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2024.05.31
Branding, Marketing
ビジネス書出版で成功したい経営者必読!信頼性を高め読者を集客する方法とは
企業経営者であれば、自社のブランディング戦略の一環としてビジネス書の出版を選択肢に入れている方もいらっしゃるのではないでしょうか。
ビジネス書の出版は、その企業にさまざまな効果をもたらしてくれます。
本記事では、ビジネス書の出版方法やメリット・デメリット、具体的な成功事例などについてくわしく解説します。
目次【本記事の内容】
- 1.ビジネス書の出版についての基本知識
- 1-1.ビジネス書とは
- 1-2.ビジネス書のジャンルやテーマ
- 2.ビジネス書の出版方法について
- 2-1.商業出版/出版社主導で認知度を上げる出版方法
- 2-2.自費出版/名刺代わりの書籍を制作する出版方法
- 2-3.企業出版/企業課題を解決する企業主導の出版方法
- 3.ビジネス書出版のメリット
- 3-1.メリット①:ブランディングの確立による信頼性の向上
- 3-2.メリット②:受注確度の高い顧客を集客できる
- 3-3.メリット③:ビジネスの知見や経験を体系化できる
- 4.ビジネス書出版のデメリット
- 4-1.デメリット①:一定のコストがかかる
- 4-2.デメリット②:数値分析がしづらい
- 5.ビジネス書出版に関する市場動向とトレンド
- 5-1.書籍の刊行点数とビジネス書の市場動向
- 5-2.2024年度版:トレンドのビジネス書を紹介
- 6.ビジネス書を出版するための具体的な流れ
- 6-1.プロセス①:書籍のテーマやターゲット読者を明確化
- 6-2.プロセス②:企画の作成と目次づくり
- 6-3.プロセス③:原稿執筆(自分で執筆orライターが執筆)
- 6-4.プロセス④:原稿のチェックや編集
- 6-5.プロセス⑤:組版とカバーデザイン
- 6-6.プロセス⑥:再校や最終校正
- 6-7.プロセス⑦:印刷・製本
- 6-8.プロセス⑧:書店営業や各種プロモーションの準備
- 6-9.プロセス⑨:取次と配本調整、部決
- 6-10.プロセス⑩:新刊配本、書籍発売
- 7.成功したビジネス書の事例紹介
- 7-1.事例①:新規事業の集客と本業集客の両立に成功したビジネス書出版の経営者
- 7-2.事例②:メインターゲットの集客に成功し売上を倍増させたビジネス書出版の経営者
- 7-3.事例③:SNSとの相乗効果で圧倒的なブランディングに成功したビジネス書出版の経営者
- 8.ビジネス書を出版する出版社一例
- 8-1.幻冬舎メディアコンサルティング
- 8-2.日経BP社
- 8-3.ダイヤモンド社
- 8-4.東洋経済新報社
- 8-5.プレジデント社
- 8-6.クロスメディア・パブリッシング
- 8-7.パノラボ
- 9.まとめ
ビジネス書の出版についての基本知識
最初に、ビジネス書を出版するに際して知っておくべき基本知識について説明します。ビジネス書とは
ビジネス書とは、ビジネスに役立つ知識やノウハウ、経営・経済・自己啓発などをテーマにして書かれた書籍のことをいいます。 たとえば、経営に関するビジネス書には、経営の考え方やノウハウ、事例などが、マーケティングに関するビジネス書であれば、マーケティング理論や手法、事例などが紹介されています。 ビジネス書を購入する読者の多くは企業経営者や会社員などです。 自分自身のビジネスや仕事に活かせる知識やノウハウ、気付きなどを得ることを目的として購入されます。 また、ビジネスで成功した人の考え方や価値観、生き方、人生などを知ることによって、自分自身のスキルや教養の向上に役立てたいという目的で購入されることもあります。ビジネス書のジャンルやテーマ
ビジネス書はいろいろなジャンルに分けることができ、大別すると「経営」「経済」「ビジネススキル」「自己啓発」などに分けられます。 さらに次のように業種やテーマによってより細かいジャンルに分かれています。- ・会社経営
- ・経営学
- ・マーケティング
- ・組織
- ・リーダーシップ
- ・ビジネススキル
- ・自己啓発
- ・投資全般
