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2025.12.03

Marketing

BtoBマーケティングとは?効果的な手法と成功事例を紹介!

BtoBマーケティングは、単なる集客活動ではなく、企業の成長戦略そのものです。

現代の市場では、顧客の購買行動が変化し、これまでのような営業活動に頼るだけでは新規顧客の獲得が難しくなってきています。

こうした市場変化に対応するためにも、経営層がマーケティングを理解し、意思決定に活かすことが必要です。

この記事では、BtoBマーケティングの基本から有効な手法、成功事例までを詳しく紹介します。

目次【本記事の内容】

執筆者:江崎雄二(株式会社フォーウェイ取締役マーケティング統括)


福岡県出身。東福岡高校、山口大学経済学部経済法学科卒業。大学卒業後、月刊誌の編集者兼ライターに携わる。その後時事通信社での勤務を経て、幻冬舎グループに入社。書店営業部門の立ち上げメンバーとして活躍後、書籍の販売促進提案のプロモーション部を経て、法人営業部へ。東京と大阪にて書籍出版の提案営業を担当し、2020年11月、株式会社フォーウェイに参画。2023年9月取締役就任。グループの出版社、株式会社パノラボの流通管理も担う。

BtoBマーケティングとは?

BtoBマーケティングのBtoBとは「Business to Business」の略で、企業間の取引におけるマーケティング活動を指します。

BtoBマーケティングを効果的に経営に取り入れるためには、まずは基本となる考え方を理解しておくことが重要です。

BtoBマーケティングの最終目的は単なる売上拡大にとどまらず、見込み顧客との間で継続的な信頼関係を築き、長期的な取引が続く状態を作ることです。

そのため、単発の案件を追いかけるのではなく、顧客のLTV(顧客生涯価値)を高めることが重要で、結果として安定した収益につながります。

◉-1、BtoCマーケティングとの違い

BtoCマーケティングの対象が個人消費者であるのに対して、BtoBマーケティングの対象は企業です。

意思決定者が複数存在し、取引金額も大きくなります。

また、BtoCのように感情的な訴求が購買につながるケースは比較的少なく、合理的判断やリスク回避意識が重視されます。

そのため、顧客理解と長期的な関係構築が欠かせず、お互いに信頼関係を深めながら進めていく必要があります。

BtoBマーケティングを実施する5つのステップ

ここでは、BtoBマーケティングで成果を上げるための5つのステップを解説します。

  • ステップ1:見込み顧客を獲得する(リードジェネレーション)
  • ステップ2:見込み顧客を育てる(リードナーチャリング)
  • ステップ3:見込み顧客を選別する(リードクオリフィケーション)
  • ステップ4:商談・受注につなげる
  • ステップ5:顧客との関係を維持・発展させる

以下で、順に見ていきましょう。

◉-1、ステップ1:見込み顧客を獲得する(リードジェネレーション)

最初のステップは、潜在顧客との接点を増やすことです。

以下のようなさまざまなチャネルを活用して、自社に関心を持つ企業を見つけ出します。

  • 展示会
  • セミナー
  • SNSでの発信
  • インターネット広告
  • SEO対策

自社の商品やサービスに興味を持つ可能性が高い企業をターゲットとして、適切な施策を選択して実施することが重要です。

◉-2、ステップ2:見込み顧客を育てる(リードナーチャリング)

次のステップでは、獲得した見込み顧客との間に信頼関係を構築します。

メール配信やウェビナー、ニュースレター、ホワイトペーパーなどを通じて、相手の課題を理解しながら適切な情報提供を行い、関係性を深めていきます。

単なる情報提供ではなく、顧客の関心や課題に合わせた価値を届けることがポイントです。

◉-3、ステップ3:見込み顧客を選別する(リードクオリフィケーション)

