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フォーウェイは、コンテンツマーケティングで成果を出したい経営者・マーケティング担当者向けの情報を発信しています。
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実際に弊社のサービスに用いているノウハウを惜しみなく開示します。
2025.07.31
Branding, Marketing
企業出版の効果とは?費用相場や成功のポイント、事例を徹底解説

企業がマーケティングやブランディングのために行う企業出版(ブックマーケティング)。
出版不況と呼ばれる時代において、企業出版をメインでサポートしている出版社は売上や刊行点数を伸ばし続けています。
つまり、企業が企業出版を決断する機運は高まっているといえるでしょう。
企業が自らのストーリーや価値観を世に伝える手段として、書籍というメディアの可能性が再評価されています。
今回の記事では、企業出版(ブックマーケティング)のメリットを紹介しつつ、数字では表せない、企業出版だからこそ実現できる書籍の使い道を解説します。
目次【本記事の内容】
- 1.企業出版とはベストセラーを狙う出版ではない
- 2.企業出版と他の出版の違い
- 2-1.商業出版
- 2-2.自費出版
- 2-3.企業出版(ブックマーケティング)
- 3.企業出版を実施するメリット
- 3-1.自社商品やサービスを知ってほしいターゲットに認知拡大できる
- 3-2.競合に対する優位性を高め信頼度も向上する
- 3-3.他媒体に比べて圧倒的な情報量を誇る
- 3-4.質の高い顧客からの問い合わせが獲得できる
- 4.企業出版による副次的効果とは
- 4-1.著作権が企業側に帰属するため二次活用が可能
- 4-2.営業ツールとしての活用で囲い込みやクロージングに寄与
- 4-3.社員教育や採用強化に活用できる
- 4-4.メディアに取り上げられる可能性が高まる
- 5.企業出版と他の発信施策の比較
- 5-1.紙媒体広告との比較
- 5-2.WEB広告との比較
- 5-3.WEB媒体施策との比較
- 6.【業種別】企業出版の成功事例
- 6-1.保険代理店|出版を通じて業界内の信頼を獲得し、採用・新規契約数を大幅に向上させた事例
- 6-2.不動産会社|医師という専門層に向けた戦略的出版で高確度のリードを獲得し、売上10億円に貢献した事例
- 6-3.建設会社|経営者の人間力を本で可視化し、採用コストゼロを可能にした事例
- 6-4.経営コンサル|書籍出版で新しい層にアプローチし、指名相談が急増した事例
- 6-5.食品メーカー|わさびの効果・効能を発信し、販促と啓蒙を両立させた事例
- 6-6.健康ビジネス|Amazon1位を獲得し、会員数が500人増加した出版プロモーション事例
- 6-7.美容食品企業|書籍が既存顧客の理解と共感を呼び、リピート率が向上した事例
- 6-8.写真館|書籍で経営ノウハウを発信し、セミナー依頼と過去最高売上を実現した出版事例
- 6-9.ITサービス|難解な技術を体験で伝え、RPA分野での信頼と受注を得た出版事例
- 6-10.採用コンサル|理念に共感した人材を自然に引き寄せ、商談件数が10倍になったブランディング事例
- 7.企業出版の費用相場
- 8.企業出版の流れ
- 9.企業出版の失敗事例と成功のポイント
- 9-1.失敗事例①出版目的が絞られていない
- 9-2.失敗事例②ターゲット読者の選定ミス
- 9-3.失敗事例③広告的な内容にしすぎる
- 9-4.失敗事例④ターゲットに合わないデザイン
- 9-5.失敗事例⑤出版後の活用戦略がない
- 9-6.失敗事例⑥出版社・パートナーの選定ミス
- 10.企業出版に関するよくある質問
- 10-1.企業出版までにどれくらいの期間がかかりますか?
- 10-2.文章が書ける人間が社内にいないのですが、企業出版をすることは可能ですか?
- 10-3.本を書いてくださるライターの方との相性や文章のクオリティが不安です。
- 10-4.企業出版後もサポートは受けられますか?
- 11.【まとめ】企業出版でさらなる企業成長を実現しよう
執筆者:仲山洋平(株式会社フォーウェイ代表取締役、クリエイティブディレクター)![]() 慶應義塾大学経済学部卒業。清水建設株式会社を経て、幻冬舎グループ入社。企業出版の編集者として金融、IT、不動産、企業創業記などを中心に200冊以上の書籍を担当。2020年2月、東京編集部責任者を最後に幻冬舎グループを退職し、出版プロデューサー・マーケティングアドバイザーとして創業。同年9月、株式会社フォーウェイとして法人化、代表取締役に就任。2021年11月には「日本の地域ビジネスを元気にする」というビジョンを掲げ出版社パノラボを設立。 |
企業出版とはベストセラーを狙う出版ではない

出版を実施するにあたり、どうしても気になるのは書籍が売れるかどうか。
ただし、企業出版については、売れる本を作ることを目的としていません。
誤解を避けるために詳しく解説すると、企業出版はベストセラーになる本を目指してはいませんが、「狙ったターゲット」に売れる本を作ります。
出版に際しては企業のマーケティング戦略同様、自社の商品やサービスを知ってほしい顧客層をターゲットとして設定します。
そのうえで、設定したターゲットが手に取りたくなるような企画づくりや、書籍のカバーデザインを仕上げるのです。
不特定多数へ知らしめる広告手法としてではなく、明確なターゲットがある企業であればあるほど、企業出版は適しているといっても良いでしょう。
改めて正確にお伝えすると、企業出版とは、企業が自社の情報や専門知識を書籍の形式で出版することです。
出版社によって「カスタム出版」とも呼ばれます。
