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2024.09.09
Branding, Marketing
興味を惹く大学パンフレットを作るポイント!活用方法や成果につなげるポイントも解説
少子化の進行によって18歳人口が急速に減少しており、いかに多くの学生を確保するかが大きな課題となっている大学が増えています。
そんな苦境に立たされている大学の情報発信の媒体として、特に重要なのがパンフレットです。
今回は、高校生や進学希望者の興味を惹き、入学者を増やすという成果を達成するための大学パンフレットを作るポイントや効果的な活用方法について詳しく解説いたします。
目次【本記事の内容】
- 1.大学のPR・プロモーションにパンフレットが有効な理由
- 2.進学希望者の興味を惹く大学パンフレットを作るポイント
- 2-1.学部や学科など自校の特色を明確にする
- 2-2.就職に有利など、将来性をアピールする
- 2-3.キャンパスライフがリアルに想像できるような写真を多く使う
- 2-4.説明を詰め込みすぎない
- 2-5.WebサイトやSNSへの導線をしっかりと入れ込む
- 2-6.入学したくなる表紙のデザインにする
- 2-7.制作後の配布やマーケティングも見据えた内容にする
- 3.より成果につなげる大学パンフレットの活用方法
- 3-1.デジタルマーケティングと連携してターゲットに効果的に配布する
- 3-2.PDF化してWeb上でも配布する
- 3-3.配布場所、タイミングはしっかりと検討する
- 4.【まとめ】成果につなげるパンフレット制作はプロに依頼しよう!
執筆者:仲山洋平(株式会社フォーウェイ代表取締役、クリエイティブディレクター) 慶應義塾大学経済学部卒業。清水建設株式会社を経て、幻冬舎グループ入社。企業出版の編集者として金融、IT、不動産、企業創業記などを中心に200冊以上の書籍を担当。2020年2月、東京編集部責任者を最後に幻冬舎グループを退職し、出版プロデューサー・マーケティングアドバイザーとして創業。同年9月、株式会社フォーウェイとして法人化、代表取締役に就任。2021年11月には「日本の地域ビジネスを元気にする」というビジョンを掲げ出版社パノラボを設立。 |
◉大学のPR・プロモーションにパンフレットが有効な理由
高校生や大学への進学希望者は、最もスマホやSNSなどに慣れ親しんできたデジタルネイティブな世代です。
しかし、大学のPR・プロモーションには依然として紙媒体のパンフレットが有効です。
一体なぜでしょうか。
2023年2月にマイナビ進学総合研究所が行った「学校案内・パンフレットや学校公式WEBサイト等に関する高校生の意識調査」では、大学が高校生に対して行ったいくつかの広報手段に関して、高校生が志望校を検討する際にどの程度影響したかを調べており、次表のような結果が得られています。
広報手段 | 「強く影響した」と「少し影響した」の合計割合 | 「全く影響しなかった」と「あまり影響しなかった」の合計割合 |
---|---|---|
学校案内・パンフレット | 82.8% | 8.3% |
学校公式WEBサイト | 79.6% | 9.5% |
入試要項・募集要項 | 76.6% | 8.8% |
オープンキャンパス(リアル形式) | 60.5% | 21.8% |
学校のSNS | 36.3% | 37.3% |
オープンキャンパス(オンライン形式) | 31.0% | 38.1% |
影響度が最も高かったのは「学校案内・パンフレット」の82.8%、2番目が「学校公式WEBサイト」の79.6%に対して、最も低かったのは「オープンキャンパス(オンライン形式)」の31.0%、次は「学校のSNS」の36.3%という結果でした。
紙媒体の「学校案内・パンフレット」が最も影響度が高く、デジタル技術を活用した「オープンキャンパス(オンライン形式)」や「学校のSNS」の影響度が低いという予想外の結果が得られています。
「学校案内・パンフレット」の影響度が最も高かった理由として挙げられているのが「読みやすさ、比べやすさ」です。
つまり、複数の志望校同士を比較する際には、紙媒体の「学校案内・パンフレット」を並べて見ながら比較検討するということが考えられます。
また、「学校全体の特色・取り組み」や「興味のあった学部・学科」の情報は、「学校公式WEBサイト」よりも「学校案内・パンフレット」の方が参考になったという意見が多いなど、紙媒体の方が大学生活のイメージが伝わりやすいことが分かります。
このように、スマホやPCを使い慣れた世代の高校生であっても、大学選びの際にはデジタル媒体よりも紙媒体のパンフレットを重視する傾向があるということは注目すべきことだと言えるでしょう。
◉進学希望者の興味を惹く大学パンフレットを作るポイント
前述の調査から、高校生は大学選びの際にはパンフレットを重視することが分かりましたが、高校生や進学希望者の興味を惹く大学パンフレットを作るためにはどのようなことに注意すべきなのでしょうか。
具体的には、次の7つのポイントを押さえてパンフレット制作を検討しましょう。
