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2025.01.27
Marketing
保険代理店の会社案内で競合との差別化を図るには?作り方のコツや活用方法を解説
保険代理店が抱えている悩みの1つに「差別化の難しさ」があるのではないでしょうか。
なぜなら、保険会社が同じであれば保険代理店が取り扱う保険商品自体は同じものだからです。
そのため、保険代理店は保険商品自体で他の保険代理店との差をアピールすることが難しく、差別化が特に難しい業種の1つと言われているのです。
そんな保険代理店が競合他社との差別化を図るために有効なのが会社案内など、アナログの紙媒体の販促ツールです。
この記事では、保険代理店が会社案内でどう差別化を図れるのか、その作り方やコツを活用方法とともに解説いたします。
目次【本記事の内容】
- 1.会社案内は競合の保険代理店との差別化を図るのになぜ有効?
- 1-1.デジタル媒体に比べて信頼性が高いため
- 1-2.捨てられない限り手元に残りやすいため
- 1-3.デジタル媒体と比べて比較しやすいため
- 1-4.デジタル媒体と比べて記憶に残りやすいため
- 1-5.顧客教育がしやすいため
- 2.会社案内で保険代理店の競合他社との差別化を図るコツ
- 2-1.メインターゲットを明確にする
- 2-2.保険の商品紹介よりも、自社の考え方や想いなどを中心に入れ込む
- 2-3.第三者目線の情報を入れる(お客様の声など)
- 2-4.写真やデザイン、図表など視覚的に訴えかけるコンテンツにする
- 2-5.具体的な活用を見据えて作る
- 3.保険代理店に有効な会社案内の活用方法
- 3-1.商談相手に配る
- 3-2.会社案内を使う前提の営業トークを組む
- 3-3.PDF化し、フォーム営業などでリスト先に送付する
- 3-4.Webでも閲覧、ダウンロードできるようにする
- 3-5.WebサイトやSNSで会社案内のコンテンツを小出しで発信する
- 3-6.セミナーを開催し、会社案内を配布する
- 3-7.ターゲットリストに丁寧に送付する
- 4.【まとめ】保険代理店のように差別化が難しい業種は紙媒体で差をつけよう!
執筆者:仲山洋平(株式会社フォーウェイ代表取締役、クリエイティブディレクター) 慶應義塾大学経済学部卒業。清水建設株式会社を経て、幻冬舎グループ入社。企業出版の編集者として金融、IT、不動産、企業創業記などを中心に200冊以上の書籍を担当。2020年2月、東京編集部責任者を最後に幻冬舎グループを退職し、出版プロデューサー・マーケティングアドバイザーとして創業。同年9月、株式会社フォーウェイとして法人化、代表取締役に就任。2021年11月には「日本の地域ビジネスを元気にする」というビジョンを掲げ出版社パノラボを設立。 |
◉会社案内は競合の保険代理店との差別化を図るのになぜ有効?
