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2025.08.04
Branding
「箔をつける」の意味とは?企業価値を高める具体策を解説

現代の市場では、ただ高品質な商品やサービスを提供するだけでは、顧客に選ばれるのが難しくなっています。
競合がひしめく中で「信頼できる企業」「格のあるブランド」として際立つためには、見た目や実績だけでなく、社会からの評価や存在感、つまり「箔」をいかにまとうかが重要です。
「箔をつける」という言葉は、もともと金箔を施して価値を引き立てるという意味に由来していますが、ビジネスの世界ではそれが「信頼性やブランド価値を高めるための働きかけ」として解釈されます。
本記事では、「箔をつける」という考え方を企業活動にどう応用できるのか、目的や得られるメリット、方法などを具体的に解説します。
目次【本記事の内容】
- 1.「箔をつける」の意味とは?
- 2.自社や商品・サービスに箔をつける目的
- 2-1.ブランドや企業価値の信頼性を高めるため
- 2-2.市場での差別化を図るため
- 2-3.認知度・知名度を高めるため
- 2-4.高価格帯でも納得してもらえる価値を示すため
- 3.自社や商品・サービスに箔をつけるメリット
- 3-1.顧客の購買意欲を刺激し、売上が上がる
- 3-2.ブランドに対するロイヤリティが高まり、リピート率が向上する
- 3-3.専門家・権威として見られ、信用されやすくなる
- 4.自社や商品・サービスに箔をつけるための方法
- 4-1.商品・サービスそのものを磨く
- 4-2.実績や受賞歴をアピールする
- 4-3.情報発信によってブランド価値を伝える
- 5.箔がつくだけではない!企業出版によって得られる効果
- 5-1.ブランディングの強化につながる
- 5-2.メディア露出が増加する可能性が高まる
- 5-3.営業ツールとして活用できる
- 5-4.採用活動で人材が集まりやすくなる
- 6.書籍出版で箔をつけることに成功した事例
- 6-1.持論を形にして箔がついた保険代理店の事例
- 6-2.他社との差別化と売上アップを実現した公認会計士事務所の事例
- 7.【まとめ】「箔をつけたい」経営者こそ、企業出版で次のステージを目指そう!
執筆者:仲山洋平(株式会社フォーウェイ代表取締役、クリエイティブディレクター)![]() 慶應義塾大学経済学部卒業。清水建設株式会社を経て、幻冬舎グループ入社。企業出版の編集者として金融、IT、不動産、企業創業記などを中心に200冊以上の書籍を担当。2020年2月、東京編集部責任者を最後に幻冬舎グループを退職し、出版プロデューサー・マーケティングアドバイザーとして創業。同年9月、株式会社フォーウェイとして法人化、代表取締役に就任。2021年11月には「日本の地域ビジネスを元気にする」というビジョンを掲げ出版社パノラボを設立。 |
「箔をつける」の意味とは?

「箔をつける」とは、元々金箔や銀箔などで表面を装飾し、見た目を豪華にすることから生まれた言葉です。
そこから転じて、「見た目や評価をより魅力的に見せる」「価値があるように演出する」といった意味で使われるようになりました。
現代のビジネスシーンでは、企業や商品・サービスに「格式」「信頼性」「話題性」などを加えることで、その価値を高め、他者からの評価を上げるための表現として使われることが多くなっています。
自社や商品・サービスに箔をつける目的

