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2024.11.22

Marketing

社長営業とは?トップや経営層へのアプローチ方法や信頼を得るコツ

BtoB営業において、営業リードタイムを短縮して成約率を上げることは営業効率を上げるためにも重要な課題です。

これを解決する手法の一つに社長営業があります。

名前の通り、顧客企業の社長などの経営層にアプローチして成約を得る手法です。

本記事では、そんな社長営業のメリットやアプローチ方法、社長などの経営層から信頼を得るコツなどについてくわしく解説いたします。

目次【本記事の内容】

執筆者:江崎雄二(株式会社フォーウェイ取締役マーケティング統括)


福岡県出身。東福岡高校、山口大学経済学部経済法学科卒業。大学卒業後、月刊誌の編集者兼ライターに携わる。その後時事通信社での勤務を経て、幻冬舎グループに入社。書店営業部門の立ち上げメンバーとして活躍後、書籍の販売促進提案のプロモーション部を経て、法人営業部へ。東京と大阪にて書籍出版の提案営業を担当し、2020年11月、株式会社フォーウェイに参画。2023年9月取締役就任。グループの出版社、株式会社パノラボの流通管理も担う。

◉社長営業とは?

社長営業とは、顧客企業の社長や役員などの経営層に対して営業を行うことです。

一般的なBtoB営業の場合、顧客企業の担当者から上位者に順次承認や決裁を得ることが必要なため、成約までの営業リードタイムが長くなってしまいます。

また、やっと社長や役員などの経営層までたどり着いたとしても決裁が下りるとは限りません。

経営層の一声で「契約無し」となってしまうこともよくあります。

しかし、社長営業を行って社長から購入の承認を得ることができれば、途中の承認・決裁が不要になるため営業リードタイムを大幅短縮できるようになります。

◉-1、社長営業のメリットは成約までのスピードの早さ

社長営業の最大のメリットは成約までのスピードが早いことです。

社長営業の場合は、顧客企業の社長や役員などに直接アプローチしますので、顧客企業における購入の意思決定がスムーズに行われ、短期間で成約できるのです。

◉社長や役員など企業の経営層へアプローチできる方法

基本的に社長や役員などは商談には顔を出さないことがほとんどです。

そのため、自社から積極的にアプローチしたり、社長や役員などが閲覧する媒体などに情報発信をしたりすることが有効です。

また、顧客企業の社長や役員などの経営層へのアプローチができるサービスなどもありますので、これらを利用することも検討しましょう。

一般的に社長や役員などの顧客企業の経営層へアプローチできる方法としては次のような方法があります。

・提案型の問い合わせフォーム営業の実施
・提案型のSNSのDM送付
・社長や役員宛の直筆の手紙の送付
・決裁者マッチングサービスの活用
・営業代行サービスの活用
・書籍の出版

それぞれ、どのような方法なのか、くわしく見ていきましょう。

◉-1、提案型の問い合わせフォーム営業の実施

一般的な営業メールは開封されない可能性が高いのですが、問い合わせフォームは広報部門などが必ず目を通して担当部署に情報を回すことが多いため、顧客企業の担当者に届く可能性が高くなります。

このような問い合わせフォームからの営業行為は無視されることがほとんどですが、企業によっては営業専用のフォームを設けていたり、「無視する・無視しない」の基準を設けていたり、社長や役員などが問い合わせフォームの内容を確認している場合があるのです。

ただし、経営トップに届いたとしても、自社や自社の商品・サービスの紹介をするだけでは無視される確率が高くなります。

しかし、提案型の内容であれば読んでもらえて、面談の機会をいただける場合があります。

たとえば、「御社のサイトを調べた結果このような課題が見つかりましたので、課題解決のためのご提案をさせてください」というように、提案型の内容を送ると社長や役員などの目に留まる可能性が高くなるのです。

場合によっては初回のアポイントに社長や役員が自ら出てくることも考えられます。

◉-2、提案型のSNSのDM送付

顧客企業の社長や役員などのメールアカウントに直接DMを送るという方法もあります。

この場合も基本的には無視されると考えておいた方が良いのですが、たまたまタイミングが良かったり、内容に関心を持ってもらえたりするとDMの内容を見てもらえる可能性が出てきます。

ただ「ご挨拶をしたい」「自社の商品やサービスを紹介したい」というだけでは、仮に見てもらえたとしても返信は期待できませんが、社長や役員などが抱えている課題を解決する提案や、熱い想いや気持ちがこもったメッセージの場合は返信をもらえる可能性があります。

