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2024.02.26

Branding, Marketing

差別化戦略の成功の秘訣ーメリットやデメリット、成功事例とは!?

競合他社との差別化は、企業の成長戦略を考える上で欠かせないポイントです。

ただし、差別化戦略は各種広告施策とは異なり、売上や利益向上など、分かりやすい成果として表れにくく、差別化に成功しているかどうかの判断が難しいでしょう。

本記事では、差別化の重要性や、他社と差別化するため具体的な戦略の考え方を解説し、成功のポイントや成功事例を紹介します。

目次【本記事の内容】

差別化戦略とは

そもそも「差別化戦略」とは、アメリカの経営学者マイケル・ポーターが提唱した3つの競争戦略(コストリーダーシップ戦略、差別化戦略、集中戦略)の中の1つです。

▶️参考記事【競争戦略とは? ポーターの基本戦略と国内企業の実践事例を振り返る】https://business.nikkei.com/atcl/gen/19/00081/021700329/

差別化戦略の定義と目的

差別化戦略とは、競合他社がマネすることができない自社の製品・サービスの価格以外の特徴や付加価値をアピールすることにより、自社の競争優位性を築き上げる戦略のことです。

業界内でのポジションの確立と、市場におけるブランド力の向上、自社製品やサービスの価格が高くても売れるようにすることを主な目的としています。

差別化戦略の重要性

競争が激化する市場において、企業が成功するためには差別化戦略が必要不可欠です。

インターネットやSNSが浸透した現在の社会では、顧客には多くの製品やサービスの選択肢があります。ひと昔前と違い、良い製品・サービスを作ったから売れる、という時代ではありません。顧客のニーズに合致した自社にしか出せない魅力をアピールし、認知してもらわないと製品やサービスを利用してもらえない時代です。

一方で、競合他社との違いを明確にして、自社製品やサービスが優位であることを顧客に認知させることができれば、価格競争にならず、ニーズのある顧客に選ばれる存在になります。そのための戦略が差別化戦略です。

今後、SNSなどと同様にメタバースが浸透していけば、今以上に多くの製品やサービスの選択肢が増えてくることが予想されます。そのため、企業の生き残りや成長にとって、差別化戦略はますます重要になってくるでしょう。

差別化戦略のメリット

企業が差別化戦略を行うメリットとして、次の4つが挙げられます。

①価格競争から離脱できる

これは、企業が差別化を行う最大のメリットと言えるでしょう。

製品やサービスの基本機能は同じであっても、自社にしかできない何らかの特徴や付加価値をアピールでき、それが顧客から認められれば価格競争に巻き込まれることはありません。

たとえば、ファミリーレストランチェーンのロイヤルホストは、ホテルで出されるような高級メニューに特化しています。結果として、「いつもよりもちょっと優雅に、でも気軽に食事を楽しみたい」という消費者のニーズと合致し、価格競争に巻き込まれることなく、「高級ファミレス」という業界内で確かなポジションを確立しています。

このように、差別化を行うことで、競合他社との価格競争から脱却し、高価格でも選ばれる確かなポジションを確立することができます。

②利益率が向上する

自社の製品・サービスが他社にない特徴や付加価値を持っていることが消費者に認知されると、価格が高めであっても購入されます。

たとえば、今治タオルは、タオル生産の歴史や製造工程のこだわりなど、製品の背景にあるストーリーを訴求し差別化戦略に成功しました。

▶️参考記事【衰退一途の今治タオルが息を吹き返した“大事件”】 https://www.itmedia.co.jp/business/articles/1705/15/news040.html

結果として、100円均一や、ニトリ、IKEAなど、格安で高機能なタオルが出回る中、高級タオルとしての地位を確立。1枚数千円のタオルが売れ続けています。

このように、差別化戦略に成功すると、高価格であっても製品やサービスが売れます。それに伴い利益率の向上にもつながるのです。

③新規参入企業を抑制できる

差別化戦略によって業界内や市場で確かなポジションを獲得することができれば、新規で参入する競合他社の動きを抑制することができます。

なぜなら、消費者が認める優位性があり、ブランド力を持った製品やサービスに対抗することは簡単ではなく、膨大なコストや労力が必要となるからです。

たとえば、前述した今治タオルに対抗して、新しい高級タオルブランドを立ち上げることはできても、高級タオルと言えば今治タオル、と言う消費者の認識を覆すのは簡単ではありません。

