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2026.05.20

Branding, Marketing

カスタム出版とは?活用するメリットや流れ、事例を解説

企業が社会に価値を伝え、信頼を獲得していくためには、情報発信の質がこれまで以上に重要になっています。

近年はSNSやオウンドメディアの普及により、発信手段は増えました。

しかし、短期的で断片的な情報が多く、企業の強みや思想が十分に伝わりにくいという課題があります。

こうした課題を解決する手段として注目されているのが、カスタム出版です。

書籍という形で体系的に情報を整理し発信することで、企業の専門性や事業の背景、価値観まで一貫して伝えることができ、信頼性の高いブランド資産として活用できます。

この記事では、カスタム出版の基本的な考え方、企業が活用するメリット、制作の流れ、実際の事例について詳しく解説します。

目次【本記事の内容】

執筆者:仲山洋平(株式会社フォーウェイ代表取締役、クリエイティブディレクター)

慶應義塾大学経済学部卒業。清水建設株式会社を経て、幻冬舎グループ入社。企業出版の編集者として金融、IT、不動産、企業創業記などを中心に200冊以上の書籍を担当。2020年2月、東京編集部責任者を最後に幻冬舎グループを退職し、出版プロデューサー・マーケティングアドバイザーとして創業。同年9月、株式会社フォーウェイとして法人化、代表取締役に就任。2021年11月には「日本の地域ビジネスを元気にする」というビジョンを掲げ出版社パノラボを設立。

カスタム出版とは

カスタム出版とは、企業が情報発信やブランド構築を目的として制作する書籍出版の形態の一つで、基本的に「企業出版」と同義です。

企業が費用を負担し、出版社と共同で企画・制作を行い、自社の理念や事業の背景、専門分野の知見などを書籍として出版します。

書籍は情報を体系的に整理し、企業の考え方や強みを一貫した形で提示できる媒体です。

また、完成した書籍は営業、広報、採用、マーケティングなど幅広い企業活動に活用できます。

◉-1、一般的な書籍出版との違い

一般的な書籍出版は、出版社が販売収益を目的として企画を立案し、市場の需要や売れる見込みを基準にテーマや著者を決定する出版形態です。

そのため、読者ニーズや市場性が重視されます。

一方、カスタム出版(企業出版)は、企業が費用を負担し、マーケティングやブランディング、採用強化などの課題解決を目的として行う出版手法です。

出版社と連携しながら制作を進め、企業の理念や事業内容、専門的な知見を体系的に伝える書籍を制作します。

このように、一般的な書籍出版が販売を目的とするのに対し、カスタム出版は企業の課題解決や価値発信を目的とした出版である点が違いです。

カスタム出版が適している企業の特徴

カスタム出版は、企業の知見や理念を体系的に伝えられる情報発信手法です。

特に、次のような特徴を持つ企業に向いています。

  • 専門的な知見や独自ノウハウを持つ企業
  • BtoBビジネスや専門サービスを提供している企業
  • 創業理念や社会課題への問題意識を持つ企業

以下で、どのような企業に向いているのかを詳しく見ていきましょう。

◉-1、専門的な知見や独自のノウハウを持つ企業

専門的な知見や独自のノウハウを持つ企業は、カスタム出版と相性が良いといえます。

具体的には製造業やITコンサル、医療・介護、法務・財務などの専門サービスを扱う企業が挙げられます。

事業活動の中で蓄積された知識や経験は、実務や課題を理解しているからこそ生まれる価値のある情報です。

これらを書籍として体系化することで、企業の強みを明確に伝えられます。

また、日常的な情報発信では伝えきれない内容も、書籍として整理することで全体像を示しやすいのが特徴です。

その結果、企業の強みや専門性、業界内での立場が明確になり、信頼性向上を実現します。

◉-2、BtoBビジネスや専門サービスを提供している企業

BtoBビジネスや専門サービスを提供している企業においては、自社の提供価値や考え方を体系的に説明することが重要です。

サービス内容が複雑であったり、商材が無形で説明が難しい場合、あるいは導入にあたって十分な理解が求められる場合には、断片的な情報だけでは価値を十分に伝えることができません。