企業出版はブランディングや販促活動の一環として活用され、読者に対して企業の知見や価値を提供し、著者のビジネスにつなげることを目的としています。
近年、経営課題を解決する方法として出版を選ぶ企業は増え続けており、多くの企画が実際に出版に至っています。
そうした需要を背景に、既存の出版社が企業出版サービスを提供するケースも増えており、企業出版を専門とする出版社も出始めているようです。
企業出版の発行部数は、プランによって幅がありますが1,000〜5,000部くらいです。
部数や流通範囲が拡大するほど出版費用は上がります。
流通については通常の商業出版と同様の規模で書店にまくケースや、特約書店のみに配本するケース、オンライン書店のみで流通するケースなどさまざまです。
ただ共通するのは、実際に本を店頭に並べるかどうかは書店側の判断になるため、出版前の想定どおりに書店に並ぶかどうかは出してみるまでわからないという点です。
本の企画をはじめ内容については、出版社からの提案を著者が承認して決める形になります。
自費出版のように自分ですべて作るのではなく、自分の表現したい内容をプロの編集者のスキルを借りて形にできるのは大きなメリットです。
出版社がプロのライターをつけてくれる方式が一般的なため、インタビューに答えて上がってきた原稿に赤入れすることが著者の負担になります。
なお、以下にフォーウェイが行った、企業出版経験者への効果実感アンケートの結果リンクも掲載します。
上記のメリットが想像以上に発揮されている事実がよくわかるので、興味があればぜひご覧ください(以下の画像をクリック)。
▶企業出版については、関連記事【「出版の広告効果とは? 企業出版と自費出版の違い」】もあわせてご参考にしてください。
企業出版と他の出版の違い

出版の方式には大きく分けて「商業出版」「自費出版」「企業出版」の3種類があります。
また、企業出版の中にも「集客・ブランディングなどのビジネスゴールの達成」を目的にする通常の企業出版と、弊社フォーウェイが提供する「費用対効果の高いマーケティング」を目的とする企業出版(ブックマーケティング)があります。
それぞれの違いは、次の通りです。
自費出版 | 商業出版 | 企業出版(通常) | 企業出版(ブックマーケティング) | |
出版目的 | ⼩説・エッセイなど私的原稿の書籍 | ヒット作(ベストセラー)制作による出版社の利益確保 | 集客・ブランディングなどビジネスゴールの達成 | 最適な費⽤的効果によるマーケティング出版の実現 |
版元 | ⽂芸社、現代書林など | 通常の大手・中小出版社 | 幻冬舎、ダイヤモンド社など | フォーウェイのプロデュースによりグループ出版社パノラボから出版 |
編集体制 | なし(ほぼ校正・組版・製本のみ) | 出版社の編集者、実績豊富なライターやデザイナーによる制作(企画内容によってさまざまな形態がある) | フリー編集者や編プロへの委託制作経験の浅い編集担当による制作(の可能性) | 出版実績230冊を超えるプロデューサーの責任編集企業出版実績豊富な編集担当者を選抜ベストセラー実績の豊富なライターやデザイナーアサイン |
部数 | 最低500部程度から | 最低3000部程度から | 最低5,000部程度から | 最低1,000部程度から(企画内容により出版社負担での部数増あり) |
書店流通 | ほぼなし(⼤書店の「⾃費出版」棚への展開) | 出版社が積極的な書店流通を行う | ⼤⼿出版社通常(部数により500〜1,000書店程度) | 該当書籍のジャンルに合わせた書店営業の実施通常プランに100冊分の1か月書店プロモーション付き |
プロモーション | ほぼなし | 出版社が積極的にプロモーションを行う | リリース送付+オプションにより買取施策や数百万円単位の広告出稿(追加料⾦なしでの雑誌への露出などは原則なし) | ・リリース送付+セットプランにより割安に広告施策を提供+Amazon販売促進施策のWEB広告をサービス内で実施+オプションとして各種コンテンツサービス、SNSブースト、クラウドファンディングなどの先進的施策・提携ビジネス媒体への掲載確約 |
適した著者 | ・とにかく費⽤を抑えて「出版した」という事実が欲しい個⼈・製本された現物を⼿元に持ちたい⼈ | ・基本的に出版社から依頼を受けた人 | ・多額の予算を⻑期的ブランディングに投資する余⼒のある企業・⼤部数の⾃社買取を前提に出版する企業 | ・経営施策として出版の成功を求める中⼩〜中堅企業・費⽤対効果にこだわる経営者やプロフェッショナル・⾃費出版や企業出版・カスタム出版に満⾜できなかった経験のある⼈ |
3つの出版方法について詳しく解説します。
商業出版
商業出版は、出版社が費用を負担して企画し、著者に執筆を依頼する出版方式です。
著者には出版社から、発行部数に応じた印税が支払われます。
出版した本が重版すればするほど印税が増える、著者にとっては夢のある出版です。
予算のかけ方は企画によってさまざまで、原稿の書けない著者にはゴーストライター(ブックライター)を用意したり、イラストレーターやデザイナーを用意して全ページカラーにしたりと、出版社が「売れる」と判断した企画内容に沿って体制が作られます。
注意点として、商業出版では企画から原稿の内容に至るまで、基本的には出版社に決定権があります。
書籍を売ることを目的に出版社が投資し、売れなかった場合のリスクも引き受けるためです。
したがって、自分の本であっても著者の希望は通らない場合が多くなります。
実際に、以下のようなケースが見られます。
・「著者にとってはマイナスイメージになりそうな企画でないと出さない」と言われた ・著者の事業の宣伝を入れようとしたら「流通に支障が出る」「作品性が損なわれる」と断られた ・全然気に入っていないカバーデザインに決められた |