これから新規で参入しようと検討している企業にとっては大きな障壁となるため、新規参入しようという決断がしにくくなります。

④自社の特徴や強みを明確化できる

自社の製品やサービスの特徴 、強みをはっきりさせられるのも差別化戦略のメリットの1つです。

差別化戦略に成功している企業の多くは「〜と言えば⚫︎⚫️」というように、自社の地位をひと言で言い表すことができます。

たとえば、「高級タオルと言えば今治タオル」、「高級ファミレスと言えばロイヤルホスト」などです。

他社にマネのできない特徴や強みは、営業活動や広告宣伝活動にも活用することができ、それによって強固なブランドイメージを構築することにつながります。

差別化戦略のデメリット

差別化戦略を行うことのデメリットとしては、次の3つが挙げられます。

①顧客離れのリスクがある

市場調査や顧客のニーズ調査が不十分なまま差別化を行うと、「ただ値上がりしただけなのでは」と顧客が離れてしまうリスクがあります。

たとえば、今治タオルを製造・販売するメーカーであるハートウェルが販売し話題となったのが『あえてカタいタオル』です。

タオルはやわらかい質感や肌触りの良さが重視される傾向がありますが、消費者調査の結果、硬い質感のタオルの需要があることが分かり、商品を開発したとのこと。

ここで重要なのが、硬い質感のタオルの需要がユーザーにあることを調査した上で商品開発を行った、という点です。ニーズがあると分かって商品を販売したからこそ、高い価格でもユーザーに選ばれているのです。

このように、差別化戦略には、「会社都合の値上がり」だと認識されないための説得力が必要になります。

差別化によって上昇した価格に納得できなければ顧客は自社より安い競合他社に流れるため、市場シェアの縮小に繋がりかねません。

そのため、まずは市場調査を行い、ユーザーのニーズを調査した上で、自社にしか出せない差別化を考えていくことが重要です。

②多大な費用や労力がかかる

差別化戦略を行うためには、市場調査や差別化のための技術開発などに多くの労力や費用が必要となります。市場調査や差別化にかかる労力や費用に見合う利益が得られなければ、差別化戦略が成功したとはいえません。

特に自社の特徴や強み、市場、競合他社、顧客ニーズ分析などが必要になるため、リサーチに膨大な時間と労力がかかります。また、確立したオリジナルの価値を顧客に伝える必要もあるため、広告宣伝やブランディングが必須となり、さらに多くの時間と労力を要します。

消費者がブランド価値を理解して認知するまでには時間がかかるのが前提です。差別化戦略には継続的な取り組みや、それに伴う労力と費用が必要になると考えておきましょう。

③競合他社に模倣される可能性がある

差別化戦略がうまくいき、自社製品やサービスの認知度が向上したとしても、競合他社に模倣されて類似の製品やサービスを安い価格で販売され、顧客を奪われる可能性があります。

模倣され顧客が奪われると、差別化戦略のために投資したコストを回収できなくなったり、競合他社にシェアを奪われてしまったりする可能性も十分に考えられます。

このようなケースも起こりうることだ、と認識した上で、事前に対策などを考えておく、商標権を申請しておく、などの対応も重要です。

差別化手法の一例

差別化戦略においては、何を対象に差別化を行うかが重要です。具体的には、以下のような手法を組み合わせることで、競合他社と差をつけることが可能になります。

  • ・製品やサービス
  • ・価格
  • ・ブランドイメージ
  • ・顧客体験

これら4つを対象にした差別化手法について詳しく見ていきましょう。

製品・サービスの品質向上

製品やサービスの品質向上による差別化は、最も一般的な差別化手法です。

具体的には、消費者が他社との違いを明確に感じることができる特徴や付加価値を製品やサービスに持たせる、ことで差別化を行っていきます。

たとえば、「1リットル30kmの燃費性能の車が一般的な中で、1リットル50kmの燃費性能を持つ車を開発する」などです。

一般的な差別化手法ではありますが、品質や新技術などで差別化する場合は、大きなコストがかかるので、商品やサービスを生み出すまでのストーリーや自社のこだわり、ユーザーのニーズ調査結果などをヒントにどの部分を差別化していくのかを検討してみると良いでしょう。