次は、育成した見込み顧客の中から、営業がアプローチすべき企業を絞り込むステップです。

スコアリング(行動履歴や関心度の数値化)やデータ分析を通じて、関心度の高い顧客を抽出し「今アプローチすべき顧客」を見極めます。

優先度の高い見込み顧客を明確にすることで、営業チームのリソースの有効活用や効率的な商談創出が可能となります。

◉-4、ステップ4:商談・受注につなげる

見込み顧客を選別した後は、営業チームと連携し、選定した見込み顧客に対して商談を提案します。

マーケティングで得られた顧客情報(興味・課題・行動履歴)を営業チームに共有することで、スムーズな提案につながります。

商談率や受注率を定期的に分析し、マーケティングと営業を一体化した仕組みを構築することが、成果を最大化するポイントです。

◉-5、ステップ5:顧客との関係を維持・発展させる

BtoBマーケティングでは、受注後のフォローアップも重要です。

契約後も継続的にサポートを行い、定期的に有益な情報を提供することで、顧客の満足度を高め、リピート受注やアップセルにつなげられます。

また、満足度の高い顧客からは新たな紹介が生まれることも多く、追加の商談機会を創出するきっかけになります。

顧客を一度きりの取引相手として捉えるのではなく、長期的なパートナー(顧客資産)として育てていく姿勢が大切です。

BtoBマーケティングの手法一覧

BtoCマーケティングでは、「いかに多くの人へアプローチし、今すぐ購入したいと思わせるか」が重視されます。

一方で、BtoBマーケティングにおいては、企業が顧客から「信頼できる」と感じてもらうことが重要です。

基本的な手法自体はどちらも共通していますが、目指す目的が異なる点を理解して活用することが大切です。

以下では、代表的な2つの手法を紹介します。

  • オンライン施策
  • オフライン施策

それぞれ詳しく見ていきましょう。

◉-1、オンライン施策

BtoBマーケティングのオンライン施策では、デジタル環境を活用して見込み顧客との接点を作り、興味関心を高めていきます。

次の表で代表的な手法とそれぞれの特徴を紹介します。

手法詳細
SEO対策・「検索エンジン最適化」ともいい、自社Webサイトを検索エンジンで上位表示させ、自然流入を増やす手法・中長期的なリード獲得に有効
オウンドメディア運用・自社Webサイトでブログや事例、ノウハウを発信して専門性を訴求し、リード獲得につなげる手法・BtoBでは信頼構築の効果が大きい
ウェビナー(オンラインセミナー)・ウェブ(Web)とセミナー(Seminar)を組み合わせた造語で、インターネット上で開催されるセミナー・関心度の高い見込み顧客と接点をつくり、関係性を深められる手法・会場設営や移動が不要なためコストを抑えられる
SNSマーケティング・X(旧Twitter)、LinkedIn、InstagramなどのSNSを活用した手法・双方向のコミュニケーションが可能なため、信頼関係を構築することができる
メールマーケティング/MAツール活用・メールを使って継続的に情報発信をして、見込み顧客の育成を行い、最終的に商品購入やサービス利用などの目標達成に導く手法・MAツールを活用すれば、顧客一人ひとりの興味や行動に合わせたメール配信やスコアリングが可能
デジタル広告・WebサイトやSNS・動画配信サービスなどのオンライン上のチャネルで、テキスト・画像・動画形式で配信される広告手法・ユーザーの年齢、性別、興味関心などの属性や行動履歴に基づくターゲティングが可能・短期間で成果が出やすい
ホワイトペーパー・資料ダウンロード・企業が見込み顧客や潜在顧客に向けて、課題解決や情報提供を目的として作成する資料・BtoBマーケティングでは、信頼関係の構築に有効
オンライン展示会・バーチャルイベント・インターネット上のバーチャル空間で開催される展示会やイベント・参加者の属性や行動履歴などを取得して、後の営業やマーケティングに活用できる・時間や場所の制約がないため、幅広い層にアプローチできる