保険代理店は顧客と保険会社の仲介をして、新規の保険契約を締結したり保険契約後のいろいろな手続きを代行したりする業種です。
保険代理店が取り扱っている保険商品はそれぞれの保険会社が開発した商品です。
そのため、同じ保険商品を取り扱う保険代理店は他にもたくさんあり、保険代理店自体が差別化を図ることは難しいと言えます。
では保険代理店はどうやって競合他社との差別化を図っていくのか。
それは、保険商品とは異なる「別の付加価値」です。
「別の付加価値」とは、たとえば「その保険代理店でしか受けることができないサポート」や「その保険代理店ならではの信頼性や安心感」などが該当します。
この「別の付加価値」を顧客に伝えるツールとして会社案内は有効な媒体の1つです。
具体的に次の5つの理由から、会社案内は保険代理店が競合他社との差別化を図るために重要であると言えます。
・Web媒体に比べて信頼性が高いため
・捨てられない限り手元に残りやすいため
・Web媒体と比べて比較しやすいため
・Web媒体と比べて記憶に残りやすいため
・顧客教育がしやすいため
以下で、それぞれについて詳しく見ていきましょう。
◉-1、デジタル媒体に比べて信頼性が高いため
近年のスマホの普及やインターネット技術の発達などによりWebサイトやSNSを始めとするデジタル媒体による広告が主流を占めています。
しかしながら、「信頼性の高さ」という点ではデジタル媒体よりはアナログの紙媒体の方が圧倒的に有利です。
なぜなら、アナログの紙媒体は印刷してしまうと修正が難しいため入念なチェックが行われること、情報の発信元が明示されていること、制作会社や印刷会社など多くの業者が関わっていることなどから、デジタル媒体よりもアナログの紙媒体の方が信頼性が高いイメージがあるためです。
アナログの紙媒体の会社案内に掲載した商品やサービスの信頼性も高いと認識されやすく、ブランドの認知度の向上、顧客の興味・関心の向上などにも効果的です。
なおこの信頼性の高さは、ブランドの認知度や知名度がそれほど高くない場合でも有効と言われています。
◉-2、捨てられない限り手元に残りやすいため
会社案内は、同じアナログの紙媒体のダイレクトメールやチラシなどと比べても捨てられにくいという特徴を持っています。
これは、会社案内がアナログの紙媒体の中でも社会的信用性の高い印刷物だと認識されているためです。
また、顧客の心理として「今は直近で必要ないが今後検討するときに必要になるかも知れない」「今後の比較検討用に捨てずに取っておこう」という心境になりやすいというのも理由の1つです。
後日何らかのきっかけで見返してもらえる可能性があり、問い合わせや商談、成約につながることが考えられます。
◉-3、デジタル媒体と比べて比較しやすいため
保険商品は各種の条件によって補償金額が変わってきたり、掛け金が変わってきたりするなど比較的複雑な商品なため、顧客への説明も煩雑になりがちです。
このような商品の場合、デジタル媒体のWebサイトなどに掲載された説明をスクロールしながら読むよりも、アナログの紙媒体で全体的に説明を見る方が理解しやすい傾向があります。
また、保険の比較を複数人で行えるというのもアナログ媒体の良さでしょう。
机に色々な保険会社の会社案内パンフレットを広げて取り扱う商品の比較を家族など複数人で行うことができます。
アナログの紙媒体の会社案内は、このようなニーズに応えることができるため、顧客にとっては必要な情報をパッと見る一覧性に優れた比較検討しやすい情報源となっています。
◉-4、デジタル媒体と比べて記憶に残りやすいため
繰り返しになりますが、保険商品は商品自体での差別化が難しいため、保険代理店そのものを印象的にアピールして顧客の記憶に残してもらうことが大切です。
そのためにも、デジタル媒体のWebサイトなどよりも記憶に残りやすいアナログの紙媒体の会社案内が向いています。
これは、東京大学大学院総合文化研究科と(株)日本能率協会マネジメントセンター、(株)NTTデータ経営研究所の共同研究による『紙の手帳の脳科学的効用について(2021年)』によって明らかにされています。
電子機器にはない紙の特性が、五感を通して空間的な手がかりを与えることで、より深い記銘を可能にするという仮説を支持します。教育やビジネスにおいて電子機器が多用される中、記憶力や創造性につながる紙媒体の重要性が明らかとなりました。 引用元:紙の手帳の脳科学的効用について(2021年) |
つまり、デジタル媒体にはないアナログの紙媒体の特性が、人の五感を通じて記憶の定着や想起に優れた効果を与えるということです。