まず、自社や商品・サービスに箔をつける目的は何なのかについて考えてみましょう。
主な目的として、次の4つが挙げられます。
・ブランドや企業価値の信頼性を高めるため ・市場での差別化を図るため ・認知度・知名度を高めるため ・高価格帯でも納得してもらえる価値を示すため |
以下で、それぞれについて詳しく見ていきましょう。
ブランドや企業価値の信頼性を高めるため
箔をつけることで、顧客や取引先、ステークホルダーから信頼を得やすくなります。
たとえば、書籍の出版やメディアへの出演、講演活動などを通じて企業の専門性や実績を可視化することは、ブランドや企業の信頼の裏付けとなります。
また、認定資格の取得や各種受賞歴なども信頼を高める要素の一つです。
こうした「箔」があることで、初めて出会う相手にも安心感や期待感を与えやすくなります。
市場での差別化を図るため
同じような商品やサービスがあふれている現代においては、顧客に「選ばれる理由」を明確に示すことが重要です。
箔がついていると市場において差別化を図ることができ、価格競争に巻き込まれにくくなり、自社のポジションを高めることができます。
箔をつけることによって、顧客に「選ばれる理由」を提示することができるのです。
認知度・知名度を高めるため
企業が信頼性を得られたとしても、そもそも商品やサービスが知られていなければ選ばれることはありません。
しかし、箔をつけることが広報・PR施策になり、商品やサービスの認知度や知名度を高めることにつながります。
特にメディア露出は、第三者評価として顧客からの信頼を得やすく、SNSやWeb検索を通じて認知を拡大する起点にもなります。
▶︎知名度・認知度を高めるやり方については、関連記事【【経営者必見】知名度・認知度を高めるには?選ばれる企業になるための施策と成功事例まとめ】もあわせて参考にしてください。
高価格帯でも納得してもらえる価値を示すため
高価格帯の商品やサービスを提供する際には、「なぜこの価格なのか?」という問いに明確に答える必要があります。
このとき、その価値を裏付けて、顧客に納得感を与える要素が「箔」です。
たとえば、有名人の推薦やブランドヒストリーの明示などがあると、顧客は価格だけでなく「価値」に対してお金を払っているという納得感を得やすくなります。
結果として価格競争から脱却し、持続可能なビジネスモデルを築くことができるのです。
自社や商品・サービスに箔をつけるメリット

では、自社や自社の商品・サービスに箔をつけるとどのようなメリットが得られるのでしょうか。
主なメリットは、次の3つです。
・顧客の購買意欲を刺激し、売上が上がる ・ブランドに対するロイヤリティが高まり、リピート率が向上する ・専門家・権威として見られ、信用されやすくなる |
それぞれ詳しく見ていきましょう。
顧客の購買意欲を刺激し、売上が上がる
商品やサービスを選ぶときに、「これは良さそう」「信頼できそう」と思わせる要素があると、顧客の購買意欲は自然と高まります。
たとえば、「〇〇賞受賞」「専門家監修」「有名人推薦」といった箔のついた情報は、顧客の背中を押す決め手となり、成約率や客単価の向上につながります。
ブランドに対するロイヤリティが高まり、リピート率が向上する
顧客に一度商品やサービスを利用してもらい、「やはりこの会社(商品)は信頼できる」と感じてもらえると、継続的な支持につながります。
ブランドに箔がつくことで、企業としての格が高まり、他社への乗り換えを防ぎやすくなります。
その結果、ブランドへのロイヤリティが深まり、リピート購入の可能性も高まるのです。
専門家・権威として見られ、信用されやすくなる
情報があふれている現代においては、「誰が発した情報なのか」がこれまで以上に重要です。
講演活動や書籍出版、メディア出演といった実績があると、それだけで専門家や権威として見られ、取引先や顧客からの信頼が得やすくなります。
特にBtoBビジネスにおいては、初対面であっても大きな信頼を得ることができ、その後の取引においても有利に働きます。
自社や商品・サービスに箔をつけるための方法