- ・不動産投資
- ・株式投資
- ・資産形成、資産運用
- ・金融・保険
- ・経済
- ・相続対策
- ・節税対策
- ・人事・労務管理
- ・起業・開業
- ・営業
ビジネス書の出版方法について
ビジネス書の出版を視野に入れている方にとって、どのような出版方法があるのかは気になるところでしょう。 一般的な出版方法には「商業出版」「自費出版」「企業出版」の3つがありますが、ビジネス書の出版方法としては、向き不向きがあります。 以下では、それぞれについて詳しく説明します。商業出版/出版社主導で認知度を上げる出版方法
「商業出版」は、出版社が主導して認知度が上がる出版方法で、出版社が利益を出すために行う出版方法です。 出版費用はすべて出版社が負担するので、書籍の企画なども出版社が行います。 また、その企画の書籍の著者を誰にするかを決めるのも出版社です。 つまり、著者が「商業出版したい」と思ってできるような出版方法ではないので、ハードルが高いと言えます。 著者に知名度があったり、SNSのフォロワー数が多かったり、ネット上でバズったコンテンツなどを持っていない限り現実的ではないと言えるでしょう。自費出版/名刺代わりの書籍を制作する出版方法
「自費出版」は、企業経営者などが名刺代わりに顧客や取引先などに配るための書籍を制作する出版方法で、出版費用はすべて著者(企業経営者など)が負担します。 もともと書籍の形にすることが目的の出版方法なのですが、せっかくコストをかけるので、ただの名刺代わりにするだけではなく、長期的に見て投資対効果のある経営施策として検討すべきでしょう。 たとえば、書店に流通させて自社のブランディングや信頼性の向上、新たなビジネスチャンスの獲得のために活用できるようにした方が良いと考えられます。企業出版/企業課題を解決する企業主導の出版方法
「企業出版」は、企業が抱えている経営課題を解決するための出版方法で、出版費用は全額企業負担です。 解決できる経営課題としては、「自社の商品やサービスの認知度を高めたい」「従業員に企業理念を浸透させたい」「採用活動のミスマッチを減らしたい」などです。 書籍には「信頼性が高い」「ストーリー性がある」「長期的に活用できる」という特徴があるので、企業が顧客や従業員に伝えたいメッセージをしっかりと形にすることができます。 費用負担については「自費出版」と同じく著者が負担しますが、「企業出版」では出版社の販路を利用して全国の書店などで販売することが可能です。 このように、「企業出版」は、企業が書きたいテーマのビジネス書を出版することができ、かつ読者からの反響なども期待できるプロモーションを前提とした出版方法です。ビジネス書出版のメリット
ここでは、ビジネス書を出版することによってどのようなメリットが得られるのかについて説明します。 代表的なメリットは次の3つです。メリット①:ブランディングの確立による信頼性の向上
書籍などの紙メディアに対する信頼性は非常に高いものがあるので、本を出版することによってブランディングが確立して信頼性や知名度が向上するという効果が期待できます。 本を出版するとその道の専門家と見られるようになるので、競合他社との差別化にも有効な施策となります。 営業マンが顧客を訪問したときに「本を出版した会社の方ですね」と言われて営業活動がやりやすくなったという実例もあるように、必ずしも大ヒット作にはならなくても興味を持って読んでくれている方がいるのもビジネス書出版のメリットです。 近年ではホームページやブログで、自社の商品やサービスの魅力や優位性をアピールする手法が注目されていますが、デジタルメディアよりはアナログな紙メディアの方が高い信頼性が得られます。 同じ消費をするのなら、信頼性の高い会社の商品やサービスを利用したいという消費者心理に応えることができるのもビジネス書出版のメリットということができます。メリット②:受注確度の高い顧客を集客できる
ビジネス書は自分のお金を出して購入するものなので、購入した読者は自社の商品やサービスに興味や関心を持っている質の高い潜在顧客だと判断することができます。 また、ホームページやブログの記事、テレビCM、ネット広告と違って、顧客に伝えることができる情報量が圧倒的に多いため、書籍をじっくりと読んでもらうことによってさらに受注確度の高い顧客に変わっていくことが期待できます。 実際に多くの経営者がビジネス書を出版しているのは、受注確度の高い顧客を集客できるから、と言っても過言ではないでしょう。メリット③:ビジネスの知見や経験を体系化できる