価格戦略の工夫

他社と比較して優位となる価格設定を行い、顧客から選ばれるようにする差別化手法です。必ずしも低価格にすることとは限りません。

代表的な価格による差別化戦略としては、「低価格戦略」「高価格戦略」「中間価格戦略」などがあります。

  • ・低価格戦略:最も一般的。他社よりも低い価格を設定する戦略
  • ・高価格戦略:製品やサービスに高い品質や付加価値を付加して高い価格を設定するもの
  • ・中間価格戦略:コストと価値とのバランスを考慮して価格を設定する戦略

いずれの価格戦略においても、価格に対する消費者の受け止め方や競合他社の価格設定などを正確に分析することが必要です。

価格戦略の工夫をする際には、競合他社などを価格帯ごとに分類したり、ユーザー調査結果などの分析から初めてみると良いでしょう。

ブランドイメージの構築

ブランドイメージの構築による差別化は、ブランドのイメージや価値を高めて競合他社との差別化を図る戦略で「ブランディング」と呼ばれることもあります。

ブランドによる差別化には、ロゴのデザインやカラー、ブランドストーリー、パッケージデザイン、宣伝広告などがあります。

重要なのは、これらすべてに一貫性を持たせることです。

商品自体を高級路線で差別化し、ブランドストーリーも立派なものを作ったのにも関わらず、パッケージがチープだったり、ロゴやデザインが古臭かったりしては、その商品が高級であるという説得力がなくなってしまいます。

結果として差別化戦略の効果が十分に発揮できません。

「商品だけ」「ロゴだけ」ではなく、商品を中心として、顧客が触れるすべてのものを1つの方向性に沿って作り上げていくことがブランドイメージの構築にとって何より重要です。

顧客体験の充実

顧客体験とは、顧客が製品やサービスに興味を持った段階から購入・使用・アフターサポートに至るまでの一連の経験のことです。

一連の購買プロセスの中のすべての接点で、いかに顧客に優れた体験を提供できるのかを考えていくことで、他社との差別化が図れます。

たとえば、高級デパート伊勢丹で買い物をした際に、スーパーの袋や100円均一で買えるような紙袋に商品を入れられたらどうでしょうか。

おそらく、「せっかく高級なものを買ったのに…」と少しがっかりした気持ちになると思います。

このように、製品やサービスの特徴や付加価値だけではなく、あらゆる顧客との接点で優れた顧客体験を提供することが差別化戦略において重要になります。

差別化戦略成功のポイント

差別化戦略を行う前の段階で、手間や時間をかけて、確かな戦略を確立させることが重要となります。

差別化戦略を成功させるための主なポイントは、次の4つです。

①ターゲットを明確にする

全ての顧客を対象にするのではなくターゲット層を明確にすることによって、ターゲット層のニーズに合わせた差別化戦略を行うことができます。

たとえば、ある不動産会社は、競合他社や大手企業との差別化に悩んでいました。しかし、高額所得者であり、高額納税者でもある医師をターゲットに設定し、不動産投資サービスを展開することで、他社との差別化に成功しています。

「不動産投資サービス」よりも「医師向けの不動産投資サービス」の方が、医師への訴求力が強く働き、結果として売上につなげることができた差別化戦略の好事例と言えるでしょう。

このようにターゲットを明確にしているからこそ、商品やサービスの方向性が決めやすくなります。

②消費者のニーズを分析して把握する

差別化戦略を成功させるためには、消費者のニーズを徹底的に分析して正確に把握することが何より重要です。

なぜなら、消費者がどのような製品やサービスを求めているのかを正確に把握できなければ、いくら差別化をしたとしても受け入れてもらえないからです。

たとえば、スポーツカーメーカーが差別化戦略として、ファミリー向けのスポーツカーを開発したとしましょう。さらには、ファミリー向けということもありスポーツカーの中では燃費性能がNO1、車室も家族4人がゆったり乗れるNO1の広さ、というものだったとします。

性能だけ見れば差別化ができているように見えますが、そもそも大半のファミリー層は、選択肢としてスポーツカーを選びません。この場合、いくら差別化ができているとは言え、消費者から受け入れてもらえないことが容易に想定できます。

