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2026.03.02

Branding, Marketing

顧客エンゲージメントとは?高めるメリットや施策、成功事例を解説

情報や選択肢があふれる現代では、顧客は日々、数え切れないほどの企業メッセージに触れています。

その結果、「どの企業を選べばよいのか分からない」「何を基準に信頼すればいいのか判断できない」と感じる人が増えています。

こうした環境で、価格の安さや一時的な露出量だけで顧客を獲得し続けることは、以前にも増して難しくなっています。

実際、多くの企業が似たような訴求を行う中で、違いが伝わりにくくなっているのが現状です。

そこで重要になるのが、短期的な集客ではなく、顧客との関係性そのものを育てていく「顧客エンゲージメント」という考え方です。

顧客との信頼や共感を積み重ねることで、価格競争に巻き込まれることなく、長期的に選ばれ続ける企業へと成長していくことができます。

この記事では、顧客エンゲージメントの基本的な考え方や高めるメリット、具体的な施策や成功事例を詳しく解説します。

目次【本記事の内容】

執筆者:仲山洋平(株式会社フォーウェイ代表取締役、クリエイティブディレクター)

慶應義塾大学経済学部卒業。清水建設株式会社を経て、幻冬舎グループ入社。企業出版の編集者として金融、IT、不動産、企業創業記などを中心に200冊以上の書籍を担当。2020年2月、東京編集部責任者を最後に幻冬舎グループを退職し、出版プロデューサー・マーケティングアドバイザーとして創業。同年9月、株式会社フォーウェイとして法人化、代表取締役に就任。2021年11月には「日本の地域ビジネスを元気にする」というビジョンを掲げ出版社パノラボを設立。

顧客エンゲージメントとは?

顧客エンゲージメントとは、単なる購買行動や一時的な満足度ではなく、企業やブランドに対して顧客が信頼や共感を持ち、自発的に関わり続けようとしている状態を示す概念です。

商品やサービスを利用したかどうかではなく、企業の考え方や姿勢に価値を感じ、関係を続けたいと思っているかどうかに着目する考え方です。

経営の視点では、売上や取引回数とは切り離して、顧客との関係性の深さを見る必要があります。

顧客エンゲージメントの理解があるかどうかで、取るべき戦略の方向性は変わります。

◉-1、顧客満足度との違い

顧客満足度は、商品やサービスを利用した結果として期待を満たしていたかどうかを測る指標で、過去の体験に基づいて数値化されます。

そのため、一定の満足を得られていても、次の選択につながるとは限らず、今より安い選択肢や便利な代替手段があれば、顧客は容易に離れていきます。

一方、顧客エンゲージメントは、利用後も含めて企業にどれだけ関心を持ち、関係を続けたいと感じているかを示すものです。

満足したかどうかではなく、その企業と今後も関係を続けたいと思えるかどうかという、信頼や共感といった感情面の要素を指します。

エンゲージメントが高い顧客は、多少の条件差があっても関係を継続しようとします。

エンゲージメントの違いによって、取引が一度きりで終わるか、長期的な支持につながるかが分かれます。

◉-2、顧客ロイヤルティとの違い

顧客ロイヤルティは、特定の企業やブランドを繰り返し利用している状態を指します。

ただし、必ずしも「好きだから」利用しているとは限らず、なんとなく続けている、あるいは切り替えが面倒で利用し続けている場合もあります。

一方で顧客エンゲージメントは、企業の考え方や姿勢に共感し、「この企業と関わり続けたい」と顧客自身が感じている状態です。

顧客ロイヤルティは行動の結果に過ぎませんが、顧客エンゲージメントはつながり続ける行動を生み出している理由そのものです。

顧客エンゲージメントが重要な理由

市場に情報があふれ、顧客が自ら比較検討することが当たり前になった現在、従来型のマーケティングだけでは成果を出しにくくなっています。

その理由として次の3つを挙げることができます。

  • 情報の信頼性の欠如により、選択が困難になっているから
  • デジタル広告の競争激化により、広告費が高騰しているから
  • 機能や価格により、差別化の限界に達しているから