個人事業でない限り一つの企業には複数名が在籍していて、それぞれの人が事業経営のための役割を担っているはずです。 つまり、多くの知見や経験、ノウハウが各個人にバラバラに蓄積されていることになります。 ビジネス書を出版することをきっかけとして、社内の人材が分散して保有している知見や経験、ノウハウを集約して体系化して共有することが可能となります。ビジネス書出版のデメリット
一方、ビジネス書を出版することによるデメリットもあり、代表的なものは次の2つです。デメリット①:一定のコストがかかる
ビジネス書の出版方法でも説明したように、多くのビジネス書は「企業出版」によって出版されています。 つまり、経営課題を解決するための手段と考えられるので、ある程度のコストがかかるのは仕方がないのですが、ビジネス書の出版には少なくとも数百万円程度の費用がかかります。 実際に出版する際には投資対効果の検討も行うことになりますが、一定のコストがかかるという点はデメリットと言えるでしょう。デメリット②:数値分析がしづらい
前項のメリットの中で紙メディアである書籍の信頼性が高いことを挙げましたが、逆に書籍という特性から数値分析がしづらいというデメリットがあります。 この点、ウェブ広告の場合は表示回数やクリック数などが容易に収集できるので、数値分析によって広告効果を把握することができます。ビジネス書出版に関する市場動向とトレンド
ビジネス書の出版を検討中の方にとって、その市場動向やトレンドについては気になるところでしょう。 以下では、これらについて説明します。書籍の刊行点数とビジネス書の市場動向
総務省による2022年の日本統計年鑑によれば、1年間に刊行される書籍は約7万点です。 この統計にはビジネス書という分類がないため正確な数値は分かりませんが、ビジネス書は「社会科学」「工学工業」「産業」「語学」のいずれかに分類されているので、この4つの分類の合計2万点に含まれると考えられます。 このことから、年間約1万点のビジネス書が刊行されているものと推測されます。 1年間に刊行される約7万点の書籍のうち約1万点がビジネス書であるということを考えると、ビジネス書の市場は非常に堅調であるということができるでしょう。2024年度版:トレンドのビジネス書を紹介
ここでは、2024年にトレンドとなっているビジネス書11冊を一挙に紹介します。 ◆営業の科学 セールスにはびこるムダな努力・根拠なき指導を一掃する 営業1万人・お客様1万人、合計1万人の調査による膨大な検証分析をもとに12年間・営業4万人を指導してきた著者が、「お客様の本音がわからない」という悩みで直面する各プロセスの「壁」を乗り越えるノウハウを一冊に凝縮しました。 「成果を出す営業のメカニズム」をデータとロジックで裏づけした渾身の一冊です。 ◆The Intelligent Sales AIを活用した最速・最良でクリエイティブな営業プロセス どんな業種、どんな相手先、どんなプロダクトにも適用できる「究極の営業手法」の全てを本書で大公開しています。 「企業分析」「リストアップ」「ターゲティング」「提案資料作成」「商談の相談役」など営業活動の全てを生成AIがサポートしてくれることによって劇的な業務効率化が可能になります。 ◆経営中毒 社長はつらい、だから楽しい 大企業からベンチャーまで1000社以上の企業変革を支援してきたエッグフォワード代表徳谷智史氏が、組織マネジメントで起こるトラブル・苦難を赤裸々に告白した一冊です。 「裏切り」「資金枯渇」「孤独」これらが組織を強くする、全企業人必読の「経営指南書」です。 ◆ビジネス会食 完全攻略マニュアル すべての食事会を成功に導く最強の実務メソッド 発売わずか1ヶ月で2.1万部を突破しました。 大手広告代理店出身、非体育会系、アルコールに弱い著者が最大28回/月の会食経験から編み出した会食・食事会を成功に導ける必勝メソッド、体系的ノウハウを全網羅しました。 ◆ユニクロ 圧倒的な筆力で描き出す、迫真のノンフィクションの決定版です。 閑古鳥の鳴く商店街でくすぶっていた青年柳井正氏が「ユニクロ」を創業して一流経営者にのし上がるまでの知られざる暗黒時代、製造小売業への挑戦、東京進出、フリースブームの到来、集まる仲間たち、古参社員との別れ、苦戦する海外展開、ブラック企業批判、情報製造小売業への進化、柳井正とその夢に惹かれた同志たちの長き戦いをリアルに描き出した一冊です。 ◆「やりたいこと」も「やるべきこと」も全部できる! 続ける思考 「これならできる」「続けることへの苦手意識がなくなる」「もはや継続が趣味になる」と反響続々。 三日坊主のための等身大の習慣本がついに完成しました。 継続の方法だけではなく「苦手意識のなくし方」「楽しみ方」「自分を変える力」も知ることができます。 「習慣の本」なのに、なぜかクスッと笑えて泣ける画期的な一冊、その読書体験をぜひお楽しみください。 ◆「起業参謀」の戦略書 スタートアップを成功に導く「5つの眼」と23のフレームワーク ベストセラー「起業の科学」「起業大全」の著者田所雅之氏の最新刊です。 発売5日で大重版3刷決定、Amazon3部門ベストセラー第1位を達成した話題の書です。 「起業参謀こそが日本のブレークスルーのカギを握る」と早稲田大学ビジネススクール教授入山章栄氏も推薦しています。 今の日本に不足しているのは起業家の右腕となり支える人材「起業参謀」だ。 「起業参謀」を養成する「スタートアップアドバイザーアカデミー」の講座内容を1冊に凝縮しました。 ◆戦略ごっこ―マーケティング以前の問題 300以上の海外論文や実証研究に基づく「エビデンスベーストマーケティング」の決定版です。 「根拠のある事業成長」を目指すビジネスパーソン必読のファクト&エビデンスが凝縮された一冊です。 ◆勘違いが人を動かす 教養としての行動経済学入門 わずか1ヶ月強で5万部を突破した話題の新刊です。 Amazon経済学分野で売れ筋ランキング1位、総合6位を獲得しました。 「人間の非合理性が実社会でどう利用されているかよくわかる」と東京大学大学院経済学研究科教阿部誠氏も絶賛しています。 あなたの日常に潜む「選択と行動」の科学について、興味深い事例と豊富な研究から学ぶ行動経済学の入門書です。 ◆87歳、現役トレーダー シゲルさんの教え 資産18億円を築いた「投資術」 発売即12万部突破し爆発的に売れている話題の書籍書です。 Amazonベストセラー第1位を達成。 シゲルさん投資歴68年を洗いざらいこの一冊に凝縮しました。 昭和・平成・令和の相場を見続けて、バブル崩壊、リーマンショックも乗り越えたカリスマ個人投資家の投資術を徹底「初」公開しました。 ◆わが投資術 市場は誰に微笑むか 話題沸騰により連続重版を達成し、たちまち15万部を突破したベストセラーです。 個人資産800億円超。長者番付1位となった伝説のサラリーマン投資家清原達郎氏が、咽頭がんで声帯を失って引退を決めた今、自身の人生で得た株式投資のノウハウを明かす一冊です。ビジネス書を出版するための具体的な流れ
以下では、ビジネス書を出版するための具体的な流れ(プロセス)について解説します。プロセス①:書籍のテーマやターゲット読者を明確化
ビジネス書を書くに際して重要なのは、書籍のテーマとターゲット読者を決めることです。 まず、書籍のテーマについては、ビジネス書を出版する目的がブランディングや知名度・信頼性の向上にあるわけですから、自社の強みが読者に訴求できるものである必要があります。 SWOT分析などの手法を用いて自社が保有する技術やノウハウの掘り起こしを行い、自社の強みを把握した上で、テーマを決めるようにしましょう。 ここで、すでに多くの人が出版したことのあるテーマを選択すると、読者にとっては新鮮味がないために埋もれてしまう可能性もあるため、斬新さや独自性のあるテーマを発掘することが大切です。 ターゲットについては、テーマが決まれば自ずと決まってくるという考え方もできるのですが、このときに「多くの人に読んでほしい」と考えてターゲット設定を曖昧にすることだけは避けるべきです。 ターゲットが曖昧なままだと、執筆内容にブレが生じたり、適切なプロモーションが打てなくなるなどの問題を生じる可能性があります。プロセス②:企画の作成と目次づくり
