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2026.10.02
Interview
【事例コラム】M&A黎明期からトップアドバイザーとして活躍した当事者だからできる、オーナー経営者への真のアドバイスを一冊に
こんにちは!フォーウェイグループ広報チームです。
今回は、M&A仲介会社・投資ファンドへの特化型コンサルティングと、中小企業オーナーを仲介会社に繋ぐM&A送客支援を軸に事業を展開する、株式会社M&Aプレップホールディングス代表・森沢雄太さんにお話を伺いました。
日本M&Aセンターで業界黎明期から現場に立ち、当時トップクラスの成約実績を残したのち投資ファンド経営にも参画。その経験を活かして独立し、累計約400億円以上ものM&A送客実績を積み上げてきた森沢さん。著書『会社を売るって、こういうこと。~オーナー社長のためのM&A完全ガイド~』(2026年4月刊行)を通じて、今度は売り手であるオーナー層への認知拡大に挑みました。その戦略と出版への思いを聞きました。
仲介会社のアドバイザーから、買い手側の投資ファンドへ——両方を経験したからこそ見えた「本当の問題」
ーーまず、森沢さんのキャリアと現在のビジネスについて教えてください。
ー森沢:M&Aの業務に携わり始めたのは、業界がまだ黎明期の頃です。M&A仲介の最大手である日本M&Aセンターに入社し、譲渡側のアドバイザーとして製造業を中心に100件超の成約に関与しました。当時は1年間に十数件のM&Aを成約させており、これは社内でもトップクラスの記録でした。
その後、会社の異動命令で投資ファンドの立ち上げに参画し、経営に関与することになります。これが転機でした。仲介会社のアドバイザーとして売り手側を支援してきた立場から、買い手として仲介会社を評価する立場に変わったわけです。そこで実感したのは、「アドバイザーの能力にこれほどの大きな差があるのか」ということ。実力の乏しいアドバイザーによって、本来まとまるはずの良い案件がブレイクしてしまうケースを何度も見ました。
その経験が独立を考えるきっかけになりました。「確実に会社売却を考えているオーナー経営者と、優秀なアドバイザーをつなぐために、自分に何かできることはないか」という思いで、2022年にM&Aプレップを設立しました。

ーー現在のビジネスの仕組みを教えてください。
ー森沢:主軸は二つあります。一つはM&A仲介会社や投資ファンドへのコンサルティングです。社名の「Prep(プレップ)」には予備校・塾という意味があり、もともとはM&A仲介会社に向けた予備校というコンセプトでスタートしました。
もう一つが、会社の売却を希望するオーナー経営者へのアドバイザリーです。会社の業種・業態・規模はもちろん、社長の性格や相性まで考慮したうえで、仲介会社のエース級アドバイザーを直接指定してアサインする。独立時にあえて自分自身が仲介業務のプレイヤーにならなかったことが、かえって強みになっています。
仲介から完全に距離を置いているからこそ、フラットな立場でオーナーの利益だけを考えたアドバイスができる。設立以来、送客してクロージングした案件の累計売却価格は約400億円以上に上っています。
「乗る電車を間違えていますよ」と教えてくれる存在——セカンドオピニオンが業界を変える
ーーセカンドオピニオン事業についても伺えますか?
ー森沢:業界の現実をお話しすると、M&A仲介会社やアドバイザーの数はここ数年で急増しています。アドバイザーは3万人程度と推計されますが、そのうち9割近くは年間1件もM&Aを成約できていないんじゃないでしょうか。市場が大きくなったことで参入者は増えましたが、実力のあるアドバイザーはごくわずかです。
こうした状況の中でオーナーが直面するのが、「信頼できる仲介会社やアドバイザーをどうやって選ぶか」という問題です。顧問税理士や弁護士に相談するオーナーも多いのですが、彼らにとって会社の売却は「顧客を失うこと」につながります。利益相反の立場ですし、M&AについてのリテラシーもM&A専門家に比べれば高いとはいえない。メインバンクも同様です。
そこで重要になるのがセカンドオピニオンです。私が好きな比喩があって、「不適切なアドバイザーと契約してM&Aを進めることは、行き先を確認せずに反対方向の電車に乗ってしまうのと同じだ」と言っています。一度間違った電車に乗ると、気づいた時にはスタート地点より目的地から遠い場所にいる。「乗る電車を間違えていますよ」と教えてくれる第三者の存在が、業界には絶対的に必要なんです。
ーー業界内での認知状況はいかがですか?
ー森沢:M&A仲介会社や投資ファンドのプロたちの間では、独立当初からかなりスムーズに認知していただけました。日本M&Aセンターでのトップ実績と、投資ファンドでの経験が業界内では十分に知られていましたので、「森沢さんなら」という信頼がすでにあったんです。コンサルや紹介の依頼も比較的早い段階からいただいていました。
一方で、本来のターゲットである中小企業のオーナー層への認知はまったく別の話です。業界のプロが知っていることと、一般の経営者が知っていることの間には大きなギャップがある。B2Bの認知とB2Cの認知では、リーチする方法が根本から違います。そのギャップを埋めることが私の課題でした。