そのため、商業出版の経験者のなかには、「自社のビジネスメリットにもなるかと思って依頼を受けたけど、全然思いどおりにならなかった」といった不満が残っている方もいるようです。
また、商業出版として進行していた企画でも、編集者からのレスポンスがなく停滞して出版されなかったり、実際に出版したものの思うように売れず、結果として数百万円分の在庫を買い取ることになったりと、自費出版と変わらない費用負担が発生するという事例も少なくありません。
このようなリスクもあるため、契約前には内容を十分に確認し、納得したうえで進めることが大切です。
▶︎商業出版については、関連記事【商業出版とは?企業がブランディングを考えたときの出版の選択肢】も合わせて参考にしてください。
自費出版
自費出版は、個人が自身の著作物を自己負担で出版する形式です。
「小説や詩集など趣味で書き溜めていた原稿を出版したい」「人生の軌跡を記録として残したい」といったニーズが多いです。
特徴としては、流通規模の小ささです。
自費出版はおおむね100〜500部程度の発行部数で、書店流通はまったくなしか、ごく一部の書店への配本に限られます。
書店へ配本されるケースでも、「自費出版棚」などの棚にまとめられたり、配本されても書棚に並ばないケースが多いようです。
内容については、自費出版は100%、著者の思いどおりです。
カバーに自作のイラストを入れたりといったアレンジも好きなようにできます。
自費出版での出版社の仕事は、持ち込まれた原稿を校正し、デザインレイアウトして印刷することです。
一方で、「内容に自信がないからもっと売れるように改善提案してほしい」といった希望は叶わないと思ったほうが良いでしょう。
▶︎自費出版については、関連記事【自費出版のやり方を現役書籍編集者が1から分かりやすく解説!】も合わせて参考にしてください。
企業出版(ブックマーケティング)
企業出版(ブックマーケティング)とは、書籍をマーケティングに活用する出版方法です。
企業が自社の事業や商品・サービスなどについてまとめた書籍を出版し、企業や商品・サービスの認知度向上や購買意欲向上などに役立てることを目的としています。
近年はインターネットで簡単に情報を得られるようになりましたが、根拠があいまいだったり、情報源が不明確だったり、発信者の信頼性が低いケースも少なくありません。
その点、書籍は出版社や著者が明示されており、手元に残る形ある媒体であることから、インターネット上の情報よりも信頼性が高いと考えられています。
企業の強みである独自の技術や実績、企業としての取り組みなどをストーリーとしてまとめて一冊の書籍という形で出版すれば、書籍そのものの信頼性や出版社の全国的な販路を活かした効果的なマーケティングが可能になります。
▶︎企業出版(ブックマーケティング)については、関連記事【ブックマーケティングとは?メリットや効果的な戦略の作り方】も合わせて参考にしてください。
企業出版を実施するメリット

企業の商品やサービスをPRするうえで、世の中にはさまざまな広告手法があふれています。
そんななかで企業出版という形式だからこそ得られるメリットを紹介します。
自社商品やサービスを知ってほしいターゲットに認知拡大できる
世間一般的に認知度を上げるのに手っ取り早いのは、テレビCMや全国紙の新聞広告掲載です。
それぞれかなりの視聴者や購読者がいる媒体なので、認知度を上げるには最適でしょう。
ただし、こうしたマス媒体への広告は1回あたりの負担額が数百万〜数千万円と高額で、しかも広告を打ち続けないと効果は持続しません。
一方、企業出版の広告宣伝の場は書店にある各書棚になります。
先述した通り、狙ったターゲットに知ってもらえる理由の一つです。
たとえば、不動産投資会社が潜在顧客に自社を知ってほしければ、書店の「不動産投資」や「資産形成」の棚に並べることで、自ずと手にとってもらえます。
耳鼻科のお医者さんが耳の病気に関する書籍を出版すれば、耳の病気に悩む人が立ち寄る「家庭の医学」の棚に展開されます。
このように、知ってほしいターゲット層に認知してもらうには企業出版が適しているのです。
企業出版で医者というターゲットへの認知拡大に成功した事例
不動産投資会社が、収入も納税額も高額な医師をターゲットに「不動産投資が医師の節税対策に最適」という内容の書籍を出版しました。
書籍を購入した医師に、不動産投資に大きな節税効果があることを認知してもらうことができ、多くの成約につながりました。
競合に対する優位性を高め信頼度も向上する
書籍は出版社から取次会社を介して書店に流通し、値段をつけて販売されます。
「書籍を出版している企業」という事実により、競合企業に比べた優位性を高められ、信頼度が向上するのです。
書籍を活用した情報発信でその道のプロフェッショナルとして認知してもらえ、社会的な信用が上がり企業ブランディングに貢献します。
競合他社が多い中、確固たる地位を築いた保険代理店
ある保険代理店は、保険業界の問題点とそれを変えるための持論をまとめた書籍を出版。
競合が多く差別化が難しい業種にもかかわらず、業界内での地位確立と顧客企業からの信頼を獲得し、大きく業績を伸ばしました。
他媒体に比べて圧倒的な情報量を誇る
さまざまな広告手段のなかでも、書籍の持つ情報量は圧倒的といえます。
テレビ、新聞、雑誌、ラジオ、看板……広告のどれと比較しても、書籍ほどの情報量を盛り込める媒体はないでしょう。
書籍一冊でおよそ200ページの量があり、文字の組み方によって変わりますが、文字数にすると7万〜10万字もの情報を発信できるのです。
企業の商品やサービスの魅力だけでなく、企業理念や代表者の考え方などを余すことなく伝えることができる稀有な媒体といえるでしょう。
質の高い顧客からの問い合わせが獲得できる
書籍制作をするにあたって最初に考えるのが、「出版の目的」です。
