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2025.11.10

Branding, Marketing

富裕層の集客を成功させるには?信頼性を高める手法や成功事例を解説

高額商品や専門サービスを提供する企業にとって、富裕層の心をつかむことはビジネスの成長を左右する重要なテーマです。

しかし、富裕層の集客は一般消費者とは異なり、広告や低価格の訴求では成果を上げることはできません。

富裕層が重視するのは「信頼できる相手かどうか」です。

そのため、短期的な販促ではなく、専門性や世界観の一貫性を通じて信頼を積み上げていくアプローチが必要です。

この記事では、富裕層の集客を成功させるための手法やポイント、成功事例について詳しく解説します。

目次【本記事の内容】

執筆者:仲山洋平(株式会社フォーウェイ代表取締役、クリエイティブディレクター)

慶應義塾大学経済学部卒業。清水建設株式会社を経て、幻冬舎グループ入社。企業出版の編集者として金融、IT、不動産、企業創業記などを中心に200冊以上の書籍を担当。2020年2月、東京編集部責任者を最後に幻冬舎グループを退職し、出版プロデューサー・マーケティングアドバイザーとして創業。同年9月、株式会社フォーウェイとして法人化、代表取締役に就任。2021年11月には「日本の地域ビジネスを元気にする」というビジョンを掲げ出版社パノラボを設立。

そもそも富裕層とは?

富裕層とは、単に高収入を得ている人を指すわけではありません。

金融資産を一定以上保有し、安定した資産運用や投資を行っている人々を含む広い概念です。

金融機関や調査機関によって定義は多少異なりますが、一般的には以下のように分類できます。

分類純金融資産額
準富裕層5,000万円~1億円未満
富裕層1億円以上~5億円未満
超富裕層5億円以上

野村総合研究所(NRI)の調査によれば、2023年時点で1億円以上の純金融資産を保有する富裕層と超富裕層の合計は約165.3万世帯に達しており、その内訳は富裕層が約153.5万世帯、超富裕層が約11.8万世帯という結果が示されています。

日本国内における富裕層は年々増加しており、投資・不動産・医療・教育など、さまざまな分野で影響力を拡大しています。

こうした層は、国内経済において重要な購買力と影響力を持ち、企業にとっても戦略的に無視できない顧客層といえるでしょう。

◉富裕層の集客に有効な手法

富裕層を対象とした集客では、一般的な広告やキャンペーンのように幅広い層への認知拡大を目指すよりも、信頼関係の構築と深いコミュニケーションが重要です。

ここでは、富裕層の心理や意思決定プロセスを踏まえて、5つの手法を紹介します。

  • 知人やパートナー経由での紹介
  • 限定感のある体験やイベントの活用
  • 富裕層向けに特化した広告配信
  • 富裕層ブランドとのコラボレーション施策
  • 企業出版による専門性アピール

以下で、詳しく見ていきましょう。

◉-1、知人やパートナー経由での紹介

富裕層にとって、購買や投資の意思決定において影響力を持つのは「信頼できる人からの推薦」です。

知人やビジネスパートナーを通じた紹介は、広告にはない高い信頼性を持ち、成約につながりやすいという特徴があります。

そのため、企業は偶然の紹介に頼るのではなく、既存顧客やビジネスパートナーとの関係性を戦略的に構築し、自然な紹介が生まれる仕組みを整えることが重要です。

◉-2、限定感のある体験やイベントの活用

富裕層は、単なる商品ではなく、「体験」を重視する傾向があります。

そのため、少人数制や完全招待制などの特別な体験を提供するイベントが効果的です。

たとえば、高級住宅の内覧会や高級車の限定試乗会、専門家を招いたプライベートセミナーなどがあります。

このようなイベントで、他では得られないような価値を提供することが信頼関係を構築するきっかけになります。

◉-3、富裕層向けに特化した広告配信

富裕層を対象とした広告では、マス媒体での大量露出よりも、ターゲットの価値観やライフスタイルに寄り添った媒体選びがポイントとなります。

たとえば、高級志向の雑誌や経済・金融専門誌、ハイクラス層が閲覧するビジネスニュースサイトなど、信頼性と情報感度の高いメディアを活用することで、ブランドイメージを損なわずに訴求できます。

また、オンラインで広告を配信する場合は、属性でターゲティングするよりも、広告のコンテンツや文脈で興味を惹く方法が有効です。

◉-4、富裕層ブランドとのコラボレーション施策

富裕層は、信頼しているブランドやパートナーとの関係性を重視します。

そこで、コラボレーション施策として、すでに富裕層顧客を抱えている他ブランドや専門家との連携を行うことが効果的です。

たとえば、高級ホテルや不動産会社、金融機関、教育機関など、既存の信用ネットワークに属する企業と協働して共同イベントや限定キャンペーンを実施すると、自社の信頼性向上につながります。