◉-5、顧客教育がしやすいため
デジタル媒体のWebサイトやSNSなどに比べてアナログの紙媒体は文字情報を読んでもらいやすいという特徴があります。
スマホやPCはスクロールやページ移動をしながら自分の欲しい情報を探していきますが、アナログの紙媒体の場合はパッと全体の情報を一覧で見ることができます。
自分が必要だと感じる情報を一覧で探すことが可能なのです。
そのため、Webページを再度訪れたり、スクロールで戻ったりすることなく繰り返し読んだりすることができます。
図なども文字と一緒に頭に情報として入ってくるため、結果としてデジタル媒体よりも文字情報を読んで理解してもらいやすくなります。
つまり、顧客教育をするならデジタル媒体よりもアナログの紙媒体の方が良い効果が得られるということです。
◉会社案内で保険代理店の競合他社との差別化を図るコツ
保険代理店が、競合他社との差別化を意識した会社案内を作る際には、次の5つのコツを押さえておきましょう。
・メインターゲットを明確にする
・保険の商品紹介よりも、自社の考え方や想いなどを中心に入れ込む
・第三者目線の情報を入れる(お客様の声など)
・写真やデザイン、図表など視覚的に訴えかけるコンテンツにする
・具体的な活用を見据えて作る
それぞれ具体的に解説します。
◉-1、メインターゲットを明確にする
保険商品のように客層の対象が広い商品・サービスの場合は、特にメインターゲットをどこにするのかを明確にしましょう。
法人保険を専門とする保険代理店の場合であれば、どの業種の法人をメインターゲットとするのかを明確にしておく必要があります。
たとえば、会社案内の中に「建設業に強い保険代理店なら~」というような訴求があると、保険の加入を検討している建設業であれば「まず相談してみよう」となる可能性が高いと言えます。
もちろんメインターゲットが複数あっても構いませんが、自社がどの業種に強い保険代理店なのかを会社案内の中で明確にしておくと、その特定のターゲットに対して強い訴求をすることができるようになります。
これは個人保険の場合も同様で、「乳幼児のいる子育て家庭に強い保険代理店」「戸建て住宅の火災保険や家財保険に強い保険代理店」などのように自社のターゲットや強みを明確に示すようにしましょう。
◉-2、保険の商品紹介よりも、自社の考え方や想いなどを中心に入れ込む
保険商品は差別化が難しい商品です。
そのため、顧客にとっては「どの保険代理店と契約するのか」が重要になってきます。
会社案内の中では保険商品の紹介はもちろんですが、「どんな考え方を持って代理店を経営しているのか」や「どんな想いを持って顧客と接しているのか」などをコンテンツとして入れ込んでいく方が差別化につながりやすいと言えるでしょう。
◉-3、第三者目線の情報を入れる(お客様の声など)
保険商品自体での差別化が難しいので、お客様の声などの第三者目線の情報を会社案内に入れると、競合他社との違いを顧客に伝えるための重要なコンテンツとなります。
たとえば、「保険を契約してどんな良いことがあったのか」「どれだけ丁寧な対応でフォローが手厚かったのか」「なぜ数ある会社の中からこの保険代理店との契約に決めたのか」などのお客様の声が掲載されていると、客観的な情報として受け取られます。
さらに、お客様との2ショット写真などの顔出し写真などがあれば「良好な関係が構築できている」という雰囲気が伝わるのでより効果的です。
◉-4、写真やデザイン、図表など視覚的に訴えかけるコンテンツにする
保険商品は、保障条件が複雑だったり給付条件がわかりにくかったりします。
写真やデザイン、図表などを使い、パッと見て分かりやすいコンテンツにすることが有効です。
また、写真やデザインなどで、「この会社いいな」というイメージを持ってもらえるように工夫することが大切です。
◉-5、具体的な活用を見据えて作る
会社案内は、一般的なフォーマットに従って作るのではなく、作った後の活用方法を見据えてコンテンツを設計することが重要です。
自社の営業マンが営業活動で使いやすい、マーケティング活動で活用しやすい会社案内になるように考えて作成するのがポイントです。
◉保険代理店に有効な会社案内の活用方法
ただ単に会社案内を作って無作為に配るのではなく、作る前からその後の活用方法を見据えておくことが大切です。
具体的には次のような7つの活用方法を考えておきましょう。
・商談相手に配る
・会社案内を使う前提の営業トークを組む
・PDF化し、フォーム営業などでリスト先に送付する
・Webでも閲覧、ダウンロードできるようにする