・学部や学科など自校の特色を明確にする ・就職に有利など、将来性をアピールする ・キャンパスライフがリアルに想像できるような写真を多く使う ・説明を詰め込みすぎない ・WebサイトやSNSへの導線をしっかりと入れ込む ・入学したくなる表紙のデザインにする ・制作後の配布やマーケティングも見据えた内容にする |
以下では、それぞれについて詳しく解説していきます。
◉-1、学部や学科など自校の特色を明確にする
リクルート進学総研が、2009年と2022年に行った「学校選択重視項目ランキング」によれば、高校生や進学希望者が進学先を決定するために重視する項目について次表のような項目が上位に挙がっています。
<変わらない重視項目>高校生や進学希望者が時代変化にかかわらず重視する項目 | 学びたい学部・学科がある |
校風や雰囲気が良い | |
自分の興味や可能性が広げられる | |
自宅から通える | |
キャンパスがきれいである |
この「変わらない重視項目」からは、「学びたい学部や学科がある」や「自分の興味や可能性が広げられる」という当然の項目が見られるほか、「校風や雰囲気が良い」「自宅から通える」「キャンパスがきれいである」という環境に関する項目があがっているのが分かります。
また、2009年と2022年を比較して伸び率が高かったのは、次表のような項目です。
<変化した重視項目>高校生や進学希望者が進路環境変化に伴い、より重視するようになった項目 | 教育内容のレベルが高いこと |
学生の学力が高いこと | |
教育方針・カリキュラムが魅力的 | |
入試方法が自分に合っている | |
規模が大きい |
この「変化した重視項目」からは、「教育レベルの高さ」や「学力の高さ」など学びの内容を重視する傾向が増えていることが分かります。
これらの調査結果から、パンフレットの中で、学部や学科の特徴、校風や雰囲気、教育レベルの高さなど「うちの大学ならでは」の独自性のある特色をしっかりと打ち出していくことが重要だということが分かります。
多くの大学の中に埋もれないためにも、自校の特色を明確にしてパンフレットに積極的に記載していきましょう。
◉-2、就職に有利など、将来性をアピールする
前述した、リクルート進学総研の「学校選択重視項目ランキング」によれば、2009年も2022年も、文系の3位、理系の2位にランキングされた項目は「就職に有利である」でした。
つまり、多くの高校生や進学希望者が「就職」や「将来」を見据えて大学を選んでいると考えられます。
この調査結果から、「卒業後の進路がスムーズに決まるのか」「良いところに就職ができるのか」「就職に関するサポートはあるのか」など、将来の安心感を醸成する内容を、しっかりとパンフレットに記載しておくことが重要だと言えるでしょう。
◉-3、キャンパスライフがリアルに想像できるような写真を多く使う
前述した、リクルート進学総研の「学校選択重視項目ランキング」によれば、高校生が進学先を決定するために重視する項目として、「校風や雰囲気が良い」が挙げられており、文系では「キャンパスがきれいである」、理系では「学習設備や環境が整っている」などが上位に挙がっています。
これは、「良い雰囲気や環境のきれいなキャンパスの大学に進学したい」ということを表していると考えられるため、パンフレットでもこの点をアピールしていきましょう。
具体的には入学後のキャンパスライフが想像できるようなキャンパス、教室、学食、その他の設備などの写真を効果的に掲載するなどが有効です。
◉-4、説明を詰め込みすぎない
大学パンフレットだけに限ったことではありませんが、パンフレットには説明を詰め込み過ぎないようにすることが大切です。
特に、高校生や進学希望者などの若い世代はそれほど文章を読まない世代です。
写真やイラストなどを分かりやすく配置して、キャッチーな項目を厳選して入れ込むことが重要です。
文章だけが並んだパンフレットだと、せっかく手に取ってくれたとしても読まれなくなってしまうので、その点には注意しましょう。
大学側が伝えたい情報というよりは、学生側が欲しい情報を分かりやすく入れるようにすることが大切です。
必要に応じてプロを入れて「本当にこの情報は学生に必要なのか?」などの情報精査を客観的に行なっていくのがおすすめです。
◉-5、WebサイトやSNSへの導線をしっかりと入れ込む
前述した、マイナビ進学総合研究所「学校案内・パンフレットや学校公式WEBサイト等に関する高校生の意識調査」によれば、「Webサイトを見てから資料請求をする」パターンと「パンフレットを見てからWebサイトを見る」というパターンがあることが分かっています。
具体的には「学校案内・パンフレット」を見てから公式Webサイトを見に行ったのは53.1%、逆に公式Webサイトを見てから「学校案内・パンフレット」を見たのは48.1%となっています。
つまり、わずかな差ではありますが、「パンフレットを見てからWebサイトを見る」パターンの方が多くなっているのです。
このことから、パンフレットを見た学生がWebサイトにスムーズに移動できるようにWebサイトのQRコードやURLをしっかりと記載しておくなど導線をしっかりと入れ込んでおくことが重要であると言えます。