◉-3、社長や役員宛の直筆の手紙の送付

顧客企業の社長や役員宛にチラシやDMを送付しても、ほとんどの場合は読まれずに捨てられてしまいます。

または、事前に秘書などが開封して捨ててしまい、社長や役員の手に渡らずに終わるかもしれません。

しかしながら、直筆の手紙だったら捨てづらいため、読んでもらえる可能性があります。

直筆で手紙を書くには時間がかかりますが、一字一字を丁寧に書いた手紙であることは相手には分かりますし、誠意を感じてもらえたり、興味を持ってもらえると面談してもらえる可能性が高くなります。

◉-4、決裁者マッチングサービスの活用

決裁者マッチングサービスとは、決裁者である社長や役員などと企業を結びつけるサービスのことで、効率的に社長営業を行いたい方におすすめできるサービスです。

このサービスを利用すれば、顧客企業の社長や役員を紹介してもらったりアポイントを取ってもらったりすることができます。

自社で顧客企業の担当者に営業をして、最終決裁者である社長や役員までたどり着くには時間がかかりますし、そもそも社長や役員にたどり着けないこともあり得ます。

あまり手間をかけずに社長や決裁者とつながりたいという方におすすめのサービスです。

◉-5、営業代行サービスの活用

営業代行サービスとは、自社の営業マンの代わりに営業活動を行うサービスで、テレアポや商談、その他の業務を依頼することが可能です。

営業代行サービスの中には、社長や役員などの決裁者へのアポイントを得意としているところがあるので、そこを利用すれば効率的に社長や役員などとのアポイントが獲得できるようになります。

さらに、このサービスによって自社の営業マンの数を削減できたり営業マンを育成する時間が削減できたりするので、営業部門の効率化という意味でもおすすめできます。

◉-6、書籍の出版

社長や役員などの経営トップは多忙な毎日を送っていますが、読書家が多いのも事実です。

そのため、書籍を出版して書店に配本したり、マーケティング施策を活用して書籍をターゲットの手元まで届けることで、顧客企業の社長や役員などの経営トップにアプローチすることが可能です。

書籍を購入してもらえれば大量の文章コンテンツを読んでもらってファンになってもらったり、話を聞きたいと思ってもらえたりする可能性が高くなります。

このように、ターゲットである社長や役員などの経営トップとの間に信頼関係を築くことができるのが書籍の出版の最大のメリットです。

実際に書籍を出版したことにより、「話を聞きたい」と社長や経営層からのアポイントが獲得できた事例があります。

また、社長や役員が集まるイベントでの講演を依頼されたり、会合に招待されるなど、様々なご縁につながる可能性もあります。

▶ブックマーケティングについては、関連記事【ブックマーケティングとは?メリットや効果的な戦略の作り方】もあわせて参考にしてください。

◉-6-1、出版した結果、複数の講演依頼やコンサル依頼が!

法人相手に保険代理店を営む経営者は、新規契約と新規事業である保険代理店のコンサル契約の獲得のために書籍を出版しました。

書籍の中で、保険業界における問題点を指摘するとともに、保険業界では当たり前となっている「成果報酬型」の給与体系を自社でも採用している「一律報酬型」に変更すれば業績向上が可能だという持論を展開。

また、出版前にターゲットである法人顧客に届くようなプロモーションも行いました。

出版後には問い合わせが急増し、大口の法人契約やコンサル契約の獲得、保険会社からの講演依頼につながり、顧客企業の社長や役員などから経営にまで踏み込んだ相談を受けることが増えました。

当社で扱うような法人保険の営業は、商談が経営者同士の良い議論になるのか、出入り業者のような見られ方をするのかで結果がまったく違うんです。本来、人材戦略や財務状況など経営の中身を腹を割って話してもらって、相手の経営に踏み込んだ提案をしないと大型の保険契約は決まりませんから。本を出して、そういう理想的な商談をすごく増やせました。
引用元:【事例コラム】大口案件の集客、人材採用、大手企業からの講演依頼!出版ですごいことになった保険代理店

◉-6-2、10件近くの新規顧問契約の獲得につながった!