それぞれの理由について詳しくみていきましょう。

◉-1、情報の信頼性の欠如により、選択が困難になっているから

インターネットやSNSの普及により、顧客は大量の情報を簡単に得られるようになりました。

しかし、情報の多くは断片的で、企業ごとの考え方や姿勢まで伝わりにくいのが実情です。

広告的な表現も増えた結果、顧客は複数の企業を比較しても違いを判断できず、「どこも同じ」に見えてしまいます。

結果、顧客は情報を集めても企業ごとの違いを判断できず、安心して選択することが難しくなっています。

◉-2、デジタル広告の競争激化により、広告費が高騰しているから

広告配信の主戦場がデジタルに移行したことで、多くの企業が同じプラットフォームに集中するようになりました。

結果、入札競争が激化し、以前と同じ施策でも広告費だけが上がり、十分な成果を得にくくなっています。

広告を出せば集客できた時代とは異なり、現在は成果を維持しようとするほどコストが膨らむ構造になっているのです。

このように、広告費が上がり続ける仕組みそのものが、経営上の大きな負担になっています。

◉-3、機能や価格により、差別化の限界に達しているから

多くの市場で製品やサービスの品質が一定水準に達し、機能面での優位性があっても競合にすぐ模倣されるようになっています。

かつては強みとして機能していた特徴も短期間で一般化し、選ばれる理由になりにくくなりました。

価格による訴求も一時的な効果にとどまり、価格競争が続けば利益率を下げる結果につながります。

このように、機能や価格では持続的な差別化を図れなくなっている点が、現在の課題です。

顧客エンゲージメントを向上させるメリット

顧客エンゲージメントが高まることの具体的なメリットとして、次の3つが挙げられます。

  • 広告費・営業コストを抑えられる
  • 一人の顧客から得られる売上・利益を長期的に伸ばせる
  • 顧客自身が紹介者となり、新規顧客を連れてきてくれる

どのようなメリットなのかを詳しくみていきましょう。

◉-1、広告費・営業コストを抑えられる

顧客エンゲージメントが高まると、新規顧客の獲得を広告だけに依存する必要がなくなります。

既存顧客との関係が継続することで、リピートや再利用が自然に生まれ、新規獲得に頼らなくても一定の成果を維持できるようになるからです。

さらに、満足度の高い顧客が周囲に企業を紹介することで、新たな顧客との接点が生まれるケースも増えていきます。

そして、広告出稿の頻度や規模を抑えることが可能になるのです。

また、企業の考え方や提供価値をすでに理解している顧客に対しては、営業活動も効率化されます。

毎回ゼロから説明する必要がなくなり、提案にかかる時間や人員を減らせるからです。

広告費や営業コストが抑えられることで、費用を投下し続けなければ成果が出ない状態から脱却し、利益構造の安定が実現しやすくなります。

◉-2、一人の顧客から得られる売上・利益を長期的に伸ばせる

顧客エンゲージメントが高い顧客は、価格だけを基準に企業を選ぶのではなく、企業の価値や考え方に納得したうえで取引を続けます。

そのため、値引きに頼らなくても関係が継続しやすく、追加提案や長期契約といった取引が自然に生まれやすいです。

一度の取引で終わらず、時間の経過とともに関係が深まっていくことで、一人の顧客から得られる売上や利益を長期的に伸ばすことが可能になります。

◉-3、顧客自身が紹介者となり、新規顧客を連れてきてくれる

顧客エンゲージメントが高い顧客は、自身の体験を通じて企業の価値を自然に周囲へ伝えるようになります。

このような紹介による接点では、実体験に基づく紹介であるため信頼性が高く、最初から一定の理解や共感を持った状態で話が進むことが特徴です。

その結果、価格や条件だけで比較されにくくなり、成約までのリードタイムも短縮できます。

こうした紹介が積み重なることで、質の高い新規顧客が安定的に生まれるようになります。

顧客エンゲージメントを測る指標

顧客エンゲージメントを測る指標としては、次表のようなものがあります。

指標名意味顧客エンゲージメントとの関係
NPS(ネットプロモータースコア)顧客がどれだけ「人に勧めたい」と感じているか感情的なエンゲージメントや信頼度を可視化できる
リピート率一度利用した顧客が、再度利用している割合サービスやブランドとの継続的な関係性を示す
解約率一定期間内に離脱した顧客の割合エンゲージメント低下の兆候を把握できる
LTV(顧客生涯価値)一人の顧客が生涯で生み出す売上・利益エンゲージメントの総合的な結果指標

顧客エンゲージメントを最大化する施策

顧客エンゲージメントを高めるための代表的な施策として、次の6つが挙げられます。

  • SNS・デジタル広告
  • オウンドメディア・Webコンテンツ
  • 動画・オンラインセミナー
  • オンラインコミュニティ
  • リアルイベント・展示会
  • 書籍出版(ブックマーケティング)