書籍であれば、サービスの内容や課題解決に対する考え方を一貫して説明できるため、「なぜ必要なのか」「どのような価値を提供するのか」を明確に伝えることが可能です。

その結果、見込み顧客の理解が深まり、営業やマーケティングにおいても活用できる有効な情報資産となります。

◉-3、創業理念や社会課題への問題意識を持つ企業

創業理念や社会課題への問題意識を持って事業を展開している企業にとって、カスタム出版は有効な情報発信手段です。

たとえば、教育や福祉、サステナビリティ、地方創生など、社会性の高いテーマを掲げている企業は、カスタム出版と相性が良い傾向があります。

企業の成り立ちや事業の背景にある考え方は、自社の存在意義を示す重要な要素です。

しかし、理念や問題意識は断片的な情報では伝わりにくく、正しく理解されないことがあります。

書籍として体系的にまとめることで、こうした理念や問題意識を一貫した形で伝えられるようになります。

創業の経緯や事業の目的、企業が目指す価値も整理された形で提示することも可能です。

企業がカスタム出版を活用するメリット

メリット

カスタム出版は企業の理念や知見を発信する手段として利用されるだけでなく、企業活動のさまざまな場面で活用できる媒体です。

企業がカスタム出版を活用する主なメリットは次の3つです。

  • 企業ブランドの信頼性と権威性を高められる
  • 専門性を可視化し企業の立場を明確にできる
  • 営業・マーケティングに活用できるコンテンツになる

以下で、それぞれのメリットについて詳しく見ていきましょう。

◉-1、企業ブランドの信頼性と権威性を高められる

企業が書籍という形で情報を発信することで、自社の知見や実績を明確に示せます。

書籍は専門的な内容を体系的にまとめた媒体であり、他の発信手段と比べ、信頼性の高い情報として受け取られやすい傾向があります。

また、編集や校正を経て制作されるため、情報の正確性や一貫性が保たれやすい点も特徴です。

その結果、企業の発信する情報への信頼度が高まり、ブランドの評価向上を促進します。

読者にとって、どのような考えで事業をしている会社かを一冊で理解しやすいのもメリットです。

◉-2、専門性を可視化し企業の立場を明確にできる

企業が持つ知見や経験を整理し、書籍として公開することで、自社がどの分野に強みを持っているのかを明確に示せます。

日常的な情報発信では伝わりにくい内容も、書籍として体系化することで一貫した形で伝えることが可能です。

また、業界の課題やその解決方法に対する自社の考え方を提示することで、単なるサービス提供者ではなく、特定分野における専門的な立場を確立できます。

その結果、企業の強みや提供価値が明確になり、顧客や取引先からの認識も具体的なものになります。

◉-3、営業・マーケティングに活用できるコンテンツになる

カスタム出版で制作した書籍は、事業内容や専門分野の知見を体系的に伝える資料として活用できます。

口頭やパンフレットなどでは伝えきれない内容も、書籍を活用することで体系的に伝えることができるでしょう。

また、企業の考え方や実績を具体的に示せるため、顧客との信頼関係の構築につなげることも可能です。

さらに、セミナーや展示会、Web施策と連動させることで、複数のチャネルで活用できます。

一度制作した書籍を継続的に活用できるため、営業・マーケティングの基盤となるコンテンツとなります。

たとえば、初回商談後や名刺交換した見込み顧客へのフォロー資料として送付する、採用候補者に企業理解を深めてもらう資料として活用するなどです。
▶︎書籍出版の詳細については、関連記事【企業出版の効果とは?費用相場や成功のポイント、事例を徹底解説】もあわせて参考にしてください。

カスタム出版の流れ

書籍は複数の工程を経て制作・出版されます。

一般的には企画立案から出版まで数か月単位で進むことが多く、経営者層だけではなく、広報や営業など現場担当者の協力が必要になるケースもあります。

カスタム出版の一般的な流れは次の通りです。

  • ステップ1:出版目的・ターゲットの明確化
  • ステップ2:書籍企画の立案
  • ステップ3:取材・執筆
  • ステップ4:編集・校正
  • ステップ5:カバーデザイン・レイアウト
  • ステップ6:プロモーション戦略の策定・実施
  • ステップ7:印刷・製本・出版
  • ステップ8:出版後の施策実施

