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2024.09.12

Branding, Marketing

契約・発注につながる建設・建築業の会社案内パンフレットを作るコツ!活用方法も解説

建設・建築業の会社で「なかなか契約や発注につながらない」と悩んでいる方もいらっしゃると思います。

デジタルマーケティング施策や営業手法などももちろん見直すべきことではありますが、その前にまず再検討しておきたいのが会社案内パンフレットです。

なぜなら、会社案内のパンフレットは、発注元企業における会社選びの際に「この会社に安心して任せられるかどうか」を判断する重要なツールの1つとなっているからです。

会社案内のパンフレットは、単なる会社案内資料ではありません。

今回は、契約や発注につながる建設・建築業の会社案内パンフレットを作るためには、どのような工夫をすべきなのか、活用方法などとともに解説いたします。

目次【本記事の内容】

執筆者:仲山洋平(株式会社フォーウェイ代表取締役、クリエイティブディレクター)
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慶應義塾大学経済学部卒業。清水建設株式会社を経て、幻冬舎グループ入社。企業出版の編集者として金融、IT、不動産、企業創業記などを中心に200冊以上の書籍を担当。2020年2月、東京編集部責任者を最後に幻冬舎グループを退職し、出版プロデューサー・マーケティングアドバイザーとして創業。同年9月、株式会社フォーウェイとして法人化、代表取締役に就任。2021年11月には「日本の地域ビジネスを元気にする」というビジョンを掲げ出版社パノラボを設立。

◉建設・建築業で会社案内のパンフレットが必要な理由

建設・建築業の会社は、主に施主などの発注元企業から工事を受注する必要があり、その前段階として見積依頼に対して見積書を提出しなければなりません。

建設・建築業界には相見積もりを取る慣習があるので、相見積もりの依頼先に選定されて見積書を提出し、比較検討のうえ発注先に選定されなければ受注することはできません。

発注元企業では、相見積もりが揃ったら価格だけではなく工期やその会社の施工実績、信頼性などを総合的に比較検討して発注先を決めます。

このときに、会社案内パンフレットを並べて比較検討することもあるので、建設・建築業界では会社案内パンフレットは非常に重要なものとなっているのです。

建設・建築業で会社案内パンフレットが必要な理由をまとめると、以下のようになります。

・主な顧客が企業であるため
・顧客との信頼関係の構築が重要なため
・安心・信用して工事を発注してもらうため
・事業内容を明確に伝える必要があるため
・常に採用活動が必要な業種であるため

それぞれについて、くわしく見ていきましょう。

◉-1、主な顧客が企業であるため

発注元企業は、新しい発注先を探す際、多くの建設・建築業を営む会社の中から見積依頼先や発注先を選定します。

発注元企業が見積依頼先や発注先を選ぶ際には、紙媒体の会社案内パンフレットを並べて内容確認したり比較検討したりすることが多く、建設・建築業にとって会社案内パンフレットは仕事を取る上で重要なのです。

◉-2、顧客との信頼関係の構築が重要なため

一般的に、紙媒体のパンフレットの方がネット上の情報よりも信頼性が高いとされます。

これは紙媒体の情報の方が制作の手間や費用がかかっているからであり、発注元企業から「会社案内パンフレットを作っているしっかりとした会社だ」という印象を持ってもらえて、信頼関係構築のきっかけになります。

また、営業活動の際などに発注元企業のキーマンに会社案内パンフレットを手渡しして内容を説明し、信頼関係構築のきっかけとすることも可能です。

◉-3、安心・信用して工事を発注してもらうため

現代ではインターネットやスマホが広く普及していますが、紙媒体の会社案内パンフレットの方が、ネット上の情報よりも一覧性が良いことも理由の一つです。

建設・建築業の発注元企業は「工事を安心して任せられる会社」に発注したいと考えているので、パッと見てその会社の事業内容や工事実績などが分かることは重要です。

紙媒体の会社案内パンフレットがあれば、安心・信用して工事を発注してもらいやすくなります。

◉-4、事業内容を明確に伝える必要があるため

一口に建設・建築業といっても、実際には次表のように2種類の一式工事と27種類の専門工事に分かれており、建設業法で許可を受けた工事のみを施工することができます。

種類事業内容(施工できる工事内容)
土木一式工事道路・トンネル・橋梁・ダム・護岸などの工事
建築一式工事戸建住宅・マンション・店舗・ビル・公共施設などの建築
27種類の専門工事大工、左官、とび・土工、石、屋根、電気、管、タイル・れんが・ブロック、鋼構造物、鉄筋、ほ装、しゅんせつ、板金、ガラス、塗装、防水、内装仕上、機械器具設置、熱絶縁、電気通信、造園、さく井、建具、水道施設、消防施設、清掃施設、解体の各工事

