazonの販売促進広告

企業の広告の一環で書籍出版する際に気をつけてほしいのがネット書店への配本です。

一部Amazonのみに流通する手法もありますが、リアル書店と異なるのは著者名やタイトルを知らないと書籍にたどり着かない点です。

リアル書店であれば、目的のジャンル別の棚に足を運ぶことで、意外な一冊に出合う可能性がありますが、Amazonの場合はそれがありません。

ただし、書籍の存在を知らない層にも知らしめる方法は存在します。

Amazonのスポンサー広告です。ターゲットが明確であれば、そのターゲットが検索しそうなキーワードをスポンサー広告で設定することで書籍の販売促進につながるのです。

大手出版社で書籍出版を実施するのはコストがかかります。

そのため、Amazonを中心に流通をして、スポンサー広告で狙ったターゲットに手に取ってもらう戦略も検討の余地はあるかもしれません。

▶ネット書店の利用者が増えている事実については、関連記事【本を出版したい! 経営者が取り組むべき書籍出版とは】でも解説しているので、あわせてご覧ください。

プロモーション方法も大事だが選ばれる書籍づくりはもっと重要

以上のように、書籍出版した後の効果的なプロモーション施策について、さまざま紹介しました。

どのように告知し、自社の考えを知ってもらうかという手段は確かに大切です。

ただし、マーケティングの基本は目的とターゲットの明確化。そして設定したターゲットに興味を持ってもらえる企画を作り出すことです。

このように書籍出版の入口から出口までトータルでプロデュースしてくれる営業マンや編集者に相談することも一つの選択肢にしてほしいところです。

参考:フォーウェイのブランディングサービスについてはこちらから参考:フォーウェイのブランディングサービスについてはこちらから

執筆者:江崎雄二(株式会社フォーウェイゼネラルマネージャー)

福岡県出身。東福岡高校、山口大学経済学部経営法学科卒業。大学卒業後、月刊誌の編集者兼ライターに携わる。その後時事通信社での勤務を経て、幻冬舎グループに入社。書店営業部門の立ち上げメンバーとして活躍後、書籍の販売促進提案のプロモーション部を経て、法人営業部へ。東京と大阪にて書籍出版の提案営業を歴任し、2020年11月、株式会社フォーウェイに参画。グループの出版社、株式会社パノラボの流通管理も担う。

 

 

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