以下で、それぞれの工程の作業内容について見ていきましょう。

◉-1、ステップ1:出版目的・ターゲットの明確化

出版の目的とターゲットを明確にします。

出版目的が営業強化なのか、採用活用なのか、ブランド価値向上なのかによって、書籍の内容や構成は変わり、ターゲットを明確にすることで何を伝えるべきかが定まります。

目的とターゲットが曖昧なまま進めると内容が分散しやすくなるため、初期段階で明確にしておくことが重要です。

◉-2、ステップ2:書籍企画の立案

出版目的とターゲットに沿って、書籍の具体的な企画を立案します。

全体構成やタイトル、章ごとの内容を整理し、読者にどのような価値を提供するのかを明確にします。

特に重要なのは、読者の課題に対してどのような解決策を提示するのかを軸に構成を設計することです。

単なる情報の羅列ではなく、一貫したストーリーとして整理することで、読みやすく価値のある書籍になります。

◉-3、ステップ3:取材・執筆

書籍の企画が固まったら、取材と執筆をします。

社内関係者へのヒアリングや事例収集を行って、執筆に必要な情報を整理します。

カスタム出版では、企業独自の知見や実務経験を具体的に言語化することが重要です。

そのため、現場の取り組みや意思決定の背景を的確に引き出して内容に反映させます。

◉-4、ステップ4:編集・校正

執筆が完了すると、著者と編集者が協力して編集と校正を行います。

読者にとって理解しやすい内容に整えるとともに、表現の統一や誤字脱字、文法のチェックを行い、文章の精度を高めます。

書籍の品質は企業の信頼性に直結するため、細部まで確認することが重要です。

◉-5、ステップ5:カバーデザイン・レイアウト

編集・校正が完了したら、カバーデザインと本文レイアウトを制作します。

カバーデザインは、書籍の内容や企業イメージを視覚的に伝える重要な要素です。

また、本文も文字サイズや行間、図表の配置などを調整し、読みやすい構成に整えます。

内容だけでなく見やすさを高めることで、読者の理解を促進できます。

◉-6、ステップ6:プロモーション戦略の策定・実施

書籍の制作と並行して、発売に向けたプロモーション戦略を策定します。

ターゲットに対して、どのチャネルで情報を届けるかを決めることが重要です。

書店営業、Web広告、SNS発信などを活用したり、セミナーやイベントなどと連動させたりして書籍の認知と活用効果を高めます。

◉-7、ステップ7:印刷・製本・出版

原稿とデザインが確定した後、印刷・製本を行い、紙質や製本方法を選定して書籍として仕上げます。

完成した書籍は書店やオンラインで流通し、読者に届けられることで、情報発信として社会に公開されます。

◉-8、ステップ8:出版後の施策実施

書籍出版後は、SNSやWeb広告、Webセミナーなどと連動させながら、継続的に情報発信を行うことが重要です。

出版記念イベントや出版記念セミナーを実施することで、書籍の内容や著者の想いを直接伝える機会を創出でき、認知拡大やリード獲得にもつながります。

また、営業活動や採用活動においても、企業の考え方や実績を具体的に伝える手段として活用できます。

なお、フォーウェイでは、出版後のプロモーション施策として、出版記念イベントやセミナーの企画・実施もサポートしており、書籍の価値を最大限に引き出す取り組みを行っています。

フォーウェイのカスタム出版の事例

ここでは、フォーウェイが行ったカスタム出版の事例を4件紹介します。

  • 出版で信頼を獲得し新規事業を加速させた事例
  • 「海外進出の第一人者」のポジションを確立した事例
  • 出版で顧客のファン化とLTV向上を実現した事例
  • ターゲットを明確にして権威性と信頼性を獲得した事例