集客を目的にする場合、自社商品やサービスが見込み客にとってどうメリットになるのかを整理していきます。
マーケティング戦略の基本であるペルソナの設計を、書籍企画づくりの中で同時に行うことができるのです。
先に解説した通り、書籍は信頼度の高い媒体ということもあり、自らが欲する情報が掲載された書籍を読むことで、読者ならびに見込み客から著者の会社に問い合わせするという導線を作ることができます。
著者のファンになった読者は自社ビジネスの内容を理解しているため質の高い顧客となり、商談も簡略化することができます。
このように企業出版は、一冊出版するだけで、他の広告媒体にはなし得ない認知度拡大や啓蒙、集客力向上、そしてブランディングを同時に達成できます。
ニッチな業種でありながら、質の高い問い合わせ獲得につながった事例
建設業専門のコンサルティング会社は、知名度の向上と商圏の拡大を狙って書籍を出版。
タイトルに「建設業のための」というフレーズを盛り込んだことで、ターゲット層への訴求力が高まり、問い合わせが相次ぎました。
最終的に10件以上の顧問契約を獲得し、毎年数百万円の売上を得る結果につながりました。
企業出版による副次的効果とは

ここまでは、企業出版をすることで実現できるわかりやすいメリットを紹介してきました。
次に、出版という手段だからこそ発揮される副次的な効果を解説します。
・著作権が企業側に帰属するため二次活用ができる ・営業ツールとしての活用で囲い込みやクロージングに役立つ ・社員教育や採用強化に活用できる ・メディアに取り上げられる可能性が高まる |
それぞれ詳しく見ていきましょう。
著作権が企業側に帰属するため二次活用ができる
企業のマーケティング戦略の一環として出版を実施する以上、無視できないのが著作権です。
著作権とは、書籍出版においては書籍の原稿や写真、イラストなど、著作物を保護するための権利です。
知的財産権の一つで、著作物を著作権者以外に無断で使用させない権利でもあります。
企業出版においては、ライターが取材して原稿執筆するケースが一般的ですが、ライターは著作権を放棄し、出版契約した企業側に著作権が帰属するのが基本です。
なかにはイラストや写真など、各コンテンツに応じて著作権が制作者側に帰属しているケースがあるため、使用の際は確認が必要ですが、基本的に原稿については自社の判断で二次利用ができます。
昨今はCookieの規制が強化されるという話題もあり、オンライン上のGoogle広告やSNS広告が利用できなくなる可能性も考えられます。
WEB広告でアクセスを集められなかった場合、SEO対策として自社サイトのコンテンツを強化する重要性はますます増すでしょう。
そこで書籍があれば、コンテンツをホームページや自社オウンドメディアに転載することで、SEO対策としても活用できるのです。
ただ、出版権や所有権については契約での取り決めがあるので、各出版社に問い合わせてみましょう。
営業ツールとしての活用で囲い込みやクロージングに役立つ
書籍が完成すれば、手元に営業ツールとして活用できる書籍が届きます。
活用の仕方は幅広くさまざまですが、来店した見込み客にプレゼントとしてお渡しすることで、信頼性を向上させ、サービスや会社に対する理解度を促進させることができます。
セミナーを開催して販売や配布するという手段も考えられるでしょう。
競合他社との相見積もりになった際に、書籍を送ることでクロージングツールとして効果を発揮したという例も珍しくありません。
ほか、見込み客のリストや過去名刺交換をしたような掘り起こし顧客にDM(ダイレクトメール)として送付するという活用方法も有効です。
社員教育や採用強化に活用できる
企業出版で制作する書籍には代表者の考え方やサービスのメリットが網羅されていることもあり、採用や人材育成に効果を発揮します。
企画内容によりますが、企業が成長するまでにぶつかった壁やそれを乗り越えた方法など、事業拡大するまでの紆余曲折を、これから入社する新人にも知ってもらうことができるのです。
会社がどのような考えをもって経営しているのかを新人が理解できれば、ミスマッチの防止に役立ち、採用後の定着率アップにも大きく寄与します。
メディアに取り上げられる可能性が高まる
企業出版による書籍は、単なる紙媒体としてではなく、企業の広報戦略としても効果を発揮します。
企業名や商品・サービスが新聞や雑誌、WEBメディアなどの第三者視点で紹介されると、広告とは異なる信頼性の高い認知拡大が期待できます。
また、メディア掲載は一時的な広告効果にとどまらず、企業の実績として蓄積されるため、今後のブランディングや営業活動、採用活動などのさまざまなシーンで活用可能です。
企業出版と他の発信施策の比較

続いて、企業出版と他の発信施策の特徴を比べてみましょう。
「紙媒体広告」「WEB広告」「WEB媒体施策」との比較は以下の通りです。
紙媒体広告との比較
まず、新聞や雑誌といった紙媒体への広告出稿を見てみましょう。
紙媒体の広告はその発行部数の多さを活かし、数万〜数百万の人々にリーチできる点が大きな強みです。
一方で、紙媒体は基本的に広告出稿される号が世に出た瞬間にのみ、効果を発揮する施策となります。
効果の長期的継続はありません。
さらに、出稿によってもらえる枠は限られており、盛り込むメッセージはかなり取捨選択しなければいけません。
書籍の場合は、書店流通によって広告効果が持続的に発揮されるのが紙媒体広告と比較した際の強みです。
さらに、詳細な情報や専門知識を一冊分盛り込めるため、読者に対してより深い理解や感動を与えることができます。
説明が難しい製品や、販売に時間がかかるサービスにとっては適した発信手段です。
WEB広告との比較
WEB広告はご存じの通り、費用を投じている間のみ広告が回ります。
メリットとして、少額でも始められること、詳細にデータが出ることで細かな改善アクションを繰り返しやすいことが挙げられます。