また、質問が気軽にできるようにLINE公式などのSNSアカウントの情報などを掲載して、それを見た高校生や進学希望者が気軽に次のアクションに起こせるような仕組みを入れ込むことも重要です。
◉-6、入学したくなる表紙のデザインにする
高校生や進学希望者がパンフレットを手に取ったときに真っ先に目に入ってくるのが表紙です。
表紙のデザインはパンフレットの顔ともいえる部分で、大学らしさを一番伝える部分なので、高校生や進学希望者に「この学校に入学したい」という気持ちを起こさせるようにする必要があります。
大学のイメージや雰囲気、PRしたいことなどがうまく伝わるようなデザインにしましょう。
大学によってイメージカラーを持っている場合は、その色をベースにパンフレット全体のデザインや構成などを考えます。
また、大学の魅力がうまく伝わるようなキャッチコピーを入れたり、大学の特徴が分かるような写真やイラストを入れたりすることも効果的です。
◉-7、制作後の配布やマーケティングも見据えた内容にする
「パンフレットを作ってみたものの、期待した成果や反響が得られない」という悩みの主な原因は「ただ単にパンフレットを作ってしまった」ということがほとんどです。
そうならないためにも、パンフレット制作後に、「どこで」「どれぐらいの量を」「どうやって配布するのか」などの活用方法を事前に見据えて制作することが重要です。
パンフレットを「確実に高校生や進学希望者に届けて」「入学したいという気にさせるにはどうすれば良いのか」というマーケティング視点を入れて、パンフレットに掲載する情報の整理や設計を行いましょう。
◉より成果につなげる大学パンフレットの活用方法
「入学者を増やす」という成果につなげるためには、ただパンフレットを作って今までのように配っているだけでは不十分です。
次のようなポイントを押さえた上で、いかにターゲットである学生にパンフレットを届けるか、活用方法を積極的に検討し、実践していきましょう。
・デジタルマーケティングと連携してターゲットに効果的に配布する ・PDF化してWeb上でも配布する ・配布場所、タイミングはしっかりと検討する |
それぞれのポイントについて詳しく見ていきましょう。
◉-1、デジタルマーケティングと連携してターゲットに効果的に配布する
WebサイトやSNSなどのデジタルマーケティングを活用し、うまく資料請求につなげることも可能です。
たとえば、SNSで大学のリアルな情報を発信して資料請求につなげたり、LINE公式などを立ち上げて若者の質問などに対応しつつ資料請求につなげたり、さまざまな連携が考えられます。
また、紙媒体のパンフレットの一部を活用してSEO記事を投稿し、検索流入を増やして資料請求につなげていくなども可能です。
特に、高校生や進学希望者はデジタルネイティブ世代なので、デジタルと連携した情報発信は必要不可欠です。
デジタルマーケティングとの組み合わせによって、より多くのターゲットに配布できないかを検討してみましょう。
◉-2、PDF化してWeb上でも配布する
パンフレットは紙媒体だけではなく、PDF化して配布することも検討しましょう。
たとえば、公式Webから資料請求したら、PDF資料としてダウンロードできるようにしておく、などです。
◉-3、配布場所、タイミングはしっかりと検討する
パンフレットの配布場所や配布方法、タイミングはしっかりと検討しておく必要があります。
たとえば、対象となる高校3年生が在学している高校に、進路希望が決まる数ヶ月前のタイミングに配布しておく、などです。
その際に、過去の入学実績の多い高校には多めのパンフレットを送付することなども検討する必要があります。
また、高校以外にも、大学入試予備校や図書館、自習室、スポーツクラブ、などターゲットとなる学生が集う場所への配布も有効です。
各施設の責任者に事前相談して置いてもらうようにしましょう。
また、大学入試ポータルサイトに資料請求をするケースもあります。
進学希望者の手に確実に渡るようにポータルサイト運営者側と連携したり、パンフレットを素早く送付できるように手配しておきましょう。
◉【まとめ】成果につなげるパンフレット制作はプロに依頼しよう!
本記事では、高校生や進学希望者の興味を惹いて入学者を増やすという成果を達成するための大学パンフレットを作るポイントや効果的な活用方法について詳しく解説しました。
今回ご紹介したマイナビ進学総合研究所やリクルート進学総研の調査結果などのように、公表されている統計・調査結果などを見るなど、とにかくターゲットがどのような情報をどのように得て、どのように見ているのかなどを想像してパンフレットは制作していく必要があります。
また、ただいい感じに作るのではなく、配布先や活用方法などマーケティングも見据えた上で作らないと成果になかなかつながりません。
もし「今現在のパンフレットでの成果に満足していない」「成果を出せるようなパンフレット制作をしたい」とお考えの方は、ぜひフォーウェイまでご相談ください。
フォーウェイでは、書籍やパンフレットなど、ユーザー目線でのコンテンツ制作はもちろんのこと、それをどのように活用すればターゲットに効果的に訴求ができるのか、というコンテンツマーケティングを主業務として行なっております。
まずは、お気軽にお悩みをお聞かせください。