それぞれどのような事例なのかを見ていきましょう。

◉-1、出版で信頼を獲得し新規事業を加速させた事例

ある法人保険代理店は、新規コンサル事業の集客を目的に書籍を出版しました。

書籍では、保険業界では当たり前の成果報酬型の賃金体系を一律報酬型に変えて業績が向上することを、自らの代理店を事例として紹介しました。

また、経営ノウハウについても体系的に整理して提示することで、専門性や実績を可視化し、信頼性の獲得に成功。

書籍を読んだ同業の保険代理店からのコンサル依頼を成約しただけでなく、保険会社を通じて代理店の支援依頼が舞い込むなど、新規事業の立ち上げに貢献しました。

さらに、経営層からの相談が増加し、大型案件につながる新たな商談機会の創出にもつながっています。

【事例コラム】大口案件の集客、人材採用、大手企業からの講演依頼!出版ですごいことになった保険代理店

◉-2、「海外進出の第一人者」のポジションを確立した事例

国際税務を専門とする公認会計士は、独立して事務所を開設したことをきっかけに、自身の専門性を発信する手段として書籍を出版しました。

書籍では、自らの米国や英国での実務経験をもとに、日本企業が海外進出をする際に必要となる海外ビジネスや海外グループ会社の監査などについて詳しく解説。

出版後は、地元紙や全国紙、ラジオ番組などへのメディア露出が増加して「海外進出の第一人者」というポジションを確立しました。

結果として、企業からの相談依頼が増加して、書籍出版が信頼構築と案件獲得に効果があることを実感しました。

さらに、同業者からの紹介やセミナー登壇など、新たな機会の創出にもつながっています。

【事例コラム】出版をきっかけにメディア取材が続々、著名人との対談も実現!”海外進出の第一人者”のポジションを得た公認会計士

◉-3、出版で顧客のファン化とLTV向上を実現した事例

美容・健康食品を扱う企業は、顧客のファン化とLTV向上を目的に書籍を出版しました。

書籍は、代表者自身の経験をもとに「女性の悩み解決」をコンセプトとした内容にしました。

書籍と併せてSNSやオウンドメディアによるプロモーションも行い、注目を集めています。

特筆すべきは、既存顧客向けの書籍プレゼント企画には想定の6倍もの応募があり、顧客のファン化やLTV向上につながりました。

出版後は、通販番組からの出演オファーが入るなど、新たな露出機会も生まれています。

フォーウェイのブックマーケティングで書籍を出版して商品やブランドへの理解が深まったことで、既存顧客のリピート率が向上し、他社との差別化にもつながった事例です。

【事例コラム】”書籍無料プレゼント”に想定の6倍の応募、リピート率アップにインパクト!サプリメントメーカーの出版プロジェクト

◉-4、ターゲットを明確にして権威性と信頼性を獲得した事例

ある不動産投資会社は、新規顧客の獲得をほぼ紹介のみに依存している状況が続いていました。

この状況を打開するため、高収入である一方、税負担の大きい医師をターゲットに設定し、「不動産投資が節税対策として有効である」ことを訴求する書籍を出版。

その結果、書籍を読んだ多くの医師からの問い合わせがあり、発売後6ヶ月で10億円の売上を達成するなどの効果が得られました。

さらに、既存顧客が知人の医師に書籍を紹介・配布することで、新たな問い合わせや商談の創出にもつながりました。

【まとめ】カスタム出版で企業の情報発信を強化しよう

この記事では、カスタム出版の基本的な考え方、企業が活用するメリット、制作の流れ、実際の事例について詳しく解説しました。

企業が自社の理念や専門的な知見を社会に伝えるためには、信頼性が高く、内容を体系的に示すことができる情報発信手段を選ぶことが重要です。

カスタム出版は、こうした条件を満たす手段の一つとして、書籍という形式で企業の思想や事業の価値を明確に伝えられることが特徴です。

また、書籍としてまとめることで、企業の知見や経験を一貫した形で可視化でき、営業活動や採用活動、広報活動などさまざまな場面で活用できる情報資産となります。

さらに、出版後もプロモーションやイベント、営業活動と連動させることで、継続的な成果につなげることが可能です。

カスタム出版を効果的に活用するためには、企画設計から制作、プロモーションまでを一貫して支援できるパートナーの存在が重要です。

フォーウェイでは、ブックマーケティングサービスによって、企業の目的に沿った書籍制作と活用支援を行っており、情報発信の成果を最大化するためのお手伝いをしています。

企業の価値を社会に正しく伝える手段として、カスタム出版を活用してみませんか。