一方、実物がある紙媒体以上に「残らない」広告施策であるところが難点。
「先につながらないのはわかっているけど、広告止めると売上落ちるから止められない…」と悩む経営者は多いです。
企業出版では紙媒体との比較同様、長期間にわたって読者に提供されて持続的な効果が期待できる点がポイントになります。
また、本によって読者の関心を引きつけるコンテンツを提供することができるため、たとえば「WEB広告で集客した見込み客に書籍をプレゼント」といった組み合わせ施策で受注確度を高める戦略は効果的です。
WEB媒体施策との比較
WEB媒体施策はWEBメディアに対する記事広告出稿や、自社サイトでコンテンツを発信するオウンドメディア施策を指します。
WEBメディアの記事広告はずっと掲載してもらえる場合があり、自社サイトコンテンツも長期的に掲載される点は大きなメリットです。
一方でWEBコンテンツはどうしてもユーザーが軽い気持ちで閲覧する傾向にあり、問い合わせなどの反響につなげるには相当クオリティの高いコンテンツを自社で作る必要がある点がハードルになります。
また、WEBコンテンツの閲覧者と書籍の読者はかなり層が違うため、こちらもターゲットや目的によってうまく併用することが成果を出すコツです。
この点に関して著者がよく言っているのは、「WEBは良くも悪くも関心がライトで発注権限も予算もないようなリードが多いが、本の場合は“本気の人”が来る」ということです。
このような特性から、特に高単価な商品・サービスは、書籍との相性が良く、強力な集客・販促手段となる可能性があります。
【業種別】企業出版の成功事例

世の中の多くの出版支援サービスは、商業出版を主とする出版社が「副業」として提供しているものが大半です。
つまり、「本業はあくまで売れる本を作ること。出版したいなら費用を払ってくれれば対応します」という姿勢が根底にあるケースが少なくありません。
そうした構造上、顧客のために尽くす体制が築きにくいのが現実です。
それに対して、私たちフォーウェイでは企業出版に「本業」として取り組んでいます。
「顧客のために作り、顧客のために売る」ことを使命に掲げた体制を最初から構築しており、企業出版そのものに真剣に向き合っています。
実際に、業界最多クラスとなる230冊以上の企業出版実績を誇る編集チームがそろっていることが強みです。
在籍するメンバーは全員が、大手出版社の書籍制作を手がけてきた実力派クリエイター。
デザイナーやライター、校正者といった各専門分野においても、複数のベストセラーを生み出してきたトップレベルの人材で構成されています。
そのため、自費出版では実現が難しい、完成度の高い書籍づくりが可能です。
以下では、実際に企業出版を通じて成果を上げた10件の事例を紹介します。
保険代理店|出版を通じて業界内の信頼を獲得し、採用・新規契約数を大幅に向上させた事例
本業とは別に新規事業としてコンサル事業を立ち上げた保険代理店では、有効な集客手段が打てず信頼性獲得のためのブランディング施策を探していました。
そこで、成果報酬型が当たり前の保険業界で、一律報酬型を採用して成⻑を遂げた自社のノウハウをまとめ、保険代理店の経営者が読みたくなる企画・構成の書籍を出版しました。
出版後わずか2週間で重版が決定し、Amazonでは一時的に在庫切れとなるほどの反響を獲得。
出版記念セミナーには60名が参加し、複数のコンサル契約へとつながりました。
また、大手保険会社から講演依頼の増加にもつながっています。
さらに、自社での人材採用にも大きな効果があり、応募者が事前に読んでくれて自社への理解が進み、採用のミスマッチがなくなりました。
▶︎保険代理店の詳しい事例については【【事例コラム】大口案件の集客、人材採用、大手企業からの講演依頼!出版ですごいことになった保険代理店】もあわせて参考にしてください。
不動産会社|医師という専門層に向けた戦略的出版で高確度のリードを獲得し、売上10億円に貢献した事例
ある不動産投資会社では、Web広告による新規顧客の集客を行っていたものの効果がなく、ほぼ紹介に頼っている状況でした。
紹介の場合でも信頼関係構築に多くの時間を要し、成約リードタイムが長くなってしまうという問題がありました。
そこで、医師をターゲットとして「節税対策に不動産投資が効果的」という内容の書籍を出版したところ、多くの読者から問い合わせがあり、出版6か月で10億円以上の売上を達成。
問い合わせのほとんどは書籍を読んだ医師からだったため、成約までのリードタイムが短縮でき営業効率も向上しました。
さらに、同じ顧客が複数の物件を購入してくれるなど、通常の営業に比べて客単価が大きく向上したことも大きな効果でした。
建設会社|経営者の人間力を本で可視化し、採用コストゼロを可能にした事例
湘南エリアで業績拡⼤中の建設会社では、慢性的な⼈材不⾜により受注チャンスを逃してしまうことが課題でした。
そこで、若⼿人材の採用強化とブランド力向上を狙って書籍を出版。
経営者の仕事や経営に関する考え⽅や人柄、創業ストーリーなどを余すところなく盛り込んだ書籍にしました。
出版後、応募者の多くが事前に書籍を読んでから応募するようになり、企業への理解度が高まった結果、採用決定率が大幅に向上。
年間500万円以上かかっていた採用エージェントの費用をゼロに抑えることができました。
地元新聞など複数のメディアからの取材依頼があり、狙いどおりの認知アップ効果を実感したといいます。
若手経営者である社長は、これまで地域の同業他社との関係性に課題を感じていましたが、出版を機に一目置かれる存在へとブランディングに成功しています。
経営コンサル|書籍出版で新しい層にアプローチし、指名相談が急増した事例
建設業専門の経営コンサルタントは、これまで届いていなかった新たな層へのアプローチを目的に書籍を出版しました。