こうしたコラボレーション施策は、販促効果だけでなく、「この企業は信頼できる」という印象を強化する役割も果たします。

◉-5、企業出版による専門性アピール

富裕層を惹きつけるには「信頼」と「専門性」が欠かせません。

企業出版(ブックマーケティング)は、この2つの要素を同時に高められる効果的なブランディング手法といえます。

書籍という形で企業の理念やノウハウ、実績を体系的に伝えることで、広告では得られない「知的な共感」を生み出すことができます。

また、書籍は出版社や編集者などの第三者を介するため、情報の信頼性が高まり、企業のブランド価値を一段上のレベルに引き上げる効果があるのです。

さらに、富裕層にとって「本を出している企業」は、社会的信用のある存在として認識されやすく、接点の質を高める効果も期待できます。
▶︎書籍出版のやり方については、関連記事【企業出版の効果とは?費用相場や成功のポイント、事例を徹底解説】もあわせて参考にしてください。

富裕層の集客を成功させるポイント

どんなに優れた商品やサービスであっても、「信頼」が得られなければ富裕層の集客にはつながりません。

ここでは、富裕層の集客を成功させるための4つのポイントを紹介します。

  • 「信頼」を第一に導線を設計する
  • 体験やブランドストーリーを提供する
  • ブランドの世界観を一貫して伝える
  • 時間をかけて関係を育てる意識を持つ

以下で、詳しく見ていきましょう。

◉-1、「信頼」を第一に導線を設計する

富裕層が重視するのは「信頼できる相手かどうか」です。

そのため、最初の接点から納品後のフォローに至るまで、あらゆるタッチポイントで信頼を積み上げる導線設計が重要です。

たとえば、専門性を示す実績や第三者による評価などを明確に提示し、透明性の高い説明を徹底する必要があります。

また、営業担当者の言葉遣いや姿勢、レスポンスの速さといった細部にまで配慮し、丁寧で誠実なコミュニケーションを徹底することが求められます。

過度なセールスよりも真摯な対応が、富裕層との長期的な信頼関係を築き、契約や紹介の拡大へとつながるでしょう。

◉-2、体験やブランドストーリーを提供する

富裕層はすでに生活に必要なモノをほとんど手にしているため、購買の動機は「機能」ではなく、「体験」や「共感」へと移っています。

そのため、「モノの性能や価格」よりも、「どのような体験が得られるのか」「そのブランドにどんな思想や物語が込められているのか」を訴求することが重要です。

たとえば、特別に設けられたプライベート空間でのテイスティング体験や、熟練の職人による製作工程を間近で見られるイベントなど、ブランドの美学や世界観を五感で体感できる機会は、富裕層の知的好奇心と感性を刺激します。

単なる販売促進ではなく、「このブランドの世界に共感したい」と思わせる体験が、富裕層の心を動かします。

◉-3、ブランドの世界観を一貫して伝える

富裕層は、ブランドの言葉や表現にブレがないかを見極めます。

Webサイトやパンフレット、SNS、イベント空間、営業担当者の言葉遣いに至るまで、すべての接点でトーンや価値観を統一することが信頼につながります。

つまり、一貫性が安心感を生み出し、その積み重ねがブランドへの信頼につながるのです。

また、装飾的な高級感よりも、余白の使い方や語彙の選び方、事実の提示方法など、細部の整合性が重要です。

短期的なキャンペーンで印象を操作するのではなく、長期的に一貫した世界観を築くことで、富裕層の記憶に残るブランドになります。

◉-4、時間をかけて関係を育てる意識を持つ

富裕層の集客では、短期的な「一度の購入」を狙うよりも「長く選ばれ続ける関係」を育てる姿勢が重要です。

高額な商品やサービスを扱う場合、購買までの検討期間が長く、紹介や口コミによる影響力も大きいため、短期的な成果を求めすぎると逆効果になることがあります。

定期的な情報提供やアフターフォローを通じて、継続的に接点を持ち続けることで、富裕層から「長く安心して付き合える企業」と認識されるようになります。

◉富裕層の集客には企業出版が効果的!

企業出版は、企業の理念や専門性を体系的に伝えることができることから、富裕層の集客に効果的です。

主な理由として、次の4つが挙げられます。

  • 富裕層が求める信頼を出版で確立できる
  • 企業の理念を明確に伝えられる
  • 知的満足を与えて共感を生む
  • 出版をきっかけに信頼関係が広がる

以下で、それぞれ詳しく見ていきましょう。

◉-1、富裕層が求める信頼を出版で確立できる

富裕層が重視するのは、「この企業は信頼できるか」という点です。

広告やSNSのように一過性の情報発信ではなく、企業出版は豊富な情報量を活かして、企業の専門性や理念、誠実な姿勢を体系的に伝えられます。

また、出版物は編集者や校正者といった第三者のチェックを経て完成するため、情報の正確性と客観性が担保されることもメリットです。

さらに、書籍というツール自体が信頼の象徴であるため、「本を出している企業」という事実が社会的な信用の裏づけとなります。

◉-2、企業の理念を明確に伝えられる

富裕層は商品やサービスの機能よりも、「企業の理念や価値観」に共感して購入の選択をします。

企業出版は、こうした企業の理念や背景、社会的使命を深く伝えることができる最適な手段です。

経営者の歩んできたストーリーや、企業が目指す未来像を一冊の本にまとめることで、企業の「軸」を読者に明確に伝えることができます。

◉-3、知的満足を与えて共感を生む

富裕層は知的好奇心が強く、新しい知識や視点に価値を感じる傾向があります。

企業出版では、業界の専門知識、独自のノウハウ、市場の分析などを体系的に伝えることができるため、「読む価値のある本」として知的満足を提供することが可能です。

また、内容が実践的かつ誠実であるほど、読者は「この企業はしっかり考えている」「社会的に意義のあることをしている」と感じ、企業に対する尊敬や共感を抱くようになります。