それぞれの施策の特徴について見ていきましょう。

◉-1、SNS・デジタル広告

SNSやデジタル広告は、短期間で多くの人に情報を届けられる施策です。

拡散力が高く、認知を一気に広げられる点は強みになります。

しかし、接触時間が短く、情報が次々と流れていくという特性があります。

そのため、企業の考え方や背景までを深く伝えることは難しく、理解や信頼の形成にはつながりにくいことも特徴です。

認知獲得には効果的な施策ですが、顧客エンゲージメントを高める手段としては限界があります。

▶︎SNSの詳細については、関連記事【【保存版】SNS運用とは?手順や失敗例、集客につなげる運用術を解説!】もあわせて参考にしてください。

◉-2、オウンドメディア・Webコンテンツ

オウンドメディアやWebコンテンツは検索流入を獲得しやすく、継続的な集客にはおすすめです。

しかし、誰でも情報発信ができる環境では、内容の真偽や深さが伝わりにくいこともあります。

その結果、広告的な情報として受け取られてしまうケースもあり、理解は進んでも信頼や共感にまでは至りにくいという課題を抱えています。

◉-3、動画・オンラインセミナー

動画やオンラインセミナーは、視覚や音声を通じて情報を伝えられる施策です。

文章だけでは伝えにくいニュアンスや温度感を共有でき、内容理解を深めやすい特徴があります。

一方で、視聴後に情報が手元に残りにくく、時間の経過とともに内容が忘れられやすいです。

継続的な接点や振り返りの仕組みがなければ、長期的な信頼構築には限界があります。

◉-4、オンラインコミュニティ

オンラインコミュニティは、参加者同士の交流を通じて、企業との関係性を深めやすい施策です。

一方で、コミュニティを維持するには継続的な運営が不可欠です。

投稿内容のチェックや参加者対応、活性化を促す企画の実施などに、一定の人員と時間が求められます。

効果が期待できる反面、経営資源に余裕がない場合は負担が大きくなりやすく、再現性や継続性が課題になることもあります。

◉-5、リアルイベント・展示会

リアルイベントや展示会は、対面で直接価値を伝えられる施策です。

その場で信頼関係を築きやすい点が強みといえます。

一方で、開催場所や日程に制約が生じやすく、参加できる人数にも限りがあります。

また、継続的に実施するにはコストや労力がかかる点も見過ごせません。

当日の熱量は高まりやすいものの、関係性を長期的に維持する仕組みとしては安定しにくい側面があります。

◉-6、書籍出版(ブックマーケティング)

書籍出版は、企業の知見や考え方を体系立てて伝えられる数少ない施策です。

短時間の接触では伝えきれない、事業の背景や意思決定の考え方、価値観までをまとめて伝えられるため、顧客に深い理解と信頼を持ってもらうことができます。

広告のように一過性で時間が経つと消えてしまう情報とは異なり、手元に残り繰り返し読まれることで、長期的な関係構築を後押しする資産になり得るからです。

結果として、書籍は顧客エンゲージメントを継続的に高めるための基盤となります。
▶︎書籍出版の詳細については、関連記事【企業出版の効果とは?費用相場や成功のポイント、事例を徹底解説】もあわせて参考にしてください。

書籍出版によって顧客エンゲージメントの向上に成功した事例

書籍出版(企業出版)を通じて自社の知見や価値観を伝えることで、顧客との関係性を変えた企業は少なくありません。

ここでは、書籍を起点に信頼を獲得して成果につなげた2つの事例を紹介します。

  • 書籍出版が顧客の役割を変えた会員ビジネスの事例
  • 顧客との関係性を深めたサプリメントメーカーの事例

それぞれ詳しく見ていきましょう。

◉-1、書籍出版が顧客の役割を変えた会員ビジネスの事例

健康会員ビジネスを行う企業が、自社の提唱する耳ツボダイエットの重要性・有用性を的確に言語化するために書籍を出版しました。

出版プロモーションとして全国書店への配本に加え、Web広告も実施したことで、Amazonの「ビジネス実用本」カテゴリでランキング1位(総合3位)を獲得しました。

さらに書籍の特設LPを制作し、会員から見込み会員へ書籍を紹介しやすい導線を整備。

LPでは体験者の声も活用し、紹介活動を後押ししました。

その結果、出版から半年後には新規会員が500人以上増加し、集客とブランディングの両面で成果につながりました。

◉-2、顧客との関係性を深めたサプリメントメーカーの事例

女性向けサプリメントメーカーの経営者は、企業としての信頼性を高め、既存顧客・新規顧客のファン化を進める施策として書籍を出版しました。

書籍では社長自身の人生経験にも触れながら、女性が抱える悩みに寄り添う内容としてまとめ、ブランドの思想が伝わる構成にしています。

出版後には、既存顧客向けに「書籍プレゼント」キャンペーンを実施したところ、想定の6倍を超える応募が集まり、多くの顧客との接点を生み出しました。

実際に読者からは「社長の考え方を知って、企業への好感度が高まった」といった感想も届き、関係性強化につながっています。

さらに、出版実績が自社ウェブメディア上の信頼性を後押しし、新規顧客獲得面でも勢いが増した実感が得られたといいます。

▶︎【事例コラム】”書籍無料プレゼント”に想定の6倍の応募、リピート率アップにインパクト!サプリメントメーカーの出版プロジェクト

【まとめ】量から質の時代へ、書籍出版は最強の顧客エンゲージメント戦略になる

この記事では、顧客エンゲージメントの基本的な考え方や高めるメリット、具体的な施策や成功事例について解説しました。

価格や広告だけで選ばれる時代が終わり、企業の考え方や価値観に共感した顧客が、長期的に関わり続けるかどうかが重要になっています。

こうした市場環境の変化の中で、書籍出版は自社の知見や価値観を体系的に伝え、顧客との信頼関係を長期にわたって築くことができる効果的な手段となります。

書籍を通じて顧客と深くつながることが、価格競争を脱却し、ファンに支えられる経営を実現する第一歩です。

フォーウェイでは、書籍出版を顧客エンゲージメント向上の戦略として活用するブックマーケティングサービス(企業出版)を展開しています。

ブックマーケティングサービスを通じて、顧客との関係性を長期的に育て、安定した事業基盤の構築につなげることができます。

ブックマーケティングに関するご相談なら、お気軽にフォーウェイまでお問い合わせください。