これまでの支援実績やノウハウをわかりやすく整理し、自身の思いや考え方も盛り込んだ一冊に仕上げました。
出版後はわずか1か月で重版が決まり、17媒体のWebニュースに掲載されるなど反響を獲得。
新たに10数件の顧客が増え、若手経営者からの育成相談も急増しました。
ブランド力を高めながら、顧客の接点を作り出すことができています。
食品メーカー|わさびの効果・効能を発信し、販促と啓蒙を両立させた事例
わさびの製造販売を行う企業では、「わさびの魅力が十分に伝わっていない」「他社との差別化が図れていない」といった課題を抱えていました。
そこで、料理に関心の高い30〜40代女性をメインターゲットに、わさびの効能や歴史、アレンジレシピを紹介する書籍を企画・出版。
発売後には、レシピを監修した料理研究家を招き、本社所在地・名古屋の書店で出版記念トークイベントを開催しました。
会場は満席となり、当日だけで50冊以上の売上を記録するなど、認知拡大とファン獲得につながっています。
その後、出版をきっかけに平均聴取者数20万人を超えるラジオ番組から2週連続の出演オファーがありました。
さらに、自社営業マンが取引先への配布やプレゼンで活⽤し、⼤⼝取引の獲得のきっかけにもなりました。
健康ビジネス|Amazon1位を獲得し、会員数が500人増加した出版プロモーション事例
健康ビジネスを展開する企業は、耳ツボダイエットの魅力を広く伝えるために書籍を出版しました。
全国書店への配本とWeb広告を組み合わせたプロモーションを行い、Amazon「ビジネス実用書」カテゴリで1位(総合3位)を獲得しました。
また、書籍特設LPでは、既存会員の声を紹介し、見込み会員への信頼構築と紹介促進を実現。
出版後には大規模なセミナーも開催し、結果として半年間で新規会員が500人以上増加するといった、ブランディングと集客の両面で成果を上げました。
美容食品企業|書籍が既存顧客の理解と共感を呼び、リピート率が向上した事例
ある美容食品企業は、商品販促と自社のブランディングを目的に書籍を出版しました。
中年期以降の⼥性をメインターゲットに、「⼀⽣のうちで変化の多い「⼥性の⼈⽣の悩み」を解決する」をコンセプトとしたことから、既存顧客がファン化してリピート購入が増加しました。
発売前からSNSを活用した告知を強化した結果、予約が殺到し、発売前に重版が決定。
また、メディア出演や講演依頼も相次ぎ、認知拡大に成功しました。
既存顧客への書籍プレゼント企画では、予想の8倍以上の応募があり、書籍を受け取った顧客の半数以上が継続購入へとつながるなど、高い販促効果を発揮した事例です。
写真館|書籍で経営ノウハウを発信し、セミナー依頼と過去最高売上を実現した出版事例
写真館の経営者は、経営のノウハウの啓蒙及び写真館と自身のブランディングのために書籍を出版。
利⽤者の減少によって年々姿を消している個⼈経営の写真館の現状を伝え、厳しい業界で⽣き残ってきた秘訣を提⽰して読者からの信頼を得る書籍構成にしました。
兵庫県と⼤阪府、東京都をメインに配本を実施したところ、地元の⼤型書店でランキング1位を獲得、写真館経営者だけでなく他業界の経営者からも経営相談の問い合わせが相次ぎました。
さらに、セミナー依頼が⼤幅に増加し、新型コロナによる休業要請後の営業再開時には3か月連続で過去最⾼売上を更新するという快挙を成し遂げました。
ITサービス|難解な技術を体験で伝え、RPA分野での信頼と受注を得た出版事例
ITサービス企業の代表者が、中⼩企業経営者にとって読みやすいRPAシステムの⼊⾨書を出版。
自身の体験談や解説、コラムを各章に盛り込み、読みやすさを追求しました。
商圏に合わせた⼀都三県、⼤阪、名古屋、中⼩企業の多い地⽅(広島、福岡、熊本)を中⼼に展開し、ビジネス層からの問い合わせ獲得を狙いました。
出版直後から複数の問い合わせが発生し、1か月で2件の受注を獲得。
さらに、全国からセミナー依頼が殺到し、企業のブランド⼒の強化にもつながりました。
採用コンサル|理念に共感した人材を自然に引き寄せ、商談件数が10倍になったブランディング事例
人材採用コンサルタントは、⼈材獲得に悩む中⼩企業経営者を意識したタイトルの書籍を出版し、類書と異なるデザインで差別化に成功しました。
サラリーマンが多く⽴ち寄る駅構内の書店に重点配本して3書店でランキング1位を獲得。
出版後は商談件数が前年⽐10倍、成約率も約9割となり、本とは「⼤きなエネルギーをもった名刺のようなもの」と、効果を実感しました。
内容を理解した上で商談が始まるケースが多く、商談の効率化にもつながりました。
好調な売れ行きを受けて重版が決定し、反響が続いています。
企業出版の費用相場

企業出版は、1,000万円以上が費用相場です。
他の出版方法と比べると、以下の通りです。
自費出版 | 商業出版 | 企業出版(通常) | 企業出版(ブックマーケティング) | |
費用 | 250〜500万円程度 | 0円(出版費用は出版社が負担する) | 1,000万円以上 | 500〜800万円程度 |
なお、1,000万円以上というのは一般的な費用相場であり、依頼する企業によって費用は異なります。
フォーウェイでは、一般的な企業出版とは異なり、企業のマーケティングの一環として書籍を活用していく新しい企業出版サービス(ブックマーケティグ)を500〜800万円の価格帯で提供しています。
フォーウェイのブックマーケティンング(企業出版)では、企業のマーケティング規模に合わせた最適な価格での企業出版をご提案可能です。
企業出版の価格に影響する要素として、以下が挙げられます。
企業出版の価格に影響する要素 | 詳細 |
書籍の仕様 | ・通常仕様は四六判(130mm×188mmサイズ)、中面白黒で200ページ程度・仕様変更(大きな判型、中面カラー、ページ数の増加、写真やイラストを入れるなど)の場合は追加費用が発生する |