◉-2、オフライン施策

BtoBマーケティングのオフライン施策では、対面のコミュニケーションを通じて深い信頼関係を築いていきます。

オンラインでは伝わりにくい価値を直接伝えられる点が強みです。

代表的な手法と特徴は次表の通りです。

手法詳細
展示会・業界イベントへの出展・展示会に出展することで、直接商品やサービスのアピールができる・見込み顧客との直接対話を通じて課題やニーズを把握しやすい・商談や他社との協業のきっかけとなりやすい
セミナー・講演会の開催・セミナーを主催することで、専門性を訴求しながら参加者との関係性を深めることができる・関心度の高い見込み顧客が参加するため、次のステップにつながりやすい
営業訪問・商談活動・営業担当者が直接顧客を訪問し、対面で課題ヒアリングや提案を行う手法・顧客の反応を見ながら対応できるため、信頼関係を築きやすい
カタログ・パンフレット配布・商品やサービスの特徴・導入事例をまとめた印刷物を顧客に直接届ける手法・ポストインや展示会・説明会での配布、DMでの送付などの方法がある
異業種交流会への参加・異なる業種・業界の人々が集まるため、情報交換や人脈づくりなどにつながる・潜在顧客との接点創出の可能性もある
顧客向けイベント・既存顧客向けのイベントを開催して、信頼関係を強化する手法・顧客満足度の向上やアップセルにつながる
企業出版(書籍出版)・企業が書籍を通じて、企業の理念や価値観、実績などを体系的に伝えることができる手法・広告と異なり、長期にわたってブランディング、専門性の訴求、リード獲得に効果を発揮する

BtoBマーケティングで成功するには「信用してもらう」仕掛け作りが何より重要!

BtoCマーケティングとBtoBマーケティングでは、用いる手法そのものに大きな差はありません。

しかし、その手法をどの目的で活用するのかという点が異なることを理解しておく必要があります。

BtoCマーケティングが「購入してもらうための仕掛け」を組み込むのに対し、BtoBマーケティングでは「信用してもらうための仕掛け」を組み込むことが基本です。

たとえば、第一接触からいきなり売り込むのではなく、次のような手法を間に挟むことによって、信頼度を高めることが可能です。

手法活用ポイント
ホワイトペーパーを活用するWebサイトからすぐにお問い合わせページに誘導するのではなく、「サービスの導入事例」や「サービスの詳細説明」のホワイトペーパーをダウンロードしてもらう
無料相談会を実施するセミナーや講演会の場で、「興味のある方は問い合わせを!」といきなり売り込みをするのではなく、無料の個別相談会を設けて、対話によって信用を獲得していく
書籍を活用する異業種交流会やイベントなどで、名刺交換後すぐに自社の商品やサービスの紹介をするのではなく、出版した書籍を渡して「この企業は書籍を出版するほど信頼性の高い企業である」ことを暗に伝える

BtoBマーケティングなら企業出版が信頼獲得に効果的!

企業出版は、BtoBマーケティングにおいて信頼獲得とブランド構築を同時に実現できる有効な手段の一つです。

さらに、書籍をきっかけにリード獲得やメディア露出、採用強化など、さまざまな効果が期待できます。

ここでは、企業出版のメリットを4つ紹介します。

  • 専門性・信頼性を訴求できる
  • 経営層・意思決定者へのリーチが可能
  • 他社との差別化・ブランディング効果が高い
  • 他のマーケティング施策との相乗効果が高い

それぞれ詳しく見ていきましょう。

◉-1、専門性・信頼性を訴求できる

企業出版(ブックマーケティング)は、書籍という社会的信頼性の高いメディアを通じて、自社の知見やノウハウを体系的に発信できます。

広告やWeb記事では伝えきれない企業の哲学や実績、事例をストーリーとして提示することで、読者の深い理解を促し、長期的に専門性と信頼性を築くことが可能です。

さらに、書籍化された情報は「長く保存される資産」として機能するため、時間が経っても専門家としての評価が積み重なり、結果としてブランド価値の向上にもつながります。

◉-2、経営層・意思決定者へのリーチが可能

BtoB取引では、最終的な購入判断を下すのは経営層や管理職といった限られた層です。

企業出版による情報発信は、書店やAmazon、ビジネス誌などを介して、こうした意思決定層に自然に届きやすく、質の高いリード獲得につながりやすい点が特徴です。

また、書籍出版後の講演やセミナー、メディア取材などを通じた経営者ネットワークの拡大にもつながります。

◉-3、他社との差別化・ブランディング効果が高い

BtoB取引では、商品やサービスの機能だけでは差別化が難しいケースも少なくありません。

企業出版を通じて「なぜこの事業を行っているのか」「社会へどのような価値を提供しているのか」を発信することで、理念や姿勢によって選ばれる企業へと進化することができます。

また、競合他社がWeb広告や展示会を中心に情報発信を行う中で、書籍を活用することで「知見の深い企業」「思想を持つ企業」という印象を強く与えられ、ブランディングの差別化にもつながります。