ビジネス書を出版するためには、ビジネス書を手掛けている出版社に企画書を持ち込んで受けてもらわなければなりません。 企画書の作り方には決まりはありませんが、書籍のタイトル案、ターゲット層、自分や自社のプロフィールなどは必須となります。 ここでもターゲット層は重要項目で、この本をたとえば1500円程度払ってでも購入してくれる読者はどんな人なのかを明確に示せなければなりません。 目次については、企画書を作成する段階で目次案が出来上がっていれば望ましいですが、出版社が決まったあとに、編集者と相談して決めていくことも可能です。プロセス③:原稿執筆(自分で執筆orライターが執筆)
出版社が決まって、テーマやターゲット、目次が決まると、原稿を執筆することになります。 原稿は、著者自身が執筆する場合とライターが執筆する場合に分かれます。ただ、ビジネス書の出版目的は、経営課題の解決であって経営者の自己満足ではないことを考えると、ライターに依頼して読者にとって読みやすいビジネス書を目指した方が良いでしょう。 ライターに依頼する場合は、ライターの選定やライターによる著者や関係者へのインタビューを行います。 また、ライターが執筆した原稿を著者がチェックして加筆修正することもあります。プロセス④:原稿のチェックや編集
原稿の執筆が終わると、使用する写真や図表、イラストなどの素材と一緒に編集者に提出するのが通常の流れです。 編集者は、読者に文章の意図がきちんと伝わるように、適切な言葉遣いを選んだり、情報を取捨選択したりします。 また、表現の重複や表記のゆれがないかなどのチェックも行い、必要な場合は修正します。プロセス⑤:組版とカバーデザイン
原稿が完成すると、文字組みやデザインなどの組版をして誌面レイアウトを決めます。 組版と並行して表紙やカバーデザインなどを決めていくのが一般的です。 デザイナーからの提案によって、原稿の加筆や減筆、写真やイラストの見直しなどが発生することもあります。プロセス⑥:再校や最終校正
組版とカバーデザインが終わった初校を紙に印刷したりPDFに出力して校正を行います。 校正は編集作業の中でも重要度の高いプロセスで、その目的は訂正すべき箇所がないかを探し出すことです。 誤字脱字がないか、表記ゆれがないか、イメージ通りのデザインになっているか、写真や図表、イラストは適切かなどについてチェックして修正します。 必要に応じて、校正(再校)と修正を繰り返し、問題がなければ校了です。 なお、記載内容の事実関係に誤りがないかをチェックする校閲も必要に応じて行っていきます。プロセス⑦:印刷・製本
校了すると、出版社から印刷会社に書籍の印刷データが送られます(入稿)。 印刷会社から実際の書籍に近い紙やインクで印刷した色校正が提示されるので、インクのノリ具合や図表や写真の色味を確認して、必要な場合は調整を依頼。 色校正が終わると、契約部数の書籍が印刷・製本されて納品されます。 ビジネス書では並製本が多いので、最後にソフトカバーと帯をつければ、書籍の完成です。プロセス⑧:書店営業や各種プロモーションの準備
書籍が完成すると、出版社から書店に対して新刊の案内をします。 やり方としては、書店に出向いてビジネス書の担当者に売り込んだり、FAXで新刊案内と注文書を送付したりが一般的です。 プロモーションとして出版記念イベントなどを開催する場合は、相手先の書店と準備を行います。 SNSでの出版案内やウェブ広告の出稿などもこの時期に行います。プロセス⑨:取次と配本調整、部決
書店からの注文部数がまとまったら、出版社としての希望部数を決めて各取次店に書籍を見本として持参して仕入れを依頼します。 各取次店ではその書籍を総合的に見て、仕入れ部数や書店へ配本する部数を決定します。プロセス⑩:新刊配本、書籍発売
発売日の数日前に各取次店が決定した仕入れ部数に合わせて、各社の倉庫に書籍を搬入。 その後、書籍は各取次店から書店に配本され、発売日に書店の書棚に並べられます。 書店では、売れ行きの良い書籍はフェア台に配置したり平台に平積みしたりして、目立つ場所に陳列されます。 売上が好調な場合は、初版に加えて重版されることもありますし、追加でプロモーションが行われることもあります。成功したビジネス書の事例紹介