このように、いくら差別化を図ったとしても、それがユーザーのニーズに合致していないものだったとしたら、いくら性能が良かったとしても受け入れてもらえません。

そうならないためにも、まずは差別化戦略を図る前に、消費者がその製品やサービスに関して重視しているポイントや欲している付加価値が何かを知る必要があります。

③競合他社を徹底的に分析する

競合他社を徹底的に分析することによって、自社の製品やサービスの取るべきポジションが見えてくる可能性もあります。

代表的な競合分析手法として「3C分析」や「4P分析」があります。

3C分析はCompany(自社)・Competitor(競合他社)・Customer(顧客)の3つの要素に注目して分析する手法、4P分析はProduct(製品)・Price(価格)・Place(流通チャネル)・Promotion(販促)の4つの要素に注目する手法です。

このような競合分析手法の分析によって自社よりも競合他社が優れている点や競合他社の戦略などが見えてくるため、分析結果をもとに自社の戦略を検討することができます。

たとえば、競合他社が低価格戦略を取っていることが分かった場合は、自社では高品質や高付加価値をアピールすれば差別化を図りやすくなるでしょう。

④自社の強みを見つける

自社にしか出せない強みは何なのか、を考えることも差別化の方向性を見出すのに有効です。

簡単なのが、競合他社と自社を比較することです。

競合他社分析だけではなく、自社と比べてどうか、も調べてみましょう。

代表的な手法としてStrength(強み)・Weakness(弱み)・Opportunity(機会)・Threat(脅威)の4つの要素に注目して分析を行う「SWOT分析」があります。

これによって強みと機会を生かして弱みと脅威に対処する戦略立案ができます。

また、顧客へのヒアリングや自社の中で顧客と直接接している社員へのヒアリングも重要です。顧客や消費者の生の声や隠れた要望の中から、自社の強みが見つかる可能性もあります。

差別化戦略のためのブックマーケティング手法

差別化戦略の手法の1つとしてブックマーケティングも有効です。

なぜなら、書籍を使えば、自社の強みやこだわりなどをターゲット層に的確に伝えることができるからです。

人が文章を読まないと言われる時代ですが、それは無料で読める媒体に限ってのことです。お金を出して書籍を買って、読むまで積読しておくことはあっても、全く読まない、という人は少ないと思います。

書籍という信頼性が高く、読まれやすい媒体で、自社製品やサービスへのこだわりや、特徴、付加価値、企業理念や代表の考え方などを紹介することで、自社のことを知ってほしいターゲット層に効果的に認知してもらうことができます。

書籍は手に取ってもらえさえすれば、企業側にとっては長文を読んでもらえ、読者を拘束できるのがメリットです。そのため、見込み顧客の教育や、関係性の構築に多大なコストや長い時間をかけることなく、書籍1冊だけで製品やサービスが売れるきっかけを作ることができます。「Web広告やSNSを試してみたけれど、顧客の教育や関係性の構築が難しい」と感じる企業などに適した方法と言えるでしょう。

また、書籍を出版していることによる信頼性の向上や、書籍を買ってくれた質の高い顧客からの問い合わせの獲得が期待できます。

「書籍を出しても手に取ってくれなかったら意味がないのでは?」と不安に思う方もいらっしゃると思いますが、もちろんただ書籍を出すだけでは名刺程度の効果しかありません。

ただ書籍を出すだけではなく、次のように、あらゆる手を尽くして、ターゲット顧客に書籍のコンテンツを読んでもらえるようにするのがブックマーケティングです。

  • ・書店営業
  • ・クラウドファンディング
  • ・Youtube運用(配信)
  • ・SNS運用
  • ・PR
  • ・メディア露出
  • ・フォローセミナーの開催
  • ・クロスセル、アップセル

▶️ブックマーケティングのメリットや効果については、関連記事【ブックマーケティング(企業出版)のメリットとは? 企業が考えるべき出版による効果】もあわせて参考にしてください。

ブックマーケティングを取り入れた成功企業事例

ブックマーケティングは、特に消費者側に差別化をしていることが分かりづらい業種やビジネスモデルを持っている企業や、ひと言では言い表せないような特徴や優位性を持っている企業などに効果的です。