そのため、会社案内パンフレットでは、自社は建設業法のどの許可を受けていて、どの工事を施工できるのかを明確にしておく必要があります。

また、実際の営業活動では、工事現場の事務所で工事監督の方と接することがありますが、相手も多忙なのでiPadの動画で説明するなどというようなことはできず、会社案内パンフレットで説明するのが精いっぱいという実情もあります。

◉-5、常に採用活動が必要な業種であるため

建設・建築業では、急に人手が必要になって採用活動をしなければならなくなることがよくあります。

このような急な採用時にもすぐに配布できる資料として、会社案内パンフレットは非常に便利です。

採用活動で会社案内パンフレットを使うことを考えて、「社員が元気に働いている様子が分かる写真」や「社員インタビューの内容」などを入れておくことも大切です。

▶建設業のブランディングについてより詳しく知りたい方は、関連記事【建設業にブランディングは必要なのか? その効果と適した手法を解説】もあわせて参考にしてください。

◉発注や採用につながる!建設・建築業の会社案内のパンフレットを作るコツ

建設・建築業では、会社案内パンフレットが発注の決め手になることが多いということを意識して作る必要があります。

単なる会社説明資料という観点ではなく、「どうしたら発注元企業に発注したいと思ってもらえるか」「どういう項目を入れたら工事を安心して任せられる会社と思ってもらえるか」を意識して会社案内パンフレットを制作することが大切です。

発注や採用につながる会社案内パンフレットを作るためのコツは次の通りです。

・顧客が建設・建築業者の比較検討
・発注のために必要な項目を分かりやすく入れる
・問い合わせにつながる導線を分かりやすく入れる
・お客様の声など第三者目線を入れる
・自社の施工実績を入れる
・デジタルマーケティング施策への活用も見据えて制作する
・コンテンツマーケティングができるパンフレット制作会社に依頼する
・採用活動に使う会社案内パンフレットは別で作る

それぞれについて、くわしく見ていきましょう。

◉-1、顧客が建設・建築業者の比較検討・発注のために必要な項目を分かりやすく入れる

顧客(発注元企業)が発注先を決めるときに「どのような項目をみて発注先を決めているのか」から逆算して、その項目を分かりやすく入れておく必要があります。

自社で実施できる具体的な工事内容や工事実績、主な取引先など、判断基準になりそうな項目を入れておくようにしましょう。

特に規模の大きな工事実績や、いわゆるスーパーゼネコンなどから安定して工事を受注できているということが記載されていると、「安心して工事を任せられる会社」だと判断してもらえる可能性が高くなります。

◉-2、問い合わせにつながる導線を分かりやすく入れる

会社案内パンフレットには、電話番号やメールアドレスを分かりやすく明記しておくことはもちろんですが、自社のHPに飛べるようなQRコードを入れておくことも大切です。

会社案内パンフレットを見て発注元企業が電話したりメールしたりすることも考えられますし、Webサイトを確認するようなこともあるので、問い合わせにつながるような導線を分かりやすく入れておくようにしましょう。

◉-3、お客様の声など第三者目線を入れる

自社目線の一方的な会社案内パンフレットになっていると、信頼性が低くなってしまうので、自社以外の第三者目線を入れることが重要です。

たとえば、発注元へのインタビュー内容などの第三者の情報を入れることによって、施工実績などの説得力や信頼感を向上させることができます。

◉-4、自社の施工実績を入れる

自社の施工実績を明記しておくことは非常に重要です。

過去にどのような規模のどのような工事を施工した実績があるのかが分かると、発注元企業が発注先を選定する際の大きな根拠となります。

発注元企業にも「この会社は以前同じような工事を施工したことがあるようだから安心してお願いできそう」と思ってもらいやすくなるでしょう。

施工実績を記載する際に注意すべきことは、できる限り具体的に書くことです。

自社でどのような範囲で何の工事を担当したのかなどが分かるように書くことが重要です。

◉-5、デジタルマーケティング施策への活用も見据えて制作する

会社案内パンフレットは紙媒体のアナログマーケティング施策で、発注元企業が発注先を決める際の重要な参考資料となります。

しかし、せっかく制作するのですから、デジタルマーケティング施策への活用も見据えて制作しましょう。

たとえば、会社案内パンフレットはWebマーケティングやインサイドセールスなどに積極的に活用することが可能です。

会社案内パンフレットを、工事の発注元となる可能性のある企業に送るだけではなく、デジタルマーケティングに活用することを考えた構成や内容にすることが重要です

◉-6、コンテンツマーケティングができるパンフレット制作会社に依頼する

どうせパンフレットを制作するのであれば、パンフレット制作だけをやっている会社よりも、パンフレット・書籍・記事などのコンテンツをマーケティングに有効活用するサポートをしてくれる会社に依頼することをおすすめします。