自社や商品・サービスに箔をつけるためには、信頼性や独自性を社会に示す必要があります。
箔をつけるための方法として、以下の3つが挙げられます。
・商品・サービスそのものを磨く ・実績や受賞歴をアピールする ・情報発信によってブランド価値を伝える |
それぞれ詳しく見ていきましょう。
商品・サービスそのものを磨く
箔をつけるうえで、本質的で持続性の高い方法は、商品やサービスの質を高めることです。
クオリティが高ければ、顧客満足度が向上し、自然と好意的な評価が集まり、SNSやレビューでの高評価が箔となってブランドの信頼性を高めてくれます。
単なる装飾的な魅力アップではなく、本質的な価値に裏打ちされた信頼は、競合との差別化にもつながります。
実績や受賞歴をアピールする
他社や第三者からの評価は、「客観的な信頼」を得る手段となります。
たとえば、業界アワードの受賞や大手企業との取引実績、導入実績数の提示などは、信頼の証として積極的にアピールすべきポイントです。
受賞歴や実績は「第三者から評価されている」という説得力を持ち、見込み顧客やパートナー企業に好印象を与えます。
名刺やWebサイト、提案資料などに分かりやすく記載することで、箔を可視化できます。
情報発信によってブランド価値を伝える
自社や商品・サービスの価値や想いを正しく社会に伝えることで、箔をつけ、ブランド力を高めることができます。
情報発信の方法としては、主に次の3つがあります。
・講演・セミナーを開催する ・プレスリリースや取材対応を通じてメディア露出を図る ・書籍を出版する |
それぞれについて詳しく見ていきましょう。
講演・セミナーを開催する
経営者や担当者が登壇する講演・セミナーは、企業のビジョンや専門性を直接顧客に届けられる場です。
講演やセミナーを開催することで、顧客やパートナーとの信頼関係を深め、業界内での自社のポジションを高めて存在感を示すことができます。
また、登壇の様子を動画やSNSで発信すれば、当日参加できなかった顧客にも企業の姿勢を届けることが可能です。
さらに、第三者主催のイベントに招かれることは、専門家であることの証明にもなり、さらなるブランド強化へとつながります。
プレスリリースや取材対応を通じてメディア露出を図る
マスコミや業界メディアへの情報提供を積極的に行うと、第三者評価としてのメディア掲載を得ることができます。
企業自らが語る自社の魅力よりも、第三者であるメディアが紹介することで、情報の信頼性や客観性が格段に高まります。
メディアへの露出が増えれば、「この会社は信頼できる」「注目されている」というポジティブな印象を広めることができるでしょう。
また、Webメディアでの掲載はSEO対策としても効果的です。
企業名やサービス名で検索した際に記事が上位表示されることで、検索エンジンからの信頼性(E-E-A-T:経験・専門性・権威性・信頼性)向上にもつながります。
書籍を出版する
書籍の出版は、企業の理念や専門的知見を体系的に伝える情報発信手段の一つです。
「著者」という肩書きは強力なブランディング要素となり、営業・採用・広報といったあらゆる企業活動において活用できます。
なかでも営業においては、書籍を名刺代わりに手渡すことで、初対面でも「信頼できる専門家」という印象を与えやすくなります。
出版はまさに「信用と実績の証」といえるため、独自性をアピールするうえで効果的です。
▶︎企業出版のやり方については、関連記事【企業出版(ブックマーケティング)のメリットとは? 企業が考えるべき出版による効果】もあわせて参考にしてください。
箔がつくだけではない!企業出版によって得られる効果

自社や商品・サービスに箔をつけるための方法の一つに書籍の出版があることを紹介しましたが、出版の効果は箔をつけるだけにとどまりません。
企業出版は、以下のような効果も期待できます。
・ブランディングの強化につながる ・メディア露出が増加する可能性が高まる ・営業ツールとして活用できる ・採用活動で人材が集まりやすくなる |
企業出版は一時的な効果ではなく、中長期的に企業の価値を高める資産として機能する点が特徴です。
4つの効果を詳しく見ていきましょう。
ブランディングの強化につながる
書籍は企業の「思想」「専門性」「社会的な立ち位置」を、信頼性のある形で社会に伝える媒体です。
WebサイトやSNSと異なり、本という媒体自体が「信頼の証」となるため、企業ブランドに箔をつけて格を上げる効果があります。
特に、オンライン上で情報があふれかえり、信頼性の見極めが難しくなっている現代においては、「時間と労力をかけて編集・出版された書籍」は、質の高い情報源として一目置かれる存在です。
出版社による審査や編集を経て出版されることで、企業の考えや専門性に対する本物感が生まれます。
メディア露出が増加する可能性が高まる
書籍を出版すると、書籍そのものが話題となって、メディアへの露出機会が広がるケースが多く見られます。
新聞や業界誌、Webメディアなどに「出版をきっかけとした取材」が入ることも少なくありません。
また、書籍出版のプレスリリースの発行や出版記念イベントなどを通じて、広報のフックとして活用することも可能です。
実際に、出版直後に「どのような経緯で書籍を出したのか」「どんな内容が書かれているのか」などを切り口に、多くのメディアからインタビューや記事掲載の依頼が寄せられることがあります。
こうした第三者による紹介は、企業自身の発信とは異なり、客観性と信頼性のある情報として受け取られるため、広報効果がより高まるでしょう。
営業ツールとして活用できる
書籍を営業活動に活用することもできます。
特に初回商談や提案の際に、自社の実績や理念をまとめた書籍を渡すことで、信頼性・専門性・安心感を短時間で伝えることが可能です。
たとえば、事前に商談が決まっている見込み客に書籍を送っておくことで、商談当日までに内容を読んでもらえる可能性が高くなります。
見込み客が書籍を読んだ状態で商談を迎えられれば、商品・サービスの基本理解が進んでいるため、質疑応答がスムーズに進むというメリットもあります。
実際にある企業では、初回商談時に見込み客が書籍に付箋を貼ってきたページの質疑に答えただけで、懸念点が解消され、スピーディーな受注につながったという事例もありました。
書籍は単なるパンフレットや会社案内とは異なり、幅広い情報や企業の哲学まで網羅しているため、「この企業は本気でこの分野に取り組んでいる」という印象を与えることができます。
採用活動で人材が集まりやすくなる
書籍は、採用活動においても役に立ちます。
会社の理念や代表者の考え方などを伝えることで、応募者が企業に共感しやすくなり、結果として企業理念に共感した人材を確保することにつながります。
特に若年層は、「どんな思いで仕事をしているのか」「どのような社会的使命があるのか」などに興味を持って応募するケースが増えており、書籍を通じて企業の価値観を伝えることは効果的です。
採用後のミスマッチを防ぐという意味でも、出版は有効な手段の一つといえるでしょう。
書籍出版で箔をつけることに成功した事例