部数 | ・部数が多くなればなるほど印刷費用が高くなる・部数が増えると流通拡大による書店営業経費が加算される・返品による損失のヘッジ分も加算される |
制作費用 | ・基本的な費用は人件費のため、ライターが必要か、持ち込み原稿かにより大きく異なる・編集者の出張や取材先が多岐にわたる場合も追加費用が発生する |
プロモーション費用 | ・基本的に書店やメディアへのリリース、書店営業は基本費用の範囲内となる・WEB広告、新聞広告、イベント実施などは追加費用が発生する |
基本的に値段が上がるほど出版社の規模が大きくなり、流通部数も多くなると考えてください。
どの価格帯での出版が最適かは、出版の目的や自社の事業規模に応じて判断する必要があります。
なお、費用を抑えるための工夫として、原稿を自社で用意することで料金の調整に応じてもらえるケースもあるので、出版社に確認をしてみましょう。
企業出版の流れ

実際に企業出版を行う場合(※ライターに原稿を書いてもらう場合)、流れは以下のようになります。
ステップ①:企画立案 | 出版の目的やターゲット読者を明確にし、内容やテーマを決定します。企画段階では、書籍の仮タイトルや章立てを作成します。 |
ステップ②:取材・執筆 | 著者本人や著者の会社の社員へのインタビュー取材を行い、必要な情報を収集します。取材データをもとにライターが執筆作業を進め、章ごとに文章をまとめていきます。インタビューは一冊分で合計10時間程度になることが多いです。 |
ステップ③:編集・校正 | 執筆された原稿を、著者と編集者で協力して校正(チェック)します。文章のクオリティや表現を整え、誤字脱字や文法の修正なども行います。 |
ステップ④:デザイン・レイアウト | 書籍のデザインやレイアウトを決定します。カバーデザインについては、いくつかの候補から最終的に著者が選ぶパターンが多いです。使用してほしい色や求めるテイストがあれば、事前に担当編集者に伝えておきましょう。 |
ステップ⑤:印刷・製本 | カバーと本文が完成したら、印刷所に原稿を送り、書籍の印刷と製本を行います。ここまで来たら、著者は刷り上がりを待つだけです。印刷が完了したら、いよいよ書店に書籍が並びます。 |
一方で、弊社フォーウェイが展開する企業出版(ブックマーケティング)は、単なる書籍の発行にとどまりません。
中小企業から大企業まで、法人としてさらなる認知度や知名度の向上を目指す企業に対し、次のステージへと進むための後押しをするプロモーション施策として展開しています。
その流れは、以下の通りです。
ステップ①:目的・ターゲットの確認 | 出版によって企業が達成したい目的やターゲット読者層を確認します。たとえば、集客強化、信頼構築、ブランディング、新規顧客開拓などの具体的なゴールを定めます。 |
ステップ②:書籍企画設計図の作成 | 書籍出版の目的を達成するために、クライアント企業の業務内容や強み、提供価値を丁寧にヒアリングし、企画骨子を設計図としてまとめます。 |
ステップ③:書籍企画案の作成 | 設計図を基に、より詳細な企画案へと深化させます。全体の構成や仮タイトル、目次案などを企画書として作成します。 |
ステップ④:取材・執筆 | 著者や関係者へのインタビューを通じて取材し、その内容をプロのライターが書籍原稿として執筆します。次のステップ⑤のカバー作成と並行して、執筆原稿の赤字入れなどをクライアント企業側に行ってもらいます。 |
ステップ⑤:カバー作成 | 複数のデザイン案を作成し、著者と相談しながら最適な表紙デザインを決定します。色使いやイメージのテイストもここで反映されます。 |
ステップ⑥:プロモーション戦略策定 | 書籍発売に向けた広報・販促施策を計画。書店営業戦略、Web広告、SNSや動画を活用したPRなど、多チャネルでの戦略を構築します。 |
ステップ⑦:書店営業・広告戦略実施 | 取次・書店へ営業をかけ、配本戦略を組み立てます。。オンライン・オフライン両面で広告出稿やSNS連動キャンペーンなどを企画します。 |
ステップ⑧:出版 | 印刷・製本が完了し、書店に並び始めます。出版日はメディア露出や販促活動の起点となります。 |
ステップ⑨:出版後の施策実施 | 重版対応、SNS運用支援、クラウドファンディングやウェビナー連動キャンペーン、Web広告による販促継続、成果測定を含むトータル支援を行います。 |
企業出版の失敗事例と成功のポイント

生涯に一度かもしれない企業出版、絶対に成功させたいのは著者として当然でしょう。
成功のポイントをつかむために、企業出版にありがちな失敗事例を6つ紹介します。
・失敗事例①出版目的が絞られていない ・失敗事例②ターゲット読者の選定ミス ・失敗事例③広告的な内容にしすぎる ・失敗事例④ターゲットに合わないデザイン ・失敗事例⑤出版後の活用戦略がない ・失敗事例⑥出版社・パートナーの選定ミス |
それぞれ詳しく見ていきましょう。
失敗事例①出版目的が絞られていない
企業出版では、「何のために誰に向けて出版するのか」がしっかり定義されていてこそ、クオリティの高い企画ができます。
「集客にも採用にも個人ブランディングにも効かせたい」「若者にもシニア層にも届けたい」など欲張りすぎると、読者から見て役立つ本であると伝わりづらくなってしまいます。
特に企業出版は、一定のコストをかけて取り組む施策であるため、高単価な商材・サービスの集客手段として活用することがおすすめです。
WEB広告などでは良さが伝えづらく、比較検討されにくいサービスこそ、企業出版の本領が発揮される領域です。
出版の目的や届けたい相手像が明確であればあるほど、タイトル、構成、原稿のトーンすべてに一貫性が生まれ、クオリティの高い企画に仕上がります。
失敗事例②ターゲット読者の選定ミス
企業出版では、ターゲット読者のニーズや興味に合わせた出版物を提供することが重要です。