実際にブックマーケティングを取り入れて、競合ひしめく中で差別化戦略に成功した企業の事例を2つ紹介します。

出版によりエリアでのブランド確立を実現した保険代理店の事例

1つ目は埼玉県の保険代理店の事例です。

出版した書籍の中で保険業界の現状と問題点を解説。これからの保険代理店経営に必要な考え方やシステムについて述べています。

保険業界では成果に応じて給与が決まる「成果報酬型」が当たりまえですが、結果として少数のスーパー営業マンに頼る経営になってしまいがちです。

この保険代理店の経営者は、少数のスーパー営業マンに頼る経営に疑問を持ち「一律報酬型」に変えることによって、アベレージヒッターを育てて業績拡大ができることを紹介。

出版の結果、各種セミナーに講師として招かれたり、新たなコンサル契約を獲得したり、紹介者が増えて保険契約数が伸びるという効果が得られ、エリア内でのブランドを確立することができました。

このように、「なぜ一律報酬型が重要なのか?」「少数のスーパー営業マンよりもなぜ、アベレージヒッターが重要なのか?」は、とてもひと言では言い表せません。

そこを書籍にまとめ、保険代理店を経営するターゲット層にブックマーケティングで的確に届けられたことが、この結果を作り出したと言えます。

差別化成功で圧巻の受注率を実現した不動産会社の事例

2つ目は東京都の不動産会社の事例です。

この経営者は、高収入でありながらも多忙で投資リテラシーを持っていない人が多い医師をメインターゲットとして不動産投資や節税についてまとめた書籍を出版しました。

高所得者である医師の悩みとして高額な税金があげられますが、最も効果的な節税対策として不動産投資があることを紹介しています。

出版した結果、大きな節税効果のある投資方法として不動産投資を認知してもらうことができ、多くの医師からの受注を獲得しました。

また、書籍からの問い合わせがほぼ100%不動産投資案件の成約につながる、という圧倒的な受注率を叩き出しています。

この経営者は、医師に特化するという差別化戦略を実施していますが、そもそも忙しい医師に不動産投資の節税メリットなどを商談や広告だけで伝えるのは、限界があります。

一方で書籍は医師に限らず多くの知識欲求層が読みます。ひと言では語れない、理解してもらえないようなものだからこそ、ブックマーケティングで的確にターゲットとなる医師に書籍を届けることができ、しっかりと読んでもらえたことが、この結果を作り出したと言えます。

まとめ

以上のように、差別化戦略を行うことで、競合他社にはマネできない独自の魅力を作り出し、業界での競争優位性を高めることができます。

簡単に見える差別化戦略ですが、安易に行うとかえって顧客が離れたりしてしまいます。そのため、事前に顧客のニーズを調査し、ニーズと合致した差別化を見出していくことが何より重要です。

また、ターゲットとなる層に的確に届けていくことも差別化戦略の成功にとって重要です。そんな中、差別化戦略の手法の1つとして、ブックマーケティングが注目されています。

書籍をただ出版するだけの自費出版とは違い、書籍をターゲット層に手に取ってもらえるようにあらゆる施策や手法を総合的に用いていくのがブックマーケティングです。

ブックマーケティングにより、自社の特徴や強みなどを特定のターゲット層に効果的にアピールすることができるので、差別化戦略の1つの手法として注目されています。

今現在、差別化戦略や自社のブランディングなどを検討されている方は、1つの方法としてブックマーケティングを検討してみてはいかがでしょうか。

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参考:フォーウェイのブランディングサービスについてはこちらから参考:フォーウェイのブランディングサービスについてはこちらから

執筆者:江崎雄二(株式会社フォーウェイ取締役マーケティング統括)

福岡県出身。東福岡高校、山口大学経済学部経営法学科卒業。大学卒業後、月刊誌の編集者兼ライターに携わる。その後時事通信社での勤務を経て、幻冬舎グループに入社。書店営業部門の立ち上げメンバーとして活躍後、書籍の販売促進提案のプロモーション部を経て、法人営業部へ。東京と大阪にて書籍出版の提案営業を歴任し、2020年11月、株式会社フォーウェイに参画。2023年9月取締役就任。グループの出版社、株式会社パノラボの流通管理も担う。