こうした知的共感は、富裕層との間に長期的な信頼関係を築くための重要な要素です。

◉-4、出版をきっかけに信頼関係が広がる

企業出版は、出版して終わりではなく始まりです。

書籍を通じて企業の理念や価値観に触れた読者が、セミナーやイベント、個別相談、共同プロジェクトなどへと関係を深めていくケースも少なくありません。

特に富裕層の場合は、「書籍を読んで感銘を受けた」「理念に共感した」といった動機で直接コンタクトを取ってくるケースがあり、そこから深い関係構築につながることもあります。

また、企業出版をきっかけとしてマスメディアやWebメディアからの取材機会が増え、結果として企業のブランド価値や社会的信用が大きく向上する事例も多く見られます。
▶︎企業出版(ブックマーケティング)については、関連記事【ブックマーケティングとは?メリットや効果的な戦略の作り方】も合わせて参考にしてください。

企業出版による富裕層集客の成功事例

ここでは、実際に企業出版を活用して富裕層の信頼を獲得し、事業成長につなげた3つの成功事例を紹介します。

  • 医師を対象にした不動産投資ビジネスの出版事例
  • アンティークコイン投資ビジネスの出版事例
  • 生前の不動産対策に関する出版事例

3つの事例について詳しく見ていきましょう。

◉-1、医師を対象にした不動産投資ビジネスの出版事例

不動産会社の経営者は、高所得かつ納税額の高い医師に向けて、節税対策としての不動産投資を紹介する書籍を出版しました。

もともと紹介経由での新規顧客が中心で、関係構築に時間がかかる課題を抱えていましたが、書籍出版によって「医師専門の投資コンサルタント」という立ち位置を確立しました。

出版後は、Yahoo!ディスプレイ広告など従来の施策では得られなかった反響を次々と獲得。

発売1ヶ月で書籍読者からの問い合わせが複数寄せられ、医師との面談後に即決で10戸購入が成立し、出版費用をすぐに回収する成果を上げました。

また、大手病院勤務医からの問い合わせも増加し、発売から6ヶ月で読者反響から総額10億円の売上向上を達成。

会社の売上は前年比で2倍以上に成長しました。

書籍が「集客ツール」としてだけでなく、商談をスムーズに進めるクロージングツールとしての役割も果たしています。

◉-2、アンティークコイン投資ビジネスの出版事例

とある会社では、「アンティークコイン投資」をテーマに書籍を出版しました。

カバー装丁には、富裕層を意識してラグジュアリー感をもたせ、書籍の中では希少性や歴史的価値といった文化的観点からコイン投資の魅力を紹介しました。

その結果、出版直後から100名以上が無料資料をダウンロードし、数千万円規模の売上を記録。

また、出版記念セミナーでは3名の成約を獲得し、1件あたり数百万円の売上を達成しています。

さらに、書籍を読んだ医師からの問い合わせをきっかけに、面会からわずか3日で数億円規模の成約に至るなどの成果を上げました。

◉-3、生前の不動産対策に関する出版事例

ある不動産会社は、相続や事業承継を考えている富裕層に向けて、「生前の資産対策」の重要性を啓発する書籍を出版しました。

書籍の内容として、専門家の立場から法的・税務的アドバイスを分かりやすくまとめ、実際の事例を通じて読者の理解を深める構成にしました。

その結果、「単に物件を売る会社」ではなく「資産管理・承継を支援するパートナー」というブランドイメージを確立。

出版後は、書籍を読んで来社した顧客の理解度が高く、商談スピードが向上。

また、書籍連動セミナーでは400名を集客、60組以上が個別相談に参加し、その場で顧客化につながるケースが続出しました。

企業出版によって、自社の理念と専門性が伝わり、長期的な契約へ発展するケースも増えています。

◉【まとめ】富裕層の集客なら信頼を築ける企業出版がおすすめ!

この記事では、富裕層の集客に有効な手法や成功させるポイント、企業出版によって集客に成功した事例などについて紹介しました。

富裕層の集客では、一般的な広告やキャンペーンでは届かない「信頼」と「共感」をいかに築くかがポイントです。

この点で、企業出版は効果的な手法といえます。

書籍という媒体は、企業の思想や専門性を体系的に伝えるだけでなく、第三者の手を介することにより情報の信頼性が高まっているからです。

フォーウェイでは、書籍をマーケティングに活用する「ブックマーケティングサービス」を提供しています。

富裕層の集客手段として活用されている事例も多く、書籍の出版からマーケティング全般までトータルでサポートさせていただきます。

富裕層の集客をお考えの方は、ぜひ一度ご相談ください。