大手出版社との動かないプロジェクト——フォーウェイとの出版が変えたこと
ーー出版に踏み切った経緯を聞かせてください。
ー森沢:オーナー層への認知拡大の手段として出版を考えたのは自然な流れでした。ただ、最初は大手の出版社と商業出版を前提に話を進めていました。企画書のやりとりを始めて1年ほど経ちましたが、話が前に進まないんです。こちらからアクションしても返事が遅く、次のステップへの動きが感じられなかった。出したい内容は固まっているのに形にならない状況に、業を煮やしてフォーウェイさんに相談しました。
そこからは展開がまったく違いました。企画の意図をすぐに理解してもらい、編集のスピードも早い。「伝えたい本を形にしてくれる」という実感が最初からありました。大手の看板よりも、確実に動いてくれるパートナーを選んで正解でした。
ーー出版後の反響はいかがでしたか?
ー森沢:出版後すぐに直接の問い合わせが来ました。本を読んでから連絡をくださる方との商談は、手応えがまったく違います。「なぜ仲介会社に直接行くべきではないのか」「なぜ送客という立場に徹することがオーナーのためになるのか」——こうした前提がすでに共有された状態で話ができるので、最初の商談から会話のレベルが違う。良い商談につながっています。
ただ、私は直接的な反響で大きく出版費用をペイすることはそこまで求めずに出版していて、そのスタンスは結果的に良かったと思っています。あまりわかりやすい売上に期待しすぎると、そこばかり気になって出版の様々な波及効果をうまく生かせなくなってしまいますから。
本というメディアは、SNSや広告では伝えられない「考え方の深さ」を届けることができます。読んでいただいた方は、私がどういう人間で、なぜこの事業をやっているのかを理解した状態で来てくださる。それが具体的な信頼につながっていくのを、出版後に実感しています。

「誰に最初に相談するか」が9割を決める——この本で伝えたかったこと
ーー書籍を通じてオーナー経営者に一番伝えたかったメッセージは何ですか?
ー森沢:「誰に最初に相談するかで、結果の9割が決まる」——これに尽きます。会社の売却を考えた時、多くの経営者はまず身近な税理士や弁護士、メインバンクに相談する。でも、彼らはM&Aの専門家ではなく、場合によっては利益相反の立場にあります。その「最初の一歩」を誤ると、その後の道筋が大きく変わってしまう。
M&Aは、経営者にとって人生で最も大きな決断のひとつです。買い手市場の現在、実力の乏しいアドバイザーが担当しても最終的に「成約」という目的地にたどり着くことは可能かもしれない。でも、そこに至るまでの数ヶ月間、乱気流に巻き込まれ続けるフライトと、離陸したことすら気づかないほどスムーズなフライトでは、オーナーが受けるストレスも、最終的な条件も、まったく異なるものになります。
本書を通じて、この現実を一人でも多くの経営者に知ってほしい。M&Aという大きな決断を、後悔のない形で実現してほしいというのが、私が出版に込めた一番の思いです。
ーーM&Aのように業界が若くて変化の大きい業界こそ、本による確かな権威の獲得が適していますよね。本日はありがとうございました!
【会社情報】
| 会社名 | 株式会社M&Aプレップホールディングス |
| 代表者 | 森沢 雄太 |
| 所在地 | 東京都港区虎ノ門1-17-1 虎ノ門ヒルズビジネスタワー15階 |
| 設立 | 2024年1月 |
| 事業内容 | M&A仲介会社・投資ファンド向けコンサルティング/中小企業オーナー向けM&Aアドバイザリー(最適な仲介会社への送客支援)/M&Aセカンドオピニオンサービス |
| 著書 | 『会社を売るって、こういうこと。~オーナー社長のためのM&A完全ガイド~』(2026年4月 株式会社フォーウェイ刊) |
| 公式サイト | https://bizprep.jp/ |
| Amazonページ | https://www.amazon.co.jp/dp/4910786171/ |