・WebサイトやSNSで会社案内のコンテンツを小出しで発信する
・セミナーを開催し、会社案内を配布する
・ターゲットリストに丁寧に送付する
それぞれ詳しく解説します。
◉-1、商談相手に配る
営業部署と連携して、商談相手に配るというのが一番やりやすい会社案内の活用方法の1つです。
営業部署に活用してもらうためには、会社案内を作る前に営業部署にヒアリングをして「どういう情報が掲載されていると営業がしやすいのか」「顧客からどういうことをよく聞かれるのか」などを聞きましょう。
それに答えられるようなコンテンツを入れていくことが重要となります。
◉-2、会社案内を使う前提の営業トークを組む
営業担当者が顧客に営業トークを行う流れなどを聞いておき、その流れに沿った会社案内にしておけば、自然に「会社案内を使う前提の営業トーク」になります。
このように、営業マンが会社案内を使った営業トークで商品説明ができたり、営業活動の効率化や成約率向上などに寄与する構成にしておくことで相乗効果が出やすくなります。
◉-3、PDF化し、フォーム営業などでリスト先に送付する
会社案内をPDF化して自社のWebサイトに置いておき、そのURLをフォーム営業などでリスト先に送付することも有効な活用方法です。
問い合わせフォームからアプローチする場合でも、「文章だけで情報を伝える」よりはPDF化した会社案内で「視覚的な情報を伝える」方が興味を持ってもらいやすくなります。
◉-4、Webでも閲覧、ダウンロードできるようにする
スマホやパソコンなどで検索をして、その検索結果から自社のWebサイトを訪問してくれる顧客もいます。
このような顧客のために会社案内をPDF化して閲覧したりダウンロードしたりできるようにして活用することも有効です。
これによって、これまで自社のことを知らなかった潜在的な新規顧客に訴求することができるようになります。
◉-5、WebサイトやSNSで会社案内のコンテンツを小出しで発信する
会社案内のコンテンツをWebサイトで情報発信すればSEO対策にもなりますし、SNSで投稿すればSNS運用のコンテンツとしても活用できます。
このときに、会社案内には掲載できなかったボツになったようなコンテンツも、使うこともできます。
アナログの紙媒体だからといって、デジタル媒体として使うことができないということはないので、自社のWebサイトやSNSでも積極的に活用していくようにしましょう。
◉-6、セミナーを開催し、会社案内を配布する
保険や相続、資産運用などの身近なテーマのセミナーを開催して、参加者に会社案内を配布するというのも一つの活用方法です。
この場合、会社案内のコンテンツをセミナーの教材の一部として使ったり、「いかに会社案内を見てもらうか」という工夫をすると、より効果を上げることができます。
◉-7、ターゲットリストに丁寧に送付する
メインターゲットとなるような層には、「手書きの手紙」や「その顧客向けの個別提案資料」などを付けて会社案内を送付するという活用方法もあります。
この方法は多少手間や費用がかかってしまいますが、高い訴求効果が期待できます。
また、メインターゲットとつながりの深い代理店やパートナー会社、または同業者に送付することも紹介をしてもらえるかも知れないという点で効果的な方法です。
◉【まとめ】保険代理店のように差別化が難しい業種は紙媒体で差をつけよう!
本記事では、会社案内が保険代理店の差別化になぜ有効なのか、会社案内の作り方や活用のコツについて詳しく解説しました。
保険商品は保険会社が開発するもので、保険代理店は商品で競合他社との差別化を図ることは難しいという実態があります。
そこで、保険代理店ではメインターゲットを明確にして「〇〇業界に強い」と売り込んだり、既存顧客の声などを使って「どれだけ丁寧な対応でフォローが手厚かったのか」をアピールしたり、「自社の経営方針や考え・想い」をアピールしたりして競合他社との差別化を図る必要があります。
この保険代理店の差別化ツールとして、アナログの紙媒体の会社案内は非常に有効なツールと言えるでしょう。
株式会社フォーウェイでは、会社案内などのパンフレット制作サービスを提供しています。
コンテンツマーケティング専門会社だからこその経験とノウハウを活かして、会社案内をいかに活用するのかを見据えた戦略的なコンテンツ設計を行っています。
競合他社との差別化を図りたいとお考えの保険代理店の経営者様やご担当者様がいらっしゃいましたら、ぜひ株式会社フォーウェイまでご相談ください。
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