たとえば、マーケティングの初心者向けに書籍を出版したいのに、コトラーのマーケティング理論などを完璧に理解していないとわからないような高度な内容で本を書いても、ミスマッチになってしまいます。
加えて、そもそも本を読まない層をターゲットにしてしまうミスもあります。
一例として10代女性などは、ファッション系やタレントものなどでない限り、出版してもほとんど本を買ってもらえないので注意しましょう。
失敗事例③広告的な内容にしすぎる
読者のニーズを意識せず、自社の情報や宣伝ばかりを強調した内容にしてしまうのも、よくある失敗ケースです。
せっかく費用を投じての出版なので、著者として自社を存分に宣伝したいのは当然です。
ただし、書籍は読者が対価を払って購入する媒体であることを忘れてはなりません。
「広告だ」という認識で読者は本を手に取っていないので、著者の宣伝色が強すぎるとかなり違和感をもたれます。
「伝えたいこと」を「価値あるコンテンツ」に変更するためには、編集者を使い倒すのがコツです。
失敗事例④ターゲットに合わないデザイン
カバーをはじめとするデザインを選ぶうえでは、「ターゲットの好み」に合わせるのがとても重要です。
よくやってしまうのが、著者が「自分の好み」でデザインを指定してしまうパターン。
著者の好みがターゲットの求めるデザインに合致するとは限らず、自分の好みを優先しすぎると、違和感のあるデザインになってしまいます。
それを避けるため、どうしても譲れない部分は伝えつつも優秀な編集者の提案に任せたほうが出版効果は見込みやすいでしょう。
失敗事例⑤出版後の活用戦略がない
出版したことで満足してしまい、その後の活用について検討されていないという失敗ケースもあります。
せっかく完成度の高い書籍ができても、次のように販売促進やリード獲得、信頼獲得の導線が作られていないと効果が限定的になってしまいます。
・営業資料として配布していない ・ホームページで紹介していない ・セミナーや展示会で使っていない |
企業出版は「出したら終わり」ではなく、むしろ出版後の活用次第で成果に差が生まれるため、きちんと戦略を練っておくことが大切です。
失敗事例⑥出版社・パートナーの選定ミス
出版社の実績や得意ジャンル、自社との相性を見極めずに契約してしまうことも失敗ケースとしてあります。
その結果、「出版後の反響がほとんどなかった」「原稿のブラッシュアップが不十分だった」といった問題が起こります。
出版社ごとに得意なジャンルや販売ルートや編集スタイルがあるため、契約前の実績確認や出版目的の共有が必須です。
企業出版に関するよくある質問

ここでは、企業出版の際に、弊社フォーウェイによく寄せられる質問の中から代表的なものを4つ紹介します。
企業出版までにどれくらいの期間がかかりますか?
企業出版には、全体で8か月程度の期間を見込んで進行します。
主な流れは、以下の通りです。
1. ヒアリング企画立案 2. 取材・原稿執筆 3. 原稿チェック 4. カバーデザイン 5. プロモーション戦略 6. 印刷・製本 7. 出版 |
制作期間については、企業の目的や事業フェーズに応じて、ご相談いただけます。
文章が書ける人間が社内にいないのですが、企業出版をすることは可能ですか?
フォーウェイでは、大手出版社での書籍制作経験が豊富なプロのライターが原稿を担当します。
忙しい著者に代わって、取材インタビューを基に構成・執筆を進めるので、文章作成に不安がある場合でも安心して出版できます。
本を書いてくださるライターの方との相性や文章のクオリティが不安です。
フォーウェイには、大手出版社の書籍案件を手がけた経験を持つ編集チームが在籍しており、専門ジャンルに強く、品質の高い原稿を担保します。
アサインするライターは、副業のWEBライターではなく、書籍制作の実績が豊富なプロフェッショナルを厳選。
提携ライターは200〜300名にのぼり、幅広い業種・業界の書籍に対応できる体制を整えています。
そのため、専門性の高いテーマや独自性のある企画であっても、安定したクオリティの原稿制作が可能です。
企業出版後もサポートは受けられますか?
フォーウェイでは、出版後の販促活動(Web広告出稿、書店プロモーション、SNS運用代行など)までトータルサポートします。
一般的な自費出版では、出版後の販促活動は基本的に著者自身の努力に委ねられがちです。
それに対して、フォーウェイの企業出版は「出版して終わり」ではなく、「出版した後まで徹底サポート」という考えのもと、出版後の展開にも責任を持って取り組んでいます。
【まとめ】企業出版でさらなる企業成長を実現しよう
この記事では、企業出版(ブックマーケティング)とは何かをはじめ、メリット・デメリット、ブックマーケティングの最新トレンドなどについて紹介しました。
企業出版は、しっかりしたパートナー出版社と戦略的に取り組めば、投資対効果としてほかの施策ではあり得ないほどの効果が見込めます。
上記のコラムを参考に、企業出版という選択肢をぜひ検討してみてください。
ブックマーケティングを活用すれば、ただ書籍を出版するだけでなく、その書籍を自社のブランディング、認知度や購買意欲向上などに積極的に役立ていくことができます。
主に次のような方にブックマーケティングは最適です。
・Web広告やSEOなどあらかたの集客施策をすでに行っているが、なかなかそれ以上の集客効果が得られないと悩んでいる中小企業 ・難しすぎてWebではなかなか集客できないようなビジネスモデルをお持ちの経営者様 ・ある程度事業も安定しているが、更なる成長をするための打ち手に困っている経営者様 |
そんな方は、新たな成長の一手として、ブックマーケティングの活用をご検討ください。

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