◉-4、他のマーケティング施策との相乗効果が高い

企業出版は単体の施策としても効果的ですが、他のマーケティング施策と組み合わせることで効果を最大化できます。

たとえば、次のようにオンライン施策・オフライン施策双方のハブとして機能させる展開が可能です。

  • WebサイトやSNSで書籍内容を再編集して発信
  • 展示会やセミナーで配布し、名刺交換から商談化
  • プレスリリースやメディア露出を促進

書籍というまとまった情報資産があることで、コンテンツの再活用がしやすくなり、施策全体の効率化にもつながります。
▶︎書籍出版のやり方については、関連記事【企業出版の効果とは?費用相場や成功のポイント、事例を徹底解説】もあわせて参考にしてください。

企業出版によるBtoBマーケティングの成功事例

ここでは、企業出版を活用してBtoBマーケティングに成功した4つの事例を紹介します。

  • 企業出版でコンサル依頼!同業から一目置かれるようになった事例
  • 事業の立ち上げとともに企業出版!メディアからも注目が集まった事例
  • BtoB企業に特化した書籍を出版!商圏拡大に成功した事例
  • 企業出版で自社製品の有用性を訴求して販路拡大を実現した事例

それぞれの事例について詳しく見ていきましょう。

◉-1、企業出版でコンサル依頼!同業から一目置かれるようになった事例

法人専門の保険代理店は、新規事業のコンサルティングで顧客獲得に苦戦し、自社の強みや経営ノウハウを体系的にまとめた書籍を出版しました。

出版後、業界内での認知度が一気に高まり、複数のコンサル契約を獲得することに成功。

大手保険会社からの講演依頼や共同マーケティングの声がかかるなど、同業から一目置かれるような存在になりました。

【事例コラム】大口案件の集客、人材採用、大手企業からの講演依頼!出版ですごいことになった保険代理店

◉-2、事業の立ち上げとともに企業出版!メディアからも注目が集まった事例

公認会計士事務所を開所した1年目に「海外進出の第一人者」というポジションを確立するために書籍を出版。

出版後は、地元紙や全国紙、ラジオ番組などからの注目が集まり、メディア露出が増加したといいます。

書籍を通じて専門性が広く認知され、事務所のブランディングとビジネス拡大に成功しました。

【事例コラム】出版をきっかけにメディア取材が続々、著名人との対談も実現!”海外進出の第一人者”のポジションを得た公認会計士

◉-3、BtoB企業に特化した書籍を出版!商圏拡大に成功した事例

BtoB企業向けにデジタルマーケティングサービスを展開している企業が、ノウハウをまとめた書籍を出版したところ、大手企業の課長級以上からの問い合わせがあり、10件弱の受注につながりました。

遠方の企業からの問い合わせにはテレビ会議で柔軟に対応することで、新たな地域への商圏拡大も実現。

書籍出版を通じて信頼度が高まり、月間100万円のWeb広告費が数万円にまで減少したという成果も上がっています。

◉-4、企業出版で自社製品の有用性を訴求して販路拡大を実現した事例

ある食品製造会社は、自社製品の有用性を訴求する書籍を出版しました。

書籍の中でサラダ油の過剰摂取に警鐘を鳴らし、解決策として自社製品のこめ油の有用性を訴求。

結果として、書籍が反響を呼び、米油ブームの火付け役となり、全国から新規取引の問い合わせ獲得につながりました。

【まとめ】BtoBマーケティングは企業成長の鍵!企業出版も検討してみよう

BtoBマーケティングは営業支援ではなく、経営戦略の中核となる取り組みです。

市場の変化や顧客行動の変化に対応し、データとマーケティングを基盤とした経営判断を行うことが、安定した企業成長の鍵となります。

企業が成長するためにも、まずは自社の現状を可視化して、マーケティング体制の整備から始めてみましょう。

フォーウェイでは、企業出版(ブックマーケティング)サービスを行っています。

企業出版を通じて、伝わりにくかった自社の専門性や理念を信頼として発信し、長期的な顧客関係やブランド価値の向上につなげています。

これまで多くの経営者・専門家の方々の出版を支援し、リード獲得や採用強化、メディア露出など幅広い成果を生み出してきました。

企業出版を活用したBtoBマーケティングのことなら、フォーウェイまでご相談下さい。