ビジネス書の出版によってブランディングや集客に成功して飛躍的な業績アップを果たした事例は数多くありますが、ここでは3件の成功事例を紹介します。事例①:新規事業の集客と本業集客の両立に成功したビジネス書出版の経営者
保険代理店の経営者が、保険業界に対する持論と実例を公開するためにビジネス書を出版しました。 書籍の中では、保険業界で当たり前に行われている「成果報酬型」の給与体系を「一律報酬型」に変えることを提唱しました。 つまり、限られた一部のスーパー営業マンに頼った経営から、アベレージヒッターを育てて全員で支えていく経営に変えることによって業績拡大ができることを紹介したのです。 伝達できる情報量が膨大な書籍というメディアを使って持論を展開したことにより、多くの業界関係者からの共感が得られ、自社のブランディングにも成功しました。 同時に、新規事業であるコンサルティングの新規契約の獲得と本業の保険代理店の保険契約数が伸長するという大きな効果が得られたそうです。 出版後のインタビューでも、次のように語っていらっしゃいます。保険の商談に従業員と同行するときも、お客様に事前に本を読んでおいてもらうと、ご面談するときにちゃんと「あったまっている」んですよね(笑)
書籍に盛り込んだ当社の経営方針や理念に、強く興味を持ってもらえている。
引用元:【事例コラム】大口案件の集客、人材採用、大手企業からの講演依頼!出版ですごいことになった保険代理店
法人保険の営業は、人材戦略や財務状況など、相手の経営に踏み込んだ提案をしなければ大型の保険契約を決めることができないそうですが、書籍のおかげで商談の時から踏み込んだ話ができる理想的な商談の機会が増えたと言います。
このように、書籍を上手く活用すれば、お客様との良い商談を増やすきっかけにもつながるのです。
お客様との信頼関係などが重要な職種には良いツールと言えるでしょう。
事例②:メインターゲットの集客に成功し売上を倍増させたビジネス書出版の経営者
不動産投資サービス事業を行っている不動産会社の経営者は、従来から高収入でありながらも支払う税金が多い医師をメインターゲットとして、SNSやウェブ広告などを利用した情報発信を行っていました。 しかし期待する効果が得られていなかったことから、「医師に最も効果的な節税対策は不動産投資である」という内容のビジネス書を出版しました。 ビジネス書の企画段階からメインターゲットである医師を対象としたマーケティング戦略やプロモーション戦略を立てていたことで、多くの医師に書籍を購入してもらうことができました。 出版後は、書籍を購入した医師に「不動産投資に大きな節税効果があること」を認知してもらうことができ、売上を倍増させることができました。 また、既存の顧客が知り合いの医師にビジネス書を配ってくれたり口コミで広げてくれたりして、新たな顧客の獲得にもつながっています。事例③:SNSとの相乗効果で圧倒的なブランディングに成功したビジネス書出版の経営者
資金調達支援のコンサルタント業を営む経営者は「創業者が夢を実現するためには適切な融資が必要」との思いからビジネス書の出版を決意しました。 日本では起業した会社の約6割が1年以内に廃業しているという現実があるので、これをなんとか改善したいと考えたのです。 自身の会社も創業後の3年間で8200万円の融資を受けて事業を軌道に乗せることができたという経験があるため、中小企業であっても高額の融資を受けることができるという秘訣を公開しました。 ビジネス書の出版に合わせてSNSやウェブでのコンテンツ発信も行い、これらの相乗効果によって顧客からの信頼を獲得してブランディングに成功しました。 具体的には、問い合わせ件数が3~4倍に増えて受注件数も増加し、結果的に融資支援実績が日本一になりました。ビジネス書を出版する出版社一例
ビジネス書を出版している出版社は数多く存在しますが、実際にどこに依頼すべきかはそれぞれの出版社の特徴を知ったうえで検討した方が良いでしょう。 以下では、代表的な出版社の特徴などについて解説します。幻冬舎メディアコンサルティング