建設業専門コンサルティング会社の経営者は、業界内での知名度の向上などを目的として書籍を出版。

ターゲットである建設業の社長や役員などの経営層の目にとまるように、書籍のタイトルに「建設業のための」という文言を入れました。

出版後は、翌日から建設業を営む社長などから多くの問い合わせがあり、10件近くの新規の顧問契約の獲得を実現。

問い合わせの時点で顧客は書籍を読んでいますので、自社について詳しい説明をする必要もなくコンサルティング契約が締結できて、営業リードタイムも大幅に短縮することができました。

また、建設業専門コンサルティング会社としてのブランドも確立でき、業界内での知名度や認知度も向上しました。

◉社長営業を成功させるために重要なのが「会ってみたい」と思われること

一般的に、企業の社長や役員はスケジュールが詰まっていますので、営業マンと会って話を聞く暇などありません。

しかし、社長や役員に「会って話を聞きたい」と思ってもらえたり、興味を持ってもらえたりすると、忙しいスケジュールの合間を割いて時間を作ってくれることもあります。

このような貴重なチャンスを得ることができても、それを活かすことができなければ社長営業を成功させることはできません。

チャンスを活かして成約に結びつけるためにも、最低限でも次のような具体的な行動をした上で積極的なアプローチをすることが大切です。

・社長や経営層、またその会社や業界の情報を徹底的に調べあげる
・会社や業界の最新情報や事例などを普段から見る習慣をつける
・社長や役員が見る媒体などで積極的に情報発信する
・まずは小さいことから信頼関係を積み重ねる

◉-1、社長や経営層、またその会社や業界の情報を徹底的に調べあげる

社長や役員などの経営層にもなると、問い合わせフォームやDMのメッセージの文面から、「自社の商品を売りたいだけなのか、そうでないのか」はすぐに分かります。

社長や役員などの経営層にアプローチしたいのであれば、その会社や業界の情報を徹底的に調べあげて頭に叩き込むことを最低限行なっておくべきです。

このようなリサーチをしっかりと行った上で積極的なアプローチをして面談の機会が得られた場合、「この人は業界のことをよく理解している、面白い」と思ってもらえる可能性が高くなります。

◉-2、会社や業界の最新情報や事例などを普段から見る習慣をつける

アプローチしたいと考えている社長や役員などの経営層が見ているものと少しでも同じものを見る習慣をつけることも重要です。

たとえば、その会社や業界の最新情報や事例などをGoogleアラートなどを活用して常にチェックしておくことなどが考えられます。

その上で、問い合わせフォームから「貴社のお役に立てるかと思い、こういった事例をこういう観点でまとめてみました」などのメッセージを送れば、興味を持ってもらえたり話だけでも聞いてみようと思ってもらえる可能性が高くなります。

◉-3、社長や役員が見る媒体などで積極的に情報発信する

直接社長や役員などにアプローチするだけではなく、たとえば大手の雑誌やメディアに専門家として寄稿したり、テレビに出演したりして、社長や役員が見るような媒体で情報発信をしていくことも重要です。

いろいろな媒体が考えられますが、書籍などは社会的信頼性が高く、社長や役員などには読書家が多いと言われていますので、出版による情報発信は特におすすめです。

◉-4、まずは小さいことから信頼関係を積み重ねる

自社や自社の商品・サービスを売り込みたいだけの営業行為はすぐに見抜かれて門前払いされるのが社長営業の世界だと言えるでしょう。

自社や自社の商品・サービスを売り込まずに「顧客企業の社長や役員などとどうやって信頼関係を構築するか」を重視して行動することが何より大切です。

アプローチしたい社長や役員などのSNSアカウントや何に興味を持っているのかをリサーチするのは基本と言えるでしょう。

たとえば、SNSに「最近こういうことに興味がある」と投稿しているのを見つけた場合は「お役に立てるかと思って情報を収集してまとめましたのでお送りします」とメールを送るとお礼メールが来たり、場合によっては面談の機会ができるかもしれません。

このように、まずはどうやったらお相手のお役に立てるのかを考えて行動に移すと、それが小さな信頼獲得につながり、それを積み重ねることによって、社長や経営層との信頼関係構築につながります。

◉【まとめ】社長営業を成功させるコツは「信頼関係の構築」

社長営業を成功させるコツは「信頼関係の構築」にあります。

だからといって、信頼関係は一朝一夕で築けるようなものではありませんので、小さいことから一つずつ積み重ねていくことが大切です。

そのためにもまずは相手をしっかりと知ることが必要で、その上で積極的にDMやHPのフォームなどからのアプローチを続けるようにしましょう。

また、社長や役員などは簡単に会える存在ではないので、社長や役員などが興味を持つような媒体での情報発信を積極的に行って興味を持ってもらうことも必要です。

これらの中でも、特に書籍は社長営業に適した情報媒体ですので、社長営業を考えている方はぜひ書籍の出版を検討してみましょう。

株式会社フォーウェイでは、書籍をマーケティング施策に活用するブックマーケティングを行っています。

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