契約や発注の増加などを狙うのであれば、コンテンツマーケティングができるプロに依頼した方が良いでしょう。

◉-7、採用活動に使う会社案内パンフレットは別で作る

採用活動に使う会社案内パンフレットは、営業活動に使う会社案内パンフレットと別に作ることが理想的です。

しかし、予算的なこともあるので、両方を兼ねたパンフレットにすることもできます。

または、採用活動に使う「社員が元気に働いている様子が分かる写真」や「社員インタビューの内容」などだけを別のリーフレットとして制作し、採用活動の際は会社案内パンフレットと採用リーフレットを渡すようにする方法も考えられます。

これについては、会社によって考え方も違うと思われるので、ケースバイケースでの検討が必要です。

◉ただ作るだけではダメ!積極的にターゲットに配布してこそ成果につながる!

会社案内パンフレットをただ作るだけでは効果を発揮することはできません。

せっかく手間や費用をかけて作るのですから、1件でも多くの受注や契約につながるような活用をしなければ、かかった制作費用をペイすることはできません。

会社案内パンフレットの活用方法としては、次のようなものが考えられます。

・PDF化してWeb上でも配布する
・ターゲットリスト先に配布する
・フォーム営業などに活用する
・会社案内のパンフレットの一部をHPやSNSなどで活用する
・デジタルマーケティングに活用する

それぞれについてくわしく見ていきましょう。

◉-1、PDF化してWeb上でも配布する

会社案内パンフレットは紙媒体のアナログマーケティングのツールですが、PDF化することによってデジタルマーケティングのツールとして活用することができます。

たとえば、PDF化した会社案内パンフレットを自社の公式Web上でも配布するようなことが考えられます。

◉-2、ターゲットリスト先に配布する

先述したように、建設・建築業界では発注元企業が発注先を決める際に、会社案内パンフレットを並べて比較検討することが多いという実情があるため、発注元となる可能性のある企業に予め会社案内パンフレットを配布しておくなどが有効です。

既存の取引先やパートナー企業はもちろんのこと、今後工事の発注元となる可能性があるターゲットの企業には、各種のリストなどをもとに配布しておきましょう。

会社案内パンフレットを送付しておくことによって認知を獲得して、今後見積依頼を受けたり発注してもらえたりする可能性が出てきます。

◉-3、フォーム営業などに活用する

フォーム営業とは企業HPの問い合わせフォームからメッセージを送ってアプローチする営業手法で、相手企業の担当部署や担当者と面識がない場合に利用されます。

建設・建築業界では、電話やFAXが主要な連絡手段となっていると言われているので、必ずしも成果に直結するかどうかはわかりませんが、送信したメッセージが相手企業内で担当部署に振り分けられてレスポンスが返ってくる可能性もあります。

レスポンスが返ってきたらすぐに返信をするとともに、アポを取って会社案内パンフレットを持参して訪問するようにしましょう。

◉-4、会社案内パンフレットの一部をHPやSNSなどで活用する

会社案内パンフレットに掲載された内容の著作権は自社にあるので、その一部をキャプチャしてHPやSNSなどで活用することができます。

これによって、会社案内パンフレットを直接受け取っていないターゲットに自社の情報を届けることができ、認知の獲得などにつながります。

◉-5、デジタルマーケティングに活用する

マーケティング効果を高めるためには、「接触時間×接触頻度」を最大化することが必要で、「接触時間」が長いのはパンフレットなどのアナログですが、「接触頻度」を上げるのはデジタルが効果的です。

建設・建築業界でも、アナログとデジタルをうまく連携させることによってマーケティング効果を高めることができるはずです。

アナログとデジタルを組み合わせることによって、より多くのターゲットに配布することが可能になります。

◉【まとめ】成果につながる会社案内パンフレットを制作しよう!

本記事では、建設・建築業で会社案内パンフレットが必要な理由、発注や採用につながる会社案内パンフレットを作るコツ、成果につながる活用方法などについて解説しました。

デジタルによるWeb広告やSNSなどが主流となっている現代ですが、アナログなツールの一つであるパンフレットには、ターゲットに手渡しができて、見てもらえて、読んでもらえるという大きな特徴があります。

これまでに取引の実績はないものの、発注元となる可能性のある企業に会社案内パンフレットを配布しておくことによって、見積もり依頼を受けたり発注してもらえる可能性が高くなります。

それなりの費用をかけて制作するパンフレットなのですから、成果につながる会社案内パンフレットを作りましょう。

会社案内パンフレットの制作や活用をお考えの方は、フォーウェイまでご相談ください。

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