「幻冬舎メディアコンサルティング」は、2005年に設立された企業出版に特化した出版社です。 名前の通り幻冬舎のグループ会社であるため、幻冬舎の流通網を活用した全国約4,200書店への流通、プロモーション、出版記念セミナーの開催などが行えるという強みがあります。 プロモーションに力を入れているので、メニューが豊富で、実書店では書棚の効果的な展開により狙いのターゲット層に訴求したり、新聞やSNS、Amazonバナーなどを利用した広告も行っています。 企業の事業戦略に合わせた配本も行っているので、頼りになる出版社といえるでしょう。日経BP社
「日経BP社」は、日本経済新聞社の子会社で雑誌と書籍の出版を行っている会社です。 「日経ビジネス」をはじめとしたビジネス関連の雑誌が多いという特徴があるため、ビジネス書についても強みがあり、多くのベストセラーを出しています。 ビジネス分野に精通した編集者が書籍の企画からデザインなどの出版全般に関わる提案をしてくれるのが特徴です。ダイヤモンド社
「ダイヤモンド社」は、ビジネスや経済に関する書籍や雑誌を出版している、1913年に創業した老舗の出版社です。 100年以上にわたってビジネス書を発刊してきたという大きな実績があるので、信頼性が高くプロモーション力も高いという特徴があります。 また、「週刊ダイヤモンド」などの著名な雑誌を刊行しているため、ビジネス書についても一定の固定客が獲得できることが強みです。東洋経済新報社
「東洋経済新報社」は、ビジネスや経済に関する書籍の発行を専門とする出版社で、1895年に創立された歴史のある出版社です。 「週刊東洋経済」や「会社四季報」などが有名で、業界知識が豊富な編集者から効果的なサポートを受けることができます。 また、社内史や広報誌などの社内向けの書籍も手掛けているため、社内ブランディングにも活用することができます。 「東洋経済オンライン」などの自社メディアを利用したプロモーション力も魅力です。プレジデント社
「プレジデント社」は、経営層や富裕層に向けたビジネス書や雑誌を主力とする出版社で、1963年に創立されました。 日本で初めての海外提携紙「プレジデント」を創刊したことでも有名です。 これまでに約100社以上の企業をサポートしてきたという実績があります。 インターネットと実際のイベントを組み合わせたメディア展開によって、企業やビジネスを広く周知させることができます。クロスメディア・パブリッシング
「クロスメディア・パブリッシング」は、クロスメディアグループでビジネス書を専門とする出版社として2005年に設立されました。 現在では、ビジネス書だけではなく自己啓発書、実用書まで幅広い書籍を刊行しています。パノラボ
「パノラボ」は、株式会社フォーウェイ(弊社)のグループ出版社で、2021年11月に設立されました。 他の競合他社と異なり企業出版を専門としているため、ブランディングやマーケティングなどの目的を達成するためのビジネス書の出版の全プロセスを一気通貫でサポートしています。 また、グループ会社の株式会社フォーウェイ(弊社)が手掛けているSNS運用やウェブサイト制作などを活用して、ゴールから逆算した動画制作やSNS運用、クラウドファンディングなどを組み合わせたプロモーションの提案ができる点も大きな強みです。 ほか、前述した大手出版社とは異なり、コストメリットの高いブックマーケティングを提案していることもメリットとして打ち出しています。まとめ
本記事では、ビジネス書の出版を検討中の企業経営者に向けて、ビジネス書の出版方法やメリット・デメリット、具体的な成功事例などについてくわしく解説しました。 ビジネス書の出版は、ブランディングや知名度・信頼性の向上のための経営戦略の一つとしてとらえることができ、企業経営に非常に大きな効果を及ぼします。 本文中でも紹介したように、ビジネス書の出版は多くの出版社が行っていますが、ビジネス書の出版に強く、ビジネス書の出版目的である自社のブランディングや知名度・信頼性の向上を達成するためのノウハウやプロモーション力を持った出版社を選ぶことが重要です。 ▼パノラボのブックマーケティングのご案内はこちらこの記事をご覧になったあなたにおすすめのコラム
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