ここでは、書籍出版によって箔をつけることに成功した事例を紹介します。
・持論を形にして箔がついた保険代理店の事例 ・他社との差別化と売上アップを実現した公認会計士事務所の事例 |
具体的にどのような取り組みが行われ、どのような効果が得られたのか、以下で見ていきましょう。
持論を形にして箔がついた保険代理店の事例
法人保険を取り扱っている保険代理店の社長は、2023年に『人材が続々集まる、メキメキ育つ!スゴい保険代理店経営』という書籍を出版し、人材育成に関する持論を展開しました。
その結果、業界内でのポジションが確立され、次のような成果を得ました。
同業からのコンサル依頼が複数寄せられた保険会社からの講演依頼が舞い込んだ商談前に本を読んでもらうことで、深い議論につながり大型契約が成約できた本を読んだ人材が応募してきて採用活動にも効果があった |
書籍出版によって箔がつき、直接的な売上だけでなく、ブランド力・人材力・企業文化に良い影響を及ぼした事例です。
▶︎保険代理店の詳しい事例については【【事例コラム】大口案件の集客、人材採用、大手企業からの講演依頼!出版ですごいことになった保険代理店】もあわせて参考にしてください。
他社との差別化と売上アップを実現した公認会計士事務所の事例
公認会計士事務所の所長は、独立直後に海外進出の第一人者という「箔をつける」ために『次世代リーダーが知っておきたい 海外進出”失敗”の法則』という書籍を出版しました。
結果として、以下のような効果を得ました。
出版直後から同業の会計士コミュニティ内で注目されるようになった発売後わずか一週間でAmazonだけで数百冊を販売した地元新聞やラジオ、クーリエ・ジャポンなどの複数のメディアから取材の申し込みがあった出版をきっかけにセミナー講師依頼や商談の機会が急増した |
書籍の出版は「専門性」や「信頼性」を可視化する手段となり、出版をきっかけとしたブランド強化と事業拡大につながっています。
▶︎公認会計士事務所の詳しい事例については【【事例コラム】出版をきっかけにメディア取材が続々、著名人との対談も実現!”海外進出の第一人者”のポジションを得た公認会計士】もあわせて参考にしてください。
【まとめ】「箔をつけたい」経営者こそ、企業出版で次のステージを目指そう!
本記事では、「箔をつける」ことの本質や必要性、自社ブランドの格を上げる具体的な方法としての企業出版の効果、さらには成功事例を通して、書籍を活用したブランド戦略の実践的なヒントをご紹介しました。
特に差別化が難しい現代において、信頼性や専門性といった「目に見えにくい価値」を可視化する手段として、箔をつけることの重要性が高まっています。
その中でも、自社の思想や強みを体系的に発信できる書籍出版は、他にはない独自性を打ち出す手段として注目されています。
フォーウェイでは、書籍をマーケティングに活用する「ブックマーケティングサービス」を行っており、箔をつける方法として有効です。
次のステージへと飛躍を目指す経営者にとって、企業出版は単なる広報手段ではなく、信頼とブランド価値を築く手段です。
あなたのビジョンを形にし、世の中に示す一冊を検討してみてはいかがでしょうか。
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